2009-01-17

目録にISBNをつけてみる

ついにできました、ポット出版初の図書目録、『ポット出版図書目録2009』

これで書店さんや読者の方々から目録の請求がきても「弊社は目録がありません。一覧注文用紙ならありますのでこれで勘弁して下さい」と心苦しくも言わなくてもいい。目録があると、ちょっと出版社っぽい感じもします。いや、なくても出版社なのですが。

さて、今回の目録は、実験を兼ねてISBNをつけてみました。ISBNとは何か、日本図書コード管理センターによると以下のように書かれています。

どの国の、何と言う出版者の、どのようなタイトルの書籍であるかを特定でき、容易に検索できる基盤となる番号を決定するシステムが「ISBN」(International Standard Book Number)つまり国際標準図書番号です。

導入の歴史的経緯や意義については湯浅俊彦著『出版流通合理化構想の検証』『日本の出版流通における書誌情報・物流情報のデジタル化とその歴史的意義』をぜひお読み下さい。

そんなISBNを目録につけるというのは、あまり聞きません。私も見たことがあるのは、取次にある目録刊行会が出している目録、例えば『部落解放・人権図書目録』のようなものくらいです。リンクをクリックしていただければ解る通り、アマゾンでも微妙な値段で注文が出来るようになっています。

それではポットの目録でISBNをつけてみて、通常の新刊と同じように書誌登録を進めたらどうなるか、という実験です。もし登録が受け入れられれば、取次経由で目録を送ったり、amazonなどはさすがにキツいとしても、MARKに登録されたり、ということが可能なのだろうか。また、もし出来ないとするとそれはなぜなのかが解り、流通がどのようなルールで回っているのか、解っていそうで実は誰も解ってない部分がちょっとだけ見えるかもしれません。大げさですが。

で、以下のようなことをやってみてます。成果は以下の通りです。

書協DBへの登録→×(書協DBは「販売目録」なので0円のものは登録出来ない、とのこと)
取引取次への見本発送
トーハン→×(電話で事前に聞いたら登録しませんと言われました。これも「商品」でないため)
日販
大阪屋
太洋社
栗田→△(受領書が戻ってきました。OKってこと?)
中央社→△(受領書が戻ってきました。OKってこと?)
出版VANデータへの登録→◯(一応しておきました)
国立国会図書館への納本

現時点では上記のような感じです。今後、何らかの進展があったら、記録としてまた報告したいと思います。