4年半、お世話になりました
2013-03-28 高橋 大輔
今月いっぱいで、ポット出版を退社します。 2008年の12月に入社して、 31冊の本の編集に携われました。 著者の方々、ポットのみんな、この日記を読んでいただいた方々に 心からお礼申し上げます。 ありがとうございました。 4月以降、先は見えません。 *自己都合退職です
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今月いっぱいで、ポット出版を退社します。 2008年の12月に入社して、 31冊の本の編集に携われました。 著者の方々、ポットのみんな、この日記を読んでいただいた方々に 心からお礼申し上げます。 ありがとうございました。 4月以降、先は見えません。 *自己都合退職です
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AKBやももクロ、モーニング娘。など、アイドルの話題に触れることも多い今日このごろ。
また、アイドルに関する本を出します。
タイトルは『アイドルのいる暮らし』。4月5日(金)発売予定です。
アイドルムーブメントを支える現場のファン10人に聞いた、「踊って騒いで」だけじゃない、アイドルの楽しみ方をまとめた本です。
年齢は20代から50代まで。既婚者が4人、離婚経験者が1人、子供を持つ人も2人。社長が1人、会社員が6人、自営業が1人、隠居が1人、職業不詳が1人。それぞれに違った考え方を持つ10人の大人のアイドルファンが語る、「大の大人がアイドルにハマっている理由」。
2012年5月から12月までTOWER RECORDS ONLINEで連載していた全9回に加筆・修正を加え、単行本のみの内容として、タワーレコード社長 嶺脇育夫の「アイドルのいる暮らし」と、ももいろクローバーファン座談会を収録しました。
表紙には2013年ブレイク必至のソロアイドル「いずこねこ」を起用し、アイドル専門レーベル「T-Palette Records」を立ち上げるなど、アイドル・ミュージックを積極的に発信し続けるタワーレコードの新宿店にて撮影!
4月9日(火)に情報環境研究者でAKB48、そして怪傑トロピカル丸のファンである濱野智史さん、音楽ライター・編集者である柴那典さんをゲストにお招きしたトークイベント、
4月28日(日)には表紙モデルになっていただいた「いずこねこ」さんのインストアイベントに合わせたサイン会が決まっています。
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最近、6時に起きています。
こんな早くに起きるつもりはないんですが、
2週間くらい前から突然、お腹がすいて目が覚める体質になりました。
19時くらいに夕飯を食べ、
その後小腹がすいてもガマンして23時くらいに寝ると、
朝、空腹でパチッと目が覚めます。
前日に好きな食べ物を用意して寝ると、さらに効き目あり。
本当は朝からステーキとか食べてみたいのですが
とにかく一刻も早く食べたい!というくらいの空腹さなので
すぐ食べられるものがベストです。
早起きはいいことだらけです。
一番の良さは、早く出社できるようになったこと。
午前中に集中して作業できるようになりました。
あと、体重はあんまり変わってないですが
丸顔がちょっとすっきりした気も…。
「早寝早起き朝ごはん」を続けて
2カ月後くらいに痩せてたらいいなあー。
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去年の年末から、時々友達とフットサルに行っています。
スクールのクラスで、コーチについて基礎練習的なことを1時間半くらいと、
ミニゲームを30分くらいやります。
ルールもわからないし、体動かないし、すぐ息が切れるし、
こんなに体が不自由で、ままならないのは久しぶりで気持ちがいいです。
子どもの頃、球技って本当に苦手で嫌だったのですが、
今は素直に下手でも面白いなと思えます。子どもの頃よりよっぽど運動不足だと思うのですが、
気持ちが全然違います。これが年をとるということなのでしょうか。
偶然ですが、このフットサル場は大学時代に通っていたダンス練習場の跡地でした。
梁がむき出しのコンクリート天井で、スタンダードを踊るときは
ずっとこの天井を見上げていたなあと懐かしくなりました。
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基本野球はテレビ観戦、最近はもっぱらネットニュースで見ることが多いのですが、ふと思い立って開幕カードヤクルト×阪神の3戦目のチケットを買いました。先発は誰になるのかなーと思っていたら、3戦目にドラ1の藤浪くんデビューあるで!的な記事がでてたりしました。本当かな。本当に藤浪くんが見れたらいいなあ。野球も開幕目前でもう春ですね。今年は花粉が多くてつらいです。
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先の週末、昨年4月に刊行した「ねんねこりんの作り方」が縁で
知り合った南三陸工房「ミシンでお仕事プロジェクト」のみなさんの個展が銀座で開かれ、
行って来ました。
ミシンでお仕事プロジェクトとは、
3.11の震災後、被災した東北の女性たちにミシンを送り、
ミシンの仕事を通じて、仕事につなげていこうという自立支援プロジェクトです。
ミシン工房のみなさんが縫った「あんだもがんばっぺし!! Bag」が
製作者とともに紹介されていました。
会場で開かれたトークでは、これまでの活動の紹介といまの南三陸町の様子を映像で見せてもらいましたが、
私たちが南三陸町を訪れた1年前と景色はほぼ変わっておらず、道程はこんなにも遠いのかと痛感しました。
今回は制作物ではなく、縫製者の人となりを紹介しようという狙いだったそうで、
作品とともに、それぞれの方のコメントや様子が紹介されていて、
「あんだもがんばっぺし!!」って言われてるようで、元気をもらいました。
あれから、朝起きると、「きょうもがんばっぺし!!」と唱えています。
昨日は、「女子をこじらせて」のこのカバー
を書いてくれたMasshive(平松昭子さんとCBAさんのユニット)さんの個展に。
代官山UNICEで4月25日(木)まで開かれています。
久しぶりにガールズトークにまざって、ここでも元気をもらいました。
いや〜、ここのところの澱のようにたまった疲れが抜けた!
おまけ●
かつての同僚「おかけい」が久しぶりにポットに。
どんどん成長してる! 体が……。
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ポットに来てから、今日でちょうど一ヶ月です。先月の12日、「一ヶ月後には、猫の手レベルになっていることが目標だ」と書きましたが……まだまだ、役に立つよりは、邪魔をしてしまうことのほうが多い毎日です。
最近、友人から「出版社のバイトって、どういうことをしてるの?」と質問される機会が非常に多いです。自分の仕事を整理するためにも、これまで任せて貰ってきたお手伝いの内容を、以下に書きだしてみます。
【毎日やっていること】
・ゴミ出し、洗い物
・コーヒーを煎れる(ポットのコーヒーは、豆から挽きます!)
・宅配の荷物受け取り、発送作業
・書店からの本の注文を電話で受ける
・大村紙業に本の発注作業
【日替わりお手伝いメニュー】
・原稿の校正
→突き合わせ:入れられた赤字が反映されているか確認
→校正・校閲:誤字、脱字の確認、ファクトチェック
・データ入力
→ポットの本を定期で買ってくれている書店さんのデータ処理
→発売予定の本に対して注文を入れてくれた書店さんのデータ処理
・ポットから直販で本を送る
・出版会議、ポット会議に参加
お手伝いといっても、今は「私でも出来る環境を、整えてもらってから」やらせて貰えているので、果たして手伝っているのか、逆に教えてくれる方の仕事を増やしてしまっているのか、微妙なところです。ポット内での備品の置き場や、パソコン内のデータの在り処も徐々にわかってきたので、これからの一ヶ月間は、出来るだけ「お手を煩わせないお手伝い」が出来るようにしたいなぁと思っています。
それから、電話の受け答え。なかなか肩の力が抜けないなぁと思います。今日は沢辺さんから、「スタッフから電話を受けたときは、自分の名前を名乗るように。声だけじゃあ、誰が受けたかわからないからね」と教えていただきました。以後かならず気をつけます。(沢辺さん、ありがとうございました。)
「毎日やっていること」で、大事なことを忘れていました。ポットの看板犬、鉄くん&すずちゃんをなでることです。毎朝、あいさつしに駆け寄ってきてくれます。この二頭を含む、みなさまにあたたかく受け入れて貰っており、ありがたい毎日です。今後ともよろしくお願いいたします。
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4月中旬刊行予定です。タイトルは「監督失格」まで──映画監督・平野勝之の軌跡 という本です。
「浜松の天才少年」と呼ばれた、8ミリ映画時代(ぴあフィルムフェスティバル3年連続入賞!)、そしてヌケないが、面白すぎるAVカントク時代、映画『由美香』など「自転車三部作」時代、そして2011年に全国公開された『監督失格』まで。
平野勝之さんの、30年の軌跡を追う本です。本人が語ります(聞き手は柳下毅一郎さん)。その他、各時代の平野さんへの論評を多数収録。図版も豊富に使うので多分400ページくらいの大著になるのではないかと。
そしてそして、渋谷アップリンクにて、4月に平野さんの特集上映をやります!!!
『「監督失格」まで──映画監督・平野勝之の軌跡』刊行記念上映イベント
2013年4月20日(土)〜4月26日(金)
タイムスケジュール(仮)各日20:00〜↓
4.20(土) 『わくわく不倫講座』
4.21(日) 『流れ者図鑑』
4.22(月) 『白 THE WHITE』
4.23(火) 『21歳』、『プライバシーゼロ秘密ライフ』
4.24(水) 『わくわく不倫講座』
4.25(木) 『流れ者図鑑』
4.26(金) 『白 THE WHITE』
料金↓
各回1,500円
の予定です。確定したらまたアップします。
各日にトークショーもブッキングするので、ぜひぜひお楽しみに。
それでは。
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先週末、ひさしぶりに学科の閲覧室を訪れました。大学にいた四年間のうち、一番足繁く通った場所が、この閲覧室でした。こう言うと私がすごく勉強家のように思われますが、実は私の所属していた史学科の閲覧室というのは特殊で、蔵書に囲まれながらお弁当を食べたり、お菓子をつまみながらずっと喋っていたり、いかめしい印象はまるでありませんでした。エツランに行けば誰か、見知った顔がいる。待ち合わせは、エツランで。いわば、リビングのようなところでした。
100ページ手書きの卒論を皆で完成させたのもこの部屋で、あれからまだ数ヶ月しか経っていないのですが、もう閲覧室は下の学年のものとなっていて、いつもの顔ぶれはありません。
閲覧室の横の史学科事務室には、学生の就職先一覧をまとめたファイルが置いてあります。それを見ると、みんな、じつに色々な業界に、地方に、就職していくんだなぁということがわかります。砂鉄の上に磁石をかざしたときのように、パァッと散らばっていくのです。バラバラになることの不思議よりも、これだけ進む道の違う人間が、今までひとところに固まり、同じ空気を吸っていたことの不思議のほうが、大きいです。
しかしその分、数年後には皆と顔を合わせるだけで、自分の知らない世界を覗くことが出来るのだろう、という楽しみもあります。また、私はその時、皆から「どういう世界の人間だと」思われるのでしょうか。卒業式が、一週間ちょっと後に迫っています。
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昨日から、めっきり暖かくなってきました。
空気のにおいはまだ冬のままですが、風がだいぶやわらかくなって、春が近いのだなぁと感じます。
私はこの時期になると「桜染め」を思い出します。織物をきれいに染め上げる桜染め、あれは、桜の幹を細かく砕くことから始めるのだそうです。花びらを煮詰めて色をつけるのではないか、と思いがちですが、違うんだそうです。つまり、桜の綺麗なピンク色は、あのゴツゴツした、茶色い幹から出てくるのだということです。
これは、私が実際に目の当たりにしたことでもなく、調べたことでもなく、中学時代の国語の先生から教えてもらった話です。先生はこの話のあとに、人間も同じで、みにくい姿でもひたすら冬を耐え忍ぶことによって、いつか美しい花を咲かせられる人になれればいいですね。と言っていました。
まだまだ、ポット内で迷惑をかけ続けている私ですが、いつかは、ほんのちょっとでも役に立てる存在になれるといいなぁ……と思って過ごしています。
先生にも、ひさしぶりに葉書を出してみようか……。
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「カバーコンペ」なるものに、参加させてもらいました。
ここでいう「カバー」とは、帯を含めた本の表紙のことです。なぜ「コンペ」かといえば、一冊の本に対して、四名のデザイン部の方が、それぞれデザインしたカバーを持ち寄り、その中から「ポット内での一番」を決定するからです。
2月27日に「カバーデザインの依頼」という日誌を書きました。あのとき出版部側から依頼したカバーデザインが、今日出来上がったのです。こう書くと、まるで勝手にどこかからか生成されたような、あっさりした印象を受けますが、実際にはデザイン部の方々が、自分の手と、頭と、センスを駆使して、一から組み立てているわけです。本当にすごいなぁと思います。私は、学校の成績でいっつも美術(と、数学)が「2」だったので、なおさらすごいと思います。出来上がったカバーを前にして、とても人間が成し得た業とは思えませんでした。
しかし、そんな美術の才能が皆無に等しい私も、「投票」には参加しなければなりません。デザイン部の方、一人一人から「なぜこのデザインにしたか?」の解説を貰った上で、自分の名前が書かれた付箋を、一番良いと思ったカバーに貼り付けるのです。
そのときの判断基準についてですが、みなさんの話を聞いている限りでわかったことを、以下に記しておきます。
・想定しているメインターゲットに訴えかけるカバーであるか
・場合によっては、メインターゲット外の人でも、手に取りやすいか
・本のタイトルと、カバーから受けるイメージが一致しているか
・「どこかで見た表紙」になっていないか
まだまだ、判断基準は色々あるのだと思います。次回も積極的に参加して、カバー選びのポイントを抑えていきたいなと思います。
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今日は、校正および校閲について書こうと思います。
前々回の日記でも少し触れましたが、「校正」は、誤字・脱字がないか、再校紙に赤字が忠実に反映されているか、といった、照らし合わせを行う作業を指します。
一方、「校閲」は「ファクトチェック」と呼ばれている作業です。2013年は元号に直すと平成25年で合っているのか、人物名の漢字は正しいか、東日本大震災時の首相は、菅直人氏で間違いないか……。現在はインターネットで何でも調べられるとはいえ、こんなにも多方面に捜査網を広げなければならないのが編集者の仕事であることを知り、驚いています。なら、誰がファクトチェックやってると思ってたの?と聞かれると、それはそれで困るのですが……。
そして、インターネットで調べる際の心構えを、大田さんに教えてもらいました。
私はちょうど単行本のカバーの校正を任されており、海外のとある市民賞の名称が正しいか否か気になったので、まずwikipediaの検索バーに名称を入力しました。そこで開かれたページによれば、カバーに書かれているものとスペルが異なっていたので、「カバーのスペルが間違っているのでは」と提案してしまったのです。
暫くの後に大田さんが、グアム政府の公式ホームページを参照すると、市民賞のスペルはカバーに書かれたもので合っているよ、と指摘してくれました。そして、私の開いたページは、市民賞そのものを詳細に解説するページではないこと。そもそもwikipedia自体が、(こうした校正の場においては)信ぴょう性のある媒体ではないこと。したがって、これからはもっと信頼出来る根拠を探すようにすること。以上のように、教えてくれました。
世の中に出ていく本をつくるということは、世間から「ここに書いてあることは正しいのだ」という目で見られるに耐え得る本をつくるということです。それなのに作り手が、いい加減な情報に便乗してしまっては、元も子もないですね。反省と共に、肝に命じたいとおもいます。
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久々に単行本の編集をしました。
「まるわかり幼稚園ライフ」です。
幼稚園に通う子どもをもつお母さんたちやお父さんが知っておくといいこと、
知っておいてほしいことがつまってます。
著者の西東桂子さんは、『幼稚園ママ』(朝日新聞社出版局)の編集長を務めた後、
ひとつの幼稚園にずーっと通って、子どもたちと接しながら幼稚園の現場に立っています。
なんと、今年で13年目!
西東さんは、「万年保育実習生」と言っていますが、もう保育者としてベテランの域でしょう。
母親でもある西東さん。
この本には、「お母さんはこういうことが知りたいはず」という母親としての視点と、
幼稚園の現場での視点の両方があります。
そのバランスが、とてもいいんです。
この4月に入園する子どものお母さん・お父さん、
すでに幼稚園に通っている子どものお母さん・お父さん、
それから幼稚園の先生がたにもおすすめの本です。
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ポットには3つのお当番制度があります。
その1 掃除当番(1カ月)
その2 日誌当番(1日ごと)
その3 音楽当番(1日ごと)
そして、お当番ごとに人形が割り当てられていて、
その人形はお当番さんの机を順繰りに回って行きます。
掃除当番→仮面ライダーフィギュア
日誌当番→キティちゃん
音楽当番→ギターを抱えた名もなき首振り人形
この3つのお人形がそろうことはめったにないのですが、
先週の金曜日、私の机に勢ぞろいしました!
ちょうどその日は月代わりの、お掃除当番の交代日。
金曜の夜に、仮面ライダー(掃除当番)を佐藤さんの机に置き、
ギターを抱えた名もなき首振り人形を小久保ちゃんの机に置き、
日誌当番のお役目だけは果たせなかったので、
キティちゃんのみ残して帰ったはずなのに…。
なぜかキティちゃんが、佐藤さんの机に勝手に移動してました。
なぜ?
考えられる答えは以下の3つ。
その1 私の前の当番で、私の前の席の大原が無意識に佐藤さんの席に移動した。
その2 私が佐藤さんの席に移動したのに忘れてしまった。
その3 キティちゃんが佐藤さんの席までお散歩した。
ああ〜。くだらない話題ですみません。
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3月に入りました。私の通う大学でも、卒業ムードが着々と高まっています。
ついこの間、ゼミの幹事から「我々の学科では、代々卒業生が先生方にプレゼントを贈ることが伝統になっています。そこでプレゼントの案を皆さんから募集します。なお、先生方をびっくりさせるため、このことは当日まで秘密です」というメールが届きました。
目上の方への贈り物というのは、とても難しいです。友人と案を出し合って見たものの、全く良い物が思いつきません。
……しかし、いくら秘密にしたからって、「送ることが伝統になっている」以上、「びっくりさせる」ことは不可能に近いんじゃないでしょうか。逆に、何も贈られなければ、めちゃくちゃびっくりすると思いますが……。
さて、宿題にしていた出版用語の整理です。今回は、校正の過程をまとめます。ネットで調べたことと、しばらく前に高橋さんから教えて頂いたことが基になっています。私の解釈が間違っている箇所がありましたら、ご指摘をお願いします。
①初校:元原稿と、初校とのつきあわせ
→初校は、著者から送られてきた元原稿を何らかの方法で復元したもの。しかし、例えば手書き原稿の内容をパソコンに入力した場合、どうしても間違いが出る。そのため「元原稿が、初校にそのまま起こされているか」をチェックする必要がある。この初校を「ゲラ」とも呼ぶ。
②初校の「素読み」
→「素読み」とは、原稿とつきあわせずに、ゲラだけを読んで校正を行うこと。ここで、誤字・脱字はないか、助詞の使い方がおかしくないか、文脈はわかりやすいか、などをチェックする。校正した結果は、後ほど著者に「ここに訂正を入れてもいいですか」と提案する。これを「校正案」と呼ぶ。
③再校:校正済みの初校と、再校紙とのつきあわせ
→初校に入れられた修正が、再校に正しく反映されているかをチェックする。このあと、三校・四校……と、続く場合もある。
④著者校
→以上の段階を経て校正された原稿に著者が目をとおす。
⑤校了
④著者校と⑤校了の間には、「色校」という過程もあるそうです。wikipediaの説明文は読んだのですが、イマイチ実感を伴った理解が出来なかったため、今回はとばします。そのうち、ポットで「色校」に直面したとき、改めて記事にしたいと思います。
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今日は、週の終わりにして、色々なことが起こった一日でした。
・「出社したらやること」が、ひとつ増えました。
【状況報告メール】をポットの全員に送ることです。皆さんの報告メールを見るのはとても好きなのですが、自分はうっかり忘れてしまいそうなので、ここに記しておくことにします。
・初めて「素読み」をさせてもらいました。
これまでは、赤字が原稿に反映されているかをチェックする「つきあわせ」(きのう失敗したのもこれです)のみを任されていたので、また違った緊張感が漂います。
「素読み」を任されるとき、那須さんから「校正兼、校閲をするということでお願い」と言われました。「校正」は誤字・脱字のチェックをすることですが、「校閲」は事実関係の確認にまで目を向けることです(と、解釈しています)。
この土日は、これまで自分が直面してきた出版用語を整理しようと思っています。来週のどこかで、日誌にまとめることが目標です。
・ポットの秘密を知りました。皇族関係の方が多い(!?)ようです。私は、なんだか身に余る由来のあだ名で呼んで頂いているようで、とても光栄です。
・夕方、笠間書院の岡田さんがいらっしゃいました。以前、ポットで勤務されていた大先輩です。私の日誌にも目をとおして下さっているとのことで、嬉しかったです。またお会いする機会ありましたら、よろしくお願い致します。
・最後に。掃除大会の時間を境に、私の机に妙な物体の入ったインク壺のようなものが出現しました。特に邪魔にもならないので、全く構わないのですが……。これは一体何なのでしょうか。確かに今朝までは無かったと思うので、ちょっと不思議に思っています。
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紙に色を乗せて、「おお…!」と思う体験が少なくなりました。
(しいて言うなら万年筆を使ったときと、ハンコを押したときくらいでしょうか)
先日、ポット出版の新刊『まるわかり幼稚園ライフ』の色校正が出来上がってきました。
今回表紙の厚紙には、気包紙Uという紙を使いました。気包紙にはU(非塗工)とC(塗工)の2種類があり、CはUV印刷専用で、Uに比べてちょっとつるつるしています。紙本来の風合いを持ち、やさしい手触りで、コンセプトはその名の通り「気持ちを包む紙」。
この本は、幼稚園ってどんなところだろう?というギモンを解消してくれたり、子育てに関する悩みや不安を和らげてくれる本なので、あたたかみのある紙を使いたかったのです。
ところで最近のポットでは、並製本に見返しをつけないことが多くなりました。
見返しは、表紙の内側に貼られる紙のことで、半分は表紙に貼られ、もう半分は「遊び」として独立しています。(のどから数ミリは、本文束に貼られて表紙と本文束をつなぐ役割を果たしている、であっているのかな…)
見返しには色紙が使われることが多く、本を補強するだけでなく、装飾する役割をもっています。
いまから数年前、この「見返し」がなくても本の強度に問題はないのではなかろうか。という説が有力になってきた頃に、見返しをつける/つけないという選択肢を持てるようになりました。(たしか沢辺さんに「見返しをつける理由を考えろ」と言われたことがきっかけだった)
見返しをつけない場合は、表紙の内側が丸裸になるので、ポットではそこに印刷をして装飾することが多い。
今回は表紙の外側(表1から表4)はは真っ黄色に、内側(表2から表3)は真っ青にしたいので、それぞれブルーナカラーのような特色インキで刷ってもらう計画です。
話は戻って、気包紙Uに刷った表紙の色校正紙を見てみたところ、青色の塗りにムラがありました。
紙の表面がぼこぼこしているためにムラが出たのだと思います。
(黄色は色味が薄いのでムラがほとんど見えない)
私は「インキを盛ってなるべく色ムラを軽減させてください」と指示を入れたものの、なんだか違和感が残る。
そして小久保さんにチェックしてもらったところ…
「この色ムラも、テクスチャみたいで良いじゃない。この色ムラを活かすのもアリだよ」という言葉。
そうか! かすれやズレやムラ、自分の予想外の現象も楽しむ!
ふだんデスクトップで文字を入力したり色を塗ったり描いたりしていると、忘れがちなこの姿勢と感覚。
桑沢に通っていたとき、印刷実習の先生がシルクスクリーン工房をやっていたので何度かシルクスクリーンを体験させてもらったことがありました。木枠に糸を張って作った布のような版の絹目にインキを乗せ、スキージというゴムの道具でインキを押し通して印刷物に色を乗せるので、インキが滲んだり、かすれたり、乗りすぎたり、ずれたりと仕上がりには失敗がつきもの。版がうまく作れたかどうか、インキの量は適切かどうか、スキージの押し引きの力加減、版を印刷物から離すときなど、とにかく加減がむずかしいのです。
はじめてシルクスクリーンでTシャツに印刷したとき、案の定うまくはいかず、インキが刷りたいところからはみ出て滲んでしまいました。 先生は、それを見て「失敗もたのしむんだよ〜」と言って筆でぴゅっぴゅっと書き足して模様にしてしまいました。
小久保さんの言葉に思い出されました。先生がおっしゃっていた、「失敗もたのしむ」。
今回でいう失敗とは、紙の性質によってインキの乗り方、発色の仕方が違うことによる刷り上がりを想像しきれなかったこと。もちろん失敗したらまずいこともありますが、“この種の”失敗はたのしんでなんぼ。
「インキを盛ってなるべく色ムラを軽減させてください」という指示を消した私は、満足したのでした。
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今日はすごく失敗をして、那須さんにおおきな迷惑をかけてしまいました。反省の一日です。
失敗の原因は何かと考えを巡らせてみたのですが、結局は自分の仕事に対する姿勢の甘さ、ではないかと思います。自分が仕事の内容を理解できていないことにも、気づけていませんでした。
今後の対策としては、那須さんは仕事の内容を丁寧に解説してくれるので、その時に、「自分はどこまで理解したか」「どういうふうに仕事を進めればいいと解釈したか」を復唱しようと思います。
私はまだ、目の前の仕事が、行程全体の何処の部分にあたるのか、全く掴めていない段階です。そんな状態でも仕事を任せて貰っているので、私のやるべきことは、ひらたく云えば、「しつこいくらい確認すること」。これに尽きるなと思いました。今後の心構えとして、ここに残しておきます。
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高橋さんに声をかけていただき、出版部がデザイン部へ、カバーデザインの依頼をするときの模様を見学しました。
ポットには、出版部とデザイン部、それに編プロ部がまさしく「同居」しています。そのため、出版部が発行する単行本のカバーデザインを、デザイン部に依頼するということが、日常的に行われているのです。
普段は気の置けないやり取りをしているのですが、こと仕事に際しては、きちんと会議の場をもうけます。言葉遣いや話し方も「仕事人」が「仕事人」に対する時のそれで、カッコイイなぁと思って聞いていました。
その、カッコイイ会議の概要を以下に記録しておきます。
【出版部から、依頼にあたって伝えた、本の概要】
・ジャンル
・体裁(ページ数、右綴じかor左綴じ、値段など)
・読者のターゲット層
・自分がイメージしている、カバー案
・著者がイメージしている、カバー案
【デザイン部から出された質問】
・カバーに起用された人物の、知名度はどれくらいか
・店内の写真がカバーに使われようとしているが、平気なのか
・著者の肖像をカバーに用いても大丈夫か
三十分ほどの会議で、今回私に理解出来たのは、この程度でした。次回からは、どうやってお互いに意思疎通をはかっているのか……すなわち、出版部はいかにして頭の中のイメージをうまく言語化し、デザイン部は言語化され切らなかった部分にまで、いかにして想像力を及ばせ、新しいイメージを自分の中に構築するのか……ということにも思いを馳せながら、見学させて貰いたいなぁと思っています。
ところで、先日はついに沢辺社長にお会いすること適いました!本の中、またはパソコンの画面の中でしか、お顔を見た事がありませんでしたので、未だ「有名人に会えた!」という、フワフワした感覚が抜けません。
そして本日は、青弓社の矢野さんにもお会いしました。私の名前を覚えて下さっていて、とても嬉しかったです。書籍の《社内直販》も体験させて貰いました。
この日誌が、いろんな方に読んで頂けていると思うと、嬉しいです。どうぞこれからも、よろしくお願いいたします。
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テープ起こしが、苦手です。
といっても、まだ一本分の経験しかありませんので、苦手と決めつけてしまうのも良くないのですが。
それにしても、常に私のミスを穏やかに訂正してくれる大田さんが、テープ起こしの時だけは間髪入れずに、「遅いね!」の一言を放ったので、相当なものがあるのだと思います。(ちなみに大田さんは、私の4倍から5倍の速度で起こすそうです)
佐藤さんからは、「自分の速度を把握しておくといいよ」と言われているのですが、あまりの遅さに呆れ果て、誰も私にテープ起こしを頼まなくなってしまうと困るので、ここで公表することはやめておきます。
回数を重ねるうちに、少しでも早くなれば良いのですが……。
しかし、テープ起こしの作業そのものは好きです。
部屋に居ながらにして、色々な人の発言に触れられるというのもそうですが、
それ以上に、聞き手の相づちが興味深いです。
「うんうん」「へぇ〜」だけでなく、「私もそうですよ」「私も知らなかった!」と、同意を示したり。
会話の方向を修正したり、逆に、どんどん新しい話題で膨らませていったり。
最後のほうでは、ヘッドホン越しにも和気あいあいとした空気が伝わってきて、編集者ってこういうこともやるんだ…すごいなぁ…と思っていました。
これが、「作り手の側の視点を持つと、作品は二倍楽しめる」ということかなぁ……と感じた、初テープ起こしでした。
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