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お部屋109/篠田博之の部屋3 | [2000年07月24日] |
お部屋109 篠田博之の部屋3 |
いやー、実に素晴らしい文章を篠田氏は発表してくれました。 篠田氏の都合だけを「創」では掲載しておき、その反論には場を提供せず、別の場で行った私の批判に対しては名誉棄損だのと難癖つけてくる。これが「創」という雑誌の姿勢であることを自ら明示してくれたのですから、論敵にするとホントに心強い人です。 さあて、篠田さんは、いつから裁判官におなりになったのでしょうね。篠田氏のやったことが著作権侵害に該当する旨を私は書きました。これについては篠田氏も[重大な問題]と認識はしているらしいので(本当にわかっているとは思えませんけど)、既に合意がなされてる事項かと思われます。 しかし、篠田氏が今回の文書に書いてきた「事実」、あるいはこれまで述べてきた「事実」とやらに私は納得しておらず、その多くに合意が成立してません。互いに納得できていないのですから、さらに論ずべく、私は文書の公開と投稿の掲載を求めたわけです。合意ができないからこそ、噛み合わないながらもかつて論じようとしてきたんじゃなかったんですか。これらの齟齬がはっきり存在するにもかかわらず、ここまで2カ月半もの間、私の申し入れを無視し、投稿も掲載せず、そして今回の文書では真実性がないとして[名誉毀損に該当します]と断定する。つまり、真実が何であるかを論ずるつもりなどなく、読者に自分の「真実」を真実だと思わせるために、このような文書を送ってきたとしか解釈しようがない。だったら、さっさと裁判でもやって白黒つけりゃあいいんでねえの、ああまで断定する自信があるならさ。 しかしながら、ようやっと同じ土俵で議論し、かつ第三者が検証し、判断を下せる環境が整いつつあるのは歓迎すべきであり、これを徹底するために、篠田氏には改めて要求をいたしましょう。この一件は、そもそも「創」という雑誌を舞台にして始まったものであり、読者にも議論の内容を広く知らしめるべきと考えます。となれば、ポット出版のウェブだけでなく、「創」のウェブでも展開することが望ましい。インターネットなら私の原稿をこのまま移植することも簡単、リンクを張るのも簡単、雑誌のような文字数の制限もありませんから、どういう方法にせよ、「創」のウェブ利用者の多くがこのやりとりを読めるようにしてください(○)。また、「創」誌面にも、そのことを告知してください(○)。なにしろ、篠田氏が私の投稿を掲載してくれないものですから、多くの読者は一体何が起きているのかわからないままなのです。それどころか、松沢は、篠田氏の善意を踏みにじり、曲解を書き続けているいるとさえ誤解している読者もいることでしょう。 そんなスペースはないというかもしれませんが、人の連載にあれほどの分量の文章を入れ込んだ輝かしい実績があるのですから、100字程度の文章なんて、どこにでも入れられるでしょう。編集後記でもいいし、編集長権限で、誰かの連載に無断で入れるのもいいんじゃないかな。 私はそれが望ましいやり方だとは思いませんが、それぞれのメディアで意見を表明することで議論をする方法もありましょう。この場合は、互いが相手の場にしゃしゃり出ないことがルールであり、仮に相手の場に踏み込むのであれば、自分の場も提供するのがスジです。 現に篠田氏は私の投稿を封殺しているわけで、その人がどんな神経で、わざわざポット出版に、あのような文書を公開するよう求め、かつ、その文書を他者に送り付ける行為をしているのかまるで理解できないのですが(こういうこともやっているのです)、現にそれをやってきた以上、私の要求を拒絶する理由などありますまい。「創」誌面およびウェブで篠田氏が思う存分書いているように、「創」においても、編集部のノーチェックで思う存分私が書くことによってようやく対等ということになりましょうから、これはこれで今後要求するかもしれませんが、まずはこういった議論が行われていることを知らしめるための告知を入れていただきたい。 * 今後、予定通り篠田氏とのトラブルを古い話に溯ってひとつひとつ説明していきます。これによって、今回篠田氏が書いてきたことのかなりの部分がデタラメであることがおわかりになるかと思いますが、「お部屋112」以降、それをやる前に、全体の整理のため、篠田氏の今回の文書から、今後も引き続き論点となるであろう問題点と、今回新たに提出された問題的を列挙して、批判できる部分は批判しておきます。5月4日付の文書も、公開されたことによって、引用ができるようになりましたが、長くなってしまいますので、こちらはおいおいやっていくことにします。 * 今回は、トラブルの始まり(「お部屋112」以降の数回は、このさらに前史を取り上げます)である「売買春はもういい」という発言について説明します。 次回「お部屋110」では、議論を進めるために障害となってきた篠田氏の欠陥を指摘し、今後このようなことを繰り返さないように申し入れをします。 「お部屋111」では、それ以外について述べます。 「お部屋112」は、とっくに書き上がっていたものですが、今回の篠田氏の最も滑稽かつ愚劣な部分に対する反論になっているため、これに手を加えて発表します。 続いて読んだ方がいいので、以上を2日あるいは3日ごとにUPしていきます。 * これまでのやりとりを見ていると、篠田氏は、何が問題なのか把握していないことが多々あります。これ以上、同じことを繰り返されるのはイヤなので、こちらの質問や要望箇所がわかるように、○をつけました。無視することなく、すべてについて回答するなり、実行するなりしてくださいな。 ダラダラやってもしょうがないので、今後、相手の質問や要求があった場合は一カ月以内に回答することを提案します。もちろん私もそうします。時間がなくてできないというような場合はその旨申し出ればよいのではないでしょうか。 * ●「売買春はもういい」発言について これは全文を公開してからやった方がいいのですが、篠田氏は、またまたウソをこきやがっていますし、何がどう論点になっているのか理解できないようですので、もう一回整理します(以前も同じような文書を送っていることを、すっかりお忘れになっているようです)。 1999年6月29日、別件で篠田編集長に電話したところ、「売買春はもういいよ」と私は言われました。私はその意味がよくわからず、最初は連載の打ち切りの意味だと受け取り、愕然としました。私がそうとらえたのには事情があります。この半月ほど前、私は担当編集者に次号から風俗嬢のインタビューをしばらく掲載し、そののちに内容をリニューアルする旨を伝えていたのです。にもかかわらず、このようなことをわざわざ編集長が言うのですから、私が伝えていた方向転換自体を否定している、あるいは、方向転換しようとも連載自体を否定しているととらえるしかない。 私は「はっ?」といった反応しかしなかったと思うのですが、「反論がないことをやり続けても、読者が飽きるだろう」といったニュアンスのことを続けて篠田氏は言い、どうも連載の打ち切りではなく、路線変更を求めてきたものだとわかってきます。また、当時、私が書いたものを見直すと、篠田氏は「込み入った内容になると、読者がわかりにくい」というような内容のことも言ってますが、どのタイミングでの発言だったかまでは覚えてません。 私は「でも、リニューアルすると久保田さん(担当編集者)に伝えてあったのに」と言ったのですが、篠田氏の反応がヘンでして、どうやら担当編集者から何も話を聞いていないらしきことに薄々気づきだします。もし私がもう少し意地の悪い人間であれば、ここで「あんた、もしかしたら、このことを知らなかったんじゃないだろうな」と追求するところですが、「次号からインタビューを出すと久保田さんに伝えてあるんですよ」と言い、さりげなく私はその内容までを篠田氏に教えました。ところが、篠田氏は、「前々からインタビューを出すと言っていたじゃないか」と、つっかかるような言い方をしました。 どうやら担当編集者に確認をしないでこんなことを言ってきたこと自体腹立たしかったのですが、頓珍漢なことに、ここで篠田氏が言う「前々からインタビューを出すと言っていた」という話は、既に誌面で実践していることです。その際に出し切らなかったインタビューをこのあと数回にわたって出すと久保田氏に伝えていたのですから、篠田氏は間違いなく、久保田氏からの報告を受けていないのです。 そこで私は、以前、南智子など、何人かのインタビューを掲載したことを篠田氏に言います。これに対して篠田氏は「ああ、ああいうのか」と小ばかにした口調で言いました。篠田氏をご存じの方ならすぐに思い浮かぶと思いますが、人を小ばかにした口調はいつものことではあります。しかし、この流れでのこの言葉には思いきり腹が立ち、「てめえ、なんだよ、その失礼な言い方は。てめえはそんなことを執筆者に言える資格があるんか。やることもやらねえで」(この意味は「お部屋113」で説明します)と今までの鬱憤を晴らしたくもあったのですが、温厚で気弱な私は黙ってました。 後に、私の原稿に対して歯の浮くような言葉を平気で書くようになる篠田氏ですが、「ああ、ああいうのか」ですよ。 ここからは私の推測です。篠田氏は私の連載に何か一言言っておきたいとの思いがあったらしい。それまでは感想らしい感想も述べたこともなく編集部と私は原稿を送るだけの事務的な関係であったにもかかわらず、その思いがあったために、私がかけた電話のついでに深く考えないまま、「売買春はもういい」といったことを口にしてしまったようです。しかし、私が連載内容をこのあと変えると編集者に告げていたことを知って立場がなくなります。 さすがに「マズい」と気づいたんだと思いますよ。しかし、それを素直に認める人ではありません。都合が悪くなると、それをごまかすために相手を貶めて、高みに立とうとする癖が「前々からインタビューを出すと言っていたじゃないか」といった難詰めいた口調と「ああ、ああいうのか」という小ばかにした口調になったに違いありません。 私はそう感じましたし、それを裏付けるように、電話での会話は、なんだかよくわからないうちに尻つぼみになってしまい、「まあ、そういうことで」といったところで終わります。ここに書いた以外にも篠田氏は何か言ったかもしれませんが、いずれにしても、こちらが電話をした際に、ついでに言ってきただけのものであって、その時間もたった1分程度ですから、篠田氏が自分で書いているような理路整然としたものではあり得ません。 篠田氏は、「松沢呉一さんとの件について2」でこんなことを書いています。
「だけのこと」って……。担当編集者は、書き手にとっては編集部を代表する存在であり、担当編集者に通告すれば、編集部に伝えたに等しいわけです。それが編集長に伝わっておらず、電話で原稿の内容変更を求めるのに担当者に確認もしていないこと自体、相当恥ずかしい話じゃないですか。どうなってんだ、この編集部は。担当編集者にいくら言っても話が伝わらないのなら、何のための担当編集者かって話です。編集部に対する信頼を無にしかねないことをやっておきながら、「だけのこと」としてしまうのですから、呆れたものです。
はっきり違います。上に書いたように、私は電話で、担当編集者にリニューアルについて伝えていたことを説明しています。なのに、この時点では、そのことを知らなかったとは認めず、謝ることもしてません。篠田さん、どうしてこういうウソを書くのですか?(○)
たしかに篠田氏は電話で「込み入った内容になると、読者がわかりにくい」という趣旨のことを言ってますし、のちにはこのことを強調し始めますが、7月12日のFAXではそうは書いていません。そこで私はその翌日に、以下の文章から始まるFAXを送り、説明を求めます。
つまり、[話が複雑になって、雑誌の連載として、読者が理解できないようなものになってしまっては困る]という言葉を最初に文章にしたのは私です。篠田氏は、私の説明を言い換えて、あたかも最初からこのことだけを一貫して私に言っていたかのようなことを書いてますが、事実とまるで違っていて、このFAXでは、こんなことを書いてないのです。
書き手にとって非常に不都合なタイミングで連載を打ち切っておきながら、こんなことを言う矛盾にどうして気づかないのかな。評価しているなら、あんなことできないって。また、いくら私を本当に評価していたとしても、「ああ、そうですか、それはありがとうございます。ところで、『これ以上、売買春否定派を批判するのは気が進まない』ってどういう意味?」と質すしかないってことがどうしてわからないのかなあ。あとになって評価しているなどと百万遍言ったところで、過去の発言がなかったことにはならないのですよ。
どこで?(○) ホントにイヤになっちゃいますよ、原文を確認もしないでこういうことを次々書く杜撰さには。裁判官なら裁判官らしく原文に目を通してくださいな。 |
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