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11月の日誌

[2004-11-30(火)]

相対的に減らしてもなあ

日高

 

ここ半年ほど、「情報のインプットよりもアウトプットに注力しよう」と思い立ち、なかば意図的に本屋断ちをしていたのですが、ひさしぶりにABC本店へ。ヤニ断ちをしてた人が急にタバコ吸うときの気持ちがわかったようなそうでもないような。(その晩、アマゾンでまとめ買いをしたなんて口が裂けても言えません。)

……それにしてもABC本店のPC関連書籍の揃え方は(新装開店後も)(相変わらず)愛を感じません。雑誌にしても、せめてUNIX USERくらいまでは置いて欲しいところです。 (たぶん置いてなかった……と思う。)

[2004-11-29(火)]

デザイナーに採用されるコツ?

沢辺

 

11月16日(木)の柳瀬の日誌についてです。

そうそう、沢辺さんの教育方針に“デザインは学校より現場で習え”があります。“タダでいいから働かせてください、といって現場に入るくらいじゃないと”とも。入社するときに言われたことなので、含意として“本来、給与を出せるような人材じゃないんだけど”があるんだと感じ、ちょっと複雑でした。(「複雑」その2)たぶんストレートな解釈としては、教養や趣味としての勉強をするわけではないので、それぞれの現場で使わないワザや知識は要らない、時間のムダだという意味でしょうか。正しく現場の要望、スケジュール(締切)の下でしか、つかえるスキルは身に付かないというワケです。ああ、早く見習いを脱したいところです。

これ、ちょっと僕の考えとは違うと思うんです。
これじゃ、ただの現場主義のおじさんじゃないですか?
(オレってもっと考えてるぞ、と言いたくなってしまうおじさんではあるですけどね)

「学校より現場で、タダではたらけ」の意味です。
柳瀬は
● [“本来、給与を出せるような人材じゃないんだけど”]
● [教養や趣味としての勉強をするわけではないので、それぞれの現場で使わないワザや知識は要らない、時間のムダだという意味でしょうか]
と認識してるようです。

で、僕の考えです。

●デザインの前の、「道具」のロジックもわからない。
これまでデザイン専門学校を出たてのひとを社員に採用したことが何度もありますけど、「1級は0.25ミリ」から教えることが多かったと記憶してます。
「1行43字・17行、13級・字送りベタ・行送り21歯の文字スペースの天地左右は何ミリか?」という問題に答えられたものはいなかったんじゃないかな? それどころか、その問題の意味から解説したと思う。まして、字送りベタを、字送り12.5歯、などにしたらさらに混乱しちゃう。
フィルム版も見たことなくて「抜き合わせ」を理解させるのも苦労する。
4〜5人くらいのデータだけど。

●デザインを勉強するのに学校にいくのは、費用がむだだ
2年間の専門学校を想定すると、その学費は200万〜300万じゃないかな? 1年で100万から150万。面倒なので120万と想定して月に10万円。
こんなに金かけて、意味ないとしか思えない。
デザイナー志望者がいて、この金を勉強のためにつかえるなら、その金を1年間の生活費にしてただ働きの丁稚をするほうが、確実に仕事を覚えられると思う。1年で大丈夫だろうから月に20万の生活ができるんですよ。

●仕事先を見つけやすいと思う。
デザイナー募集を見つけて、面接にいったって、採用する側から見たらどいつもこいつも、たいした違いはないと思う。
で、なんか売り物を考えないと。
「能力」だとか「個性」なんてそれほど違いはないんじゃないかな、僕も含めた多くの人間は。だから、それ以外で勝負するほうがいい。
「1年間給料なしで働きます。勉強させてください」はすごく有効だと思う。
多くの経営者は社員教育の費用にアタマを悩ませていると思う。まあ、1年くらいはまともに稼いでくれませんから。
たぶん柳瀬が[“本来、給与を出せるような人材じゃないんだけど”]と言われたように感じたのは、こういうことだったんじゃないですかね。

あ、それから面接で「勉強させてもらいたい」って言われるの、すごくイヤ。
「あんたに勉強してもらうなら、なんで給料払わなくちゃならないの」って思うもん。

●ワザも知識も身に付いていないでしょ、あんまり。
柳瀬は [それぞれの現場で使わないワザや知識は要らない、時間のムダだという意味でしょうか]とかいてますけど、[現場でつかわないワザや知識]ですら身に付いてるんでしょうかね? どんなワザ? どんな知識? って感じです。

学校に行くと同年代の、同じような志望の連中と出会えるし、卒業後の人脈ができるのはいいと思う。
で、そうした機能のためには200〜300万は高いでしょ。

また、能力を高めるんなら、せめて1年くらい働いてから学校なんかに行き直して勉強したほうがいいと思う。
「わかりたいこと」がわかるようになるから。


[2004-11-29(火)]

地方・小出版流通センターの
取り扱い点数

沢辺

 

「ず・ぼん」の編集担当の木村が、2004年10月27-29日に香川県で開かれた全国図書館大会にいってきて、その時の資料が回覧されてきた。

ぱらぱらとめくっていると、地方・小出版流通センターの川上賢一さんが「地方出版の流通について」という発表をしたらしく、そのレジュメがあった。

そこには地方小(よく「ちほうしょう」と略して言う)の取り扱っている本などの数字が書かれていた。
29年目のの取り扱い出版社は1,020社。非営利団体の出版社が増えている。
小規模出版社や兼業の出版社の創業者の引退や死亡で「暖簾をたたむ」ケースが続いているという。

1,020社のうち、2004年に1点以上新刊をだしたのが555社(書籍)・145社(雑誌)。
もっとも多く新刊をだした出版社は161点で、10点以上出したのは100社(約1割)。
雑誌では最多31点で、月に一点以上(月刊以上)が29社、その他隔月・季刊の発行社が53社。

北海道・中部/北陸・関西の減少が目立ち、専業・新聞社系の新刊が減少。
東京の増加は、少部数・多点数の傾向を示してるという。

[2004-11-26(金)]

反省

沢辺

 

嵐のような入稿ラッシュが終わり、一段落。

早く帰ろうと思うのですが、細々としたことをかたそうなんておもってるとついつい遅くなります。

反省。

[2004-11-26(金)]

新人日誌、卒業です

柳瀬

 

デザイナーとして入社した以上、デザインで評価されなければならない。マメに洗い物をしたり、正確な校正作業を心がけたりすることも続けていきますが本業はデザイン。早くポットらしさを身につけた上で(社内、発注者からは)柳瀬テイストみたいなものを感じてもらえるような誌面をつくることを目標にしていきます。

雑誌や書籍の組版は意図的でありながら、読み手にはそれを感じさせないデザインをしなければいけない、主役は書き手の伝えようとしている内容なのです。ただ、主張しないかわりに、読み手に気付かせず、デザイナーの意図を刷り込むようなワザもありそうです。もちろん、デザイナーが誰であるかを感じさせるためではなく、内容をサポートするようなデザインであること。逆に、プレーンな情報として、ありのままを伝えるためのデザイン、というのもありそうです。そのためには、沢辺さんのように原稿を読みこなし、編集するセンスも身につける必要がありますね。

まだまだ道は長く、到達点もぼやけていますが、マラソン・ランナーのようにとにかく100m先の信号までがんばってみよう、といったところです。

[2004-11-25(木)]

副鼻腔炎、完治

佐藤

 

まじめに病院に通い、きちんと薬を飲み続けたかいがあり、副鼻腔炎の完治を宣告されました。よかった。

[2004-11-25(木)]

「Innocencia」saigenji

柳瀬

 

mixi(ぼけ日記につっこみを入れ合うサービス)にも書いたネタです。使い回しですみません。

23日の休みに、何枚かCDを仕入れました。一番の目当てはsaigenjiの新譜。
幕張で行われたロック・イベント「サマー・ソニック04」のビーチ・ステージで、生演奏を観て以来のファン。ノリのいいブラジル・サウンドが、ビーチにぴったりでした。(遊泳禁止の人工海浜ですけど。)その翌週には下北沢のライブハウスへ。こちらは、女性のサックス奏者がサポートに加わり、狭いながらもパワフルなステージを披露していました。彼のウッド・フルートとサックスの掛け合いがすさまじかった…。

saigenjiは「close to you」(バカラックの名曲)のボッサ・カヴァーで知られるようになった、ギタリスト、ボイス・パフォーマーで、明るいMCや公式サイトBBSのマメなレスから察するに、かなり気のいい兄ちゃん。 一押しです。
そんな彼の3rdアルバムがリリースされ、迷うことなく買ったのでした。幕開けの「夜明けのうた」、ライブ先行で聴いた「雨の匂い」がイイです。
しばし癒された瞬間。

次回は、今度こそ「新人日誌」の最終回で、ちゃんと仕事ネタに戻ります。
気が付いたら3ヵ月目に入ってました…。

[2004-11-24(水)]

180°の振り幅

柳瀬

 

「ず・ぼん」第10号も無事入稿を終え(若干、出力トラブルはありますが…)一安心です。もう、いちいち終電過ぎただの、朝帰りだのごちゃごちゃ言いません。ポットでは(たぶん、こういったギョウカイでは)ごく自然な流れなのでした。入稿前なんだから、当たり前でしょ、です。僕の場合は、日曜の昼から、月曜の朝にかけての作業がキツかったのですが、編集担当さんは記事のウラをとるため、方々かけずり回った上で、泊まり込みの校正作業、という日々が何日も続いていたようです。お疲れさまでした。

にしても、「Carmilla」から「ず・ぼん」への振り幅がスゴかった。昨日までモザイク入れ、今日からお役所データの表組直しっていう具合に。この広いキャパがポットらしさですね。

[2004-11-24(水)]

光陰矢のごとし

齊藤

 

早いもので、気がつけばもう年末です。師走がすぐそこに迫ってきています。
そして、早いもので私がポットに入社して、来月の15日で丸1年になります。
この1年で、食材買い込んでキッチンで自炊したり(冷凍庫には、買い置きの精肉やら魚やらを蓄えている、通称「齊藤肉袋」が。)、ポット宿泊日には泡風呂につかったり、マッサージ椅子で気を失ってみたり、と、私も随分ズ太くなりました。
なので、更にズ太く、今日は定時帰りまで決行してしまおうと思います。
うほっ。

[2004-11-22(月)]

ず・ぼん10

木村 瞳

 

つい、20分くらい前、『ず・ぼん10』入稿しました。
あとは寝るだけです。

[2004-11-19(金)]

坊主になりました

大庭

 

佐藤さんが先週の日誌に「どうせなら、○○さんくらい周囲を驚かすような髪型にして、イメチェンしようかな」と書いていましたが、「○○さん」とは僕のことです。
先週、思いきって、坊主にしました。理由はいろいろありますが、主に、おでこが広くなってきたので、いっそのこと坊主にしてしまおう、というものです。あと、風呂上がりに髪を乾かすのが面倒で仕方がなかった、坊主頭にあこがれのようなものがあった等々。床屋に行って「丸坊主にしてください」の一言をいうまでに、どれだけ逡巡したか。床屋に入るまで、店の前を3度ほど行ったり来たりしました。我ながらビックリ、別人のようになりました。
ポットにはいま坊主が3人います。沢辺さんと日高さんとわたし。
「マルコビッチの穴」みたいでおもしろい、奇妙すぎる、と、三方を坊主男に囲まれてしまった井上さんは言っています。

[2004-11-18(木)]

ナス入りのスキヤキ

柳瀬

 

おとといの出来事ですが、社内に風邪が流行っていることを憂い、沢辺さんがスキヤキの準備をしてくれました。たぶん(風邪に効くかどうかはともかく)スタミナをつけてがんばろうね、という心意気。一番重症そうな沢辺さん自らバイクで買い出しに。涙が出そうな取りはからいです。しばらくして、リュックにネギを真横に挿し、両手いっぱいに食材をかかえて、ご帰還。ハナマサで2万円のお買い物だそうです。

「ハナマサで2万円だよ、ハナマサでだよ。ハナマサで2万買うってたいへんだよ。ねえ、きいてる?」と何度も聞かされながら、10人前のスキヤキをスタンバイ。ナスやホタテが入っているのはご愛敬として、やはり肉はイイです。何となくニヤけた、ユルい顔つきになります。オレンジとメロンのデザート付きで、何も言うことはありません。ごちそうさまでした!

で、今日も沢辺さんは咳き込んでいます。社長ってたいへんだとあらためて思いました。

[2004-11-17(水)]

どらふと

山田

 

タイガースの指名選手はこのようになったそうです。最年少15歳の辻本投手をとったこととかが話題なところでしょうか。なんでかわからないんですが、4巡目候補とうわさもされた済美の鵜久森選手、よそもねらっているから指名を回避するというか4巡目じゃあとれないよとかそんな話だったとおもうのですが、ふたをあけてみれば日ハムが8巡目で指名だから、全然指名できたんじゃあなかろうか、というのが疑問です。あと、高校生で自分の出身校の人がロッテに指名されててびっくりしました。

[2004-11-16(火)]

カーミラVol.6、12/2発売!

柳瀬

 

レズビアンのみなさん向けの雑誌カーミラVol.6が12月2日に発売になりますよ! やった!(ここでも宣伝。)先週末、入稿を終えました。水曜は3時間眠りましたが、木曜はほとんど眠れず。こういうところに、雑誌づくりをしている実感を持ったりします。

僕は図々しくデザイン担当に名を連ねてはいますが、実際は見習い助手です。主に文字校正を担当し、最後にはモザイク入れなど。1ページだけ、トビラのデザインを任されましたが「何かカッコ悪いね」ということで却下。その後、沢辺さんの指示でつくり直したデザインも却下。で、沢辺さんがさくさく修正。ものの5分ほどで出来上がり。なのに揺るぎなく、整ったデザインに仕上がったのでした…。

本来のデザイン仕事って、配置するものの大きさや位置をあらかた想定して、作業していたんでしょうね。沢辺さんからの指示も、手描きのラフをもらいました。Adobe Illustratorという優れたソフト(プレビュー画面で作業出来るようになったver.以降。ver.5.0からでしたっけ?)の登場で、僕のようにMacで感覚的にデザインしたり、画面上であれこれ試行錯誤する、にわかデザイナーがかなり増えたことでしょう。材料を画面に読み込む前に考えておくことがありそうです。

そうそう、沢辺さんの教育方針に“デザインは学校より現場で習え”があります。“タダでいいから働かせてください、といって現場に入るくらいじゃないと”とも。入社するときに言われたことなので、含意として“本来、給与を出せるような人材じゃないんだけど”があるんだと感じ、ちょっと複雑でした。(「複雑」その2)たぶんストレートな解釈としては、教養や趣味としての勉強をするわけではないので、それぞれの現場で使わないワザや知識は要らない、時間のムダだという意味でしょうか。正しく現場の要望、スケジュール(締切)の下でしか、つかえるスキルは身に付かないというワケです。ああ、早く見習いを脱したいところです。

[2004-11-15(月)]

いちおうカーミラVol.6のハナシなんですが

日高

 

# 少々面倒な話で恐縮ですが……。

弊社では弊社刊行物のほぼすべてを内製しています。画像データもほぼ99%は実データでデザイン・オペレーションしてからPDFを印刷所に突っ込む(というか自社サーバからダウンロードしてもらう)という工程が多くを占めます。で、デジカメによるデータ入稿が増えたこともあって、時々「こ、これは……」とアタマを抱えてしまうような解像度割れしたデータが入ってくることがあります。画像の品質云々というレベル以前に、ピクセルが見えかねないくらいのものまであるわけで、そういうったデータについての対処法の話です。

今までこういったデータが入ってきた場合、「使用サイズに合わせて、photoshop上で逆リサイズをする」という裏ワザをよく使っていました。つまり、800*600しかない画像を「再サンプリング」をチェックしてから拡大し、たとえば1600*1200にしてしまう。これによって画像のクオリティが上がるはずはないのですが、バイキュービックで拡大するので階調が補完され、結果的に仕上がりが良くなるんですね。あんまりDTPの教科書には書いていない話じゃないかと思いますが(あんまり美しい話じゃないですからね)、たぶん、みんなよくやっているんだと思います。

で、やっと本題なんですが、今回はちょっとここに書くのもはばかられるような拡大率で使いたい画像が出てきてしまい、印刷所に相談したところ「紙焼きして、スキャンしたらキレイになりますよ」とのこと。紙焼きはそこらのDPE屋でいいんだ、と。んなアホな、そしたら比べてみましょ、ということで入稿時のドタバタの最中にもかかわらず、「逆リサイズ」したものと「紙焼き」したもの(を印刷所でスキャンしてもらい、出力)を色校出ししてもらいました。結果は予想通り紙焼きのスキャンは輪郭もぼやけ、不自然なアンシャープで階調もおかしくなったようにしか見えない仕上がりで、結局「逆リサイズ」したものを入稿したのですが、正直未だに半信半疑です。営業さんは自信満々で、(聞いた範囲では)現場にいたっては「そんなデータは紙焼きをスキャンした方が良いに決まっておる」と、最初はテスト出力も断られかけたという……。

プリントして劣化させて、スキャンして劣化させた方が品質が上がる、なんてあくまでも理論上では、まったく荒唐無稽なハナシだと思うんですが、紙焼きスキャンの方が品質が上がる(少しはマシになる)なんてケース、本当にあるんでしょうか? 画像処理は時々理屈を越えた(ように見える)現象が起きるんで、そういう可能性もゼロではないと思うんですが……。

 

[2004-11-12(金)]

こうして会社を辞めました・2

柳瀬

 

前回の続きです。

…ヒラ取締役で営業部長。僕は会社の代表ではなく、彼のもとで働いていた、という気持ちが強かったです。経営側と現場の両方に足を突っ込んでいる立場の人で、子会社発足当時から、実務的なことは彼が行い、代表は余所から呼ばれた一(いち)出資者に過ぎませんでした。子会社の宿命なのでしょうか、親会社が経理処理に立ち入ってくることが度々あり(恐らくそれがエスカレートしたため)代表権を持っている出資者が事態を見かねて乗り込んできたと。大手商社をリタイアした爺さんで、もともと親会社の顧客、不動産実務については全くの素人で、お金の流れに目を光らせているだけの代表でした。ただし、親会社の社長とは高校の同期という間柄でもあり、対等に渡り合える人物ということで、会社代表としては上手く機能していたようです。

それも、会社が上手く運んでいるうちはいいのです。偉そうな態度やパイプの強烈な臭いさえやり過ごせば実害はありません。問題は、シナリオが狂い、販売不振という事態に直面したときに、何一つ手が打てなかったこと。社員に対しても、取引業者に対しても、販売不振につき支払えません、と言い続ければ済む、と考えていた(としか思えない)ことです。しかも業者からの催促の電話には一切応じることがありませんでした。

辞めた当初は“約束違反で、責任を果たさないヒドい雇主”ということで、法的な責任をどこまで追及できるだろうか、ってことばかり考えていました。けれども、僕の中では所詮お飾りに過ぎないひとだったワケだし、裏切られたというような感情はありません。また、実務を担当していた営業部長はホントによく働くひとだったし、このひとにあれこれ要求する気ももともとありません。

ただ泣き寝入りはあまりにもバカげているので「未払給与の立替払い制度」で救済してもらえないかなあと。そこで早速、労働基準局へ赴いたワケです。僕の場合、これが認められたとしても、総額の3分の1なんですけどね。しかも、沢辺さんからは「臨時収入」と見られており、何だか複雑です。

[2004-11-11(木)]

メール添付と自由と相互依存

沢辺

 

メールへの添付という習慣が相変わらず多いような気がする。
で、添付って、いちいち開くのが面倒だ(あ、ウィンドウズや、アウトルックなんか使ってると自動的に開いてくれるのかな? そうだとしたら、ウィルスなんかにやられやすくなるよな)。

メール添付が必要な理由は、
(1)メール本文では表現できないものを送りたい。画像なんかそうですよね。ワードで、タイトルをでっかくしたり太くしたりフォントを買えたり、箇条書きのアタマの部分を字下げしたり、はワードじゃないとただしく表現できなかったりするんで、ワードファイルの状態で送りたい。
(2) 長い文章だと、ダウンロードするかしないを、メール文章をよんでから判断したい。
みたいなことじゃないかなと思う。

(2)は、通信スピードが遅かった時代の「習慣」なんじゃないかな。
ほら、前はメールタイトルのはじめに「長文注意」とか「長文です」とかわざわざつけてたよね。
まず、タイトルだけダウンロードして、それから本文をダウンロードするかどうか一通ずつ決めてた。だけど、 ここまで全体のスピードが上がってきたんで、メール本文が長文だって問題ないと思う。

(1)については、画像なら添付するしか方法がないんだからいいんだけど、ワードとかはチラシみたいなデザイン保持が大切なものは別にして、太くしたりしない表現方法でテキスト形式で書けばいいのに。本文にあればメールソフトで全文検索もできるしね。

で、昨日出版業界の[偉いさん]たちとの打合せのときに、「その原稿の回覧は、添付じゃなくてメールに貼付けてくださいよ」みたいなこと言ったら、「それはどうやってやるの?」ってツコッマレタ。
あ、そうだ、知らず知らずに、あるいはなんとなく添付を利用してるんだ、。

それって、「こうすることもできますよ」とか「こうしたほうがいいんじゃないかな」って、教えあうこと、「自慢」しあうことがない、ってことなんじゃないかなって思ったんです。時間がないとか面倒ってことがあると思うけど、「出しゃばっちゃいけない」とか「人の行為に介入することは、その人の自由をおかす」みたいな感覚が大きな理由になっているんじゃないかな? 

一人ひとりは自由だ、ということを徹底的に押し進めた先に、いい感じの「相互依存」があるんじゃないかな、と思えてならない。
または、一人ひとりの自由と、相互依存は共存できるんじゃなかなって。

ポットの社内でも、他のメンバーのパソコンの操作とかみて「え、そんなやり方があったのか?」ってあるもんね。
社内の洗濯物を干すときに話してると、その人なりのルールがあったりして面白かったりするし。

[2004-11-8(月)]

髪型

佐藤

 

昔、何かの本に、女の身だしなみは化粧より服装よりも、髪だと書かれていたのを読んだ記憶がある。確かに、髪の毛が人に与える印象って大きいと思う。
イメージチェンジを狙うなら、化粧法や服装よりも、髪型を変えるのが手っ取り早いかも。
今日、ポットのメンバーの一人が髪型をがらりと変えてきた。詳しくは本人が日誌に書くかもしれないので、ここでは述べないが、朝「おはようございます」と出社してきた姿はインパクトありました。
それを見た木村が、「私もきのう美容院に行って、パーマでもかけてみようかと思ったんですけど、どんなにやっても○○さんのインパクトの前では霞んでしまって勝てなかったですよね。行かなくてよかった」と。
実は、私もきのう髪を切りたいと思っていたのだけど、結局、行けずじまい。でも所詮、ちょっと短くするくらいの話だから、○○さんと比べたら何の変化もないのと同じ。どうせなら、○○さんくらい周囲を驚かすような髪型にして、イメチェンしようかな。

[2004-11-6(土)]

CDとIP電話

沢辺 均

 

『カーミラ 6』と『ず・ぼん』を今月入稿するので、土曜だというのに、井上メイミー(カーミラ編集長)・木村・佐藤がいる。今、2時50分。

このところ、持ってる音楽CDを片っ端からマシンにコピーしてるんです。
裸で転がっていたCDのなかからNeil Youngを発見。After The Gold Rushです。古いアルバムをかけると、それを聞いていた頃を思い出してちょっとセンチになるんです。
そんで、今、社内のオーディオからNeil Youngがながれてるんです。このサイトのトップページにも、いまかけてる曲名をリアルタイムに表示もしてる。時間があれば見てください。ただし、リロードしないと、表示は替わらないんですけどね。

社内の電話システムにIP電話を入れました。もう10年くらい前に中古屋でかったオフィス電話システムからごっそり入れ替え。100万かけた。
前のオフィイス電話システムの1台が壊れてたし、2台の調子がおかしかった。留守電機能はとうの昔にいかれてたし、ってことが入れ替えた第一の理由。
IP電話だと、一般の電話からかけてもらっても、全国一律3分10.5円でOKってのが第二の理由。これからは、書店に注文や在庫確認のときにIP電話あてにかけてもらうよう、お知らせしようと思ってるんです。
メールや、サイトからの注文もいいけど、まだまだ敷居が高そうだし、確実にポットが受信してるのか、返事はいつくれるんだ?とかいう不安がつきまとっているように思えて、電話の確実さにまだまだ勝てない感じ。

そこで「全国どこからでも3分10.5円なので、注文・在庫確認にお使いください」っていう告知をするつもり。

ってここまで書いてきて、そんなことなら、フリーダイヤルにすればいいじゃん、って気持ちがむくむくわいてきた。さあ、どうするか?

[2004-11-5(金)]

こうして会社を辞めました・1

柳瀬

 

先週末は、前の会社の引継ぎ作業をしました。とりあえずこれで残務は終了。依然、未払い給与問題は片付いていないのですが、今日はその未払い給与の立替払い制度の相談に、渋谷の労働基準監督署まで足を運びました。

…先ずは退社に至った経緯から。僕の前職は、社員7名という小さなマンション・デベロッパの広告担当でした。新卒で入社した会社の子会社に転籍になり、4年半ほど在籍。販売していたマンションは、シングル・ディンクス向き、あるいは投資向き(買って貸す)の小振りなもので、数年前まではニッチな市場でしたが、大手が参入し始めてから一気に供給過多に。これまで何とか年1棟のペースで開発・分譲、完成時にはほぼ完売してきたものが、この影響もあり、昨年の夏に発売したマンションから急に売れなくなりました。モデルルームは駅前の一等地に構え、来客はむしろ増えたにもかかわらず、成約率が上がらないのです。結果、販売不振から給与未払いに。これまでも、売れなかった月は給与未払い、という事態が度々でしたが、今年に入ると成約があっても未払いの月が続き、観念して会社を去りました。もちろん、他の社員も同じ境遇で、同時期に全員見切りをつけました。

そもそも、販売不振のため給与が支払われない、という事態が一度でもあれば、辞めるのがフツーな気もします。不動産仲介業者なら、基本給がぐっと低く、そのかわり売上実績に応じた歩合が高い場合も多く、月々の収入に波があることもしばしばです。けれども僕の会社は年俸制でした。年度始めにその年の給与が伝えられ、それが月割りで支給されるというスタイルです。なので「今月は販売不振のため給与は払えません」という言いぐさには納得がいきません。最初の未払いが起こった3年前(そんな前からなんです…)の時点で、代表に詰め寄りましたが、逆ギレされました。「売らなかった営業担当者の問題。給与のための借金など出来ない。払わないとは言ってない」と。この時点で、この代表には見切りをつけました。それでも、今年に至るまで辞めなかったのは、この代表ではなくヒラ取締役で営業と開発の指揮をとっていた人(親会社での上司でもあったのですが)に信頼を置いていたからでした…。

と、ちょっと長くなるので次回に続きます。

[2004-11-5(金)]

やっぱり名前は
「ミッキー」なのかな…

齊藤

 

世の中はどんどんハイテクになっているようですね。ボンクラな私でも衝撃を受けた「『ネズミの脳』が飛行機を操縦」の記事。まさにハイテク!「ハイテク」って言葉がレトロに聞こえるほどにハイテクです。21世紀に生きていることを実感。この「ネズミの脳」なんですが、徐々に学習しながら飛行を覚えていくそうなんです。はじめのうちはへろへろだった飛行が、訓練を重ねていくうちにそれなりの飛行になっていくそうで。すごいですね。でも飛行機飛ばすのに、何故ネズミの脳を使うんでしょう。素人考えだと、鳥やらコウモリやら、日常的に空を飛んでるものの脳の方がイイんじゃなかろーか、なんて普通に思っちゃいます。やっぱり「実験動物=ネズミ」は定番なんですかね。こんなハイテク技術を開発するときも「実験動物=ネズミ」なのが、レトロさを少し醸し出している気がします。で、この場合、ネズミののうみそだけ乗っけてるんでしょうか。本体はいずこへ。ちょっとホラー。あとのうみそだけ乗せると仮定した場合、機械モノってけっこう熱を発散するけれど、そんな最中にのうみそ置いてしまって溶けたりしないのかしらん?など、どこまでも小学生レベルの疑問が浮かんでは消えるわけですが、ネズミ脳の飛行機に乗りたいな、とは、ひとかけらも思いませんでした。

[2004-11-2(火)]

財布紛失にまつわる
あれこれ

木村 瞳

 

日誌を書こうと思い、みんなの日誌を見ていたら仕事ネタが連続していたので、自分もこの波に乗るべきかと悩んでいたのですが、11月なのでページが変わることに気づきました。これで、何も迷うことなく仕事以外のことが書けます。
先々週の日曜日にお財布をなくしました。中には銀行のカード、クレジットカード、TSUTAYAのカードはもちろん、保険証、免許証も入っていました。財布をなくすのは、もはや年中行事の感があるので、カードを止める手配などはお手のもんです。が、今回は保険証、免許証も入っていたので、もろもろの再発行の手続きがどうにもならない状態に。あれをとるにはこれがいり、これをとるにはあれがいり…と八方塞がりでした。そうこうしているうちに日々の仕事が忙しくなったので(あ、仕事の話しちゃった)、もういいやーあとからまとめてやろうといったん保留していました。
すると、なんと今日、実家に直で送られてきたとの連絡が!
警察を介さず、直で送ってくれるなんて、どういうことでしょう。いや、もちろんものすごく感謝しているんですけど、手間ですよね。交番にハイって届けるより、中にあるものから住所調べて送るほうが。送料もかかるし。よほど、警察嫌いなんでしょうか。住所がわかるものが2つ入っていて、東京の住所と実家の住所(免許証が証明するほう)なんです。それで、おそらく東京で拾っていただいたかと思うんですけど、実家に送ってくれたわけです。
……あぁ、ダメだっ。警察に届けるのを(おそらく)避けたのに、警察が証明している免許証の住所に送ってくれたというちょっとした不思議さを表現したかったんですけどうまく書けませんでした。沢辺さんに「東京で拾ったんだから、東京のほうに送れよって思ってんだろう。せっかく拾って送ってくれたのに素直に喜ばないなんて、本当にオマエは傲慢な女だな」と言われても仕方のない表現です。難しい。

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