渡辺克巳写真集「新宿、インド、新宿」発売中!

2011-04-09 高橋 大輔

というわけで、新宿の書店さんにおじゃまして
写真を撮らせてもらいました! お忙しい中対応していただき、ありがとうございます。

まずは紀伊國屋書店 新宿南店さんへ。
CIMG0423.JPG
6F、エレベーターを出た前にどっかり平積み! しかも
下りエレベータ付近では「写真で見る東京」という
フェアが開催されていて、そこではパネルも展示して
展開してくれていました。

CIMG0419.JPG

CIMG0421.JPG

本当にありがとうございます。ご要望があれば脱ぎます。

おつぎ、紀伊國屋書店新宿本店さんへ。

CIMG0426.JPG

こちらも6F、写真集のフロアにどっかりと。ありがとうございます。
右隣にある「ブタとおっちゃん」、かわいいな……。ブタ飼いたい。

お次、ジュンク堂新宿店さんへ。

CIMG0429.JPG
7階、写真集の棚にパネルが!

CIMG0432.JPG
写真集の棚に面陳で。置いてもらっています。
ありがとうございます!

*写真集って、アイデア勝負みたいな本もいっぱいあるのね。
ちょっと視点を変えるだけで「写真集」になる写真っていっぱいありそう。ありそう、なんだけど!!

また、4月26日(火)からは「流しの写真屋 渡辺克巳」が開催されます。
そちらもぜひぜひお楽しみください。

「流しの写真屋 渡辺克巳展」

2011年4月26日(火)〜6月5日(日)、文京区根津の「汐花」(せっか)にて、「流しの写真屋 渡辺克巳展」【静かなる面魂(ツラダマシイ)】が開催されます。新刊『新宿、インド、新宿』と併せて是非お楽しみください。

20110330215625_00001.jpg

●流しの写真屋 渡辺克巳展
1965〜 歌舞伎町 – 新宿二丁目
【静かなる面魂ツラダマシイ】

期間:2011年04月26日(火)— 6月5日(日)

場所:汐花 SEKKA BORDERLESS SPACE
〒113-0031 東京都文京区根津2-24-3 →Googlemap
TEL.03-5815-8280 FAX.03-5815-8270
Open.11:30 – 18:30 Close.月曜日

また、5月14日(土)には今企画ディレクションを務めるタカザワケンジ氏が、ゲストに写真家・金村修氏と増田玲氏をゲストに迎え、トークショーが開催されます。

●【トークショー】谷中のお寺で写真談義
ゲスト:金村修(写真家)/増田玲(東京国立近代美術館学芸員)
/タカザワケンジ(ライター・今企画ディレクション)
場所:台東区谷中4-2-11 本妙院(汐花より徒歩2分/日本美術院並び)
日時:5月14日(土) 18:30〜
参加費:1,500円(ドリンク付)
人数:約30名 事前予約となります(定員になり次第締め切らせて頂きます)
予約受付:Tel/03-5815-8280 Fax/03-5815-8270

詳細は「汐花」ウェブサイトをご確認下さい。

新宿、インド、新宿


著●渡辺克巳
企画●永寿日郎、飯島洋一
文●平カズオ、森山大道、秋山祐徳太子、大坪正己、
木島三代子、山本泰彦、小泉悦子、寺山修司
定価●3,200円+税
ISBN978-4-7808-0158-3 C0072
B5変 / 192ページ / 並製

目次など、詳細は以下をご覧ください。
新宿、インド、新宿

Comments Closed

近刊情報センター/WEB入力出版社説明会は2011/4/15金

2011-04-07 沢辺 均

近刊情報センターというのができた。
オレも設立に、一応協力。発行前の本の情報を、書店などはもちろん、だれもが取得できるようにしたい、という取組みだ(あくまでオレ的には、だけどね)。
その出版社向けの説明会がある。
どうやって近刊情報を出版社が送るのか、送るとどんなことになるのか、みたいな話になるはず。

僕も出席するんで、どうですか?みなさんも。

WEB入力説明会
(記)
◎日時  4月15日(金)13:30~15:30
◎場所  日本出版クラブ会館3階 地図
・FAX番号  03-3267-2304
・電話番号  03-5261-0539

Comments Closed

sato’sガーデンに花が咲く

2011-04-06 佐藤 智砂

自宅に小庭がある。
一度、植木や鉢植えを全部枯らし、同じ過ちは二度と繰り返さない!と
すぐに崩れる誓いを立てて、植木を植えた庭だ。
枯らさずに何とか育っているのだけれど、なぜか花が咲かなかった。
陽当たりが悪いので、日陰でも育つものを選んでいるのだけど、花が咲かない。

それが、今年初めて咲いた!
那須から分けてもらったクリスマスローズ!

特に何かしたわけではありません。というより、まったく何もしなかった。
「さすがに水をあげないと、また枯らすぞ」と思って、久しぶりに小庭に出たら咲いていたのだ。
何でも手をかければいいってもんじゃないよねーと、都合のよい解釈をした。
気分がよくなって、鉢植えをふたつ買ってしまった。
明日あたり、水をあげないと枯れると思う。

Comments Closed

ポット出版社長・沢辺均の日記 -112[2011.04.02〜2011.04.05]

2011-04-05 沢辺 均

最近は、この社長日記を書くので手一杯。
できるだけこまめに書いて、日記以外のネタも書きたいもんだ。

●2011.04.02土
昼に、スタッフの採用のことで、自転車に乗って富ヶ谷図書館に行く。
ちょうどひるめし時。一緒にランチしながら。
それが終わって、ポットチャンネルの花見へ行く。
松沢呉一さん、下関マグロさん、掟ポルシェさんのパーソナリティと、ツイッター見て参加した人。
鈴木クニエ、畑仲哲雄夫婦が犬を連れて来てくれて、久々に。畑仲さん、50歳直前で共同通信を退職して、
博士論文に励むそうだ。
松沢さんたちと原発論議。松沢さんは、メールマガジンで読むのと、直接話をするのでは印象が違うと思った、な。
Ustで、ダラダラと中継。有料参加者22人、募金箱には626円。
夜は、オクサンと久しぶりに「まい泉」に夕飯に行く。

●2011.04.03日
午後、代々木図書館にemobail接続不調を見に行く。
富ヶ谷図書館用に買ってあった新型と入れ替えする。
代々木図書館も買ってから二年になってよけいな費用がかからないから。
それから大和田図書館に回って、節電にともなう閉館時間の繰り上げ時の勤務時間をどうするか相談しに。
帰りに東急名店街によって、二つにぶち切れて100円引きの銀ダラ西京漬とサーモンのなんとか焼き、大型卵焼き、
鳩サブレ10枚入り袋などを買って、ビックカメラを眺めて帰宅。
デジクリ柴田編集長からメールがきて、震災で発行を停止していたデジクリが4月11日(月)から復刊だそうだ。
オレは19日に掲載予定。

●2011.04.04月
夕方、代々木図書館に行ってスタッフと打ち合わせ。
4月は毎週月曜にその日出勤のスタッフと受託業務についてさまざま打ち合わせしていこうということにしたもんで。
その前に、ヨドバシカメラで、iPodタッチを購入。
代々木図書館でつかってもらうようにするためだ。代々木図書館では、随時「ミニ特集」をやっていて、
それなりに好評のようなで、ツイッターで、写真つきのつぶやきをやりたいと前から思っていたのだ。
でも、デジカメでとってパソコンに取り込んで、ってやってるとメンドーだ。
iPodタッチなら、携帯電話機能のないiPhoneとして使えるので、これで撮影→即つぶやく、って簡単にできると思ったのだ。
ほかにも、出勤スタッフ分のiPodタッチを用意して、これを館内でのさまざまなツールとしてつかえないか?
たとえば、カウンターが込んだときに、書架整理などしてるスタッフを呼び出すとか、机の前にあまりいない
仕事の場合の道具になりえないか、などなどと考えてる。
戻って来てから、出版チームに印税の考え方でお話。というよりも説教か?オレの。

●2011.04.05火
今日は出版チームのリーダーの那須が「自宅勤務日」で不在。
渋谷区立中央図書館に行って、新館長、地域館担当、の人たちと挨拶、。
加えて、開館時間の繰り上げ中の、スタッフの勤務時間の相談。問題なくゴー。
帰って来てから、溜まっていた雑用やアポ、などなど。
NPOげんきな図書館の受託した図書館に配ってある、iPadの活用法を考えたり。
とりあえず、カウンター前において、電光掲示板みたいに使うなどから始めようと、
アプリを調べたり実験したりもした。
深沢さんに電話で知恵をもらったので、なかなかいいワークフローがつくれそう。
FaceTimeを使って、iPhone4、imac、iPoタッチなどなどで、テレビ電話ができそう。
ならば、受託館との連絡にも使えるかも、と、友達のみずき(15歳)のiPhoneにアクセス。成功。
だいたいやり方がわかった、ゾ。

Comments Closed

カパラバティ120回!

2011-04-04 五賀 雅子

毎週月曜日はポットヨガの日。
インドで修行を積んだ田中先生が、毎週来て教えてくれます。
ここ最近は、編プロ部の修羅場が続き、
なかなか全メンバーがそろうことは少なかったのだけど、
今日は久々に全員がそろいました。

太陽礼拝のポーズやコブラのポーズ、
ねじりのホーズといろいろやったあと、
最後は、カパラバティという呼吸法をやりました。
それも、120回も!
カパラバティは、鼻から勢いよく「フッ フッ フッ」と息を吐くのだけど、
腹筋をかなり使います。120回もやったのは初めて。
最後の方は、くらくらしたけど、この呼吸法をやると
血管のすみずみにまで酸素が行き渡るような気がして頭がスッキリ。
心地よい1時間のヨガでした。

Comments Closed

ポット出版社長・沢辺均の日記 -111[2011.03.15〜2011.04.01]

2011-04-01 沢辺 均

NPOげんきな図書館が、渋谷区で代々木図書館/こもれび大和田図書館につづいて富ヶ谷図書館を受託した。
スタッフ採用から、受託準備に加えて東北大震災の電力不足対応のため、中野区も渋谷区も閉館時間を繰り上げ。
そんなことに伴う、スタッフの勤務時間体制の調整とか、ともかくいろんなことがバタバタ。

●2011.03.15火
予定していた鈴木一誌さんのデザイン論インタビューと、書誌情報・書評情報研究会を両方中止。

●2011.03.16水
出版会議。夜は「哲学者・石川輝吉の、ちょっと「ぐずぐず」した感じ」のコーナーのインタビュー。
大学生。

●2011.03.17木
ポットチャンネルの掟ポルシェさんの回。掟さんの変態人脈はすごいな。この日はパックマンさん。

●2011.03.18金
ポット会議。そのあとブックデザインの受注で打ち合わせ。

●2011.03.19土
ベラミナイト(まったり篇)。大震災のあとだけど、まあ集まろうってことで。

●2011.03.20日
鉄とすずと代々木公園。

●2011.03.21月祝
ともかくダラダラと。

●2011.03.22火

●2011.03.23水
眼科へ。レーザーを当てて網膜なんちゃらって手術。
夜は版元ドットコム会議。
例の話は着々と進んでいるらしい(●さんの話)。
終わって飲み会で第三書館の北川さんと議論。北川さんの考えも共感するとこもあるんだけど、
議論の仕方が古くさいんだなー。

●2011.03.24木
月例の出版会議。夜はポットチャンネルの沢辺の回
ゲストはマイクロソフトの楠正憲さん。この人に興味があるんだなー。
なんと言ったらいいんだろう。今の30代40代のこういうタイプになんだか共感するんだ。

●2011.03.25金
ポット会議。
げんきな図書館のレファレンスの研修が中止。

●2011.03.26土
55歳の誕生日。だからもう放射能でガンの発生率が高くなったっていいんだよな、55歳だから。

●2011.03.27日
小浜逸郎さん主宰のシネクラブがポットの会議室で。オイラは夕方に図書館のスタッフにあって、
いろいろ相談したんで、不参加でしたけどね。
で、飲み屋で図書館スタッフ2名といろいろおしゃべり。
うー、難しいんだな。

●2011.03.28月
国立国会図書館の「全文テキスト化実験」の協力出版社の定例会の最後。
ジャパニーズ・ブックダムの中心の計画だけど、うー、残念だけど不発=「失敗」だな。
どうする、ジャパニーズ・ブックダム。自分でも次の方針を見つけられないんだから困った。
午後は、光和コンピュータの社長さんくる。今後の協力のことなど。
夜は富ヶ谷図書館のスタッフと、委託になる4月以降の打ち合わせ。

●2011.03.29火
11時に中野の中央図書館にいく。
節電→図書館の閉館時間の繰り上げ(開館時間の短縮)→委託料の引き下げの提案をうける。
あーあ、委託料は全部人件費。つまり究極に硬直した予算システムだから、吸収するのがむずかしいんだな。
困った困った。
午後には鈴木一誌さんデザイン論インタビュー
うー、ん。話が面白いなー。いい本になりそうだぞ。

●2011.03.30水
出版会議。

●2011.03.31木
ポットチャンネル第一期最終回。松沢呉一さん+下関マグロさん+掟ポルシェさん+オレ、
パーソナリティ4人で総括会議
Ustは、全世界メディアでなく、ご近所・小さなコミュニティメディア、
テレビの真似になりやすい
ちんこマンコ気違いなどと叫べるメディア
といった総括(なんて総括じゃい、と自分でも思うけど、ヤッパそうなんだ)。
そして、
いまこそ花見を! 中高年は放射能浴びてそうな農産物・魚介類をたべる!を掲げて、4月2日土曜に新宿中央公園で花見をすることに急遽決定。パーソナリティみんなくるから皆さんもご参加を。

●2011.04.01金
ポット会議。翌日に迫った花見の準備、など。そしてこの週も、図書館受託体制づくりでがちゃがちゃ。

Comments Closed

だらしない女

2011-03-31 大原 真理子

コートの右袖のボタンが取れているのに、今冬ずっと見てみぬ振りをしていました。
右の袖口だけぱかぱかしていて、気になってしかたがないのに、見てみぬ振りをしていました。
昨日の朝、出社しようと家を出た瞬間に左袖のボタンも取れてしまいました。
あぁこれはもう見てみぬ振りはできない、とそこで初めて
『コートの袖のボタンを長期間取れたままにしている問題』が意識の最上部まで上ってきて、気がつきました。

おそい。

そして愚かなことに、
「あ、逆に? これってもしかして、いっそ両袖のボタン取っちゃうって発想?
こういう処置もアリだった?逆にぃ、みたいな〜?」
などと自分に甘い考えを一瞬巡らすという始末。

ちがう。

なんで初めに右袖のボタンが取れたときに縫いつけなかった。
というか、実は去年の冬からすでに取れていた、ということにも気づいていただろう。
袖を通す度に「あぁボタンつけなきゃ」って(何十回も!)思っていたのになぜつけなかった。
明らかに不快で不便だと自覚しておきながら、問題から逃げていたんだろう。このクソ女!

一事が万事。
ということで今週から
『小さなことでも気がついたら無視しない』ならびに
『やることを出来るだけ後回しにしない』努力キャンペーン実施中。
思考から習慣を訓練する(あれ?むしろ習慣から思考を訓練する、か?)
なんて堅く言うとイヤになっちゃうので、

まずは
・日報を毎日つける(記録する)
・メールをこまめに処理する
・家賃と公共料金を期日までに支払う(後者は引き落としに移行中)
を実践。レベル低い。

Comments Closed

『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』とポットチャンネル最終回

2011-03-29 大田 洋輔

本が出るぞ〜。
ということで、ポット出版のサイトで2009年6月〜2010年10月まで連載されていた、
北尾トロさんと下関マグロさんの青春ボンクラエッセイ「ライターほど気楽な稼業はない」が本になります。

タイトルは『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』です。
1983年〜1988年の、まさに「昭和が終わる頃」。
1984年生まれの僕が生まれた頃の話ですが、若者の悩みは今と変わらないな〜と思います。

こちらは4月14日(木)発売予定。現在予約受付中です。

ポット出版ニュース・『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』(北尾トロ、下関マグロ)の予約を開始しました

それから、今週木曜日、3月31日には、昨年11月にスタートしたポットチャンネル(第1期)の最終回があります。
全パーソナリティ参加の特別放送をお見逃しなく。

ポットチャンネルのアーカイブはこれからも公開し続けますので、
お時間のあるときに、ぜひご覧ください。
20回+スペシャル版がすべて視聴できます。

ポットチャンネル・アーカイブ

Comments Closed

ブギーボードはラフ作りに使えるかも?

2011-03-26 上野 絵美

雑誌などの記事をつくるとき、原稿と一緒に
レイアウトラフを作ってデザイナーさんに渡し、デザインを頼むのですが
そのラフを書くときは大体、A4サイズのプロジェクトペーパーを使っています。
書くのと同時に考えをまとめているので、ものにもよるけど
ひとつの誌面のラフを作るのに、たぶん最低2枚はプロジェクトペーパーを使います。
紙がもったいないと思ってたのですが、
先日、沢辺さんから借りた「ブギーボード」がかわりに使えるかもしれません。
デザイナーさんに渡す前に書くメモ程度のラフなら、ブギーボードで十分なはず。
欲をいえば、スタイラスに磁石を内臓しておいて
ボード本体にぺたっとくっつけられるようにしてほしいです。

Comments Closed

デザイン部打ち上げ

2011-03-21 和田 悠里

やっとど修羅場が落ち着いて、塩井さんのアルバイト期間も終わることになったので、
会社の近所のビストロにデザイン部全員で沢辺さんに食事に連れて行ってもらいました。

organique
http://r.tabelog.com/tokyo/A1306/A130601/13035861/

日頃あまり肉を食べないのですが、塊の豚肉が美味しかったです。
はじめにがっついてしまって後半あまり食べられなかったのが残念。ごちそうさまでした。

デザイン部はそもそも引きこもりがちなのに、この半年本当に社内引きこもりっぱなしでした。
忙しくなる直前に入社したはっちゃんと大原は、
ポットのデザイン部は月曜に旅行カバン下げて出社して次の土曜日まで帰れないのがデフォルトだと
思っていたそうですが、もうそんな事は(めったに)ないはず。

気持ちも行動もバタバタしっ放しで至らない事ばかりでしたが塩井さんには本当に助けてもらいました。
ありがとうございました。

Comments Closed

地震で出版倉庫はどうなったか

2011-03-15 尹 良浩

大変な地震が起きました。原発や孤立などなど問題山積みですが、東京にいる私は経済活動と献血ぐらいしかやれることがないです。

地震直後から、Twitterで書店さんの写真がアップされているのをいくつか見ました。東北の書店さんは連絡もつかないぐらいのところもあるそうですが、都内の書店さんでもそれはもう棚から全部落ちてるぐらいの被害。弊社は低い棚が一本倒れたぐらいで、人力で押さえて解決したのですが、問題は倉庫。

弊社は大村紙業さんに倉庫業務を委託しています。弊社の本は埼玉県幸手市にある幸手流通センターに保管されているので、すぐに電話で確認しました。幸いけが人はなかったようですが、被害は甚大なようです。本日より作業を再開し、弊社の本も3月17日(木)から随時搬入されますが、返品倉庫の被害がとりわけひどく、まだまだ完全復旧には時間がかかるそうです。

幸手流通センターの所長さんに許可をいただいて、写真を掲載します。
現地に行っているわけではないので、キャプションはすべて「恐らく」です。
参考→「棚卸しに行ってきました」の後半が幸手です。

1.jpg2.jpg

量の多い良本の平積みコーナーは総崩れ。ここからパレットに行く物もあったでしょうが、売れ行き好調なものもたくさんあるでしょう。

3.jpg

付き物の棚。棚ごとイってます。

4.jpg5.jpg

良本の出庫用の棚。かなり落ちてますが、個人的には意外と生きてると思いました。

6.jpg7.jpg

良本のストック用の棚。めっちゃ高いんですが、ここから落ちたものは復帰できないかも。でもこのくらい落ちるのは仕方なしです。

8.jpg

パレットも一箇所崩れてます。

この状態から仮とは言え早期に復活した大村紙業さんには感謝しきりです。営業としてはこれから忙しくなるところと想定してますが、現況からの復帰に向けて微力を尽くさないといけないかと思うと気が遠くなりそうです。放射線にはビールが効くそうなので飲んで解決です。ほとんど下戸ですけど。

Comments Closed

ポット出版社長・沢辺均の日記 -110[2011.02.28〜2011.03.14]

2011-03-15 沢辺 均

佐藤は、2/28月に「修羅場終了」を宣言したんだけど、なんだかオイラはバタバタしていて、結局15日も日記をためてしまった。
そしてそのあいだに大地震、が起きてしまった。

●2011.02.28月
雑協のデジタル配信実験の報告書、第一次締切でバタバタ。
それから、渋谷区立富ヶ谷図書館、本町図書館の委託プロポーザルの決定通知。
2館とも立候補したのだけど、富ヶ谷図書館が受託決定。

●2011.03.01火
午前中、マンション管理組合理事会。
午後に図書館に行く。
夜は阿佐ヶ谷ロフトAで「続・2010年代の出版を考える
なかなか良い議論ができたんじゃないかな?と思ったぞ。

●2011.03.02水
出版会議。
午後は国立国会図書館にいって、全文テキスト化実験の表示の見学。
夕方から集英社で雑協のデジタル配信実験の報告書の検討会議。
ながーい会議。
帰って「ず・ぼん」編集会議。

●2011.03.03木
夜はポットチャンネルの松沢呉一さんの最終回
お相手はオレもよく知ってるアキラくん。

●2011.03.04金
午前中はポット会議。会議を終えてポットの仕事場の配置変更。
夜は、渋谷区立中央図書館で、富ヶ谷・本町図書館で働いていた非常勤職員にむけた、
採用説明会。

●2011.03.05土
人間学アカデミーの事務局会議を12時から。
一端9期で終了することにする。
そのまま西野さんの講義の3回目。
だから懇親会。

●2011.03.06日
03/12土に控えたライブの前、最後のスタジオでの練習。
飛び入り参加の人も来て、4時間のスタジオ。
終わって、いつもの居酒屋で最終打ち合わせ。

●2011.03.07月
午後は眼科で検査。
夜はまた、渋谷区立中央図書館で、富ヶ谷・本町図書館で働いていた非常勤職員にむけた、採用説明会。
夜中までかかって、デジクリの原稿を書く。

●2011.03.08火
忘れてしまった。

●2011.03.09水
昼は出版会議。終わって、メシから帰ると、SD会議。
夕方から、富ヶ谷図書館スタッフの採用面接の第一回目。予備日なので、2人。
終わってから、NPOげんきな図書館の理事会。

●2011.03.10木
午後に整体を受けて夕方から渋谷区立中央図書館へ。
現富ヶ谷図書館館長とご挨拶、のあと、スタッフ採用面接。メインの日。
事務所に戻って、採用者をほぼ決める。
この日のポットチャンネルは下関マグロさん

●2011.03.11金
10時から出版クラブ会館で近刊情報サブワーキング会議。
一端事務所に戻って、富ヶ谷図書館スタッフの最後の採用面接=2人。一人はふるーいなじみの○さん。
こもれび大和田図書館(渋谷駅近所)にいたら、おおきな揺れ。
図書館から、表をみたらみんなセルリアンタワー東京を見ている。あとで見ていた人に聞いたら、ぐわんぐわんと
大きく揺れていたそうだ。
最初は、この地震をなめていて、16時ころポットに戻ろうと図書館からでて、急いで変え要りたかったのでタクシーで
帰ろうとおもっていたら、すでに渋谷駅は人だらけ。山の手線などが止まっていて、池袋行きのバス乗り場には、数百人の人が列をつくっていた。
だもんで、歩いて帰ることにした。
帰ってからポット会議。
夜になるとどんどん悪い状況が解って来た。東京も交通ストップ。
ポットにも何人も泊まらざるえない。みんなの夕飯を買いに行ったらコンビにの棚は見事にカラッポ。
冷凍のうどんとかラーメンとか、お菓子を買う。

●2011.03.12土
ライブ「勝手にしやがれVol.7」当日だけど、中止を決めて連絡。
ひたすらテレビのニュースを見てグダグダ。

●2011.03.13日
鉄とすず、をつれて代々木公園のドックランに行く。
帰り際に、鉄を久しぶりにドックランの中で離す。まあ、ほとんど他の犬に絡むことはなかった。
ほかは、ともかく地震情報のテレビばかり見ていた。

●2011.03.14月
この予定の版元ドットコムの勉強会も中止に。
ほかにも、翌15日の鈴木一誌さんインタビュー、夜の「書誌情報・書評情報整備活用研究会」も中止。

東北に行きたくなった。

Comments Closed

地震・節電

2011-03-14 山田 信也

金曜日、都内でも結構大きな揺れがありましたが(震度5強だそうです)、ポットでは、本棚が倒れたくらいで怪我をした人もなく、無事でした。阪神・淡路大震災のときは奈良県の実家で震源から離れていたこともあり、早朝だったので揺れで目は覚めたのですが寝ぼけながらすごい揺れているようだと思ってそのまま二度寝してしまい、後で起きてからテレビでえらいことになっているようだとわかったのでしたが、自分の経験した揺れの大きさでは今回の都内の揺れ具合のほうが強かったようです。東北の方では大変な被害が出ているようです。福島の原発も予断を許さない状態のようで、なんとか少しでも被害が大きくならないで済んでほしいです。なにもやれることはありませんが、せめて節電を、、と思って、微々たるものですが普段よりも電力少なめを心掛けようと思います。

Comments Closed

訴えてやるー!

2011-03-08 那須 ゆかり

今朝の雪にはたまげた。
でも雪はふってるけど、どこからか沈丁花の香りがして、
やっぱり春は近いのであります。
ポットの模様替えも先週の金曜日に終わり、
出版部は、奥の間に移動。
「むさくるしい男臭部屋って感じだねえ」という声も聞こえないふりをし
紅一点、せめてさわやかな春の香りをふりまくべし。

……と書いていたら、窓の外で怒声が。
中年の男の声「なんでただのりするんだよ」
若い女の声「あんたがなんたらかんたら」(よく聞こえない)
男「お金はらってくださいよ!」
女「ぜったいしらねえ!」
ごちゃごちゃ

女「絶対訴えてやる!」「訴えてやる!」「訴えてやる!!」「訴えてやるー!!!(絶叫)」
な、なにがあったんだ。

芽吹きの季節、いろいろあるよね、人生。

出版部の次の刊行をPRしようと思ったけれど、
「訴えてやるー」の絶叫で、なんだかどうでもよくなってしまった。
4月は2冊出ます。お楽しみに。

Comments Closed

酒好きの新人

2011-03-04 高橋 大輔

ご存じの通り、お酒好きというか酔っぱらうのが好きです。
で、このあいだ愛すべきヨッパライ「語研」の高島さん(ビール12杯飲酒後)と
話したのですが、「なんで俺たちは飲み始めると止まれねえんだべか」
ということです。

・僕の以前までの週末を例に挙げると(僕の、ですよ)
ビールなど飲み始める(1、2杯でさっさと終わらせよう)
→(らちがあかない)ホッピーなどに走る
→(気が大きくなる/明日の事なんて考えないようにしよう)焼酎ロックもしくはウイスキー
→泥酔。記憶なし。
→翌朝。何故かたっぷり中身の残った氷結ストロングと手つかずの
骨付きフライドチキンが枕元にある

僕はこんなの、目をつぶってでも出来るくらい身体に染みついてます。
思い返せば、たしか、25過ぎくらいから焼酎ロック/ウイスキー→記憶なし
が始まったような気が……

で、今年からポットに入社した鈴木はたいそうな酒飲みだそうで、記憶なくしたりしてるそうです。
あっはっは。ブラックアウトってやつですね。

彼女は今年26歳。思えば、僕が初めて泥酔して失禁したのもそのくらいだったような、、。
テレビのリモコンにおしっこが染み込んでぶっ壊れ、同棲していた彼女から「死ね」と言われました。

鈴木、毎日毎日好きなだけ飲め。何もかも忘れろ。
でも、寝る前にテレビのリモコンは遠くに放っておけ。
リモコンにおしっこが染み込むと、テレビのチャンネルが変えられなくなるからな。

Comments Closed

三凍四温

2011-03-01 鈴木 明日香

ようやっと修羅場が終わり、ポットにものんびりした空気が漂ってまいりました。
なんて、修羅場前の雰囲気がどんなだったかは知る由もないのですが・・・。

もうすぐ春ですね。
今日から3月だし、暦の上でも立春はとうに過ぎてますね。
梅もちらほらと咲きだし、自宅のクロッカスも先日開花いたしました。
チューリップやスノードロップも続々と芽吹きだし、
来るべき春に向けてその新芽を伸ばしており、いじらしい次第です。

なんて、あたたかい日はこのようにすてきな一日を過ごせるのですが
今日みたいに寒い日は本当に凍えますね。
あたたかい日の気温が高めな分、寒い日の落差がつらい。
今日なんか、寒い上に雨なんか降っちゃってまァ・・・
球根の身にもなってくれって感じですね。
はやくあったかくならないかなー。

Comments Closed

修羅場、終了!

2011-02-28 佐藤 智砂

ポット創業以来の忙しさ、ようやく終わりました。

今年の星占いに「2月は忙しい」と書かれていたのだけど、
占いを読まなくても2月が忙しいのはわかってたし、
私と星座の違うスタッフも忙しかったわけで。

占いなんてそんなもんさ、と思うけれど、
私の星座(牡牛座)は、12年に一度のラッキー年なんだそうで、
そこには期待してしまう。
特に6月から運気上昇らしい。

今年の12月に、「こんなんで12年に一度!?」と思うのか否か
乞うご期待!

Comments Closed

ポット出版社長・沢辺均の日記 -109[2011.02.21〜2011.02.27]

2011-02-28 沢辺 均

今回はスゲー早い日記更新だとおもっていたら、一週間たってた。
オレの感じだと、3〜4日だとおもてったのにね。

●2011.02.21月
ランチミーティングというか、情報交換というか意見交換というか?
デジクリの原稿書いて送る。
デジクリ連載04 ■イッキに数10万の既刊本をPDFにして販売したらいいのに

●2011.02.22火
午前中は、JPOの近刊情報小委員会。本日最終回で、会議出席料を2並び×4回を直接受け取り。
個人あての謝礼で、会社の仕事時間中にしているので、スタッフにはフランス料理フルコース(!)をオゴル。
って、年末の忘年会ですませてたんだけどね。
つづいて、弁当を食べながら近刊情報のサブワーキング。
近刊情報はほぼ完成していて、これからあまり時間を使わずにすみそうだ。
神楽坂から、お茶の水の楽器屋でフェンダーテレキャス用の6角レンチセット(インチのレンチってことだけど)と、
ピックをまとめて買う。
昔はピックが「消耗」するなんて感覚無かったんだけど、最近はピックの先端の削れ/欠けとかで、
ちょくちょく捨てる。はははー、なんかミュージシャンポイ発言!
お茶の水から東京電機大学へ交換フォーマットの発表会に参加。
カタチになっておめでとさん。
帰ったらモバイルブックの人が営業に来てた。二人とも大日本からの出向だって。
契約することにした。料率にちょいとビックリ。

●2011.02.23水
午後にマイコミ=Ebookジャーナルの取材。編集部3人ライター1人カメラマン1人の大群。
2時間しゃべりまくり。迷惑だろうな?
夜は、版元ドットコム組合員会議。会議が始まる前にJプロジェクト(これ勝手にオイラが命名してるだけ)
の報告と沢辺の参加継続の了解。
終わって「ひょうたん」に飲みに。

●2011.02.24木
昼前から出版会議・月例バージョン。
終わってから均整をうける。2週間ぶりかな。
夜はポットチャンネル。雑誌協会・マガジンハウスの久我さん。
雑協実験の記録を残しておきたかったのだ。深沢さんも聞き手になって、
終わってからもいろいろおしゃべりで少し知恵ついた。

●2011.02.25金
今日は給料日、ポットの銀行口座から盛大にお金がでる日だ。
朝10時から神保町でJプロ世話人会。
その後、新世界菜館のカツカレーをランチでたべる。
戻って、ポット会議と掃除大会。

●2011.02.26土
午後から事務所で、メールマガジン版「ず・ぼん17」のiPad用(A5版)PDF作成。
久々のinDesign作業で、あれこれ忘れてる。

●2011.02.27日
午後から事務所。
鈴木一誌さんのページネーションマニュアル解説本のレジュメをかいたり、いろいろ。
楽器屋めぐりや、ヨドバシなど。

Comments Closed

体温計

2011-02-25 大原 真理子

わたくしは友人と、いわゆる「ルームシェア」をしています。
今週のあたまに風邪をひいたことをきっかけに、自分は体温計をもっていないことを知りました。
そこで、和風に言うと同居人、欧風に言うとシェアメイトである友人に聞きました。

「体温計もってない? もってたら貸して」
「そんなものはもっていない」
「熱があるっぽいから計りたかったんだよね」
「熱があるときに体温を数字で見ると余計に病気っぽく感じる。よって体温計などいらない」
「う、うん、わかるよ、わかるけどさ…ゲホゲホ」
「…いっしょにいるときに咳をされると、ものすごく気になるからマスクをしろ」
「わかりました」

ところで、わたくしは
『風邪のときにマスクをしていると余計に病気っぽく感じられるのでマスクは極力装着しない』のです。
何が言いたいかというと、『余計に病気っぽく感じられるので、これはやらない』という持論を、
同居人のそれと同じようにわたくしも持っているのですが、まーこっちのほうが迷惑きわまりないことだなぁ、と。
思いやりとかやさしさに欠けるなぁ、と。
思いやりとかやさしさって、自販機とかで売ってたりしないのかなぁ、と。
お金で解決しようというその根性がもう腐っている。
そして、お金ももっていない。すかんぴん。

話がズレましたが、2月のポットは、インフルエンザや風邪で社員がけちょんけちょんにやられていました。
季節を感じられます。今が旬!って感じです。
旬のものを取り入れることは健康にいいことだ、と聞いたことがあります。
それから、「健康」こそが一番の不健康だ、とも。
拝啓、母上さま。きょうもポットは元気です。

Comments Closed

デジクリ連載04 ■イッキに数10万の既刊本をPDFにして販売したらいいのに

2011-02-22 沢辺 均

デジクリ連載です。今日2月22日(火)に配信されました。
3月1日の「続・2010年代の出版を考える 阿佐ヶ谷ロフト」のイベントでもネタにしたいことなので、
さっそく、転載・公開します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[04]
イッキに数10万の既刊本をPDFにして販売したらいいのに

沢辺 均
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20110221140100.html >
───────────────────────────────────
電子書籍普及のために、今、やれるといいなと思うことを夢想してみた。

●数10万の規模で、本をスキャニングして画像+OCRデータ(PDF)を、まずは無料で行う会社をつくる

このデータは──

・ブックスキャンなどにも委託するなどして、できるだけ低コストでつくる(スキャン100円+OCR100円?)
・コストを下げるためには出版社に本を一冊提供してもらい、ノドを裁断してスキャンする
・OCRの精度は向上するだろうから、定期的にOCRをかけなおして徐々に精度を向上させていく
・スキャンしておくだけなら、著者の了解はいらないだろう。だが、読者や販売者などに提供するには著者の了解が必要で、それも(最初の通知だけとか)代行ぐらいしたい。もちろん、了解の返信をもらえなかった著者には出版社がキチッと連絡

このデータの使い道は──

・出版社 自由に使えるようにデータそのものを渡す。書誌情報の整備とあわせてデータベース的に保存して、いつでも引っぱり出せるように管理、出版社が未管理でもバックアップとして利用できるようにする
・読者 著者・出版社の選択によって、紙の本を買った人には、少し料金をとってデータベースにアクセスさせるなどして、PDFを見えるようにする
・読者・販売者 著者・出版社の選択によって、アマゾン・グーグル・PDFも扱う書店(ネット書店が中心になるだろうがリアル書店も対象)での販売用に提供
・検索データベース 著者・出版社の選択によって、ネットワーク上で全文もしくは目次索引などの一部を検索させて一部を表示できるようにする

これらは多くの出版社の参加が見込めないと意味がうすい。多くの出版社が本を提供するような条件作りは工夫しないといけない。また、そもそもそんなカネをどうするのか? という問題も大きい、んだけれどもね。

●なぜPDFから始めるのか?

紙の本で既に出しているものの一定数を、デジタルで読めるようにしないと、そもそも電子書籍の普及は望めないと思う。せっかくデバイスなどの条件が少しずつ良くなっているのに、だ(もちろんアップルの課金問題が浮上したので、悪い方向へも進んでいるけど)。

たとえば、超大型書店として有名なジュンク堂にある本は、今月に発行されたものはごく一部のはずだ。あの膨大なタイトルのほとんどは、ここ何年か、何10年かのものがあって、あれだけの量=選択肢をお客に提供してる。

ポット出版の本でも、少なくとも10年前後のものも置いてもらっていたりする。ネットやデジタルのある種の特性=膨大な選択肢の存在、を考えると、電子書籍にも多くの選択肢がなければ、そもそも見向きもされないのではないだろうか?

とすると、すでに出版されている本の何10万点かは電子書籍として提供できるならば、電子書籍の普及が一気に進む可能性がでてくると思う。

現在、書店を通して返る本は80万点とか130万点とかいう説がある。ならば、数10万点が一気に電子書籍になるくらいのインパクトが必要ではないか?

一方、これまでに出版した紙の本を電子化するには、かなりのコストがかかるはずである。まず、校正などを経たテキストデータは、出版社にはほとんどない。印刷所にあると思われているけれどこれも不確か。実際に確認した報告を読んだことがない。

印刷所にテキストデータがあったとしても、それはInDesignであったりQuarkであったり、写研の電算写植システムのデータだったりするはずだ。するとOSのバージョン、アプリのバージョンなどもあって現在「開ける」ものがどれほどあるだろうか? あったとしても、それなりの手間が必要のはずだ。

さらには、そのデータの帰属は不明瞭で、出版社が無料で入手するのはかなりむずかしいと思われる。たぶん印刷所もその「所有権」を主張するだろうし、折り合うためには手間賃のほかに、なんらかの料金を印刷所が請求するのではないか、と思える。

そうした難しい課題をクリアしてテキストデータを出版社が入手しても、今度は電子書籍にするのにコストがかかる。XMDFにしろ、.bookにしろ、ePubにしろ、タグをつけ直して、点検したりしなくてはならない。

ポット出版の電子書籍づくりは社内でやっているのだけど、仮にこれを外注で制作を請け負うなら、10万円くらいはほしい(これでも安く言っている)。それも簡単な、文字がほとんどの単行本でもだ。

そこで、断裁→スキャン→OCR、なのだ。なんだか「自炊」みたいな話だ。そうなんだ。最近の自炊の評判(ほんとに流行っているのかどうかはわからないけど)をみて、自炊というアイデアをパクらせてもらった。

自炊をすべきなのは、むしろ出版社なのではないだろうか? と。
                     (この項、続くかもしれない)

◇2011.03.01 阿佐ヶ谷ロフトイベント
< http://www.loft-prj.co.jp/lofta/schedule/lofta.cgi?year=2011&month=3 >
続・2011年代の出版を考える 〜電子書籍ブームの先へ
日時:2011年3月1日(火)OPEN18:30/START19:30
会場:阿佐ヶ谷ロフト(東京都杉並区阿佐谷南1-36-16-B1)
前売り、当日共に1,500円(飲食代別)
【出演】
橋本大也(ブロガー・「情報考学」)
仲俣暁生(フリー編集者・「マガジン航」編集人)
高島利行(語研・出版営業/版元ドットコム)
沢辺均(ポット出版/版元ドットコム)
+ゲスト

【沢辺 均/ポット出版代表】twittreは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)
ポット出版(出版業)とスタジオ・ポット(デザイン/編集制作請負)をやってます。版元ドットコム(書籍データ発信の出版社団体)の一員。
NPOげんきな図書館(公共図書館運営受託)に参加。
おやじバンドでギター(年とってから始めた)。
日本語書籍の全文検索一部表示のジャパニーズ・ブックダムが当面の目標。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Comments Closed