2004-05-12
華麗なる脱線+ベルリンに戻って
今日は5月11日。9日の夜にベルリンに戻って来ました。
夜でしたので、息子の夕飯を用意するのが精一杯、その後母子で久しぶりのおしゃべりを楽しみ、床に入りました。
昨日はたまっている洗濯物を洗い、部屋の片付けをしたのですけれども、まだまだ終わりません。普通の生活になるには、もう数日はかかりそうです。
その中で、とっても嬉しいことが!! そう、ハーディが、私の1月の誕生日のプレゼントということで、台所をきれいにリノベーションしてくれたのです!! 壁がはがれていたり、使いにくい箇所があったのですが、すっかりきれいにペンキが塗られ、冷蔵庫や棚の配置が変わり、とても使いやすく広々しました!!
ハーディの優しさに大感激し、お礼電話をしたのですが、「どうだいヨシコ? あんまりきれいになったんで、どこに台所があるかわからなかったでしょ?」などと言われ、ちょっと恥ずかしい私。
窓もきれいに拭かれ、息子も床を拭いたり掃除を手伝ったそうで、二人の気持ちにじ~~んとなりました。ハーディとは、落ち着いたらお礼もしたいので会いましょうね、と電話で約束し、ベルリンでの生活がスタートしました。
昨日は息子のリクエストでカレーを作ったのですが、玄米を圧力鍋で炊いたら、香ばしい玄米の香りが台所に漂い、温かい気持ちになりました。ミキサーで青汁を久しぶりに作り、フレッシュな美味しさに気分も一新! これから生菜食Bを、楽しみながら無理のないように進めよう、と心に誓ったのでした。
さて、ちょっと時間を前に戻しますと、私が成田からデュッセルドルフに飛んだのが、5月7日。その日の夜にはヴッパータールに到着しました。ピナさんの舞踏団に所属しているダンサーで、私の大切な友達である、ナイヨン・キムが駅まで車で迎えに来てくれました。ナイヨンとの久しぶりの再会! 彼女の所に2泊したのですけれども、とっても可愛い住まいで、大歓待してくれて、ナイヨン特製キムチに舌鼓を打ったのでした・・・・、そう、脱線ですよね、これって・・・。「ヨシコ、無理に食べなくていいんだからね、断食や小食をしているんだったら、辛いものはダメなんじゃないの?」と気遣ってくれたのだけれども、私は辛いものが大好きなんです~~!! 目の前にあったら、それにナイヨン手作りの本場仕込みキムチとなれば、一体誰が食べずにいられるのでしょうか!!?? ・・・しっかりいただいてしまいました!!
翌日の5月8日。予定通り、デュッセルドルフで楠田枝里子さんとランチをご一緒させていただきました。他のメンバーは、久しぶりに会ったつよしくん(は、日本で仕事が多く、甲田医院に行くことができず、結局日本では会えなかったの久々でした)、デュッセルドルフで邦人向けフリーペーパーを作っているTちゃん、そして、ある日本の雑誌の名物副編集長のNさん。さっそく「華麗なる脱線」ランチを始めました!!
いやぁ、ホワイトアスパラガスの、それはそれは美味しかったこと!!
Nさんは、5月2日からイタリアとドイツでお仕事をしていらしたのですけれども、今回の食事のナンバーワンとおっしゃっていました。私は、付け合せのステーキとジャガイモは、Nさんに助けていただいたのですが、ホワイトアスパラガスやサラダ、デザートはしっかり残さずいただきました!
新鮮なホワイトアスパラガスは、5月の緑の美しいドイツにはぴったりの野菜。メインになるほどスペシャルなんですね。ほどよく茹で上がったアスパラは、本当にとても後を引く美味しさでした。
5人で楽しい会話をし、夜はピナさんの新作を拝見し、それはそれは至福の時間を過ごしました!!
9日、デュッセルドルフからベルリンに電車で移動。大きな荷物をかかえて、ひーこら言いながらベルリン動物園駅に到着、それからすぐにタクシーに乗って、息子の待つ私達のアパートに戻ったのでした。
脱線は、やはり楽しいですね。明日への活力にもなります。でも、「いつ脱線をやめてしっかりと生菜食Bをするのか?」ということが、課題になります。今回のように、変則的な時間を過ごしていると、やっぱり脱線癖がつくのです。要するに意志が弱いってことなんですけれどもね・・・・。
成田空港で小さな脱線(山菜ソバを食べました!)、機内でベジタリアン食をいただいて脱線、ナイヨンの家でキムチを食べて脱線・・・・。そう、どれも低カロリーではあるけれども、脱線には変わりないのです。そしてずるずると数日間に渡って脱線を続けてしまいました。けれども私の場合、今回は腹がすわっていたというのか、「こういう時は仕方がない、大丈夫、ちゃんとベルリンに戻ったら生菜食に集中できるはず!」と自分に言って、罪悪感もなく楽しく脱線を続けていました。
デュッセルドルフやヴッパータールでは、楽しかったし嬉しかったので、体調も悪いことはありませんでした。ただ、ピナさんの作品が、内容の濃い芸術ですので、私の時差ぼけの頭と身体では、到底ちゃんと受け止める力がなく、体力のない自分を情けなく思いました。「もしも私が脱線を全くせずにピナさんの作品を拝見していたら、きっと頭も冴え渡っていたのだろうし、しっかりと感知できたのだろうなぁ。でも、ランチだけでなく、沢山脱線していたから、身体のリズムが壊れてしまったのかもしれないわ。う~~~ん、今回は花より団子状態!?」ランチだけの脱線だったら、きっともっと身体がしっかりとしていたのでしょう。ベルリンに戻ってから、ピナさんの作品を思い出している私なのでした。
さて、脱線癖のついている私の身体。今日から少しずつ生菜食Bに近づこうと思いました。つまり、亀井さんに習ったように、いきなり厳しいBに自分の身体を持っていっても、ストレスになるだけです。脱線をした体には、かなりきついでしょう。1年3ヶ月も続けるためには、無理をしてはいけません。月に2度の脱線は大丈夫、と自分に言い聞かせ、今日は昨日炊いた発芽玄米を5分粥にしていただきました。朝は青汁+赤汁、昼に5分粥と豆乳、そして夜も同じメニュー。明日も同じにして、明後日は3分粥にし、明々後日からは、ちゃんと生菜食Bにしようと思います。どうしてもお腹が空いたら、途中ではちみつをつけた黒パンをちょっと食べるかもしれませんが、基本はできるだけ守ろうと思っています。少し肥大し、疲れた胃腸が、どこまでちゃんと私の言うことをきいてくれるのか・・・・。次の脱線を夢見ているようでは、まだまだ修行が足りませんね・・・。

朝、すっきりした気分で目覚めました。昨日の夕飯は、5分粥が少し多いようにも思え、自分でもびっくりしました。
さて、その後恒例のお掃除。患者全員で院内のお掃除です。
最初に、日記が1日抜けていましたので、日高さんに更新していただきました。申し訳ありませんでした。
「うん、いいお腹です、これなら大丈夫。今日も3分でいきましょう!」
「先生、すまし汁の方が、3分粥よりパワーがあると思ったのですが、そうではなかった、ということですか。」
そうだったんですね、断食後の食事によって、私の身体はひどくだるくなっていたのですね。なので、五分にはならず、今日も3分で様子をみて、そして明日から五分、つまり青汁付きということになりました! ああ、明日が待ち遠しい! そして、断食後の食事は玄米クリームより玄米粥の方が便がよく排泄されるということも学びました。
今日でついにすまし汁断食が終了します! 連続10日間、私にとっては、ものすごい厳しい修行のようなことでした。とはいっても、思ったほどはつらくなく、意外と楽に進められたというのが、正直な感想です。でも、もちろん途中で何度も「きついなぁ」とは思いました。そして頭の中で美味しい食べ物を想像し、「退院したらあれが食べたい、これもいいな」などと、ろくでもないことばかり考えた日もありました。
でも、実を言うと、昨夜はあまり眠れませんでした。今日が断食最終日ということで、妙な気持ちの高揚があり、ちょっとナチュラルハイになっていたようです。あまりに眠れないので、ベッドから4時には出て、裸体操をし、6時にはもう機械室で身体を動かしていました。気分も良く、疲れはありません。2時間しっかりと運動して、耳の調子もすこぶる良く、患者の皆さんの声が今まで以上によく聞こえている感じがします。「青木さん、なんだかあなた、今日は耳の調子がええんちゃう? 良くなってよかったねぇ。」とYさん。私もそんな気がするのですよ。
そして8時の甲田先生の診察:「うん、良く頑張りました。今日で最後の断食ですな。10日間です。良かった! 明日から2日間は3分粥で、その後退院までは5分です。大丈夫ですね?」と先生がおっしゃったので、もちろん「はい!」と元気よく答えました。
断食に突入して、今日で9日目。明日が最終になります。
「ほ~~! これは素晴らしい! 大成功ですな、今日もしっかりと宿便が出ている。こんなにうまくいったのは、初めてじゃないですか?」「はい、先生、そうです。ありがとうございます。」
今日はとっても素晴らしい日です!! お天気も良く、朝から機械室でしっかりと運動。夜中も含めたら、もうその時点で8時までに3回もトイレに駆け込みました。
昨晩、なんだか妙に疲れて、8時過ぎにはもう眠っていました。疲れといっても、だるいとかそういうのではなく、身体の底に眠っていた何かが出ていく感じで、それが出ていってくれたら、楽になるなぁ、などと思い、そのまま眠りましたら、夜中の1時に目が覚めました。
朝、いつもだったら5時には起きていろいろするのですが、ちょっと遅れて5時半からスタート。仕事メールをバタバタと打って送信し、顔を洗って機械室に行ったのがもう7時。でも、8時までの1時間をみっちりと運動しました。爽快です!! すまし汁断食をしてはいますが、そして時々空腹も感じますが、まったく厳しいとは思いません。身体の中がきれいになっていくようで、とても気分が良いのです。そして、洗面していて気がついたのですが、目の白い部分が、とってもきれいになっているんです! キラキラ光っていて、真っ白!
朝、目覚めてすぐにスイマグを飲むつもりで、コップにスイマグを入れてから水を注ごうとしたら、コップに水のペットボトルがぶつかり、スイマグ液が床にこぼれてしまいました!
やっぱりそうですか・・・。う~ん、スイマグの代わりになるものが、なかなかドイツで見つけることができず、この件はまだ解決しません。それに、私だけのことではなく、将来的にドイツ人が甲田メソッドをしたいと思ったら、この問題にぶつかるわけです。いつもスイマグを日本から送ってもらうわけにはいきません。
断食2日目の今日は、甲田先生が診察の時に、お腹を触ってすぐ「うん、これはいい! 大丈夫!!」とおっしゃったので、とっても嬉しくて、自信もわいてきました。「先生、胃の具合は良いでしょうか?」「うん、とても良いね、この調子だと、どんどん断食ができるでしょう。」
「1週間に1度は脱線しているよ、なかなかそんなに厳しくはできない。でも、小食も運動も、やらなければ、とか自己嫌悪になるようだったらストレスになる。だから、そういう気持ちにならない程度に、少しずつ極めればいいんだって思って。そういう境地に達したのは、1年半過ぎてからやね。身体が覚えるんや。できなくて飽食していると、どんどん調子も悪くなる。 だから、やっぱり小食やて思って、玄米クリームに豆腐、青汁の生活になる。僕はもともと大食で、それが原因でコレステロールが多かったり、いろいろ支障があってここに来るようになったんや。仕事は、やっぱり健康体でするのが一番やからね。そうして今では体重も減って、ほら、この通り10年前の背広も着られるようになってね。太っていた頃は、どうにも着られんかったけれども、今は丁度いい。少しずつでも小食を身体が覚えていけば、多少脱線していても、大丈夫だって思えるよ。
なるほど、やはり亀井さんと同じようなお話でした。皆さん、いろいろ苦労されているのですけれども、結局のところは、自分の体が小食の良さを実感し、覚えないと習慣にはならないんですね。頑張りすぎてもダメってことみたいです。