2004-04-21

入院16日目・すまし汁断食最終日

今日でついにすまし汁断食が終了します! 連続10日間、私にとっては、ものすごい厳しい修行のようなことでした。とはいっても、思ったほどはつらくなく、意外と楽に進められたというのが、正直な感想です。でも、もちろん途中で何度も「きついなぁ」とは思いました。そして頭の中で美味しい食べ物を想像し、「退院したらあれが食べたい、これもいいな」などと、ろくでもないことばかり考えた日もありました。
思考的にも、身体的にも、最も厳しかったのは7,8日目あたりです。さすがに身体が重く、だるい気分になりました。頭が、脳が、そういう気分にさせていたのです。これは、のまれてはいけない! と奮起し、昨日は蘇り、すっかり元気に過ごしたのでした。

でも、実を言うと、昨夜はあまり眠れませんでした。今日が断食最終日ということで、妙な気持ちの高揚があり、ちょっとナチュラルハイになっていたようです。あまりに眠れないので、ベッドから4時には出て、裸体操をし、6時にはもう機械室で身体を動かしていました。気分も良く、疲れはありません。2時間しっかりと運動して、耳の調子もすこぶる良く、患者の皆さんの声が今まで以上によく聞こえている感じがします。「青木さん、なんだかあなた、今日は耳の調子がええんちゃう? 良くなってよかったねぇ。」とYさん。私もそんな気がするのですよ。

そして8時の甲田先生の診察:「うん、良く頑張りました。今日で最後の断食ですな。10日間です。良かった! 明日から2日間は3分粥で、その後退院までは5分です。大丈夫ですね?」と先生がおっしゃったので、もちろん「はい!」と元気よく答えました。
「耳の調子も良さそうですな。このまましっかりと小食をして、ベルリンで生菜食Bを続けておったら、来年の入院後にはすっかり良くなっていますよ。大丈夫です、治ります!!」と、またまた心強いお言葉をいただきました。こんなにポジティブに励ましてくださるドクターはいません。本当にその言葉だけでもありがたく、私の気持ちも前向きになるのでした。幸せを感じ、先生やまわりの方、そして神様に感謝しています。心の中で、何度もありがとうございます、とお礼を言いました。本当に私は幸運だと思います。病気になっても、こうして甲田先生にめぐり合って、そして治ると言っていただき、さまざまな食事の摂り方や、その向こうにある精神的な世界、奥深い愛と慈悲の心を学ばせていただいています。そうしたひとつひとつが、とても私のこれからの人生に、大事な意味をもたらすのだと思うのです。病気という、一見マイナスな要素を、プラスに変える瞬間。何事も学びであり、私がこうして与えられた病も、必然なのでしょう。生きることの意味や、何が大切なのか、日々考えさせていただくことが、とても嬉しいです。

さて、昨日書けなかったことをひとつ。Tさんが昨日退院されました。
バセドー氏病もかなり回復されて、とてもお元気でした。FさんがTさんのために、「わすれな草をあなたに」を熱唱。Tさんも、そして私達他の患者も感激して聞き入っていました。とても温かな雰囲気の中で、5人の患者が心を通わせて、みんなで頑張った日々を思い出し、本当に良かったね、と言い合いました。素敵なことだな、と思いました。
今日は、Yさんが退院しました。本当は昨日だったのですが、お孫さんが今日なら迎えに来てくださるということで、とっても嬉しそう! ご自慢のお孫さんです!! 「もう、私は孫といる時が一番幸せなんよ。」とはYさんの口癖でした。肝臓の調子も良いようですし、いつまでもお元気でいらして欲しいと思います。「甲田先生は、家庭で一人だけ小食やるのんがしんどかったら、また戻っていらっしゃいって言うてくれたんよ。本当にありがたいことやわ。」と手を合わせていらっしゃいました。甲田先生は、Tさんにも、数週間後様子を知りたいから電話を入れるように、とちゃんとケアのお言葉をくださったのだそうです。全ての人に心を配る甲田先生。本当に素晴らしいと思います。

写真、お待たせしました! 私のすまし汁メニューは、前日に昆布15gとしいたけを入れたすまし3合を熱して、おしょうゆと塩を入れたものと、黒砂糖15gです。それを一日に2度いただきます。りんご断食は、りんご200~250gとオレンジ(あるいは夏みかん)を塩でいただくもの。
そして5分の玄米粥の場合は、お豆腐が半丁つきます。患者の状態に合わせて、メニューもいろいろです。

そして本日、新しい患者さんが2名入院しました。そのお話は、明日に・・。

少し前のお話をします。亀井さんと一緒にいらした二人の甲田療法の実践者ですが、そのうちの一人のお話です。彼女はアトピーだったそうで、顔にも出ていて、身体にはかなりひどく出ていたとのこと。でも、甲田療法をまじめにずっと続けていくうちに、みるみる肌の調子が良くなり、今では顔には全くその形跡さえ感じられません! みんなでびっくりしました。
「でも、まだ少しだけ体には出ているんです。なので、甲田療法を続けています。」とおっしゃっていました。それにしても、本当におどろくほどきれいなつるつるの、若い肌!! 見た感じは17歳くらいの、それはそれは初々しい可愛いお嬢さんで、肌の美しさにみんなで見とれていたのですけれども、なんと!29歳なんだそうです!! ダブルでびっくり!! 憧れの美肌を持つお嬢さん、本当に素敵でした。
もう一人の方のお話は次回に・・・。