国会の書店さん/五車堂書房さん
2010-02-08 尹 良浩
先月、国会の中にある五車堂書房さんに営業に行ってきました。
元は神保町にあった書店さんが請われて国会内に出店。神保町の方のお店は閉店して国会のお店だけが残ったという少し変わったお店です。ポットでは『日本の公文書』をはじめ、図書館の本があるので、結構ニーズがあるのではないかとかんがえ、見本を持って伺うことにしました。
国会の中ということは軽々に入れまいと判断し、一度電話してみると、「ああ、図書館の本だしてるよね」、とご存知の様子。「明日の午後にでもお伺いしてご案内したい書籍があるのですが」と伝えると、「明日の午後ね。解りました。永田町で降りて参議院の通用門に出る出口があるから。そこ出たらすぐだよ。」とあっさりとアポが取れ、道まで教えていただきました。
翌日、『日本の公文書』、『ず・ぼん15』、『低炭素革命と地球の未来』、『本の現場』、『デジタルコンテンツをめぐる現状報告』を持って、営業に伺いました。よくよく考えると近辺を車で通ったことはあるものの国会議事堂に入ったことはない私。近くの警官に聞いて、数十メートル先の入口に行ったら今度は「ここは見学用だから」とまた別の入口へ。完璧お上りさんだと思いながら、ようやく通用門につきました。
普通の書店営業の場合はカウンターで担当の方に取り次いでもらえば済むのですが、さすがは国会。まずは入館理由を書く書類を書き→窓口に提出→窓口から五車堂書房さんへ電話→OKが出たら入館が許可されます。なので、アポ無しは無理です。電話してよかった。
入館証をもらったら金属探知機をくぐります。空港にあるやつです。精度が高く、モノを全部出してベルトを外してようやく入館。窓口で「地下1階にございますので」と言われたので階段を降りる。……が影も形もない。国会内で工事が行われていることもあり、もはや迷路同然。3回も人に道を聞いてようやく到着。やっぱりお上りさんです。
お店は目測で15坪弱ほどでしょうか。「ポット出版です、営業に伺いました」と言うと、その方が社長さんでした。挨拶して取り次いでいただき、見本を見せると、「ふーん。なるほど。どうかなあ。」と浮かないお返事。ちょっと店の中を見てごらんと言われて店を1周。
◯客層は政治家、秘書の方などスタッフ、官僚のほか国会図書館からもいらっしゃるとか。
◯新書・文庫なども揃っていて、思ったより普通の品揃え。
◯雑誌コーナーは小さい。けれども『F1速報』など雑誌コーナーが小さいお店では余り見ない雑誌も。成人向雑誌もあり。
◯政治家の著書、社会系の専門書が充実。
今回持っていった本はそういう意味では少しずれてるかも、とは思いつつ、『日本の公文書』はニーズがあるはずと感じたので、お勧めしたのですが、流れのままに世間話に。
お前タバコ吸えるのか、と言われて一緒にタバコを吸ったりしながら、最近の政治家や官僚が読む本が昔とどう違うかであるとか、神保町にお店があった頃の話、書店同士の付き合いの顔は広いから今度紹介してやるというありがたいお話まで、いろいろとお話頂きました。
そして、「昼は食べたのか?ここに来たらここで飯を食わなきゃダメだ」と言われて、お店の隣にあるそば屋さんへ行ってこいとなり、急遽昼食。しばらくするとお店で作業していた人(お店の人かと思ったら、官僚さんでした)と社長もいらして、一緒に昼食。きつねそばは学食みたいに安くてなかなかの味。
結局1時間以上ほぼ雑談だったのですが、最終的にちょっとこの辺空けて置いてみようかと言っていただいて『日本の公文書』、『ず・ぼん15』、『低炭素革命と地球の未来』の注文を頂きました。売れてくれるといいのですが。弊社サイトを見ていて、かつ国会でお仕事をされている方はあまりいないと思いますが、いらしたらぜひ五車堂書房さんでお買い求め下さい。
帰りにはここにしか売っていないらしい『国会議員要覧』を購入。DMに活用できたら、と思ってゲットしました。
後日、本を手配してお電話。「次の新刊(『千代田図書館とは何か』)はお薦めしたい商品なのでまた伺います!」と行ったら「ああ!来なよ来なよ。」と嬉しそうに(?)快く言っていただきました。数少ない書店周りの中でも色んな意味で貴重な経験でした。また行きたいと思います。
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