小池清治著「漢字の本」いよいよ入稿

2010-03-19 那須 ゆかり

今年、常用漢字表が改定されることになっている(予定では10月内閣告示)。
で、その改定常用漢字に今度、新しく追加される文字に「那」と「須」が入るらしい。
えー! いままで自分の名字が常用漢字じゃなかったとは、知らなんだですよ。
常用漢字は日常に使う漢字として制限されたものだけど、日常使う漢字にはいれてもらえてなかったとは。
そんな話を、4月に刊行する日本語史研究者の小池清治さんの「漢字の本」ではじめて知りました。
常用漢字には、「プリンシプル」がない、と小池さんは言います。
本では、常用漢字はどういう歴史的背景で生まれたものなのか、
日本語と漢字が出会って、中国で生まれた漢字が、日本ではどのようにその使われ方が変化してきたのか、
などなど漢字の成り立ちから変質までをといていきます。
来週入稿予定で、4月の中旬には書店に並ぶ予定です。

小池さんの話で印象的だったのは、
日本の漢字というのは、ユル文字だということ。
仮名のように一つの文字にひとつの読みとキッチリしているのに比して、
漢字は、名前読みまでいれたら一つの漢字で10個も20個も読みがあって、文字と言葉との関係が常にゆるやかなユル文字である。
漢字というのは読みがいっぱいあって、文脈によっては漢字の読みも意味も変わる。
だから、私たちは、漢字を読んでいるのではなく、漢字を仲立ちにして「ことば」を読んでいるのだ、と。

それにしても、各章末に漢字の練習問題がついているのだが、
私には答えられない問題が多々アリ(汗)……。
みなさんもぜひ本を買って、チャレンジください!

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『劇画家畜人ヤプー【復刻版】』発売中!

2010-03-18 高橋 大輔

『劇画家畜人ヤプー【復刻版】』の発売が開始されました。

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写真はヴィレッジヴァンガード下北沢店のコミックコーナーです。
文芸書のコーナーでも展開していただけるそうです。
粋な手書きポップも作ってもらいました。
ありがとうございます!!
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4月22日(木)には、同店にてトークショーも開催します。

●参加ご希望のお客様は、ヴィレッジヴァンガード下北沢店にて『劇画家畜人ヤプー【復刻版】』(ポット出版/2,200円)をお買い求めください。先着90名様に参加整理券をお渡ししております。

●3月18日(木)よりヴィレッジヴァンガード下北沢店にて電話での事前予約も受け付けています。(10時〜24時/03-3460-6145)

大学に入学したて(10年以上前ですね)のころから、このお店にはよく通っていました。
トークに出演してもらう丸尾末広さんのマンガも、いくつかここで買ったおぼえがあります。
なんだか感慨深いです。

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久々の社内研修

2010-03-15 佐藤 智砂

たまに、社内研修というものをやります。

デザインについてだったり、著作権についてだったり。

外部の人を招いて、講師をしてもらうこともある。

きょうは、社長が録画しておいたテレビ番組を2本みた。

1本は

村上春樹の『1Q84』をベースに、どうやってベストセラーが生まれるのか。

もう1本は

マガジンハウスに『POPEYE』がどのようにして誕生したのか。

とくに『POPEYE』は面白かった。

以前は、この手のものをみると、

「あの人たちはすごい! こんな自分じゃだめだ。もっとがんばらねば!」と思ったもんだが、

今は、あきらめでもなく、心静かに、「まっ、私なりに生きていこう」と思う。

そんな50歳の春です(50歳も数ヶ月で終わるけどね)。

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千本ノック、終了

2010-03-12 小久保 由美

年明けからのまるまる2ヶ月間、デザイン班は修羅場続きで
毎日怒濤の千本ノックのようでした。

そんな状況もなんとか落ち着き、
今日はみんなで帰宅。

私もこれから帰ります。
久々に寄り道して飲酒でもしてしまおうかな。

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ポット出版社長・沢辺均の日記 -66[2010.03.09〜201003.12]

2010-03-12 沢辺 均

●2010.03.09火
午前中、ジャパニーズ・ブックダムをめぐって打ち合わせ。
雨のなか、自転車で事務所に戻る。

●2010.03.10水
午後から大田と面接。
年に一度、自己評価表を書かせて、面接することにしている。
給料の変更も、この面接のテーマ。
那須同席、3人で近所のYoo(やお)というカフェで。
まだまだ仕事とか会社とかについての考えが浅い、と思う。
そんなことを話していて、自分の大昔のことを思い出した。
まだ十代の最後の最後あたり。8歳くらい年上の男(あんまり感じのいいヤツではなかった)に、
「資本家って、誰のこと言ってんの?」みたいなことを聞かれて、なんにも答えられずに、
大ショックだった。そんなこと考えてみたことなかったし、いざ個人名をあげようとしても、
すっきりと「資本家」ってイメージに合致する人を知らないし思いつかなかった。
左翼にかぶれていたころで、「資本主義はダメなんだ」なんてことを
エラソー、知ったかぶりで人に「説得」なんかしていた訳だから、恥ずかしいったらありゃしない。
その後10年弱で、左翼ヤーメタ、って決めたんだけど、
そのオオモトがこれにあったような気がしてる。そんな話を思い出す。
面接が終わって銀座へ、「書店落語」企画のことを「落語を観るならこのDVD」の
著者瀧口雅仁さん
と相談に行く。
夜は、「肺がんで死にかけている団塊元東大全共闘頑固親父を
団塊ジュニア・ハゲタカファンド勤務の息子がとことん聞き倒す!」
をプリントして読んでみる。

●2010.03.11木
代々木図書館の館内整理(休館)の日の会議に向かう。
うーん、一箱古本市の実現はむずかしいか?
午後、社内研修延期。
夜は、大塚の「なべ家」でフグのフルコース。
もと芸者さんのようなおばあちゃんが、横にすわってフグ鍋を作ってくれて、
よそってまでくれる。フグの白子のみそ汁、白子の焼いたものがうまかったな。
この時期、白子は産卵(にひっかける)前で、イチバン大きくなってるんだって。

●2010.03.12金
午前中ポット全体会議。その後掃除大会(今月の隊長は中濱)。
連絡、雑用ともども、植村さんと作りたいね、って話してる電子書籍をめぐる本の
構成などをまとめようと、資料を読んだり、書いたり。
我が社の中年女トリオが映画鑑賞会、と称して出かけていった。

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全国公共図書館研究集会(サービス部門 総合・経営部門)での講演記録

2010-03-12 沢辺 均

2010年1月14日(木)〜1月15日(金)に新潟で開かれた「全国公共図書館研究集会(サービス部門 総合・経営部門)」で話をさせてもらった講演記録です。

主催者でテープ起こし→原稿整理をしてくれて、僕が少々手を入れたものです。
でここでは改行を増やしました。
「記録集」という印刷物になってます。新潟県図書館協会の発行です。
▼奥付
平成21年度
全国公共図書館研究集会(サービス部門 総合・経営部門)記録集
発行日 平成22年3月9日
編集・発行 新潟県図書館協会 事務局
      (新潟県立図書館企画協力課内)
〒950-8602 新潟市中央区女池南3-1-2
       Tel 025-284-6178
       Fax 025-284-6832
ココから────────────────────

【基調講演】
「出版文化の危機」をどう見るか
ポット出版社長 沢辺均氏

司会 続きましてポット出版社長の沢辺均様より、「出版文化の危機」をどう見るかと題しまして基調講演を頂きます。
ご講演頂きます沢辺様が社長をされていますポット出版は図書館とメディアの本であります『ず・ぼん』を発行しております。皆様ご存じのとおりこの書籍は1994年の創刊以来、図書館員が知りたい最新の課題や情報を独自の目線で紹介されております。
それでは沢辺様、お願いいたします。

沢辺 ポット出版の沢辺です。
今日は新潟の皆さん、全国公共図書館研究集会の実行委員の皆さんというのでしょうかね。僕なんぞをお呼び頂きまして本当にありがとうございます。 続きを読む…

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オイラの(おやじバンド)ライブ・2010.04.17土のお知らせ

2010-03-09 沢辺 均

5年くらい前から、バンドを始めまして、
毎度迷惑な、ライブをやります。6回目になりました。
歌で飛び入り、楽器をもって飛び入り歓迎です。
僕らの演奏を無理矢理聞かせるだけでなく、
皆さんにも舞台にあがってもらって楽しんでもらいと思ってます。

見るだけでも、飛び入りでも歓迎です。
もしよければ見に来てください。

────────────────────
LIVE勝手にしやがれ 6

●日時 2010年4月17日・土曜
 18時30分開場(飲み放題開始)
 19時開演・21時終演予定
●場所 新宿ミノトール2
03-3341-2655 新宿区新宿5-11-4龍生堂ビルB1
副都心線/丸ノ内線/都営新宿線「新宿三丁目」C7出口2分
●料金 3,000円
3時間飲み放題(18時30分〜21時30分予定)
●定員 50人
●申込 バンドメンバーか下記までメール・ファックス・電話へ
●曲目(予定) 
ら・ら・ら/私はピアノ
青空/バスルームから愛をこめて
Stairway To Heaven/曼珠沙華 他
●メンバー
青んぼ(g cho)/木谷マキ(d)/ミナ(vo)/沢辺均(g)
ババッチ(p)/ハル(vo)/日野智(b)/本多羅々(g)
&生オケタイムのみなさま(vo)

唄う人大募集
●バンドをバックに「生オケ」コーナーあります。あなたも歌ってみませんか?
●楽器参加も大歓迎!。事前にご連絡いただければ、歌詞+バンド用のギターコード譜はこちらで用意します。
●もちろん当日の飛び入り参加も歓迎します! その際は歌詞+ギターコード譜(4部ほど)をお持ちください。
●事前スタジオ練習に、参加してみませんか? 詳しくはメンバー、または主催者まで連絡を。

●主催 勝手にしやがれプロモーション 
 150-0001 渋谷区神宮前2-33-18 #303沢辺宛
 電話03-3478-1774 ファックス 03-3402-5558
 メール ケイ アイ エヌ(アット) pot.co.jp 

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文化的な週末

2010-03-08 五賀 雅子

3月6日は、シアターコクーンで「上海バンスキング」を
7日は、京王閣競輪場で「ベリーズサーカス」を鑑賞!

16年ぶりの再演となる「上海バンスキング」。
出演キャストは1時間前に発表というから、吉田日出子が見られるのか
見られないのか、ハラハラしながら劇場に向かったが、
ちゃんと出てて、まずはひと安心。
セリフ回しも、歌声も、あの日のまま。
若干、トチリがあったのはドキッとしたけれど、
楽しい3時間でした。

いろんなベリーダンスが見れるということで行った「ベリーズサーカス」。
ポットがパンフレットを作った関係で、招待券をいただきました。
何もよりによって、あんな寒くならなくてもいいのに…。
競輪場だったので、屋根はあるものの、ほとんど屋外。
息が白くなるほどの寒さの中、いろんなスタイルのベリーダンスを堪能。
夏だったらよかったなぁ。

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上海バンスキングを見てきたぞ

2010-03-08 沢辺 均

シアターコクーンで「上海バンスキング」を見た。

たぶん最初に見たのは20年近く前。
ぼくは、六本木自由劇場でなく、博品館でもなく、
すでに圧倒的に評価の定まったあとに、シアターコクーンで見ただけだった。

休憩までは、「コレっておやじバンド」だなー、と思っていたのだけど、
最後にバクマツが兵隊から骨になって帰ってきたあとに、
舞台のうえのほうでトランペットを吹き始めてたときは、涙ぐんでしまった。
なんか同窓会みたいな感じ、以前の舞台を役者たちが懐かしんでいる感じが、
オレも含めて「おやじバンド」について回る自己満足的なものにちょっと違和感があったな、
ってことなんだけど、見終わった後は、コイツらならそんなものでも許されるって。
緊張感はないし、すでに身に付けた力の範囲で、
のんびり演じてる感じがしたのだけど、もうそれでもいいんだなって。

だって、これを50人くらいしか客が入らないところ(つまり、金にならない)で
楽器を買って練習して、こんな舞台に作り込むなんて、スゴい奴らだったんだな。
結果はあとからついてくるもんだし、結果がどうなるかわからないけども、
それ自身にのめり込んだのだな、って思う。
その上、当時の感じでは、ゴリゴリのアングラ芝居が幅を利かせていたはずだしね。

戦争への人間の実感そのものを描けてると思ったし。

最近、オレの周りは電子書籍の話ばかり。
だけど、やっぱりネットワーク(だけ)じゃ物足りないな、
ナマの圧倒的な意味はますます重要度を増すよ。
録音録画撮影禁止ってアナウンスがあったけど、
youtubeにアップされたって、全然怖くないでしょう。それで見たって、
ナマには全然かなわない。
そして検索してみたら、アップされてた。コメントも、わかるなー。

そうした仕事をしたいもんだ。出版で。

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ポット出版社長・沢辺均の日記 -65[2010.02.26〜201003.08]

2010-03-08 沢辺 均

●2010.02.26金
週一回のポット会議と掃除大会。
夜はスタジオ・ポットSDの雑談会。
月に一度は雑談をして、問題やアイデアを出そうというのだ。飲み屋にて。

●2010.02.27土
17時集合で、ジュンク堂新宿店でトークショー。
その前に、ヨドバシカメラによって、戸籍上の妻が、犬たちを撮るためのデジカメなどを買う。
リコーのCX3。絞りロックという機能があるのを初めて知った。
「ゲイから学ぶ、二人で生きるための技術」 レポートもあり。
終わってサイン会。うたぐわさんは新刊発売直後、かつブログでの人気もあって50人くらいが並ぶ。
「二人で生きる技術」が20数冊、『じりラブ』は事前の「ゲリラサイン会」で150冊くらい売れたらしい。
終わって打ち上げに。うたぐわさんと、ゲイ仲間と我が社の尹、大田、髙橋の自称ノンケ若手スタッフと、西郷さん。
さらに大塚さんの店=タックスノットに寄る。

●2010.03.01月
昼から、一橋大学図書館の見学へ。
夜は、神保町の新世界菜館でちょっと会合。

●2010.03.03水
夕方、ボイジャーに。電子書籍フォーマットをめぐることを、話を聞いたり、相談したり、
ボイジャーの考えを聞いたり。他にお三方と一緒。
ず・ぼんの会議に間に合わずにサボってしまった。

●2010.03.04木
昼から週一回の出版会議。
またまた長引いた。そして、先輩出版社の社長さんくる。
ジャパニーズ・ブックダムのことを話したり、書協での電子書籍の取組みのことを聞いたり。
うん。今後も協力してもらえそうだ。
夕方、「民主党政権への伏流」(仮タイトル)の著者、前田さんと打ち合わせ。

●2010.03.05金
週一回のポット会議。これはいつも30分程度で終わらせられてる。
掃除をして、借り入れしてる大銀行の担当者来訪。決算書を取りにきたんだな。
その後、日経記者が取材にくる。ジャパニーズ・ブックダムのこととか、
電子書籍のこととかいろいろ。
この日は久しぶりに「定時」にあがる。

●2010.03.06土
昼の部の、「上海バンスキング」の再演。シアターコクーン。
9,500円は高いけど、良かった。いろいろ書きたいことあるけど、。
終わってから中野へ、NPOげんきな図書館の理事会。
渋谷・代々木図書館の指名競争入札への対応策。
去年落札したばかり。通常プラス2年=合計3年は、このまま随意契約で継続と思っていたのに。

●2010.03.07日
午後からバンドの練習とミーティングという飲み会。
いよいよ練習はあと3回。4月17日がライブだ。

●2010.03.08月
午後S社とデザインの打ち合わせ。
と、他に予定はないんだけど、細々といろんなこと。
今日は経理の相談やらなんやらもあったし。

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『千代田図書館とは何か』(柳与志夫)の表紙の手触り

2010-03-03 大田 洋輔

早い書店では1日から並び始めていたようですが、ひな祭りの本日、柳与志夫さんの『千代田図書館とは何か』が発売になりました。

本のページの「担当から一言」の欄にも書きましたが、タイトルの「千代田図書館とは何か」とは、これまでメディアに取り上げられてきた「コンシェルジュ」や「平日夜10時まで開館」、既になくなった「新書マップ」など千代田図書館が実際に取り組んできた様々なサービスを、柳与志夫さんの考える「新しい公共空間のあり方」のイメージと結びつけるための問いです。

インド図書館学の父・ランガナタンが唱えた図書館の五法則のひとつ、「図書館は成長する有機体である」という大きな理想と、千代田図書館の現場との間で見えてきたものは何だったのか。

2007年にリニューアルした千代田図書館の計画から運営に至るまでのトライ&エラーを、柳さんの視点から検証した本です。

図書館経営という、あまり普段の生活には馴染みのないジャンルではありますが、ともすれば「旧態依然」という印象を持たれがちな公共図書館にも、「公共性の本質を考えて、一つずつ行動していこう」という考えの図書館人がいるのだ、ということを知っていただければ幸いです。著者の柳与志夫さんは、その一人だと思います。

さて、カバーは微妙に筋が入ってザラザラとした「パミス」という紙、オビは光沢のあるツルツルした「ルミナホワイト」という紙を使用しています。

でも、各ネット書店やポット出版のサイトで掲載される書影はただの真っ白。

下の写真で、紙質の違いが少しはお伝えできればいいのですが…。

いかがでしょーか。

『千代田図書館とは何か』。どうぞよろしくお願いします。

『千代田図書館とは何か』の紹介ページ
千代田区立図書館のサイト

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ポット出版社長・沢辺均の日記 -64[2010.02.25]

2010-02-26 沢辺 均

●2010.02.25木
昼に、出版会議。それを終えて、S社デザイン打ち合わせに飛んでいく。
18時から、人間学アカデミー事務局会議をPHPで。今年9月開校予定の講師候補をほぼ決定。
それを終えて、「日本の公文書」の内輪の記念パーティ。一次会は間に合わずに欠席。
那須と大田に任せて、欠席。
二次会に向かう。二次会は4人でしっぽり。いろいろ貴重な情報収集もできた。
「我国を代表する書誌データの一元化」のことも、だいたい様子がわかった。

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「3歳から大人まで夢中になる お父さんの理科実験ショー(仮)」制作日誌

2010-02-26 上野 絵美

子供に向けたサインスショーを行っている飛田賀光さんの著書、
「3歳から大人まで夢中になる お父さんの理科実験ショー(仮)」を
ポット出版から発行します。

編集チームの仕事で
園児とママの情報誌 あんふぁん」の
かがくのふしぎ」というコーナーを担当させてもらっているのですが、
このコーナーで監修をお願いしていた飛田さんから
企画を頂いたのがきっかけです。

「かがくのふしぎ」の仕事中、私もいろいろな実験を試しました。
小学校のころから理科が苦手でしたが、そんな私でも
実験に成功すると、テンションが上がりました。
もっと小さいうちから、この面白さに出会っていれば
もっと理科好きな人になっただろうなあと何度も思ったものです。

本では、家庭でできる簡単な実験とその解説を紹介します。
子どもと遊んであげたいなあと思ってるけど
「忙しくて時間がとれない」「遊びがワンパターン化してる」「お金をかけたくない」という
お父さんたちに、ぜひ読んで・試してもらいたいと思います。
(もちろんお母さんや、学校の先生も大歓迎です)

この本の付録用映像を撮影するため、
2/20(土)、茨城県高萩市で行われた実験教室におじゃましてきました。
飛田さんが先生となって、約100名の親子に向けて
シャボン玉の実験を披露されました。
小さいものから大きいものまで、丸いものから三角のものまで、
さまざまなシャボン玉に、小学1年から5年生までの子どもたちは目が釘付け。
「実験教室」というとお勉強のように聞こえますが、
飛田さんのハイテンションおもしろトークで
親子の笑い声がたえませんでした。
このときの写真をいくつか紹介します。

___MG_7628.jpg
トレードマークのバンダナをつけた飛田さん。
ストローとプラスチックコップを使った道具でシャボン玉を作っています。

_MG_7683_1.JPG
口で息を吹き込まなくても、こんなに大きなシャボン玉が!

_MG_7681.JPG
今度は長いシャボン玉です。

_MG_7764_2.JPG
飛田さんの持っているものに注目! 丸くないシャボン玉です。

こんないろいろなシャボン玉が、ほとんど家にあるもので作れてしまうのだから驚きです。
シャボン液だって、もちろん自分で作れます。
本では、このシャボン玉以外にも、いろいろな実験を紹介します

どうぞお楽しみに!

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ポット出版社長・沢辺均の日記-63[2010.02.12〜2010.02.24]

2010-02-25 沢辺 均

ためちゃったので、省略ありの簡易バージョン。
手帳に記入している予定意外、どんな日だったか全く記憶がないんで。
よく、何日も何週間も前の「アリバイ」をこたえてる刑事ドラマとかあるけど、
こたえられるのが不思議。

●2010.02.12金
連休の谷間の日。ポットは対外的には休みの日だ。
午前中、代々木図書館での打ち合わせ。館内整理の休館の日なので
スタッフ全員で打ち合わせられる日なわけです。
夕方、ジャパニーズ・ブックダムをめぐる打ち合わせ。
その後ET研というのに行く。電子書籍と出版業界の分析をするって研究会。
コンサルとかいうのがはなす。収穫はないな。

●2010.02.15月
ポット出版の本の一覧→詳細紹介ページをどうするか、
日高・石塚・大田と打ち合わせする。
結構難しい問題があるんだ。

●2010.02.16火
S社でデザイン打ち合わせ。

●2010.02.17水
マンション管理組合の理事会。
地下駐車場の権利をめぐって争っている、デベロッパーとの訴訟で和解。
8年間は使わせる/土地の持ち分を一千万で譲渡、など。
実質的に、主張が通ったと思う。

●2010.02.18木
出版会議。何話したのか記憶がないな〜。
午後は、ポットサイトのマガジンポット新連載→単行本化の打ち合わせ。
夜はジュンク堂でトークセッション。
2月18日(木)松沢呉一×沢辺均「図書館の中からは見えないこと」
レポートはこちら。

●2010.02.19金
ポット会議とS社とのデザイン打ち合わせ。

●2010.02.20土
ライブ・竹田青嗣」新宿で。二次会は三丁目のislandの貸切りルーム。
うん面白かったぞ。

●2010.02.21日
鉄とすずと代々木公園のドックラン。
夜、石川輝吉さんの、マガジンポット新コーナーのインタビューで大学生。
終わって、大炊苑で一杯飲む。

●2010.02.22月
夕方、朝日新聞のK記者の取材。3月に出版業界連載をまたやるそうで、
今回は電子書籍にフォーカスするんだって。
新刊同時に電子書籍発行でどうだ?って取材。
オレから、ジャパニーズ・ブックダムのことをちょっと紹介。

●2010.02.23火
「ポットの日誌」に「日本語の本の全部検索→一部表示サーバーをインターネット上につくる(仮称=ジャパニーズ・ブックダム)」を書く。
と同時に、2/8に長尾館長懇談会に同席した社長たちに、メールで送る。
さっそく、Nさん/Oさんから「賛同」って返事がくる。
やったー、これで心配事がへった、ぜ。
館長+社長会談を受けて、実務者会議のも国会図書館担当者のおかげで3/9に決まる。
はははは、おいらだけ、両方に出席。「実務者」がほかにいるほど、大組織じゃないからね。
版元ドットコムは。
石川輝吉さんインタビューの2回目。大学生で女の子。ついつい張り切る。
夜、NPOげんきな図書館の理事会。プロポーザルで、来年度も受託できたのだけど、
約5%委託費を値切られたので、
給料を減らす/祝日休みを減らす/労働密度をあげる、の三案で議論。
おいらは、労働密度あげる派で、スタッフアンケートでは、給料を減らす案ばかりだったけど、
結局、労働密度をあげることになる。他にもいろいろ。
途中で早退して、大岡山の東工大まで、橋爪大三郎さん+竹田青嗣さんと、
若手の発表の場をつくる企画の打ち合わせに。

●2010.02.24水
モリモト印刷の営業がくる。見積もり出させて、って。
見積もりだすのにわざわざ話に来ることないじゃん。
見積もりをつくって持ってきてくれればいいだけだと思うんですけどね。いつも。
夜は版元ドットコム会議。

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日誌を溜めてごめんなさい

2010-02-23 和田 悠里

長い間日誌を溜めていたのは私です。すいません。
ポットの日誌は当番が回ってきたら2日の間に書かなければならないルールなので、
普段なら日誌取り立て係の大田が当番初日の夜から頻繁に日誌取り立てに来るのですが、
ここしばらく髪を振り乱して働いているので
「なんとなく取り立てできなかった」そうです。怖くてごめん大田。

日曜日、1時間くらい友人のTシャツ手刷りワークショップに行ってきました。
ポットイベントでもツイッターやUstream配信を初めていますが、
このイベントも実況配信していました。はじめは3人くらい配信を見ていたみたいです。
時代の波が来ているのだなあと思いました。

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日本語の本の全文検索→一部表示サーバーをインターネット上につくる(仮称=ジャパニーズ・ブックダム)

2010-02-22 沢辺 均

何度か「ジャパニーズ・ブックダム」という計画をやりたい、と表明していたので、
その具体的なことをできるだけ整理してみました。
また、参考にマガジン航の「ジャパニーズ・ブックダムの夢」もどうぞ。

──────────────────────────────
ジャパニーズ・ブックダム計画は、日本で、日本語(ジャパニーズ)の本(将来は雑誌や電子書籍も)のインターネット上での全文検索を可能にし、検索されたページ=本の一部表示をするサーバー設置を、国立国会図書館と出版社の共同の取組みで実現しようというものです。

国立国会図書館長尾真館長が、いわゆる「長尾プラン」を発表して、本を生業にしている出版業界、書店、取次、図書館、をはじめネットワークでさまざまな発言している人たちの間でも話題になりました。
この構想は、国立国会図書館が、日本全国さまざまな地域に住む人たちに、ひとしく資料へのアクセスを提供するために、書籍を電子化し、利用者からの料金徴収をおこなうというものでした。

今日大きな話題になっている電子書籍の普及は、kindleやiPadを始めとした電子書籍端末と、端末で読むことのできる読み物(=書籍/コンテンツ)の提供という、二つのバランスによって大きく左右されると思います。
kindleやiPadが騒がれていますが、日本ではまだ「実験」や「挑戦」の状態のようです。

ただし、この電子書籍は、デジタル/ネットワークがますます拡大し定着している中で、いずれ普及するのは間違いないと思います。
そこで、それを活用した新たな出版状況、書籍の世界を豊かにする取組みを、できるところから進めたいと思います。

出版社の積極的な取組みで、本の全文検索→一部表示のデータベースサイト=「ジャパニーズ・ブックダム」の実現をその第一歩としたいと考えました。。

●ジャパニーズ・ブックダムとは何か

・インターネット上のデータベースサーバとして
・日本語で書かれた書籍の
・ページスキャン画像からOCRでテキストにしたものから
・「言葉」による全文を対象にした検索を提供し
・スキャン画像の一定ページ部分を表示させるものです。
そして、ここで一部表示させる書籍は、
・このジャパニーズ・ブックダム計画に賛同する出版社一社一社が
・著作権者の了解を得て、提供する
ものです。

●国立国会図書館の保存のためのデジタル化(画像スキャン)との関係

現在、国立国会図書館がすすめているのは、発行年の古いものからスキャニングして画像を保存し、国立国会図書館内での閲覧に画像表示を提供するというものです。

OCRでのテキスト化は出版社代表を含む関係者協議会との合意として、行なわないとしています。
しかし、国会図書館内での閲覧のためにデジタル化された書籍を探す時も、全文検索どころか、タイトルやせいぜい目次データ程度しか検索することができません。そうして「探し出した」書籍も、テキストデータを含まないため画像のファイルを1ページずつ目で見て、必要箇所があるかどうかを探さねばなりません。
館内閲覧は、利用者・研究者にとっての利便向上どころか、むしろ後退だと見られてしまいそうです。

さらには、既にGoogleの全文検索(Googleブックサーチ)が実現しているなかで、館内での閲覧にとどまっていては、読者から見て歯がゆいだけではないでしょうか?
むしろ、今、出版社自身が書籍の全文検索→一部表示に前向きに取組み、検索の利便性を高め書籍へのアクセスを豊富にし本の世界そのものを豊かにする、それがひいては出版の未来につなげていけるのではないでしょうか?
出版の未来の可能性とすることができるのではないでしょうか?

●長尾プランとの関係

2008年、国立国会図書館の長尾真館長が、いわゆる「長尾プラン」を発表しました。
長尾プランは、電子化した本を、図書館を経由してさまざまな地域に住む人々に、ネットワークから一定の利用料を徴収して提供しようというものです。

長尾プランの画期的な意義は、出版社の商業活動の成果物である書籍の利用に、図書館が利用料徴収を打ち出した点です。
これまで、図書館は「無料の原則」により、利用者からの費用徴収にほとんど対応していませんでした。
長尾プランは「無料の原則」から一歩踏み出し、単なるサービスの有料化ではなく、極めて高度なサービスに限って費用徴収する可能性を示しました。

出版社は、商業活動を通して、日本の知的なインフラづくりの一部を担ってきたといえます。そういう意味では、出版社の商業活動もまた公共的性格を合わせ持つと言えるでしょう。
長尾プランは、こうした出版の公共的な側面をふまえたうえで、図書館界が出版界と協同して、知的インフラを支えることに取り組もうとするものだと言うことができます。

一方、電子書籍の行く末の不確定さや、コンテンツを生み出すための費用のあり方、あるいはそうした費用をどの程度一般の読者に負担してもらうのかという見通しは不鮮明な状況です。
さらに「図書館経由で書籍をすべて読めるようにする際の費用金額」の確定や、そのルール作り、組織づくりは今すぐに実現できるものではありません。
費用を徴収したものの、それでそもそも徴収のための費用をまかなえるのか? まだまだ手探りで検討していかなければならないことが山積みだと思います。

したがって、長尾プランの画期的な意義を了解したうえで、まず、本の全文検索→一部のページ画像の表示からはじめ、国立国会図書館との前向きな協議、電子書籍市場の動向をふまえた取組みを、同時に進めていくことが有効だと考えます。

●日本の知的なインフラ、と経済発展

日本経済は、金融危機から始まった世界的な不況のただ中にいます。
環境産業の育成など、いくつかのアイデアが提出されていますが、どのようなアイデアもその発展の基礎は、全国民の知的水準の向上です。
その点で、書籍と読書が子供から大人に果たす役割はとても大きなものだと思います。
子供に学校や図書館や書店を通じて、読書習慣のための基本条件を提供すること、大人にも書店や図書館を通じて、常にさまざまな選択肢に耐える書籍が提供されることが、今後の日本の産業の発展に欠くことのできない基礎をきずきます。

そしてこの書籍を提供する一翼を担っているのが出版界です。
こうした意義をもつ出版界が、図書館などと協同して、書籍の世界を豊かにすることは、出版界の利益にかなうばかりでなく、日本経済、ひいては日本の発展に寄与するものです。

●補足──1 ジャパニーズ・ブックダム計画を出版社として推進する理由

出版業界は、これまでも電子書籍に取組んできました。
2000年の電子書籍実証実験をはじめ、各社で、あるいは複数の出版社の協同の事業としてさまざまな取組みがありました。

しかし、電子書籍が大きな話題になる現在、出版界は「ネット社会の発展」に竿を差す抵抗する、コンサバなものだと思われていないでしょうか?
もちろんこのような世論は、われわれ出版社の責任も大きいと思います。
したがって、ここでもう一度ネットワーク社会の発展に寄与する大胆な取組みが必要ではないかと思うのです。

さらに、次のような可能性も生まれるでしょう。
・検索システムのAPI提供することによる、個人/法人による独自のサービスの発展
・全文検索→一部表示サービスによる、書籍利用・購入の促進
・このシステム構築により、著作権者データベースの整備を必然となり、その準備が始まる
・著作権者データベースが、著作物の一部・全部の有料利用を機会を増やす可能性
著作物は、より多く・長く、利用され・利用しあうことで生かされるものだと思います。
利用の制限よりも、利用の対価を適切に交換することで、もっともっと利用されるようにすべきです。
そのためには、著作権者の正確な把握、徴収システム、著作権者の意思にもとづいた出版社の協力、などを整備しなければなりません。
このジャパニーズ・ブックダムの取組みは、こうした体制作りの第一歩になりえると思います。
・国立国会図書館のスキャニング画像/OCRを利用した、絶版本などの復刊や、電子書籍化の可能性

●補足──2 ジャパニーズ・ブックダム計画をめぐるいくつかの考え

データの提供は、既刊本のすべてを出発の条件にしなくても良いと思います。
たとえば、
・今後あらたに発行する際に、著作権者の了解をえて提供することから始める。「すべて」にこだわって提供時期を先延ばしにするのではなく、まず提供してから、拡充に取組むのも一つの方法です
・著作権者の意思を尊重して、まず提供意思のある著作権者のものから公開していくことも一つの方法です
・このデータベースを利用した、個人・法人などさまざまな人々の独自サービスが行われるような公開性・オープン性に留意したいと思ってます。

(文責・沢辺均/ver.1.1/20100218)

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ポット出版社長・沢辺均の日記-62[2010.02.10〜2010.02.11]

2010-02-12 沢辺 均

●2010.02.10水
出版会議。iPadマガジンの大構想=大妄想。
午後はSD会議。えらそうな意見を言ってしまう。
夕方、●新聞のN記者の取材。
日本電子書籍出版社協会のことを取材しているらしい。ジャパニーズ・ブックダムのこと、も話す。
この日、電子書籍政策をめぐって、総務/経産/文科の副大臣クラスの会議が開かれたんだって。
政府もこのネタ盛り上がっているらしい。

●2010.02.11木
午後から事務所へ。デザインチームがS社のムックでシュラバになっている。
おいらはジャパニーズ・ブックダムのことを書いたり、新潟で1月にあった「全国公共図書館研究集会」での
講演とパネルディスカッションのテープ起こし原稿の校正。
マガジン航、に、「ジャパニーズ・ブックダムの夢」が公開される。
ジャパニーズ・ブックダムについてもう一つ詳しい内容のものが必要だな、と思って、
前に下書きしていたものに手を入れて、とりあえずver.1程度にまとめる。
タイミングを見て、オープンにしよう。
さあ、日付が変わった。これから「竹田青嗣ライブ/井上陽水を歌う(主にカラオケ)」のための
ギターの練習をしよう。
ホントは、妄想=iPadマガジンの構想を文章化しておこうとおもったんだけど、持ち越そう。

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ポット出版社長・沢辺均の日記-61[2010.02.02〜2010.02.9]

2010-02-09 沢辺 均

あっという間に一週間たってしまう。

●2010.02.02火
昼から、大阪屋の東京ブックセンター=TBCに見学。
報告は尹が書いてる。

●2010.02.03水
サンケイ新聞記者・Hさんが取材にくる。
例の「日本電子書籍出版社協会」のことを記事にするらしく、ポットの新刊発行同時電子書籍発売
のことなんかを聞きにくる。
どうもおしゃべりが好きで、2時間も。
午後はS社、デザインの打ち合わせ。

●2010.02.04木
出版会議。よるは、ちょっと、ね。

●2010.02.05金
午前、ポット会議。深夜バス代金支給の提案があって議論。
九州からデザイナー希望の大学生が面接に。
オレは後ろにいて、デザインチーム山田・和田・小久保が中心。
夕方、ジャパニーズブックダムの相談で神保町の出版社へ。

●2010.02.06土
一度事務所に出勤して、から、
バンド練習でスタジオに。紫金飯店のテラちゃんが見学にくる。
ノリノリのテラちゃん。今度いっしょになんかやろう。
そして、戻ってきて「ず・ぼん」編集委員会。
四国・善通寺市の東條さん、がんだって。まあ大丈夫らしい。
堀さんの目線が痛い。どうもオレ嫌われてきたのかな?(笑)

●2010.02.07日
20日(土)にせまった「竹田青嗣ライブ──陽水をうたう」の準備で、
カラオケ探し。iTuneストアにも結構カラオケ音源があるんでびっくり。
何曲かギターを弾くんで、その準備などもね。
夕方、新宿の楽器屋で楽譜などを買って、帰りに高島屋のデパ地下で、
休日出勤(と泊まり込みもいるんだけど)組に、豪華惣菜を買い込み、
げらげら笑い話をしながら、夕飯。

●2010.02.08月
いよいよ、ジャパニーズブックダム計画の最初のヤマ場だ。
国会図書館・長尾館長の呼びかけ、大手出版社社長数名と版元ドットコムを代表してオレ、で懇談会。
他の社名と、版元ドットコムがいかにもアンバランス(笑)。
長尾プランの、「課金」部分をいったんはずして、
まず、本の全文検索・一部表示の、データベースを、意思ある出版社が著者の了解を得ながら、
進めよう、という計画。
この日は、長尾館長から提案を受けて、検討をはじめようか?くらいまで。
著者の了解を得る作業は困難があるな、という話も出たのだけど、
むしろ、今後の新刊からはじめて、その契約の際に、合わせて全文検索・一部表示の依頼もしたらどうか?
了解得られる著者のものから始めたらどうか、などというアイデアもだされて
(って、沢辺が言ったんで、まだ合意ってことではないけど)
まあまあいい感じじゃなかっただろうか?
例の「出版市場のデジタル化に係る検討委員会」などとはまったく別な枠組み。
書協などの団体で動くんじゃなくて、あくまで、一社一社の判断で参加を決めるようにしたい。
この辺の「出版市場のデジタル化に係る検討委員会」などをめぐる状況は、
2010年は「書籍デジタル化」元年」という村瀬拓男(弁護士)(2010年01月07日)さんの記事
ちゃんと見通せてるように思うので必読ですぜ。
政府の動きも活発のようで、複数省庁のお偉いさんの
「電子書籍」をめぐる議論の場があるって話も聞こえてくる。
ジャパニーズブックダム=本の全文検索・一部表示のデータベース計画、
みなさんも注目を。
そんでもって夜は、佐々木俊尚さんの「電子書籍時代の編集者」講演会で
ダイヤモンド社へ。うん、ほとんど共感だな。
面白い時代じゃない。終わって、中俣さんと●さんなどと一軒よって、
ジャパニーズブックダムへの協力をお願いする。

●2010.02.09火
S社、デザイン打ち合わせ。
そして、細々、ともかく「やることリスト」を減らす。
夜は松沢呉一さん出演のロフトプラスワンにご挨拶の予定。

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国会の書店さん/五車堂書房さん

2010-02-08 尹 良浩

先月、国会の中にある五車堂書房さんに営業に行ってきました。

元は神保町にあった書店さんが請われて国会内に出店。神保町の方のお店は閉店して国会のお店だけが残ったという少し変わったお店です。ポットでは『日本の公文書』をはじめ、図書館の本があるので、結構ニーズがあるのではないかとかんがえ、見本を持って伺うことにしました。

国会の中ということは軽々に入れまいと判断し、一度電話してみると、「ああ、図書館の本だしてるよね」、とご存知の様子。「明日の午後にでもお伺いしてご案内したい書籍があるのですが」と伝えると、「明日の午後ね。解りました。永田町で降りて参議院の通用門に出る出口があるから。そこ出たらすぐだよ。」とあっさりとアポが取れ、道まで教えていただきました。

翌日、『日本の公文書』『ず・ぼん15』『低炭素革命と地球の未来』『本の現場』『デジタルコンテンツをめぐる現状報告』を持って、営業に伺いました。よくよく考えると近辺を車で通ったことはあるものの国会議事堂に入ったことはない私。近くの警官に聞いて、数十メートル先の入口に行ったら今度は「ここは見学用だから」とまた別の入口へ。完璧お上りさんだと思いながら、ようやく通用門につきました。

普通の書店営業の場合はカウンターで担当の方に取り次いでもらえば済むのですが、さすがは国会。まずは入館理由を書く書類を書き→窓口に提出→窓口から五車堂書房さんへ電話→OKが出たら入館が許可されます。なので、アポ無しは無理です。電話してよかった。

入館証をもらったら金属探知機をくぐります。空港にあるやつです。精度が高く、モノを全部出してベルトを外してようやく入館。窓口で「地下1階にございますので」と言われたので階段を降りる。……が影も形もない。国会内で工事が行われていることもあり、もはや迷路同然。3回も人に道を聞いてようやく到着。やっぱりお上りさんです。

お店は目測で15坪弱ほどでしょうか。「ポット出版です、営業に伺いました」と言うと、その方が社長さんでした。挨拶して取り次いでいただき、見本を見せると、「ふーん。なるほど。どうかなあ。」と浮かないお返事。ちょっと店の中を見てごらんと言われて店を1周。

◯客層は政治家、秘書の方などスタッフ、官僚のほか国会図書館からもいらっしゃるとか。
◯新書・文庫なども揃っていて、思ったより普通の品揃え。
◯雑誌コーナーは小さい。けれども『F1速報』など雑誌コーナーが小さいお店では余り見ない雑誌も。成人向雑誌もあり。
◯政治家の著書、社会系の専門書が充実。

今回持っていった本はそういう意味では少しずれてるかも、とは思いつつ、『日本の公文書』はニーズがあるはずと感じたので、お勧めしたのですが、流れのままに世間話に。

お前タバコ吸えるのか、と言われて一緒にタバコを吸ったりしながら、最近の政治家や官僚が読む本が昔とどう違うかであるとか、神保町にお店があった頃の話、書店同士の付き合いの顔は広いから今度紹介してやるというありがたいお話まで、いろいろとお話頂きました。

そして、「昼は食べたのか?ここに来たらここで飯を食わなきゃダメだ」と言われて、お店の隣にあるそば屋さんへ行ってこいとなり、急遽昼食。しばらくするとお店で作業していた人(お店の人かと思ったら、官僚さんでした)と社長もいらして、一緒に昼食。きつねそばは学食みたいに安くてなかなかの味。

結局1時間以上ほぼ雑談だったのですが、最終的にちょっとこの辺空けて置いてみようかと言っていただいて『日本の公文書』『ず・ぼん15』『低炭素革命と地球の未来』の注文を頂きました。売れてくれるといいのですが。弊社サイトを見ていて、かつ国会でお仕事をされている方はあまりいないと思いますが、いらしたらぜひ五車堂書房さんでお買い求め下さい。

帰りにはここにしか売っていないらしい『国会議員要覧』を購入。DMに活用できたら、と思ってゲットしました。

後日、本を手配してお電話。「次の新刊(『千代田図書館とは何か』)はお薦めしたい商品なのでまた伺います!」と行ったら「ああ!来なよ来なよ。」と嬉しそうに(?)快く言っていただきました。数少ない書店周りの中でも色んな意味で貴重な経験でした。また行きたいと思います。

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Indesign新機能(今更)

2010-02-06 山田 信也

この冬、ポットでは、メインの制作環境をIndesignのCSからCS4にバージョンアップしました。
いっきに3つバージョンが上がったので、新機能がてんこもりです。
すでにCS4が世にでてずいぶん経ちますが、今更、InDsignCS4の新機能(CS2や3ですでにあったかもしれない)紹介編。

●正規表現文字スタイル
段落スタイルの中に、正規表現で文字スタイルを適用する箇所を指定できます。CSでは、先頭文字スタイルでトリッキーに処理していたカッコ内Q下げがよりスマートに実現できます!
あと、別の話ですが、InDesignに流し込んじゃった後でも正規表現で検索置換できて便利です。

●テキスト変数
CSでは、セクションマーカーを使って書籍のハシラなどをつくっていましたが、ページが動いたら、その都度、セクションの設定を付け替えないといけなかったり何かと不自由。そして両柱はマスターページを分けないと対応できませんでした。
テキスト変数をつかうと特定の段落スタイルなどから自動的に柱を作成できます。両柱もたぶん平気(ためしてないけど)
で、柱はまあ満足ですが、自動でツメ(辞書などで小口に階段状についてる四角いやつ)をつける機能もつかないかなあ。

●クリップボードの内容に置換
検索置換の際、検索結果とクリップボードの内容を置換できます。
たとえば、【例】のような文字列を検索して、インラインのアイコンに一括置換みたいな処理も可能に!

●フォルダに再リンク
リンク画像を再リンクする際、フォルダを指定して、リンク画像をフォルダ内の名前が一致する画像にまとめて再リンクをかけることができます。拡張子で指定も可。実画像差し替え時には威力がありそう。

●不満
メニュー名がこっそりこなれた日本語に変わってる!
最前面に持っていったり最背面に移すのは、確かに、「重なり順」だけど、ようやく、「アレンジ」で身にしみているところだったのに!
メニューを探すのに時間がかかる!!

というわけで、キャプチャなしのお手軽バージョンでした。

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