伏見 憲明

作家。 1963年生まれ。 著書に『魔女の息子』(第40回文藝賞受賞/河出書房新社)、『さびしさの授業』(理論社)、『ゲイという[経験]増補版』(ポット出版)ほか多数。 編集長として『クィア・ジャパン vol.1〜5』(勁草書房)、『クィア・ジャパン・リターンズ』(ポット出版)を刊行。 詳細なプロフィールへ→

QJ 座談会「私はコレで会社を辞めました」後編

「ホモ」と
呼ばれるより
「好き者」の
ほうがまし
伏見 だいたいみなさんのヒストリーを聞かせていただいたと思います。児玉さんは職場でカミングアウトをしていたこともあって、それは最初はうまくいったけど、人間関係次第でど [...]

QJ 座談会「私はコレで会社を辞めました」前編

■ 座談会「私はコレで会社を辞めました」
*初出/「クィア・ジャパン vol.2 変態するサラリーマン」(勁草書房/2000)
*この座談会の記事には、雑誌掲載時には児玉蒔さんというレズビアンの方も参加されていました。今 [...]

QJ 寄稿・じゅんこ「カマ護士は見た!」その3

● 社会は続くよ何処までも
 浮世離れしたような印象の老人ホームですが、やはりここも人が集まって出来た一つの社会。当然、世間と同じくここにもヒエラルキーは存在します。(注4)
 ホームに入職した当初はどのお年寄りも同じよ [...]

さよなら、がんちゃん

90年代以降、ゲイシーンでさまざまな活動を展開した春日亮二さんが亡くなられたそうです(享年37歳)。まだ若く、才能とエネルギーに溢れた方だったので、残念としかいいようがありません。友人のひとりとして寂しいです。
心よりご [...]

QJ 寄稿・じゅんこ「カマ護士は見た!」その2

● 仁義なき戦い・前編
 毎月の中頃になると、わがホームには、泣く子も黙る恐怖の痴呆老女がショートステイにいらっしゃいます。
 彼女の名前はマリコ。
 並み居る痴呆老人たちの中でも彼女の破壊力は、他の追随を許しません。先 [...]

QJ 寄稿・じゅんこ「カマ護士は見た!」その1

■ カマ護士は見た!
初出/「クィア・ジャパン VOL.5—夢見る老後!」(勁草書房/2001.5)
アタシの名前はじゅんこ
週末は新宿二丁目で番を張るおしゃべりオカマ
だけど、平日は老人ホームで介助に勤しむ [...]

いただいたご本『社会の不思議』

最近、伏見の周囲では「大ちゃん」ファンが急増中!
「だいちゃん」とはかの社会学者、橋爪大三郎先生のこと。該博で重厚な理論派といったイメージの橋爪先生だが、実はおもしろキャラ(失礼)だということが一部で知られていて、「大ち [...]

QJwに関する注意書き

執筆者、参加者のご協力でQJシリーズの記事のサイト公開が進んでおります。
ここにアップした記事は「クィア・ジャパン」「クィア・ジャパン・リターンズ」からのデータを用いたものですが、変換が上手くいっていない箇所があります。 [...]

QJr インタビュー・桜丸さん

*初出/「クィア・ジャパン・リターンズ vol.0」(ポット出版/2005.5)
■ ある30代サラリーマンとの対話
桜丸さん
伏見憲明●インタビュアー
「ムーブメント」にも「コミュニティ活動」にも
とくに参加していない [...]

QJ 寄稿・トーマス・ソングさん「夢見た老後」

*初出/「クィア・ジャパン vol.5—夢見る老後!」(勁草書房/2001)
トーマス・ソングさんの執筆による自叙伝で、今回、新たに付記を寄せてくださいました。
■ アメリカ在住、ある東洋人ゲイの人生と老後
[...]

QJ座談会「アザ」と「ハゲ」の政治学 後編

外見と自己肯定感
伏見 もともとの自分の顔、「アザ」の存在を肯定的に受け止められている、それが好きだという感覚があるとしたら、逆に、メイクすることも楽しめるということはありませんか?
石井 女性特有の傾向ではないでしょう [...]

QJ座談会「アザ」と「ハゲ」の政治学 前編

座談会「アザ」と「ハゲ」の政治学
初出/「クィア・ジャパン vol.3—魅惑のブス」(勁草書房/2000)
須長史生
社会学者
石井政之
フリーライター
司会 伏見憲明
すなが・ふみお
1966年東京に生まれ [...]

クィア学会、大成功!

昨日、東京大学で行われたクィア学会の創立大会は大盛況のうちに終わった。台風による風雨のなか、2、3百人は集まったのだろうか? 地方からの参加者も多く、また世代も幅広く集まり、会場は熱気に包まれていた。近年、こうした密度の [...]

対談「あなたがオバサンになっても」後編

● マッキー世代とマドンナ
伏見 エスムがマドンナを意識し始めたのはいつ頃から? 僕と違って、セクシュアリティが確立される前の頃だよね?
エスム ええ、そうです。マドンナの存在を知ったのは中学生の頃で、その時は単に「海外 [...]

対談「あなたがオバサンになっても」前編

■ 対談 あなたがオバサンになっても
キャンプと変化の行く末を見つめて
伏見憲明
エスムラルダ
*初出/ユリイカ(青土社/2006.3)
特集「マドンナ」
● ゲイ・ディーバとは誰か
伏見 『SMAP_SMAP』にマドン [...]

いただいたご本『結婚という決意』

いまから15年前に刊行された小浜逸郎『人はなぜ結婚するのか』がPHP新書として復刊。
結婚に関してはこの15年のあいだでずいぶん状況が異なってきたように思いますが、本質的な部分については本書で述べられたままなのではないで [...]

QJインタビュー 前田邦博さん(文京区議)

■ 福祉制度の利用術
—お金を貯めることより、
友達を作ること
*初出/クィア・ジャパン vol.5(2001/勁草書房)
前田邦博
文教区議会議員
前田邦博(まえだ・くにひろ)
1965年11月9日文京区に [...]

QJr対談「二丁目の過去・現在・未来」

■ 二丁目の過去・現在・未来
*初出/クィア・ジャパン・リターンズ vol.2 (2006/ポット出版)
中田たか志[Shifty Air]×福島光生[mf(メゾフォルテ)]
新宿二丁目のベテランのおふたり
中田たか志 [...]

QJr 座談「こいつがいるから真っ当に生きられる」その3

(写真は西野浩司さんの飼い猫、デビ)
猫が
元カレとの
友情を
復活させて
くれた
伏見 佐藤さんは犬がきてから夫との関係もより良好になりましたが、斎藤さんは男のほうが猫よりあとにくるでしょう。猫と男の人との関係性はど [...]

QJr 座談「こいつがいるから真っ当に生きられる」その2

(写真は佐藤さんの飼い犬、鉄)
鉄が
夫婦の
結びつきを
強くした
伏見 佐藤さん夫婦は同居を始めて何年になるの?
佐藤 10年ちょっとですかね。
伏見 その関係性自体は、問題はないんですか(笑)。
佐藤 一緒の職場で [...]