三浦しをんさんとの対談
● 拙著『百年の憂鬱』の刊行を記念した三浦しをんさん(作家)との対談が本サイトで公開されました!
伏見 僕が三浦さんのことを知ったのは、三浦さんが朝日新聞の連載(『三四郎はそれから門を出た』(ポプラ社)として単行本化)で『ゲイという経験』を取り上げてくださったときだったのですが、その後で新潮社からお出しになった『きみはポラリス』についての原稿を書かせていただきました。三浦さんのご指名だったと聞いたんですけれども、僕を指名してくれたのはどうしてだったんでしょうか?
三浦 『ゲイという経験』を拝読して、「論理的かつ、生身の人間としての感情や痛みも文章にこめられていて、すごいかただ」と思って、次に小説『魔女の息子』も拝読したんです。この作品がまた、胸に突き刺さってくるんだけどユーモアもあって、とても好きだなあと。『きみはポラリス』を出す時に、新潮社の『波』というPR誌で、どなたかに原稿を書いていただけると言われたので、いろんな恋愛を取り上げている短篇集だったこともあって、伏見さんにぜひお願いしたいと思いました。
● 中村うさぎさんとの対談も公開されています!
伏見 本日はお暑いなかお集まりいただきまして、ありがとうございます。今回はぼくの新刊小説の『百年の憂鬱』にちなんだテーマでお話しできたらいいなと思って、中村うさぎさんをゲストにお迎えいたしました。『百年の憂鬱』はいわゆる私小説です。うさぎさんは(その出来事の渦中に)かなり身近にいたので、ただの小説としては読みづらいだろうとは思うんですけれども(笑)、でも、この前メールで、「ラストシーンはこれでいいんじゃないか」っておっしゃってくれて、ちょっとホッとしました。
中村 そうなんですよ。最初に(「すばる」で)読んだときに、ラストが主人公の裏切り行為っぽく感じてしまって、「なにこいつ。いい加減にしろよ!」とか思ったんですよ。「デブのくせに」とかね(笑)。
伏見 基本的に、この小説はデブのくせに、っていう話なんだよね(笑)。
続きは!→『百年の憂鬱』刊行記念・エフメゾ・トークライブ「100%の自由や平等は、人を幸せにはしない!?」

広島大学大学院文学研究科の教授の有元伸子先生から、『百年の憂鬱』の書評をいただきました。有元先生は『三島由紀夫 物語る力とジェンダー』(翰林書房)などで知られる三島研究の第一人者! 心より感謝申し上げます。
の外にあるユアンの世代・文化の感覚の差。にもかかわらず、三者は確かにつながっています。
9/1のエフメゾのカフェ営業(毎月第1土曜日)は、16時からLGBTやシングルのみなさんにお役立ちの『にじ色 ライフプランニング入門』(にじ色ライフプランニング情報センター)を著した永易至文さんを迎えての、小さなお茶会トークがあります。
8/29(水)のエフメゾははじめ、気鋭のロックバンド、NON’SHEEPのボーカリスト、佐藤雄駿さんを迎えたトークイベントを行います(19時〜20時)。
● 中村うさぎさん
貴著『百年の憂鬱』をお送り頂き誠に有り難く御礼申し上げます。さっそく今朝から読み出し、今、読了いたしました。あっという間に読み進みました。登場人物のそれぞれの持つ人生経路と、そこから発生する必然として愛情と嫉妬と軽い憎しみが織りなす人間模様のすさまじさ、あるいは加齢がもたらす人生の哀感がそこはかとなく表現された物語に時間を忘れて読みふけりました。私はかねてから、「日本にはゲイ・ポルノはあるけれどもゲイ・ノベルスがない」と、自戒をこめて言ってきましたが、これぞまさにゲイ・ノベルスだと言いたいと思います。オスカー・ワイルド、E,M,フォスター、サマセット・モームのゲイ・ノベルスと肩を並べる『百年の憂鬱』に快い読後を味わっています。有難うございました。(私信より)
毎月第1土曜日のエフメゾのカフェ営業、8/4(土)は『百年の憂鬱』の刊行を記念して、中村うさぎさんとのトークショーも開催!
2/15(水)のエフメゾは、深夜1時くらいから小一時間、トークライブを行います。