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大袋中学校とはるかぜちゃんの「Twitter運用規定」

 昨日9月14日(水)、編集を担当した『子供がケータイを持ってはいけないか?』が発売になりました。

 著者の小寺信良さんは主にAV機器などのレビュー記事を執筆されているライター・コラムニストの方で、MIAU(インターネットユーザー協会)の代表理事など、幅広い活動をされています。『子供が〜』では、それらに2児の父親としての立場も加わり、とてもリアルな目線から、現在のケータイ/インターネット教育事情が掘り下げられています。
 ケータイやネットのリテラシーについては、「自分は大丈夫だよ」という人でも、「ではそれを、どうやって子供に伝えるか」という場面になると、けっこう悩むことになるのではないでしょうか。
 そういったときに、自分にできることを考える手がかりにとして『子供が〜』を読んでみていただけたら嬉しいです。

 本の中には、小寺さんが取材をした、子供とケータイに関するさまざまな活動が収録されているのですが、その中のひとつに、Twitterを活用している越谷市立大袋中学校の「Twitter運用規定」があります。

大袋中学校ツイッター運用規定
一.その公共性の高さを考慮し、配信は校長のことばであることの自覚のもとに行なう。判断に迷う場合は、必ず管理職に相談するものとする
一.上記規定に則って、基本的にツイッター配信は大袋中職員が誰でも行なえるものとする
一.大袋中のツイッターは個人へのフォローは基本的に行なわないものとする
一.公式アカウントでは、個人名の記載、またはツイートされたものへの返信は、外部をタイムラインに入れる事になるので行なわないものとする
一.学校教育効果等の観点から外部者のツイート内容を紹介し、それにコメントする場合は、ツイート内容をコピー&ペーストで紹介する
一.行事等の配信をするときは、ツイートの最後に後の検索に便利なハッシュタグを付ける
一.この他、著作権、肖像権に関わる事項は、ホームページの取り扱いと同様とする

 「公式Twitterアカウント」というと、フレンドリーな広報の方のアカウントが目立ちますが、公立の学校の情報発信手段のひとつになると、4番目、5番目のような「公式アカウントのタイムラインに外部者を入れない」という規定が入ってくるのだ、ということがわかります。
 今後社会全体にTwitterが浸透していくと運用規定も変わると思いますが、2010年、2011年の状況は、どうもこれくらいのようです。

 一方、同じ「Twitterのルール」でも、「個人/小学生/タレント」のはるかぜちゃんだとこうです。

はるかぜちゃんの「ついり10ヶ条(ω)」
1 学校の友だちの名前を出さない(ω)
2 守秘義務を守る(ω)
3 きもちをこめてついる(ω)
4 なるべくいろんな話をする(ω)
5 人の悪口はゆわない(ω)
6 絶対にネットでおこったりイライラしない(ω)
7 たくさんの人が読んでくれてることを忘れない(ω)
8 なるべく自分にひはんてきな意見はりついとする(ω)
9 いつも楽しくルンルンルン(ω)
10 早くねる(ω)

(※はるかぜちゃんの10ヶ条は『子供が〜』には載ってません)

 「1 学校の友だちの名前を出さない(ω)」や「7 たくさんの人が読んでくれてることを忘れない(ω)」は大袋中学校と共通するルールですが、「4 なるべくいろんな話をする(ω)」というのは、個人の使うアカウントだから大切な、とてもTwitter的な感覚ですよね。
 こういった明文化されたルールを比べると、そのルールを使う人(組織)の在り方がわかって、面白い。

 といったわけで、先月発売された『はるかぜちゃんのしっぽ(ω)』(太田出版)と『子供がケータイを持ってはいけないか?』を一緒に読むと、大変味わい深いのではないかと思います。
 どちらも、2011年の社会とネットの今が反映された本です。

追記:『子供がケータイを持ってはいけないか?』は、現在Amazonで絶賛在庫切れ中ですが、その他のネット書店ではどこも在庫があります。Amazonを含めたネット書店やお近くの書店の在庫は、版元ドットコムの『子供がケータイを持ってはいけないか?』のページからだと、調べていただきやすいと思います。よろしくお願いします。2011/09/15 21:15)

【反省】ポットチャンネル 掟ポルシェ×山口明さん(デザイナー/50歳・童貞)をtsudaりました

人生2度目の「tsudaり」経験です。(1回目はこちら

ポット出版のイベントなどではtsudaり役は大田が担当することが多いのですが、
せっかく週一回、ポットチャンネルという機会があるので、カメラ担当、スイッチング担当、tsudaり担当を持ち回り制でやってみることにしました。

で、事前に大田がtsudaる際のコツをまとめてくれたので、以下、レジメを公開します。

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●事前の準備
・出演者の確認
例:下関マグロ/北尾トロ/会場?
何人分辞書登録すればいいのか、どんな人がなにについて喋るのか。

・名前+「」( #potpub live at http://ustre.am/pwit) を辞書登録

品詞は「独立語」がいいのでは? 活用しないものを。事前に何度か変換して
おいて、優先順位を上げるのを忘れずに。

・日本語入力は「Google日本語入力」がいいのでは。固有名詞の変換が強い。

・USTREAMの画面右側にある「ソーシャルストリーム」の欄は30秒制限があるの
で使わない。書き込みには専用クライアント(夜フクロウが軽くて便利)を使う。
書き込みは「Enter」ではなく、「コマンドキー+Enter」などにする(暴発防
止)のため。
「環境設定」→「テキスト入力」→「送信に使用するキー」で設定

●tsudaるときの基本的な考え
・tsudaりはUSTREAMへの誘導と・話されていることの概要、雰囲気を伝えて興味
を持ってもらえるように。
(高橋追記・Ustreamの視聴者はおおまかに分けて二種。1.事前にポットのサイトなどで放送されるの を知っていて見る人 2.Twitterでつぶやきを見つけ、興味を持ち見に来る人 2をなるべく引き込むにはツイートに【( #potpub live at http://ustre.am/pwit)】を入れるのは必須/さらに追記・興味を持ってもらうための「tsudaり」には「キーワード」が重要。自分 がTwitterでキーワード検索するときのことを考える)

・「ベタ起こし」はしない。「AならばB。なぜならCだから」「AだからB」「Aだ
けどB」「AはBじゃない」「AなのはBとCとD」などのパターンを考える。頭であ
る程度骨子が見えたら一気に書いて投稿。

・なるべく無駄な言葉を落とす。「〜ということは」を「〜は」にするとか。原
稿をまとめるときに落とす言葉は拾わない。

・全部起こそうとすると、どんどん置いていかれる。あまり意味のないところ
は、得てしてまとめにくいところ。必要無さそうなところは休む。

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以上を念頭に、やってみました。
結果がこちら
(@taka_potが僕のアカウントです)

うーん、念頭に置けてないですね。
リアルタイムで映像を観ていない人はこれだけ見せられても何の話かわかんない。
会話の端々を拾っているだけ。
(このときの意識→あっ、山口さんが喋り始めた……カタカタ 掟さんがいいツッコミしたけどまだ山口さんの話終わってないからここはスルーするか/もしくはいったんポストしてツッコミをひろうか(迷う)カタカタ やばい、遅れてきた。あ,面白い発言した、ひろわなきゃ(焦)カタカタ……)
というわけで、「読む側への配慮/まとめ」が抜けてる。

同じ発言を上手にまとめている人がいたので例を。

【高橋】
山口 「(子供の時は)1999年の地球滅亡のとき、「俺は嫁と子供がいて、死んでいくんだろうな」と思ってましたけど」

@KennyMcKnight
「子どもの頃ノストラダムスの大予言の話を聞いて、人類が滅亡するころには39歳だから嫁さんと子どもがいるんだろうなって思ってたけど、39歳になっても童貞だとは・・・」
http://twitter.com/#!/KennyMcKnight/status/5206935724888064

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元祖・津田大介氏(@tsuda)は『Twitter社会論』(2009年、洋泉社新書y)のp074〜078で「tsuda」る技術として
1 配付資料はあらかじめ確認する
2 スライド上の数字やデータを見逃さない
3 オイシイ発言を見逃すな
4 「つまり」「要するに」を待て
5 文字数はとにかく節約

と挙げているが、これからは特に「4」を意識しよう。ちなみに、津田氏がtsudaったのが以下。

●tsudaり参考まとめ
津田氏がtudaる!!「2010年代の出版を考える」まとめ(前半戦)

津田氏がtudaる!!「2010年代の出版を考える」まとめ(後半戦)

壇上の4人の発言を、ムダを排除してソリッドにまとめています。わかりやすいー。

以前の職場で「高橋、場数だ、場数」と諭してくれた人がいました。先輩,おれやるよ。つっても、できること/向いてることと、できないこと/向いてないことがあるからなー。最近そんな気分。

談話室沢辺 ゲスト:TBSラジオ「Dig」プロデューサー・鳥山穣「ラジオは変わるのか」

TwitterUstreamなどのリアルタイム・メディアが、日常に入り込んで来ている。
また、3月15日にはインターネットで地上波ラジオの生放送が聴ける「radiko」の実用化試験がスタートした。
新しいツールの登場は、ラジオ番組にどのような変化をもたらすのだろうか?
4月に「ニュース探究ラジオ Dig」をスタートさせ、Ustreamやニコニコ動画での同時放送を行なうなど、ラジオ番組の可能性を探っているTBSラジオのプロデューサー・鳥山穣さんに話を聞いた。

(このインタビューは2010年5月26日に収録しました)
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今日のご飯

Twitterの話です。

最近、ご飯のことばかりつぶやくようになりました。

食費節約のために自炊を始めたので、せっかくだからと記録を始めたら、これが楽しい。

以前から勤務時間を記録するための手帳に食事の内容を書いてはいたのですが、Twitterで書いておくと検索もできるし、フォローしてくれている人から思いがけないアドバイスがもらえることもあり、完全に乗り換えました。

Twilogで「ご飯」を検索した結果

意識して記録を始めたのは3月末からですが、スパゲッティが連続した後にチャーハンの連続になっていることがよくわかります。

ここ数日は、またスパゲッティに戻ってきました。

もう少し溜めると中期的なバイオリズムがつかめそうな感じです。

またご報告します。

1.21松沢呉一×津田大介トークショーやります

来週木曜、1月21日に開催するイベントのお知らせです。
整理券はまだ取り扱っていますので、ぜひいらしてください。

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松沢呉一×津田大介トークショー

『クズが世界を豊かにする』(2009.12)刊行を記念して、著者松沢呉一氏と、『Twitter社会論』の著者津田大介氏によるトークセッションを行います。

YouTubeやTwitterを生み出したインターネットはメディアと情報交換の方法に根本的な変革をつくり出し、社会のありようを変えようとしていないか。
一人の優れたジャーナリストより、百の凡人が世界を変える可能性を論じた『クズが世界を豊かにする』の松沢呉一氏と、140字の「つぶやき」が世界を変える可能性を論じた『Twitter社会論』の津田大介氏が、インターネットと社会の変革、変化について語ります。二人の初顔合わせです。

●『クズが世界を豊かにする』詳細はこちら

●出演
松沢呉一◎ライター/『クズが世界を豊かにする』

津田大介◎メディアジャーナリスト/『Twitter社会論』
Twitterアカウント@tsuda

●日時
2010年1月21日(木)19:00〜
●場所
ブックファースト新宿店1F
ブルースクエアカフェ内イベントスペース

●入場料
無料

★ご注意★参加をご希望されるお客様は、ブックファースト新宿店・地下1階Aゾーン、もしくは地下2階Eゾーンレジカウンターにて『クズが世界を豊かにする』(ポット出版/1,680円)をあらかじめお買い求めいただき、先着40名様に、参加整理券をお渡ししています。

※サインご希望のお客様は、当日『クズが世界を豊かにする』もしくは『Twitter社会論』をお持ちください。

ブックファースト新宿店

2010.1.21松沢呉一(クズが世界を豊かにする)×津田大介(Twitter社会論)トークイベント開催!

2010年1月21日(木)午後7時〜、『クズが世界を豊かにする』発売記念イベントとしてブックファースト新宿店にて松沢呉一さんと津田大介さん(『Twitter社会論』)のトークイベントを開催します! 続きを読む

まだ読んでいない『Twitter社会論』の感想と、私のTwitter使用雑感

まだ読んでいない『Twitter社会論』の感想と、私のTwitter使用状況。

流行に乗って、津田大介『Twitter社会論』を買いました。一昨日買って、まだ読みかけです。読みかけなのですが、既に「この本は面白い」と感じていています。今、面白いと感じている理由の大部分は、本そのものに書いてあること、以外の部分です。例えば、書店にドカンと積んであるとか、通勤途中でよく広告を見るといったことではなく、「津田さんをハブにして、TwitterのTL上で本が盛り上がっている」というのが見えたこととか。

『Twitter社会論』をめぐる(私の)TLの流れには、「本って、こんなにもリアルタイムで共有できるものだったんだ」という新鮮な驚きがありました。発売直後には、「ここの本屋で売ってました!」という報告や、「Amazonで在庫切れです」という情報がつぶやかれ、発売の翌日くらいからは、Twitter上でつぶやかれた感想を、著者自らRTしまくっていました。そこでは、「本が出たことによって、何かが動いている様子」が、これまで経験した事のない生々しさで現れていました。読者、著者、編集者だけでなく、本を見ただけの人、買いたいけど買えてない人、買わなくていいかなと考えている人、全然関係ない人、その他もろもろの人たちが、ざわざわした中に本がある感じ。

著者による感想RTは、深夜の時間帯を選んで行なわれていたため、朝起きてTLを見ると金色のライオンみたいな人がズラッと並んでいて、壮観でした。「ほとんどスパムじゃねーか」と笑ってしまうくらい。実際、RTのほとんどは流し読みなのですが、今朝、「感想RTは今日まで、この後は別の形で」というような@tsudaの発言を見て、「あの、ちょっとズルい写真の行列が見れなくなるのは淋しい」と思ってしまった自分がいました。悔しいです。本とついったーで、こんな思いをするなんて。

あとは本を読んでから、また考えます。

私のota_potのアカウントは2009年の7月13日に取得したので、11月14日現在124日目、つぶやきの数は1,190くらい(別のアカウントは、もう少し前から使っていますが、秘密)。フォロー数が196、フォロワー数が166。
「TLの景色が変わる」と言われるフォロー数が300まではまだありますが、徐々に感覚が変わってきた印象はあります。

まず、フォロー数160を超えたくらいから、全部読めなくなりました。今でも99%以上は読んでいると思いますが、ときどき「あ、抜けてる」と感じることが出てきました。でも、そういうものなんだと思います。本当に読みたい人のつぶやきであれば、少し手間をかければ読むことができますし。

よく「まずは100人フォローするといい」と言う話を聞きますが、自分は徐々に増やしていって、65人を超えたくらいで、いつ見ても何かしら新しいつぶやきがあるようになり、変な緊張が解けました。TLを更新しても新しいつぶやきがないと、淋しいんです。でも、フォロー数が増えると、その可能性は極めて低くなり、見る度に新しい何かがあるので、ついったー(を見るために使っているiPhone)をいじるのが嬉しくなる。

だから自分は、誰かをフォローをする場合、全然つぶやかない人よりも、意味がなさそうなことでもポツポツつぶやいてくれる人の方を優先してしまいます。僕の前で人がしゃべり続けてくれていることが、嬉しいのです。

『本の現場』誤植の指摘

原宿で信号待ちしていたときに、ハイスピードの自転車に乗ったおっさんに目があった瞬間「ブスっ!!!!!」と叫ばれてしまった那須です。

永江朗さんの『本の現場』、早くも増刷できました。本を買ってくださったみなさん、ありがとうございます。
非再販にしたということで、取材やら問い合せやら、何かと話題になりました。編集に名をおいておきながら、名ばかりで、不勉強がたたり、なかなか自ら発信できなくて恥ずかしいのですが、取次の対応や、書店の方の意見を訊いたり、沢辺の取材をヨコで訊いたり、サイト上への非再販の説明をどうするか考えたり、とずいぶん勉強になりました。

で、増刷ですが、『本の現場』の初版では、とんでもない間違いをしておりました。キィー恥ずかしい&申し訳ありません!
誤植なんていう生やさしいものではなく、登場するふたりのお名前を間違えておりました。
お一人は、ジュンク堂書店池袋店の中村さん。名前を中村文隆さんとご紹介しましたが、正しくは中村文孝さんです。
もう一人、本の雑誌社の杉江由次さん。ふりがなを すぎえゆうじ としておりました。正しくは すぎえよしつぐ さんです。
本当に失礼しました! 増刷で直しました。
中村さんの間違いは、現在は紀伊國屋書店にお勤めの書店の方からメール投稿で、ご指摘いただきました。ありがとうございます。
杉江さんの読みの間違いは、沢辺がやっているTwitter(ツィッター)で、これまた書店員の方が書かれた指摘を、語研の高島さんが見ていて、教えてくれました。
以前だと、誤植を見つけても出版社にわざわざ電話をかけて指摘するといったメンドウなことはしないでしょうけど、メールやブログやTwitterといった、手軽に情報がより多くの人に発信されることで、トクすることもあるなと実感。(とはいえ、私はTwitterをやってません。もっぱらそういうことに得意な人が身近にいるので、外付けハードとして利用させてもらってる、というお粗末さで、えらそーなこと言えないんです)

07.10堀渡さん・図書館本の買い方、TIBF長尾国立国会図書館館長のセミナー

今日の版元ドットコムセミナーで、ポット出版の主催セミナー。

堀さんの「図書館はどのように本を買っているか」50人を越える参加。
内容も、僕の耳には好評でした。堀さんありがとう。

その次は、
いやー、スゴい盛況。100人を越える人たちが、長尾国会図書館館長のセミナーに来てくれました。
写真とっとけば良かったけど、その余裕はなかった、、、、。

Twitterで、ARGの岡本真さんと、スタジオ・ポットSDの日高さんが、
怒濤の実況中継

まずは、レジュメを掲載しておきます。

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国立国会図書館の電子図書館と今後の課題

国立国会図書館長 長尾真

1 理想の図書館へ向けての努力
・日本中どこにいても、どんな情報も利用できること
・そのためには全ての資料の電子化が必要
・インターネット上の情報も収集し利用に供することが必要

2 国立国会図書館の電子図書館の現状
・明治・大正前期の図書14.8万冊をディジタル化し公開(近代デジタルライブラリー)。
・これを実現させるため、著作権者を追跡するのに約2億円を使った。

3 国立国会図書館におけるディジタル化計画
・図書・資料の保存目的で許諾なくディジタル化できるように著作権法を改正予定
・ディジタル化されたデータの利用は、権利者との話し合いによって、館内で同時には1人が利用可能。公共図書館等への送信は不可。
・今回の補正予算によって約90万冊を新しくディジタル化。1968年までの図書、博士論文、古典籍、官報。一部のものは著作権者の許諾が必要。

4 Web情報の収集
・国、地方公共団体、国立大学、独立行政法人等のWebサイトを許諾なく収集できるよう国立国会図書館法を改正する予定。

5 国立国会図書館の当面の主要課題
・納本義務は紙の出版物に対するものであるので、電子形態の出版物にまで拡げ、電子納本をしてもらうようにすること。
・紙の出版物の納本の場合も、その元にある電子データも納入していただきたい(対価を支払うことは可能だろう)。

6 著作権関係の課題
・著作権処理が簡単にできる方法を作って欲しい(権利者データベースを作り、そこにないものはすぐに文化庁長官裁定に持ちこめるようにする)。
・フェアユース規定をもり込むこと。
・著作権法に出版社の権利を適切に表現すること。

7 電子図書館時代の著者、出版社、図書館、読者が妥協できるビジネスモデルを作り、それを実現すること(利用料金設定による解決 付図参照)。

8 電子出版に出版社の主力が移っていった時の販売戦略、流通経路等を検討することが必要となるだろう。利用者がアクセスするのは出版者か、取次業者か図書館か。出版社はプレビューを許すことが必要(書物の立読み)。

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グーグル問題と国立国会図書館

1 グーグルの事業
(1) インターネット情報の検索と提供
(2) グーグルアース、グーグルマップとストリートビュー
(3) グーグルブックサーチ
・主として絶版となった本(ハーバード大学、スタンフォード大学、......の図書館の本)を著作権者の許諾を得ずに700万冊以上をディジタル化して提供。
・日本の本も相当数含まれている。
・米国作家組合とグーグルとが和解へ。この和解案に日本の著作権者も拘束される。
(4) グーグルが電子図書の販売に参入
・出版社の電子図書を預かり、出版社の指示する価格で販売(有料ダウンロード)。
・グーグルのブック検索は普及しているので、ここに登録すれば売れるということになり、全米、全世界の出版社がグーグルに電子出版物を預けることになるだろう。一極集中が起こる危険性がある。

2 我が国として取るべき方策
(1) 日本の出版物は日本で(国立国会図書館を中心に)ディジタル化して利用できるようにするべきである。
(2) 補正予算で90万冊ディジタル化できるが、画像データであり、文字データに出来ないでいる(著作権に拘束され)。
(3) 国立国会図書館の過去の主要な本や雑誌の全てをディジタル化するためには、今後約1000億円を必要とする。
(4) これから日本でも冊子体でなく電子出版物の方に移っていくだろうが、これが確実に納本されるためには国立国会図書館法を改正し、電子納本を明記する必要がある。
(5) 国立国会図書館に蓄積されるディジタル資料が日本中で利用されるようにするためには著作権法を改正するとともに、著作者、出版社が受け入れられるビジネスモデルを作り、これが実際に機能するようにしなければならない。
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長尾国立国会図書館館長「ディジタル時代の図書館と出版社・読者」
↑図はコレです。