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[第15章●その他よしなしごと] 9… メールタイトル強化月間 |
[2005.02.22登録] |
石田豊 |
「あれっていくらで請求したんだっけ」 「金額ですか? 前にメールでご連絡しましたよね」 「そーだっけ。じゃあ検索してみよう」ごそごそ 「ぼくも検索してみます」ごそごそ 「なんだか君からのメールはいっぱいあるなあ」 「去年の暮れくらいだったすよね」 「うーん。タイトルがみんなへんだぞ。reあれれ、とかre了解とか。これじゃタイトルから内容が全然わかんないよ」 「だって、それってイシダさんから来たメールの返信ですよ」 そうか。ぼくのメールのタイトルの付け方がそもそもおかしかったわけだ。天に唾すとはこのことである。攻撃はそのまま自分の顔に返ってくる。バッチイことであった。 つまり(特に最近の)ぼくのメールのタイトルは、親しい人に対してはあまりにも簡単すぎるというか、内容とあい渡らないものが非常に多いということに気づかされたのである。たしかに「あれれ」とか「わかった!」とか「来週水曜」なんてのが非常に多い。 書いた当座はそれでもぼく自身もおそらくは相手もそれで了解可能であるのかもしれない。「来週火曜」っていうのは、来週火曜に予定されているミーティングに関する何かを書いているんだな、とか。 ただ、それは送受のその瞬間だけに了解可能なものであって、しばらく経つと何のことやらさっぱりわからなくなる。これじゃあいけませんなあ。 また、もっと非道なことには、相手から来たメールに返信という形で別件を書いているものが非常に多いということ。仮に山田太郎さんという人から「今日はありがとうございました」というメールをもらったとする。数週間してぼくが山田さんにメールを書かなきゃならないことになる。もちろんまるっきりの別件である。山田さんのメールアドレスを知るもっとも手っ取り早い方法のひとつが過去メールを探すことだ。過去メールを探し出し、それに返信という形で新規のメールを書く。 そのとき、タイトルを今回の話題にふさわしいものに変更しておけばまだしもだ(というか、最低限の仁義でしょう)が、無精してそのまま出しちゃうこともある。今回自分のメールボックスを再確認してみると、この手の無道なものが散見された。いけませんなあ。タイトルを適切に書き換えたとしても不都合は残る。あるメールへの返信の形で発信したメールのヘッダには「REFERENCES:」という形で元メールと関連があるぞという情報が付記されるからである。タイトルをいかに書き換えても、そのメールは元のメールと関連があるということになる。メーラーの「関連メール」という機能を使っている相手に対しては、混乱を生じさせる。ぼく自身がその機能を使っていないことは何の言い訳にもなるまい。 たちまち反省。そこで、今月を「メールタイトル強化月間」にすることにした。 後で見直したときに、たとえ他人であってもそのメールの内容を十分推測できるものにする。「来週水曜」なんて書き方はせずに「3/11ミーティング開始時刻の変更」にする。「あれれ」ではなく「いただいたメールが文字化けしていました」にする。「わかった!」ではなく「DBの再構築方法がわかりました」にする。 返信する場合でも「ミーティングの日程」というメールの返信を「RE:ミーティングの日程」ではなく「RE:ミーティングの日程→了解」のように趣旨を付記する。 実践してみると、なかなか難しい。それはとりもなおさず、いかに散漫なメールを書いているかということでもある。これまた反省。 1本のメールに複数の話題を列記する傾向にあるということもわかった。これも先方の都合を考えてないことでもあった。これまた反省。これからは、メール1本に対して1用件というのを原則にしよう。 つまり、「割り勘を支払うのを忘れた。次回に支払うから勘弁してくれ」という用件と「聞かれていた本の名前はフィンチの嘴だ」という用件は別のメールにする。そうしないと、タイトルから内容を推察できない(もしくはタイトルが不必要に長くなる)。 メールアドレス強化月間実践中の感想を付け加えるなら、これってとてもいい頭の体操になる、ということ。親しい相手に対しては、その親しさに甘えてごく適当なタイトルのメールをはき散らかしていたのだが、それはとりもなおさず、とてもいいトレーニングの機会を、自ら放棄していたことだったんだ。 もったいないことをしていたものだ。 |
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ただのシロートさんより [2005-02-22] |
ちょっと違うかも 怒涛の連載、うれしい限りです。 さて、今回読んでいてちょっと?、と思ったこと。 >そのとき、タイトルを今回の話題にふさわしいものに変更しておけばいい これだめです。 メールヘッダに REFERENCES: というのが付くので、ようするに何の関連も無いSUBJECTでもってスレッドが形成されてしまいますよん。 一つの話題(議題)で何度もメールをやり取りするような事が有った場合、混乱の元になります。 #余計なお世話かもしれないけども、気になったもので。 ____ お説の通りです。御指摘に感謝。そこで、『そのとき、タイトルを今回の話題にふさわしいものに変更しておけばいい(というか、最低限の仁義でしょう)が、無精してそのまま出しちゃうこともある。今回自分のメールボックスを再確認してみると、この手の無道なものが散見された。いけませんなあ。』 部分を 『そのとき、タイトルを今回の話題にふさわしいものに変更しておけばまだしもだ(というか、最低限の仁義でしょう)が、無精してそのまま出しちゃうこともある。今回自分のメールボックスを再確認してみると、この手の無道なものが散見された。いけませんなあ。タイトルを適切に書き換えたとしても不都合は残る。あるメールへの返信の形で発信したメールのヘッダには「REFERENCES:」という形で元メールと関連があるぞという情報が付記されるからである。タイトルをいかに書き換えても、そのメールは元のメールと関連があるということになる。メーラーの「関連メール」という機能を使っている相手に対しては、混乱を生じさせる。ぼく自身がその機能を使っていないことは何の言い訳にもなるまい。』 と書き換えました。(石田) |
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