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真実・篠田博之の部屋10 [2000年11月07日]
真実・篠田博之の部屋10  「篠田博之の部屋/9」をUPして半月以上になります。沢辺さんの提案については、この間、何ら進展はなく、進展がないこと自体、篠田氏の傲慢さを物語ると私は感じております。読者の方々には、事情がわからない状態が続いているため、篠田氏には、私に対する提案を文書で公開していただくことを再度要求するとともに、間に入ったポット出版の沢辺さんにも、沢辺さんから篠田氏および私に対してなされた提案を公開していただきたいと切にお願いしておきます。一体どの程度の人がこの文章を読んでいてくれるのかわかりませんけど、たぶん経緯がわからず苛立っている方もいらっしゃることでしょう。そういう方は、是非とも創出版およびポット出版に公開要求を出してください。  これらを私が一方的に公開しても文句を言われる筋合いはないでしょうが、ここは原則を通し、書いた本人が公開するのを待つとします。しかし、このまま黙っているわけにもいかないので、今回は改めて事の経緯を説明しておきます。
            *
 10月16日のこと、沢辺さんから電話がありました。篠田氏からの申し入れがあったというのです。私に直接文書を送ってくれるなり、インターネットで公開するなりしてくれたのなら、そんなことをする手間は必要がなかったのですが、篠田氏の文書は、あくまで沢辺さん宛てに出され、その文書を私に転送して欲しいというものではなかったため、沢辺さんは、その内容を電話で私に伝えます。それを聞いた私は、その電話ですぐさま拒否する旨を伝え、翌日、改めて文書で送りました。以下がそれです。

沢辺様

 このやりとりをも今後すべて公開できるようにし、かつ「言った・言わない」を避けるために、昨日の申し入れに対する回答を文書にしておきます。これは篠田氏に直接渡していただいても何ら問題はなく、間もなく私はこのやりとり自体をこの文書とともに公開する予定です。

1.謝罪を交換条件に出してきたこと

 削除した点2点につき謝罪するのは篠田氏自身の判断であって、その内容に納得するか否かはそれを見てから私が判断することです。その内容もわからないのに、事前に交換条件を出してくるのはおかしな話です。つまり、今でも篠田氏は削除したことにつき何ら反省していないということに他なりません。もし本当に謝罪する気があるなら、私がどうしようと謝罪を出すってもんでしょうし、とっくに謝罪を誌面に出していたってもんでしょう。そのような人が謝罪したところで、私が納得するようなものにはならないことは容易に想像できます。仮に謝罪を見て納得するようなものになっていたのなら、私はそれを受け入れるだけのことですが、その謝罪が出る「創」の発売日前を回答期限にしていることを見ても、あるいは謝罪内容をこちらに通知する気がないことを見ても、篠田氏自身が、私が納得できる謝罪を出す気がないことを明らかにしていて、「出すなら勝手にどうぞ、私はそれを見てから考えます」というしかない。これまで当方の要求を数カ月も放置したり、平気で期限を破ってきた人が、僅か半月の期限設定をしてきたことで、この意図は明らかでしょう。

2.謝罪する点が2点だけであること

 謝罪によって納得できるのは、謝罪された範囲のみです。しかし、それ以降に限っても、議論になっているテーマは多岐にわたり、たとえば写真を外した件はどうなってしまうのでしょう。それについて私の記憶や考えと違う主張をしてきた件、その主張を認めるとしたら、これまで延々と無断複製をされてきていたのではないかと私が主張している件、それに対する使用料を請求している件といったように、ここから派生したテーマだけでも数々あります。それ以外の問題がどうでもいいというのではありませんが、大きく、写真の件と私の投稿を掲載しなかった件は決して無視していい問題ではない。2点のみ謝罪して、それ以外はすべてなかったことにするというのでは、「それ以外」にこそ篠田氏が論じることに都合の悪さを感じている点があるのではないかとも勘ぐれます。過去の話で言っても、誰がどう見ても払わなければならない金を踏み倒していて、文章に手を加えたことを謝罪しただけで、これまでをなかったことにしようというのですから呆れるしかありません。

3.こちらの言論封じにしかならないこと

 直接篠田氏とのトラブルになったテーマ以外でも、私は「創」という雑誌についての疑問を抱いていて、そのことは今回のやりとりとは別に取り上げることも当然有り得、その準備もしていますが、沢辺さんから伝えられた言葉で判断する限り、今回の申し入れを承諾した場合、これらさえも私は今後触れられないことになるようです。こんなバカな話を受け入れられるはずがありません。

4.経緯を公開することができなくなること

 公開された表現に関するやりとりは、読者への責任から、すべて公開していくのが原則と私は思っています。それこそ篠田氏が言うように、何がどうして問題になったのかがわからないまま、結論だけを出して謝罪するような方法は読者への責任を果たしていないと考えます。したがって、ここまでのやりとりはすべて読めるようにしておくべきです。これをも消すことにどんな意味があるのかわかりません。仮に、私の文書に名誉毀損に該当する表現があるというのなら、それをひとつひとつ論じればいいだけであり、その表現が名誉毀損に該当すると私も納得したなら、それらを公開したまま、好ましくない表現であったことを謝罪なり訂正なりして、その部分に付記していくべきです。裁判が公開でなされ、その記録も公開されているのと同じです。結論が出るまで、それらを公開しておくこと自体が好ましくないというのなら、その旨申し入れ、その部分のみ、結論が出るまで消しておけばいいだけです。

5.訴訟をにおわせた上での交渉であること

 名誉毀損と断じておきながら、その箇所を明示せず、それに関する議論も経ずに訴訟を起こすなら、どうぞやってください、というしかない。それに対して、私は法廷の場で議論を進めると同時に、表現する場をもち、今現在、議論が進行中にもかかわらず、「創」という場を議論の場に提供することは一切しないまま訴訟という手段を選択したマスコミ人のあり方を新たに批判するだけですし、第三者もそこに一定の判断を下してくれることでしょう。また、交渉が決裂して、それ以外の手段での解決がないがために訴訟を起こすならともかく、今回の提案は、訴訟を交渉のための脅しとして利用する行為に他ならず、この点についても批判されるべきと判断しています。

6.議論の放棄とみなせること

 いずれにせよ、今回の申し入れは、今後、議論を継続していくことを拒否したものと見做すしかない。法廷の場で議論するしかないのだというのであれば、こちらとしては、インターネットなどで議論を求めるのでない一方的な批判を続けると同時に、当方も著作権侵害、ギャラの未払いなどについて、訴訟によっての解決を模索していくしかありません。これによって、文章に手を加えることが許されるのか否か、連載に添付する写真の権利は誰がもつのかなど、たかが一ライターと編集者のトラブルに留まらない議論を提示できるのですから、篠田氏の提訴よりはるかに有意義なものにできることでしょう。それに比べればやりがいのないものになりましょうが、相手の訴訟内容を検討した上で、こちらも同程度のレベルの表現を名誉毀損として提訴することまでを検討します。
 以上

                     2000/10/17
注:一カ所「に」が抜けていたので、加えておきました。

 まず訂正しておきますが、項目1に[僅か半月の期限設定をしてきた]とあるのは、口頭で伝えられたために生じた誤解です。私は月末となんてなく理解していたのですが、16日の時点で、篠田氏は同月の23日を回答期限としており、たったの一週間しか猶予がなかったのです。何らかの事情があった場合でも、最長で25日までの9日間としています。
 篠田氏は厚顔にも違うと言いそうですが、一方で公開の議論をしているように見せつつ、裏では姑息極まりない取引をしようとしたというのが、今回の申し入れの意味だと私は判断していますし、多くの人がそう判断するでしょう。さもなければ、公開でこの提案をやらなかった意味がさっぱりわからない。
 早く篠田氏には原文の公開をしていただきたいものですが、よくもまあこれで言論人としてやってこれたものだと呆れないではいられない内容です。ペンクラブもよくこんな人を副委員長にしているもんです。
 以上の私の文章から、篠田氏の提案について、おおよその内容を読み取れましょうが、篠田氏は訴訟を起こすことを匂わせつつ、2点につき謝罪を出すので、インターネットで私が公開している文書を引っ込め、今後、篠田氏の批判をやるなと言ってきたのです。サイテーでしょ。これを私が飲んだとしたら、ワケもわからずインターネットの文章が突然消えて、私は沈黙することになるわけです。訴訟を匂わせば、こんな都合のいい要求でも飲むだろうと考えたところにこの人の本質がよく見えます。その程度の人ですよ。
 これに対して、沢辺さんは議論を継続すべく、新たな提案をします。篠田氏が沢辺さんを仲介役として利用してきたので、沢辺さんとしても、これまでのような立場で静観しているわけにはいかなくなったのでしょう、たぶん。これに対して私はすぐさま承諾する旨を伝えました。私自身、これまでのような形での議論をしたところで、結局篠田氏は肝心な点を無視したまま、辛うじて反論できそうな部分を見いだして揚げ足取りのようなレベルの反論しかしてこないでしょうから、より建設的な議論をするために、沢辺さんの提案を私は積極的に支持しています。
 篠田氏が、この提案を拒否する理由は何も考えつきません。もし拒否するとしたら、議論の継続自体がマズいと判断しているということでしかないでしょう。
 実際に議論を進行していく上での細かいルール設定はこれからやらなければならないとしても、私がそうしたように、受諾するか否かは瞬時に決められることにもかかわらず、11月3日現在、篠田氏からの回答はありません。一週間の期限をこちらに押し付けておきながら、自分は平然と半月も回答しないでいる。これまた篠田氏らしい話ではあります。事をスムーズに進めるために、期限を設定することを私もよくしますけど、相手に要求するなら、自分も守るべきでしょうが。他人にとことん厳しく、自分にはとことん甘くルールを設定する篠田氏のような人と議論をするには、やはり第三者による審判が必要であり、それを沢辺さんがやってくれるらしいのですから、私としては文句のあろうはずがない。
 なお、11月1日に、篠田氏から、提案の文書は私に転送してもかまわない旨の連絡がポット出版にありました。今頃何を言っているのでしょう。最初からそう言っておいてくれれば、沢辺さんが電話でそれを私に伝える手間は必要なかったのに。さらには、インターネットでも公開すれば読者も読めたのに。いつものことですが、あの人がやることは、一貫性がなく、何がなんだか全然意味がわかりません。
 また、「創」次号に掲載する謝罪文も篠田氏からポット出版に送られてきて、私にも転送してもらいました。今までよりはずいぶなんマシですが、これで済ませられると考えたんだから、甘っちょろい人であります。同じ文章を何カ月も前に出していたのなら話は別ですが、膨大な文章を書いてさんざん私が批判してから出したのですから、謝罪文の意味合いはまるで違います。篠田氏は、この一件について、あーでもないこーでもないと論理が破綻しまくった言い訳をしたり、ウソを並べたりしていたわけですよ。これを現に私は批判している以上、これらについてもいちいち私は説明をしてもらわないと納得できるはずがなく、ここまで謝罪をしなかった事情も問うしかない。また、このように謝罪をすべき事項に対して私が投稿したのに、篠田氏はそれを握り潰したことについての説明ももちろん求めるしかない。
「創」が出たら、改めて批判しまくってやります。
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