校正の過程(学習メモ2)

2013-03-04 松村 小悠夏

3月に入りました。私の通う大学でも、卒業ムードが着々と高まっています。
ついこの間、ゼミの幹事から「我々の学科では、代々卒業生が先生方にプレゼントを贈ることが伝統になっています。そこでプレゼントの案を皆さんから募集します。なお、先生方をびっくりさせるため、このことは当日まで秘密です」というメールが届きました。
目上の方への贈り物というのは、とても難しいです。友人と案を出し合って見たものの、全く良い物が思いつきません。
……しかし、いくら秘密にしたからって、「送ることが伝統になっている」以上、「びっくりさせる」ことは不可能に近いんじゃないでしょうか。逆に、何も贈られなければ、めちゃくちゃびっくりすると思いますが……。

さて、宿題にしていた出版用語の整理です。今回は、校正の過程をまとめます。ネットで調べたことと、しばらく前に高橋さんから教えて頂いたことが基になっています。私の解釈が間違っている箇所がありましたら、ご指摘をお願いします。

①初校:元原稿と、初校とのつきあわせ
→初校は、著者から送られてきた元原稿を何らかの方法で復元したもの。しかし、例えば手書き原稿の内容をパソコンに入力した場合、どうしても間違いが出る。そのため「元原稿が、初校にそのまま起こされているか」をチェックする必要がある。この初校を「ゲラ」とも呼ぶ。

②初校の「素読み」
→「素読み」とは、原稿とつきあわせずに、ゲラだけを読んで校正を行うこと。ここで、誤字・脱字はないか、助詞の使い方がおかしくないか、文脈はわかりやすいか、などをチェックする。校正した結果は、後ほど著者に「ここに訂正を入れてもいいですか」と提案する。これを「校正案」と呼ぶ。

③再校:校正済みの初校と、再校紙とのつきあわせ
→初校に入れられた修正が、再校に正しく反映されているかをチェックする。このあと、三校・四校……と、続く場合もある。

④著者校
→以上の段階を経て校正された原稿に著者が目をとおす。

⑤校了

④著者校と⑤校了の間には、「色校」という過程もあるそうです。wikipediaの説明文は読んだのですが、イマイチ実感を伴った理解が出来なかったため、今回はとばします。そのうち、ポットで「色校」に直面したとき、改めて記事にしたいと思います。

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盛り沢山の金曜日

2013-03-01 松村 小悠夏

今日は、週の終わりにして、色々なことが起こった一日でした。

・「出社したらやること」が、ひとつ増えました。
【状況報告メール】をポットの全員に送ることです。皆さんの報告メールを見るのはとても好きなのですが、自分はうっかり忘れてしまいそうなので、ここに記しておくことにします。
 
・初めて「素読み」をさせてもらいました。
これまでは、赤字が原稿に反映されているかをチェックする「つきあわせ」(きのう失敗したのもこれです)のみを任されていたので、また違った緊張感が漂います。
「素読み」を任されるとき、那須さんから「校正兼、校閲をするということでお願い」と言われました。「校正」は誤字・脱字のチェックをすることですが、「校閲」は事実関係の確認にまで目を向けることです(と、解釈しています)。
この土日は、これまで自分が直面してきた出版用語を整理しようと思っています。来週のどこかで、日誌にまとめることが目標です。

・ポットの秘密を知りました。皇族関係の方が多い(!?)ようです。私は、なんだか身に余る由来のあだ名で呼んで頂いているようで、とても光栄です。

・夕方、笠間書院の岡田さんがいらっしゃいました。以前、ポットで勤務されていた大先輩です。私の日誌にも目をとおして下さっているとのことで、嬉しかったです。またお会いする機会ありましたら、よろしくお願い致します。

・最後に。掃除大会の時間を境に、私の机に妙な物体の入ったインク壺のようなものが出現しました。特に邪魔にもならないので、全く構わないのですが……。これは一体何なのでしょうか。確かに今朝までは無かったと思うので、ちょっと不思議に思っています。

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青の色ムラ

2013-02-28 大原 真理子

紙に色を乗せて、「おお…!」と思う体験が少なくなりました。
(しいて言うなら万年筆を使ったときと、ハンコを押したときくらいでしょうか)

先日、ポット出版の新刊『まるわかり幼稚園ライフ』の色校正が出来上がってきました。
今回表紙の厚紙には、気包紙Uという紙を使いました。気包紙にはU(非塗工)とC(塗工)の2種類があり、CはUV印刷専用で、Uに比べてちょっとつるつるしています。紙本来の風合いを持ち、やさしい手触りで、コンセプトはその名の通り「気持ちを包む紙」。
この本は、幼稚園ってどんなところだろう?というギモンを解消してくれたり、子育てに関する悩みや不安を和らげてくれる本なので、あたたかみのある紙を使いたかったのです。

ところで最近のポットでは、並製本に見返しをつけないことが多くなりました。
見返しは、表紙の内側に貼られる紙のことで、半分は表紙に貼られ、もう半分は「遊び」として独立しています。(のどから数ミリは、本文束に貼られて表紙と本文束をつなぐ役割を果たしている、であっているのかな…)
見返しには色紙が使われることが多く、本を補強するだけでなく、装飾する役割をもっています。

いまから数年前、この「見返し」がなくても本の強度に問題はないのではなかろうか。という説が有力になってきた頃に、見返しをつける/つけないという選択肢を持てるようになりました。(たしか沢辺さんに「見返しをつける理由を考えろ」と言われたことがきっかけだった)

見返しをつけない場合は、表紙の内側が丸裸になるので、ポットではそこに印刷をして装飾することが多い。
今回は表紙の外側(表1から表4)はは真っ黄色に、内側(表2から表3)は真っ青にしたいので、それぞれブルーナカラーのような特色インキで刷ってもらう計画です。

話は戻って、気包紙Uに刷った表紙の色校正紙を見てみたところ、青色の塗りにムラがありました。
紙の表面がぼこぼこしているためにムラが出たのだと思います。
(黄色は色味が薄いのでムラがほとんど見えない)

私は「インキを盛ってなるべく色ムラを軽減させてください」と指示を入れたものの、なんだか違和感が残る。
そして小久保さんにチェックしてもらったところ…
「この色ムラも、テクスチャみたいで良いじゃない。この色ムラを活かすのもアリだよ」という言葉。
そうか! かすれやズレやムラ、自分の予想外の現象も楽しむ!
ふだんデスクトップで文字を入力したり色を塗ったり描いたりしていると、忘れがちなこの姿勢と感覚。

桑沢に通っていたとき、印刷実習の先生がシルクスクリーン工房をやっていたので何度かシルクスクリーンを体験させてもらったことがありました。木枠に糸を張って作った布のような版の絹目にインキを乗せ、スキージというゴムの道具でインキを押し通して印刷物に色を乗せるので、インキが滲んだり、かすれたり、乗りすぎたり、ずれたりと仕上がりには失敗がつきもの。版がうまく作れたかどうか、インキの量は適切かどうか、スキージの押し引きの力加減、版を印刷物から離すときなど、とにかく加減がむずかしいのです。

はじめてシルクスクリーンでTシャツに印刷したとき、案の定うまくはいかず、インキが刷りたいところからはみ出て滲んでしまいました。 先生は、それを見て「失敗もたのしむんだよ〜」と言って筆でぴゅっぴゅっと書き足して模様にしてしまいました。

小久保さんの言葉に思い出されました。先生がおっしゃっていた、「失敗もたのしむ」。
今回でいう失敗とは、紙の性質によってインキの乗り方、発色の仕方が違うことによる刷り上がりを想像しきれなかったこと。もちろん失敗したらまずいこともありますが、“この種の”失敗はたのしんでなんぼ。
「インキを盛ってなるべく色ムラを軽減させてください」という指示を消した私は、満足したのでした。

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反省と心構え

2013-02-28 松村 小悠夏

今日はすごく失敗をして、那須さんにおおきな迷惑をかけてしまいました。反省の一日です。
失敗の原因は何かと考えを巡らせてみたのですが、結局は自分の仕事に対する姿勢の甘さ、ではないかと思います。自分が仕事の内容を理解できていないことにも、気づけていませんでした。

今後の対策としては、那須さんは仕事の内容を丁寧に解説してくれるので、その時に、「自分はどこまで理解したか」「どういうふうに仕事を進めればいいと解釈したか」を復唱しようと思います。
私はまだ、目の前の仕事が、行程全体の何処の部分にあたるのか、全く掴めていない段階です。そんな状態でも仕事を任せて貰っているので、私のやるべきことは、ひらたく云えば、「しつこいくらい確認すること」。これに尽きるなと思いました。今後の心構えとして、ここに残しておきます。

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カバーデザインの依頼

2013-02-27 松村 小悠夏

高橋さんに声をかけていただき、出版部がデザイン部へ、カバーデザインの依頼をするときの模様を見学しました。
ポットには、出版部とデザイン部、それに編プロ部がまさしく「同居」しています。そのため、出版部が発行する単行本のカバーデザインを、デザイン部に依頼するということが、日常的に行われているのです。
普段は気の置けないやり取りをしているのですが、こと仕事に際しては、きちんと会議の場をもうけます。言葉遣いや話し方も「仕事人」が「仕事人」に対する時のそれで、カッコイイなぁと思って聞いていました。
その、カッコイイ会議の概要を以下に記録しておきます。

【出版部から、依頼にあたって伝えた、本の概要】
・ジャンル
・体裁(ページ数、右綴じかor左綴じ、値段など)
・読者のターゲット層
・自分がイメージしている、カバー案
・著者がイメージしている、カバー案

【デザイン部から出された質問】
・カバーに起用された人物の、知名度はどれくらいか
・店内の写真がカバーに使われようとしているが、平気なのか
・著者の肖像をカバーに用いても大丈夫か

三十分ほどの会議で、今回私に理解出来たのは、この程度でした。次回からは、どうやってお互いに意思疎通をはかっているのか……すなわち、出版部はいかにして頭の中のイメージをうまく言語化し、デザイン部は言語化され切らなかった部分にまで、いかにして想像力を及ばせ、新しいイメージを自分の中に構築するのか……ということにも思いを馳せながら、見学させて貰いたいなぁと思っています。

ところで、先日はついに沢辺社長にお会いすること適いました!本の中、またはパソコンの画面の中でしか、お顔を見た事がありませんでしたので、未だ「有名人に会えた!」という、フワフワした感覚が抜けません。
そして本日は、青弓社の矢野さんにもお会いしました。私の名前を覚えて下さっていて、とても嬉しかったです。書籍の《社内直販》も体験させて貰いました。

この日誌が、いろんな方に読んで頂けていると思うと、嬉しいです。どうぞこれからも、よろしくお願いいたします。

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テープ起こし

2013-02-26 松村 小悠夏

テープ起こしが、苦手です。
といっても、まだ一本分の経験しかありませんので、苦手と決めつけてしまうのも良くないのですが。
それにしても、常に私のミスを穏やかに訂正してくれる大田さんが、テープ起こしの時だけは間髪入れずに、「遅いね!」の一言を放ったので、相当なものがあるのだと思います。(ちなみに大田さんは、私の4倍から5倍の速度で起こすそうです)

佐藤さんからは、「自分の速度を把握しておくといいよ」と言われているのですが、あまりの遅さに呆れ果て、誰も私にテープ起こしを頼まなくなってしまうと困るので、ここで公表することはやめておきます。
回数を重ねるうちに、少しでも早くなれば良いのですが……。

しかし、テープ起こしの作業そのものは好きです。
部屋に居ながらにして、色々な人の発言に触れられるというのもそうですが、
それ以上に、聞き手の相づちが興味深いです。
「うんうん」「へぇ〜」だけでなく、「私もそうですよ」「私も知らなかった!」と、同意を示したり。
会話の方向を修正したり、逆に、どんどん新しい話題で膨らませていったり。
最後のほうでは、ヘッドホン越しにも和気あいあいとした空気が伝わってきて、編集者ってこういうこともやるんだ…すごいなぁ…と思っていました。

これが、「作り手の側の視点を持つと、作品は二倍楽しめる」ということかなぁ……と感じた、初テープ起こしでした。

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校正勉強会

2013-02-26 大田 洋輔

新しい年度になると役員の佐藤さん、那須さんと面談をするのですが、このあいだの面談で「校正の勉強をしようと思う」という話をしました。

これまではエディタースクールのテキストを机において、迷ったら参考にしつつ、自己流で校正・校閲をしてきたのですが、もっと精度を上げないといかんなーと思ったところから、そういう考えに至ったわけです。

面談に臨むまでは、エディタースクールの講座に通おうかと考えていたのですが、面談の中で「どうせならみんなで」「知り合いのツテを使って校正者の人を呼んで、直接教えてもらおう」ということに。

それが実って、本日社内で第1回校正勉強会が開かれました。

講師は元文藝春秋校閲部長の小島さんです。

実際のゲラなど見せていただきつつ、いろんな事例を教えていただいたのですが、一番背筋がピンとなったのは、いろんな校正者の方が「編集者の原稿整理がなってない」「編集者のスケジュール管理が甘いので迷惑してる」という不満を抱えていると教えていただいたときです。

「みんなそうなのか」と安心するところもなくはないのですが、もちろんそんなことではダメですので、大先輩にいろいろと教わりながら、しっかり訓練していきたいと思います。

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変わったことと、変わりたいこと

2013-02-22 松村 小悠夏

ポットで過ごす二週目が、終わろうとしています。
お手伝いが増えるたびに、私が周囲にかける迷惑も積み重なっていくような気がしますが、皆さん優しくしてくれるので、毎日とても楽しいです。
しかし、頼り切っているわけにもいかないので、「人に聞く前に、まずは自分で調べられるだけ調べる」ことを、来週の目標にしたいと思います。場合によっては、間髪入れずに指示をあおいだほうが良い時もあるので、兼ね合いが難しいですが……。
「来た時から、変わったな」と皆さんに思って頂けるのは、まだまだ当分先でしょうが、精進していきたいと思います。

ところで、毎朝八時過ぎに家を出る生活を始めてから、頻繁に顔を合わせるようになった人がいます。といっても、名前や素性はわかりません。しかし、とっても素敵なオバサマだということは、はっきりしています。そのオバサマと私は、なぜかいつも狭い路地ですれ違うようになるのですが、必ず笑顔で、道をあけてくれるのです。今日こそは私が先に譲ろう、と思うのですが、いつの間にか先を越されてしまいます。

はじめのうちは「すみません…」と会釈をして通っていたのですが、私の反射神経がオバサマに敵わないことが明らかになってからは、「ありがとうございます」と言うように心がけています。オバサマにとっての一日を、お礼の言葉で始めることで、せめてもの恩返しになるかな?と思ったので……。来週は何回「オバサマDAY」 があるのか、ささやかな楽しみです。

今日、初めてSDの日高さんにご挨拶しましたが、君の日誌を読んでいますよ、と言って貰い、とても嬉しかったです。今回は月曜朝礼の校長先生みたいな話になってしまいましたが、「学習メモ」の回も頑張って増やすつもりでいますので、引き続き、素敵な読者さんでいて下さるとありがたいです。

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東京学芸大学の学生が会社見学に来た

2013-02-22 上野 絵美

『ず・ぼん』編集委員の堀さんが
学芸大学で教えている生徒さん(大学1,2年生)4名を連れて
ポットに会社見学に来ました。

約1時間半かけて
ポットの編集プロダクション、出版、デザイン各チームから
仕事内容と流れを説明。

1日の過ごし方を知りたい、というお話を聞いていたので
私のタイムテーブルも見てもらいました。
以下は、撮影があってちょっと立て込んでいる日の場合。

09:30-    [月刊A]撮影場所に直行
12:00-    出社
-            休憩(昼食)
-            メールチェック
-            今日の作業内容と優先順位の確認
-            社内宛に業務状況報告メールを送信
-            ↑全員必須。退社予定時刻も記入。人の様子もなんとなく把握できる
-            [月刊B]イラストレーターからの請求書チェック
13:00-    [月刊A]撮影モデルとのやりとり
13:30-    [月刊C]入稿作業
14:30-    [スポットA]イラスト・マンガ到着、確認
-            [スポットA]撮影モデルとのやりとり
15:00-    [スポットB]データ修正、三校出し
16:30-    [スポットB]イラスト修正依頼
17:00-    [月刊C]再校戻し確認、イラスト依頼
18:30-    [月刊A]取材先に質問項目を送信
19:00-    [月刊B]原稿作成→デザイン依頼
21:00-    休憩(夕食)
22:00-    [月刊A]スケジュール作成
22:30-    [月刊A]撮影ラフ作り
01:30-    退社
※メールチェック、返信は随時

実際はもう少しこまごました作業が間に入ってきますが
30分単位だとこんな感じです。

同じ社内にいても、他のスタッフの1日の過ごし方って
意外とよくわかりません。
誰かタイムテーブルPart2書かないかなー。

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「取次搬入」訂正版

2013-02-21 松村 小悠夏

昨日の日誌ですが、間違いが多々ありました。改めて教えて貰ったものを、訂正として以下に記します。大田さん、何度もすみませんでした。ありがとうございます。

訂正1:ポットから各書店へ本が届く段階について。
(1.ポットの制作した本が、大村紙業に託される。)
2.取次に本のデータが登録される。

3.大村紙業が各取次にポットの本を搬入する。

4.取次から、書店に本が届く。
昨日の日誌では、2.の段階と、3.の段階とを逆に書いていました。そもそも取次は、データに登録された本でないと搬入できないのだそうです。

訂正2:「取次搬入」について
読んで字の如く、大村紙業やシナノ印刷から「取次」に本が「搬入」される段階を指します。つまり、上記の訂正後の段階だと、3.にあたります。

訂正3:書店に本が到着する日について
昨日の日誌では、「『25日(月)に取次搬入です』と答えれば、正確な日にちを書店さん側が把握することが出来る」と書きましたが、ただしくは「書店さんはおおよその目安をつけることが出来る」でした。到着日は、その時の状況によって変動するものなのだそうです。

私自身、書店で本を注文したとき、「一週間から十日ほどお時間ちょうだい致します」と言われたことが何度もあります。なぜそんなに時間が掛かるのかわからず、私の頼む本はそんなに世間の人気とズレているのかなぁと危惧しておりました。しかし大元の出版社から取り寄せる場合は、どんな本でもそれなりの時間がかかるものなのですね。流通の仕組みを知り、納得です。

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取次搬入(学習メモ1)

2013-02-20 松村 小悠夏

私がゴミ出しにいそしんでいた今朝早く、書店さんから電話が入りました。
「『ず・ぼん18』はまだ書店に届かないのでしょうか」というのが電話の内容で
した。そんなに早く売りたいのかな……と、嬉しく思いつつも、きのう各取次へ見
本を送ったこと、そして、書店に届くのは恐らく来週の後半になることを伝えま
した。

以上の内容をポット出版部に報告したところ、那須さん(今日は自宅で療養中)
から、「今後こういう電話があったら、25日(月)に取次搬入です、と
答えるように」とのメールを貰いました。

ここで「?」と思ったことは二つです。
一つは、トリツギハンニュウとは何ぞや?ということ。
もう一つは、25日という日にちは何処から割り出されてくるのか?ということです。

さっそく大田さんにSOSを発したところ、とてもわかりやすく教えてくれまし
た。忘れないうちに、学習メモとして以下に残します。私の解釈が間違っていた
ら、指摘をお願いします。

ポットから各書店へ本が届くまでには、いくつかの段階がある。
1.ポットの制作した本が、大村紙業に託される。
2.大村紙業が各取次にポットの本を搬入する。
3.取次に本のデータが登録され、各書店への本の振り分けが決定する。
4.取次から、書店に本が届く。

取次搬入とは、3.の段階のことを指すようです。

では次に、25日(月)の根拠について。
2.の段階から3.の段階に至るには、数日を費やします。取次はまず、本のデータを登録する必要があります(作業A)。次に、どの書店にどれだけの部数を割り当てるのかを決定しなければなりません(作業B)。今回の『ず・ぼん18』の場合は、注文を出した書店に対して本を送る、という体制になっているので、(作業B)は必要ないそうですが、それでも、大村紙業から本が搬入されてきてから、なか二日ぐらいはかかるとのことです。

従って、上記の「三つの段階」に『ず・ぼん18』の旅程をあてはめると、
1.2月19日
2.2月20日・21日・22日
ー23日と24日は休日なので休みー
3.2月25日=取次搬入
となります。

では、肝心の4.書店に本が届く日、はいつなのかということですが、これは書店の規模や地域によってもまちまちです。ただし、各書店さんは、取次搬入からどれくらいの日数で、自分の店に本が到着するのかを了解しています。だから、今朝の電話には「25日(月)に取次搬入です」と答えれば、正確な日にちを書店さん側が把握することが出来たのだ、というわけでした。

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マイ、ネイム、イズ…

2013-02-19 松村 小悠夏

「ポット出版」、一度聞けば忘れない名前です。
しかしその分、聞き取ってもらうまでには、かなりの労力を必要とします。
大学の友人などは(私の発音が悪いせいもあるのですが)、五回ぐらい「ポット!ポ、ッ、ト!」と繰り返したところでようやく、
「ああ〜!電気ポットのポットかぁ〜!」と。

……電気ポットの、ポット。決して間違ってはいないのですが、このコテージのようなオフィス、そして十名近くのヒトと二匹のワン公とが、まるで弥生時代かのごとく共存している環境には、どうにも馴染まない無機質さです。せめて「ティーポットの、ポット」とでも表現したいなぁ。

さて、今日行ったことリストです。
・付け合わせ作業
・各取次へ『ず・ぼん18』の見本を送る

今日はお客様がとても多い、賑やかな一日でした。可愛らしい女子大生さん(全員、一年生と二年生)が四人も見学にみえたのです!せっかく堀さんにお声をかけて頂いたのですが、作業でてんやわんやになっており、テーブルに加わることができませんでした。ごめんなさい。

……ちなみに私「松村」自身も、「マツウラ」さんと聞き違えられたり、「村松」さんと混同されたりと、トラップの多い名前です。ポット内でも既に、上野さんと小久保さんが、『松村or村松、究極の二択』に悩まされていました。当面の間はどちらで呼ばれても振り向きますので、間違いを恐れず、とにかく気軽に呼びつけて貰いたいです。今週も、よろしくお願いします。

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ざぼんの思い出

2013-02-19 和田 悠里

ざぼんエントリが続いているので便乗します。
物心ついた頃からこの季節には父が買ってきたざぼんが一箱(5個入り)家にあるので毎年食べています。
静岡の名物じゃないし、九州の親族はいないし、宮崎名物のざぼんがどうして家に毎年あるのか。
父がなぜざぼんを買ってくるのか、理由はわかりません。

昔は一箱を家族で食べていたのですが、
姉や兄が上京すると、父は彼らのアパートにもざぼん一箱を送るようになりました。
私が上京すると私の元にもざぼんが届くように。姉が1/29、私が1/30生まれなので、
父はいつの間にかざぼんを誕生日プレゼントだというようになり、
だいたい誕生日近辺の週末にざぼんが届くのが慣例になりました。

ざぼんは毎年増えたり減ったりします。兄妹3人で同居していたときは3人で5個入り一箱。
一人暮らしになってからしばらくは5個が続き、
一昨年は「お姉ちゃんの嫁ぎ先にも送るから減俸ね」と言われ2個。
去年は引っ越し直前だから送るのはやめてやれと兄が助言してくれたおかげで0個。
今年は去年のことがあったから増やしたのか5個。
今年の分は那須さんと佐藤さんにひとつづつあげてポットで食べ、
ふたつ一人で食べて、残りひとつを写真に撮ろうとおもいつつ部屋に転がしてあります。
可愛いので例のカツラをかぶせています。

それにしてもまさかこんなにざぼんがうけるとは思いませんでした。
ポットに入ってから少なくとも、2回は持ってきた記憶がありますが、
こんなに珍しがってもらえるものだと思わず、皮をむいて出していました。
もったいないことをしました。もっと見てもらえば良かった。

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昨日の反省

2013-02-15 松村 小悠夏

前回の日誌に対して、那須さんが口頭で“赤ペン”を入れてくれました。訂正箇所と教えて貰ったことを以下に書きます。

>ゆうに30分という時間を費やされていました。(9〜10行目)
>熱く議論されていました。(22行目)
>デザイン部の方が、日々頑張っておられます。(24行目)

まず、日誌を書く自分の立場を考えること。
あくまで、内部の人間が内部の出来事を語るのだから、過剰な敬語は不要。「会
議は30分でした」程度の表現で十分。社外から電話を受けたとき、社内の人間
に対して敬称を付けたり、敬語を用いたりしないのと同じ。

>大村紙業さまへの発注票打ち込み(4行目)

大村さんは確かに外部の企業。但し、ここでは業務内容のタイトルとして用いて
いるだけなので「さま」は不要。
加えて、例えば大村紙業の社員さんと話すときも「大村紙業さま」とはいわない。
普段からお付き合いが長いこともあり、過剰に持ち上げると慇懃無礼になってし
まう。

後者に関連して、ポットでは外部に業務を委託するとき「発注する」とは言わず、「お願いする・依頼する」と言い換えるルールがある。「発注する」は、“上の企業”が“下の企業”に仕事を流してやる、というニュアンスのため。対等に仕事をする相手に対して、そういう言葉は使いたくないと考えている。

自分の言葉遣いがぐちゃぐちゃだなぁ…ということ、そして、信頼関係は言葉でも築かれるのだな、ということを感じました。今日の日誌にも、たくさん“赤ペン”の箇所があると思います。気付いたら、ご指摘お願いします。

今日で、ポットに来て最初の一週間が終わります。私にとっては、大変でしたが楽しい一週間でした。次週は火曜から金曜までの出社です。まだまだたくさん迷惑をかけてしまいますが、来週からもまた、よろしくお願いします。

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山と膝

2013-02-14 山田 信也

この秋くらいから時々山歩きをはじめました。それで、山登り用の靴を買いました。お店でいろいろ試着させてもらいましたが、小さいサイズ&幅広の足に合うものがなかなか見つからず、結局予算を結構はみだした靴+結構な値段の補正用中敷を買ってかえりました。
慣らそうと思って、黒山三滝を見に行ってみました。あんまり調べずに行ってみたら、予想に反して、車道を二時間、山道15分という道のりでした。滝を見てイワナの塩焼きを食って、このへんまではまあまあよかったのです。帰り道で、なんか例の靴の右足がきついような当たるような。。お店で試着したときは大丈夫だと思ったのですが。。そうこうしている内に、無意識に足をかばって変な歩き方になっていたのか、今度は右膝が痛みだしました。駅まではまだまだ遠いといったところで膝が痛みはじめ、どんどんひどくなります。すっかり日も暮れる頃、痛くてうめきながら駅にたどり着きどうにかこうにか帰ってきました。
しかし、予算を結構オーバーして買ってきたものなので、合わなかったで終わらせたくありません。あきらめきれません。というわけで、先日、靴下を厚手のやつから中厚のにちょっと薄くして、試しに高尾山に行ってみたところ、無事足も膝も痛まずにで帰って来れました。とりあえず、これでいける、ということにして、今度はもうちょい高い山に行ってみようかと思っています。

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デザイン会議と文芸誌

2013-02-14 松村 小悠夏

《今日行ったこと》

・出版部会議見学

・エアメール配達

・大村紙業さまへの発注票打ち込み

・EuropianaとGallicaのコンテンツ数調査

昨日(13日)の話になりますが、編集部の那須さん高橋さん、そしてデザイン部の
和田さんの会議を見学させて頂きました。
会議内容は、原稿を前に文字フォントや段組を改良していくこと。ゆうに30分
という時間を費やされていました。

そこでひとつ、思い出したことがあります。ちょうど一年前、文芸誌に凝った時
期がありました。文芸誌とは、各大手出版社から月毎に刊行され、ここに連載さ
れた小説の大半はやがて単行本化に至るという、漫画でいえば『週刊少年ジャン
プ』などの位置にあたるものです。ただし『ジャンプ』とは違い、全てのページ
を文字がびっしりと埋め尽くしています。

しかし不思議なことに、同じ「文字がびっしり」でも、「読みやすい文芸誌」と
「読みにくい文芸誌」とがあるのです。文章自体が読みづらいわけではない。文
字が極端に小さいわけでもない。にも関わらず、この差はどこから生まれるの
か。答えが見出せないままに私の文芸誌ブームは終わりを告げたのですが、昨日
のデザイン会議で、その答えが少しわかったような気がしました。

お三方は、或るフォントや段組を用いることが文の印象をどう変えるのか、読者
の視点はどう変わるのかについて、熱く議論されていました。一方私はこれま
で、デザインが本に与える影響に全く関心を向けていませんでした。出版部のデ
スクの反対側では、デザイン部の方が、日々頑張っておられます。自分が想像す
るよりもずっと多くの人と、熱意とが、一冊の本に注がれているのだなと感じた
30分間でした。

個人的に「読みにくい」と感じていた文芸誌も、きっと私には気付かない、デザ
インの工夫があったのだと思います。各出版社の「デザインのこだわり」に思い
を馳せながら、久しぶりに文芸誌を手に取ってみようかな、と思っています。

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ず・ぼんとざぼん

2013-02-13 那須 ゆかり

ああ、しまったぁー!!!
次に日誌がまわってきたらこれだ!というネタを用意していたのに
すつかり忘れていた。
第二弾お届けします。

ず・ぼん18号、今回はず・ぼん編集委員の堀さんが
毎日毎日出社して編集作業にいそしんでくれました。

ず・ぼん作業も佳境のさしかかったある日、
和田が誕生日に実家から毎年送られてくるというざぼんを、
ひとりで食べきれないからと1個持って来た。
みんなで食べようと大田がざぼんをむいたその横で……。

堀さんとざぼんその1

___________________________1.jpg

堀さんとざぼんその2

___________________________2.jpg

机の上にあるのは、ず・ぼんのゲラ。
ず・ぼんとざぼんと堀さん……。

佳境のあまり、ナチュラルハイになっている編集部のある日のできごとでした。
いいのか、堀さん(推定61歳)。

お口直しにこちらをどうぞ。
すずちゃんとざぼん。

___________________________.jpg

それにしても、ざぼんの大きいこと。
今年は和田ん家に5個届いたらしい……。
不思議な和田家。

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校正者の資質は……

2013-02-13 那須 ゆかり

ず・ぼん18号の入稿も終わり、ひと息。
2月末には刊行予定です。

てっちゃんすずちゃんカレンダーもようやくできあがりました。
今年はなんと! 2月はじまり。
1月スタートだと1月のてっちゃんすずちゃんの写真が飾られないままになってしまうからね。

ご希望のかたはポット出版お問い合わせフォームよりご連絡ください。
無料で差し上げます!

2月のポットは、
来週、大学生が見学にやってきます。
ず・ぼん編集委員の堀さんが定年したあと大学で図書館学の講師をされていて、
学生たちに「出版社とはどんなところか」をレクチャーするために
やってくるのだそうです。

月末には、高橋が日誌に書いていたように、校正勉強会。
出版社でかつて校正部長(!!)をされていた方に来ていただいて、
週1回くらいのペースで学ぶことにしました。
この前、事前にお目にかかったときに、
校正者の資質をたずねたところ、
「根気がある人」とひとこと。
すでに失格……。

詳細は、また後日報告します。

あ、新しいメンバーも増えました。
今日から日誌がはじまります。楽しみ。

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はじめまして

2013-02-13 松村 小悠夏

皆様、はじめまして。

二月十二日より、アルバイトとしてお世話になっております、松村小悠夏(さゆか)と申します。

《二日間で教えて頂いたこと・行ったこと》

・ゴミ出し

・コーヒーの入れ方

・電話対応(「はい、ポット出版/スタジオです」第一声をはっきりと。)

・注文受付票の書き方

・原稿訂正箇所の打ち込み

・新宿まで、はじめてのおつかい

・プリンター(とてもハイテク!)カートリッジの交換

・荷物の送り方、ファイルメーカーの書き込み

皆様が毎日当たり前にこなされているほんの雑務でも、私にとってはいっぱいいっぱい……といった感じです。

特に出版部の那須さん、大田さん、高橋さんに対しては常に質問攻めで、散々ご迷惑をかけているのですが、何でも親切に答えて下さるので、とても有り難く思っています。デザイン部の方も、日常の細々したことについて丁寧に教えてくださいます。

今は「お邪魔虫」でしかない私ですが、一ヶ月後には何とか「猫の手」レベルに昇進するつもりで頑張りますので、これからどうぞよろしくお願い致します。

松村

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新人が明日からきます

2013-02-11 高橋 大輔

明日から、アルバイトで女子大生が来ます。
恒例の一か月日誌もやらせるのかしらん。
新しいひとが、ポットをどういうふうに感じるのか
それが楽しみだったりします。

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