2005-12-03

気分はもうマドンナ

kage_1.jpg左の写真はヴォルデモート卿ではありません。伏見のウォーキング中のシルエット。うーん、改めて見ると、我ながらおどろおどろしい影だ。だけど、自分のイメージの中では、伏見憲明42歳、ピンクのレオタードを身につけたマドンナ(右下写真)になっている今日この頃。

________.jpgここ数日、散歩時の脳内BGMは「hung up」。気分はもうマドンナ(47歳)の最新PVなのである。本日も早朝で人がいないのをいいことに、川辺で一人、かの曲を口ずさみ、腰をグラインドさせながら歩いていた。が、ふと気付くと、親子連れがかたまって視線をこちらに向けている。hung up !

娘をかばうような体勢の父親。そりゃ、今日び、幼子をめぐる凄惨な事件が続いていて、ご心配はわかりますが、あたいは超安全よ。女の子にも子供にも一切興味ないから。危ないのは、金持ちで見てくれのいい若者だけ! いや、最近、イーホームズの藤田社長に萌え萌えで、妄想の中で、あんなことやこんなことをして、被害者の代わりにおしおきしちゃってます!(←冗談にならない)

2005-12-02

さよなら加齢臭!

____.JPG散歩で大量の汗を流しているせいか、体臭が薄くなってきた。つい最近まで、原稿書きの仕事をしているだけで、からだから放出されるとんでも臭気に部屋がよどんでしまい、自分で気持ち悪くなるほどだった。オヤジ臭というか、加齢臭というか、饐えたようなすっぱいような、なんとも言えない脂臭さだった。以前、相棒から「アンタ、いったいナニ分泌しているのよ!」と突っ込みを入れられたパフューマティブなフシミ・バトラー。

それが、ここのところ原稿を書いていても臭ってこなくなった。ウォーキングを終えてシャワーを浴びるときに、びしょぬれになった下着に鼻を押し付けてみても、それほど「ウワッ、クセッ」という感じでもない(誰かクンクン試してみる?)。それどころかからだの脂自体が少なくなってきたようだ。かつて、「顔に脂が浮いている」どころか「脂に顔が浮いている」とまで言われたこの伏見が(自慢してどうする)、42歳にして脂症とはおさらばか! と年増の女友達に話したら、「年をとれば肌がカサカサになって脂がほしくなるくらいよ」と返されてしまった。まあ、そこまで老けちゃいないんだけど。

ともかく、これまで臭くて迷惑をかけていた皆さんに、ご報告まで。近くによってももう大丈夫。安心しなさい。

*写真はさわやかさのイメージ(パタパタパタ……)

2005-12-01

いただいたご本『美人とは何か?』

__________.jpg「美意識過剰スパイラル」という副題の本書は、人気作家、中村うさぎさんの最新エッセイ集。旧知の担当編集者が送ってくれた。どうもありがとう。伏見自身は以前、中村さんに『変態入門』(ちくま文庫)の解説を書いていただいたことがあったが、直接の面識はないのだが(何年か前の東京レズビアン&ゲイパレードで、出発前、先頭の横断幕の真ん中を岩井志麻子さんと中村さんの二人が陣取っていたので、「実行委員長に場所ゆずって」とおせっかいを言ったことがあったが……)。

この本は一言で言えば美醜論ということか。伏見はこのテーマ、すごく興味あり! 中村さんの分析力は、そこらの学者よりも数段上だから、大いに期待してしまう。

少し前、「週刊文春」の彼女の連載エッセイを読んでいたら、エスムラルダが「クィア・ジャパン VOL.3—魅惑のブス」(勁草書房)で書いた「私のブス人生」とよく似た文章が出てきて、うさぎさん、盗作とは言わないけど、こういうご商売でいいのかしらん? と思ったことがあった。だから、本書の座談のゲストにエスムラルダが招かれていることに妙に納得。きっと中村さんはエスムのファンで、無意識のうちに影響を受けていたのだろう。

まだ本論のほうは拝読していないのだが、中村うさぎ、マツコ・デラックス、エスムラルダの三人による座談「『ブス』から脱却せよ!」をとりあえず読んだ。それぞれ魅力的な人たちで、爆笑発言が連発なのだが、どうもシンクロ率が低い。こういう強烈キャラを集めた座談を上手く成功させるには、触媒の役割を負う人がいないと駄目なんだよね。みんな自分を押し出そうと必死になるから(笑)、全体として道筋がつかなくなる。

エスムは、年齢を重ねたことで美醜の価値観から解かれ、他の価値観で自他を見られるようになってきたという旨の発言をしていた。男はいればいたでいいし、いなきゃいないでいい、みたいなこと。諦観か。ただ、本当の解脱ならいいけど、理念なら毒が溜まる。まだ若いのだからもう少し煩悩の世界で毒を吐いておかないと、厄年あたりに、自分の猛毒で自家中毒になるよ!(←エスム調で)

自分が見る側に立って、相手を観察することで、アドヴァンテージを獲ることはできる。知っている、ということは支配にもなる。けれど、「目」になることを徹底すると、ただ「目」として生きたナンシー関の後を追うしかないだろう。それはそれで苦行の人生だ。

●中村うさぎ著『美人とは何か?』(文芸社)1200円+税

玉野真路さんのブログ

QJrの執筆者でもある玉野真路さんが彼のブログ「新装開店☆玉野シンジケート!」で、伏見の記事に呼応するようにエイズについての一文をアップしている。論点のよくまとまった問題提起なので、読んでみることをお勧めする。

2005-11-30

いただいたご本『ヨーロッパ物語紀行』

yoroppa_1.jpg松本侑子さんの勤勉な仕事ぶりを見ていると、いつも頭が下がる。とにかく熱心だし、探究心が旺盛。そしてフットワーが軽い。『赤毛のアン』の詳細な翻訳に見られるように、その仕事は単なる作家の枠を超えて、研究者の域にまで達している。日本の大学は、どうでもいい作家を教授に迎えていないで、彼女を招聘すべきである。それだけ価値のある文学研究を積んできた人だ。

彼女の今回の本は、ヨーロッパの名作小説の地を探訪する文学紀行だ。『ロミオとジュリエット』『フランダースの犬』『カルメン』『エーミールと探偵たち』……などの舞台となった街を訪ね、作品の背景をつまびらかにする。それは文学論としても勉強になるし、作家論として興味深い。というか、伏見のような無知には、(なさけなくも)読んでいない名作のあらすじを簡単に知ることができるだけでも、ありがたい一冊だ(教養、うんちく本としても使える!)。

ところで、伏見の、松本さんの文章の楽しみ方はふつうではないかもしれない。一般には、彼女は優等生とか、才女とか、その美貌ゆえにお嬢な作家とイメージされているように見える。読者はそのちょっとハイソな世界を楽しんでいる印象だ。が、伏見は、そういう「女」に化けている松本さんの自意識のほうに官能するのだ。清楚な女性だと思ってよく見たらナチュラル女装だった!みたいな感じ。この本も、ヨーロッパに外出女装して、女流作家コスプレしてみた私……的な彼女のナルシシズムに超アガる。そこにこそ、松本侑子という作家の毒と倒錯した感性が潜んでいる。

●松本侑子著『ヨーロッパ物語紀行』(幻冬舎)1500円+税

2005-11-29

オバチャマは潮吹き

______.jpg相変わらず、散歩の日々だ。若い子風呂に浸かりながら、ぶりぶりとウォーキング。おかげで黒いサウナスーツは毎日洗濯してるのに、白いものがこびりついてなかなか落ちない。あんた、ヘンな想像しないでけれ、塩だよ、塩。ナトリウム。大きめのペットボトル1本分くらいの汗が流れ出るので、塩分も大量に排出されているらしい。これで高血圧への道は阻止したぜ! 糖尿、退散!!(←セーラーマーズの発声で)

そして、オバチャマ(←伏見のこと)の散歩コースは、前も書いたが地域の高校生たちのマラソン大会が催されることが多く、ここ一週間は、毎日、男子高校生の集団に遭遇。もう「高校生マラソン大会評論家」になれそうなくらい、オバチャマは彼らを観察したよ。写真は出発地点に集結している男子たち。

どの高校もだいたいパターンが決まっていて、トップを走るのは運動部の学生。やっぱイケメンが多い。でもそれって顔の造作の問題ではなく、スポーツをやっているものだけが持つ精悍さの魅力。こういう子たちが息を切らせながら疾走するのを、女子高校生になったように応援してしまうの、オバチャマ。そのあとに続くのは、いまどきの高校生といった大集団で、次にオタク系。うしろのほうになると、茶髪とかヤンキー系がいじけながら歩いていて、最後はやっぱりデブなんだよね(笑)。瀕死の豚のように鼻息荒く歩いている。っていうか本人は走っているつもり。どこの世界でもデブはつらいね。同類相哀れむ。

arakawa_1.jpgここは周囲4キロくらいのコースなんだけど、それが二周目くらいになると、もうトップにデブたちは抜かれていて、ながーーい列が出来てしまっている。ヨーイドン!で一斉に走り出しても、すぐに個人差が現れて、最後には1時間以上も間隔をあけて別々にゴールすることになる。人生を総集編で観ているようで切なくなる。何が人生の幸福なのかはわからないのだけど。

それにしてもなんで「先生」という人種はああも抑圧的なオーラを出しているのか。不思議なくらい偉そうなんだよね。そして暗い。友人にも教師は少なくないので、あんまり悪口は言いたかないが、女の先生も含めて、きゃつら、一目でわかるオーラがある。ちなみに、講演の仕事に呼ばれていったりすると、一番居眠り率が高いのは教職員組合とかの集まりです(笑)。

んなことはどうでもいい。さあ、今日も河原のフェロモン風呂に浸かりに行くべ。オバチャマ、いっぱい潮吹くよ、たっぷり吹いちゃうよー!(写真は彩湖をわたる橋から)

2005-11-28

映画「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

harry_potter_4.gif観てきました。「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」。日曜の最終回、21時からの回は恋人たちばかりで、映画館内はペッティング状態(妄想)。「オマエら映画なんか観に来ないで部屋でオマンコしてろよ!」と心で毒づきながら、一人寂しく鑑賞する伏見であった。

なぜか、いまさら、「ハリー・ポッター」にはまっていて、最近、自分がホグワーツに通っている気分なの(新宿二丁目もホグワーツなみに摩訶不思議なところだけど)。伏見の役どころはハーマイオニーかなあ(うふ)。

映画はCGの壮大さに酔えます。三半規管が弱い伏見は本当に酔いそうになったくらいで、やはりこの迫力ある映像は劇場の大画面で観るべき。それだけでも価値はある。

しかし子役の俳優たちがどんどん身体的に成長してしまうので、観ているほうが今後の制作日程を心配してしまうほど。ハリーもすっかり男のフェロモン出しているし、ロンに至ってはもはやヤリヤリ光線すら放出 ←どんな光線だい! 印象としては高校生が無理矢理、子供の短パンはいているような感じ。それはそれでエロくてよろし。

が、物語はこれまでのようにすっきりしたものではなく、最後は暗澹たる未来を予想させる結末だった。結局、大人になるというのは、すっきりしない矛盾を抱え込み、強大な邪悪(ヒューザー、姉歯、国土交通省、イーホームズ……)を前に、不安で、不確定な毎日を生きざるをえないことなのだ。けれど、ハリー・ポッターにまで現実を見せつけられるのは、正直つらい、かも。

2005-11-27

いただいたご本『かけがえのない、大したことのない私』

_2元祖ウーマンリブ、田中美津さんの最新刊。比較的新しい対談やら座談やら、書き下ろしのエッセイなどが収録されている他に、彼女が70年代にリブ活動の中で上演した「ミューズカル〈女の解放〉」の脚本のおまけ付き。ファンにはたまらない美津エッセンスが詰まった一冊だ。

伏見も美津さんとは仕事やプライベートで何度もお目にかかったことがあって、その特異なキャラクター(笑)のファンの一人。個人的にも大好きな人だ! 

そしてなんと言っても、伏見にとってのフェミニズム本のNO.1は、彼女と上野千鶴子さんの『美津と千鶴子のこんとんとんからり』(木犀社)。これはもう一般読者にもお薦め。もちろんフェミニズムについてのためになるお話しも満載なのだが、読後に残るのは、覇を争う女の闘い! 70年代の美津か、80年代の千鶴子か! まるで北政所と淀君の仁義なき闘いのよう。たしか美津さんは、本の中で自分を美空ひばりになぞらえ、上野さんを松田聖子だと揶揄している……のように、「大奥」ファンなら同じノリで楽しめること間違いなし(北政所と淀君は大奥じゃないけどね)。 

今回の本のタイトルにある「大したことのない私」というのは反語か。まあ、彼女がよく語る言葉一つなんだけど、伏見と同様、美津さんも一生、自分のことを「大したことない」とは思えないたぐいの人間だと思うのだが(笑)。

●田中美津著『かけがえのない、大したことのない私』(インパクト出版会)1800円+税

2005-11-26

あたいはキャリー?

denkyu_1.jpg朝、目が覚めたら、とんでもない精神状態になっていた。覚えていないのだが、もしかしたら夢の中でキレてしまったのかもしれない。それが尾を引いて、午前中、怒りと空しさと悲しみがないまぜになって、ごく限られた身近な範囲にではあるが、大爆発してしまった。もうえぇかげんにせえよ、ってちゃぶ台をひっくり返したような有様。被害を受けた方々には申し訳ないことをしてしまったのだが(彼らはとくに悪いわけでもなく、ふだんからすごく支えてもらっている)、なんかもうアンコントロールな一日だった。

風呂に入って怒りを静めようと思い、浴室の電気をつけたら電球が飛んでしまった。新しいものに交換をして(写真)、少しぬるくなったお湯に火を入れようとしたら、直前まで正常に動いていた風呂釜からガスが出ない。こちらも故障してしまった(すぐに業者を呼ぶ)。なんかキャリーの怒り爆発モードみたい。って自分のうち(および身内)を破壊してどーするんだよ! 

2005-11-25

いただいたご本『はじめての部落問題』

__________________.jpg以前、部落解放同盟の講演会に呼ばれたときに(「糾弾」ではないわよ 笑)コーディネートを担当してくれた角岡伸彦さんの最新刊。角岡さんは『被差別部落の青春』(講談社文庫)を著わして世間の注目を浴びたノンフィクションライター。同い年で差別問題に対する考え方も共有するところが少なくないので、伏見はこの方の活動にはずっと関心を持ってきた。はたしてどんな書き手になろうとしているのか、反差別運動に何を付け加えようとしているのか。

今回は文春新書ということで、益々その展開が興味深い。お手並み拝見。伏見がこれから書き下ろす本の参考資料にもなるので、じっくりと読ませていただこうと思う。取り急ぎ、御礼まで。

● 角岡伸彦著『はじめての部落問題』(文春新書)730円+税

2005-11-14

ノンシュガー

______________.jpgカフェインに酔ってしまう体質で、コーヒーは滅多に飲まない。そんな伏見が最近ハマっているのが、このカフェラッテのノンシュガー(森永乳業)。すごく飲みやすくて、後味がいいのだ。そして何よりノンシュガー。QJr vol.1の大詰めの作業は、これで乗り切った。コンビニとかでも売っているので、夜のお供に、目覚めの一杯にいかが? 森永の回し者ではないんだけど(笑)。

2005-11-13

怪しい中年男

____________.jpg朝、お勤めに出かけない、昼間からパチンコをしている、おかしな出で立ちで付近を徘徊している……どう考えても地域社会でキモがられている伏見である。たぶん、通報されないのは、子供の頃より長年ここで暮らしているからで、最近引っ越してきた男なら相当マズい(実際、僕と目を合わせない近所の主婦とかもいるのよ。見てはいけないもの、って感じで目をそむける!)。

先日、ウォーキングをしていると記したのがけっこうな反響で、「いったいどんなサウナスーツを着ているのか」「デブがそんな格好で歩き回って恥ずかしい」といった声が直接、間接にあったので、そのスタイルを一般公開。見たくないだろうが、ほれ、これだよ! 

しかし、どう見ても犯罪者に見まごうヤバいオーラ。改めて、どうして本日、河原でくつろぐ子供連れのお父さんから不審な目で見られたのか合点がいった。そりゃ、そうだ。子供を誘拐しそうな怪しさだもん。いや、誘拐したかったのはお父さん(←若くてハンサム)のほうだけど……。

2005-11-10

青春風呂、そしてマンコたち

____.JPG今年の前半はからだに故障が多発したりして、気力も体力も最悪の状態だった。更年期障害もあってか、もう生きるのが嫌なくらいだった。そういうときにはダニにかまれた程度のことでもひどく傷ついたりもしたが、いまや、調子は絶好調。何か全身に力が漲っていて、どいつもこいつも死にたかったらかかってこーい、みたいな勢い(←ヤバいクスリは使用していません)。

で、元気ついでに、足首のねん挫(実は骨折だったかも)で中断していたウォーキングを再開。黒いサウナスーツに身を包み、荒川の周囲の小道を一時間程度ブリブリ歩いて、汗をたっぷりと流す。数年前、同じ格好で歩いていたときに、すれ違った小学生のガキどもに、「ダイエットだ! ダイエットだ!」と囃し立てられたトラウマも、完全に克服だーっ!

そして本日はいつものコースの途中で、高校生男子の集団に遭遇。どうやらマラソン大会のようで、体育着姿も初々しい若者たちが息を切らせて反対方向に走り去っていく。その数ざっと数百人。彼らの汗のにおいにまみれて、こりゃ青春風呂だね、と極楽気分。若いと汗のにおいも饐えていなくていい。コラーゲンを注入されたようにこちらの細胞も活性化する。

ところが、彼らの背中を見送ってしばらくすると、今度は男子を追うように女子たちが土煙を上げながら走ってくる。それもジャガイモやカボチャのようなブスばかり。そして、マンコ集団の残り香は本当にすごかった。だって8×4の噴射の中にいるみたいなんだもん! パフューム……

NANA

NANA.jpg遅ればせながら、現在「NANA」を熟読中。以前一度、まんが喫茶で挑戦したことがあったのだが、そのときは1巻で挫折。どうもピンとこなかった。今回、仕事の参考資料として読んでいるので、がんばって2巻の壁を乗り越えることができた。そうしたら、だんだんページを繰るのが楽しくなった。けれど、若者たちの希望の物語は、四十路のオカマにはまぶしすぎる。青春はそれだけでまばゆい。

2005-10-31

伏見憲明の履歴書

作家。
1963年東京生まれ。
武蔵野音楽大学付属高校・声楽科卒。
慶応義塾大学法学部卒。
1991年、『プライベート・ゲイ・ライフ』(学陽書房)でデビュー。独自のジェンダー/セクシュアリティ論を提出し、状況にインパクトを与える。以後、ゲイムーブメントの先駆けとしてメディアにしばしば登場し、全国を講演などで駆け回る。
2003年には、初の本格小説『魔女の息子』(河出書房新社)で第40回文藝賞を受賞。
著書に『さびしさの授業』『男子のための恋愛検定』(理論社)、『ゲイという[経験]増補版』『性という[饗宴]』『欲望問題』(ポット出版)ほか多数。
編集長として『クィア・ジャパン vol.1〜5』(勁草書房)、『クィア・ジャパン・リターンズ vol.0〜2』(ポット出版)を刊行。
2010年に小説集『団地の女学生』(集英社)を上梓し、朝日新聞、共同通信、AERA、サンデー毎日、週刊朝日、クロワッサン、mixiニュース……など各紙誌で話題に。
2012年7月、『百年の憂鬱』をポット出版から単行本化。


2012年

978_4_7808_0184_2.jpg単行本『百年の憂鬱』をポット出版から上梓

 

2011年

小説「百年の憂鬱」を「すばる」9月号に発表

 

2010年

51ZBTQnzhyL._SL160_AA115_.jpg7年ぶりの小説集を集英社から刊行。『団地の女学生』。朝日新聞、共同通信、週刊朝日、サンデー毎日、AERA、クロワッサン、mixiニュース……など多くの紙誌で話題に。
サイト記事
 
 

2009年

51CML8MtobL._SL500_AA300_.jpgアメリカで最初のゲイ政治家・ハーヴィー・ミルクの生涯を写真とインタビューでつづった『MILK 写真で見るハーヴィー・ミルクの生涯』(AC Books)の監修。
 
 

2008年

「すばる」に小説「団地の女学生」を発表

水曜日だけのゲイバー、エフメゾを新宿二丁目のメゾフォルテさんの休店日を借りてはじめる。
エフメゾPV
 
 

2007年

yoku.jpg
『欲望問題』(ポット出版)を出版
橋爪大三郎、中村うさぎ、竹田青嗣、藤本由香里、加藤秀一、北原みのり、小浜逸郎、遥瑤子、山元大輔、池田清彦、藤井誠二……など錚々たる面々がポット出版のサイトに書評を寄せた。→『欲望問題』書評集

 
 

2006年

4_652_07820_X.jpgvol.2.jpgqjr_1.jpg
『男子のための恋愛検定』(理論社/よりみちパン!セ)
『クィア・ジャパン・リターンズ vol.2ーー生き残る』(ポット出版)

2005年

思春期以上の人々に向けたエッセイ集『さびしさの授業』(理論社/よりみちパン!セ)を発表。
『性という[饗宴]』(ポット出版)で、21世紀に入ってからの対談、鼎談、インタビューを集大成。
4年ぶりに『クィア・ジャパン』シリーズを復活させる。版元をポット出版に移して『クィア・ジャパン・リターンズ』として刊行開始。vol.0を5月に、vol.1を11月に出版。

2004年

『ゲイという[経験]』にバディで連載したエッセイ「曲がり角を過ぎても」と、野口勝三氏(現・京都精華大学助教授)との取り下ろし対談を加えて、『ゲイという[経験]増補版』(ポット出版)を刊行。
 
 

2003年

hentai.jpg初の本格小説『魔女の息子』(河出書房新社)で第40回文藝賞を受賞。
『同性愛入門[ゲイ編]』(ポット出版)を編著。
対談集『クィア・パラダイス』(1996)が『変態〈クィア〉入門』としてちくま文庫(筑摩書房)に入る。
明治学院大学・社会学部の非常勤講師を務める(〜2004年度)。

2002年

okamahasabetsuka.gifゲイライターとしての仕事を総括した『ゲイという[経験]』(ポット出版)を発表。単行本未収録原稿とともに代表作『プライベート・ゲイ・ライフ』、エッセイ集『キャンピィ感覚』も再録。
差別語と言葉狩りの問題をテーマに主催したシンポジウムを『オカマは差別か』(ポット出版)として上梓。

QS.jpg
セクシュアリティの生物学的研究を紹介したサイモン・ルベイの名著『クィア・サイエンス』(勁草書房)を翻訳監修。
 

2001年

51HQQWZPRQL._SL160_AA115_.jpg『クィア・ジャパン vol.4-友達いますか?』『クィア・ジャパン vol.5
-夢見る老後!』(勁草書房)を刊行。
編著『Hの革命』が『H大作戦!』と改題して徳間文庫に入る。
 
 

2000年

『クィア・ジャパン vol.3-魅惑のブス』『クィア・ジャパン vol.2-変態するサラリーマン』(勁草書房)を刊行。「魅惑のブス」はメディアで話題となり、版を重ねる。
日本性教育協会の機関誌で援助交際などについて識者に問うたインタビュー連載を、対話集『性の倫理学』(朝日新聞社)として発表。
 

1999年

21seiki50nin.gifクィアな視点からジェンダ−/セクシュアリティ文化をとらえ直す『クィア・ジャパン』シリーズを創刊。vol.1は『メイル・ボディ』(勁草書房)。
AERAの新年合併号の「21世紀の30代50人」総合部門に、野田聖子、枝野幸男、三谷幸喜、庵野秀明、木村剛氏らとともに選出される。
 
 
 

1998年

super.jpgH.jpg『Hの革命』(太田出版)を編著。
フォトエッセイ集『ゲイ・スタイル』(河出文庫)を発表。
『プライベート・ゲイ・ライフ』(学陽文庫)、『スーパーラヴ!』(祥伝社文庫)が文庫化。
 

1997年

ss9724.giftaiyaki.jpg 講談社現代新書から『〈性〉のミステリー』(講談社)が刊行。
 

編著『クィア・スタディーズ 97』(七つ森書館)、共著『SFバカ本・たいやき編』(ジャストシステム)、河出文庫から『快楽の技術』を出版。
 
gendainoshouzou.gifAERAの「現代の肖像」で取り上げられる。
世界(岩波書店)にルポ「性はどこまでわかっているのか」を寄稿。
 
 

1996年

トランスジェンダー、インターセックスなど多様なジェンダー/セクシュアリティとの対話集『クィア・パラダイス』(翔泳社)を発表。
共著『クィア・スタディーズ 96』(七つ森書館)を刊行。
 
 

1995年

boshiparade.gif エッセイ集『キャンピィ感覚』(マガジンハウス)を発表。
 
 
東京で行われたレズビアン&ゲイパレードに史上初の母子参加。
 
 
adonhyoushi.gifゲイ雑誌アドンが誌面の脱ポルノ化を図り、表紙をイラストから人物写真に切り替える。なぜか伏見のインタビュー時の顔アップ写真が無断使用される(ゲイ雑誌初のカミングアウトモデル!)。そのことによって売り上げが落ちてアドンは休刊に追い込まれた、というのが業界の伝説に(笑)。

 

1994年

エッセイ集『スーパーラヴ!』(マガジンハウス)を上梓。
朝日新聞「論壇」に「同性愛者に社会的認知を」を寄稿。
 
LOG.gifレズビアンライターの掛札悠子氏とともに各地の市民団体と協力して、札幌から福岡まで全国9カ所を講演で回る「LOGキャラバン」を実施。レズビアン&ゲイの地方イベントの先駆けとしてメディアでも多く取り上げられ、延べ1500人を動員した。
 

1993年

当時まだ公で語られることのなかったセックスライフを、斎藤綾子氏と語り尽くした『快楽の技術』(学陽書房)を発表。
 
 
 
byakuya.jpgゲイライフの名著として英語圏で広く読まれていた『ニュー・ジョイ・オブ・ゲイ・セックス』(白夜書房)を翻訳監修。版元主催のエイズの啓蒙イベントが六本木イエローで開催され、来日した著者のフェリス・ピカーノらとシンポジウムを行う。
 
岡山大学から非常勤講師として招聘(〜04年度)。初のオープンリーゲイの大学講師ということで朝日新聞などが話題にする。
 
 

1992年

1231_1s_16_1.jpgprime10.jpg編著『別冊宝島 ゲイの贈り物』を刊行。
NHK総合「プライム10 質問矢の如し」に出演し、NHKで初めて同性愛について論陣を張る。
 
 

1991年

zasshi.gif 単行本デビュー作『プライベート・ゲイ・ライフ』(学陽書房)を発表し、各方面で話題となる。

折からのメディアの「ゲイブーム」と相まって、各紙誌に度々登場することになる。
 
テレビ朝日系深夜番組「プレステージ」で「ゲイライフ」を企画、出演する。
 
 

1990年

newfem.jpg『ニュー・フェミニズム・レビュー vol.1』(学陽書房)に、のちに『プライベート・ゲイ・ライフ』の核となる小論「愛されぬ理由」を寄稿。物書きとしての第一歩を踏み出す。
 
 

1985年

朝日ジャーナルの「読者から」に「エイズと同性愛」を匿名で投稿。当時、21歳の大学生だった。

2005-05-10

発売まであと9日

旧シリーズは最初にテーマやタイトルがありきで、そこから記事を企画していくというやり方で作っていった。それに対して、今回のQJrはそもそもテーマとして何がありうるのか、を考えるところから作業がはじまった。Realitiesという言葉は最初からあったのだが、要するに、ゲイにとって何が必要なのか、ゲイたちが今どんな方向へ行こうとしているのかを探ること自体が、このvol.0の制作目的だった。
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2005-01-09

どっちが売れる?

DSCN0139.JPG本日はポット出版の「心がない編集者」、サトウ幹部との初打ち合わせ。といってもQJrに関するものではなくて、伏見の近刊『性という[饗宴]』の装丁の相談。

写真に映っている2つのカバー—白地に青い文字のものと、グレーの帯に赤地のもののどちらにしようかと侃々諤々。正月早々、徹夜続きで寝不足のサトウ幹部は機嫌が悪い(肌もテカってるし)。最後には髪の毛の引っ張り合いにまで発展! 続きを読む…