ポット出版の[出版流通]その3・著者が自著の告知にアマゾンのリンクをはること
2021-09-13 沢辺 均
著者が、ツイッターやフェイスブックなどで、自著の告知をするときに、よくアマゾンのリンクがはられているのを見ることがあります。
僕は、著者のSNSでのアマゾンへのリンクに、強い違和感があります。
それは、全国の書店員がそれをみると、嫌な気分になるんじゃないかと思うからです。
アマゾンには書店としての勢いが感じられ、リアル書店は不景気な話ばかりがながれているような状況がつづいてます。
そうしたときに、本の書き手=著者までも、「アマゾンで買って」と言ってるように、リンクでアマゾンに誘導してるんです。
僕が書店で働いてるとしたら、なにか読んで面白かった本をSNSをで紹介するときには、とてもじゃないけどアマゾンにリンクする気はおきません。
自分のお店で買ってほしいからです。
アマゾンに誘導している著者のツイートを、書店員はリツイートしにくいんじゃないかな?
そんなせこいことばかりを書店員が考えているとはおもわないけど、僕はセコイ!
「どこでもいいから、自著を買ってください」と言ってくれないのか。
前回の「ポット出版の[出版流通]その2(番外)・版元ドットコムMLに投稿したこと」に書きましたけど、本の7〜8割はアマゾン以外の本屋が売ってくれてるんです。
ではなぜ、著者は、ついアマゾンにリンクをはってしまうのか?
それは、書影がついて、それなりの内容紹介とかもある情報を、網羅的にネット上に公開していて、すぐ購入に導くサイトというと、アマゾンだと発想してしまうほどに、アマゾンが書誌譲歩を一般に公開してきたからです。なので、アマゾンは「エライ!」のです。
でも今は、アマゾン以外にも、そうした書誌情報が公開されているサイトはボチボチあります。
アマゾン以外のサイトは、近刊に少し弱いところがあったりしますけど。
なので著者のみなさん。
著者という「すごい立場で(SNSで著者をフォローしているのは、その人の書くものが好きな人だったりします)」告知するなら、ぜひ、
版元ドットコムを使いましょう(笑)。
版元ドットコムは、
・日本で発行されるほぼすべての本を(会員社の本だけでなく)
・書影、内容紹介、目次など濃い情報で(アマゾンからは目次情報がなくなってる)
・書店員が版元に注文するための情報もできる限り収集して
・主要なネット書店・チェーン店へのリンクも
つけて発信してるんです。お試しにポット出版の「ふたりのパパとヴィオレット」という本のリンクです。
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