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[第15章●その他よしなしごと] 11… やっぱり人格にあいわたるのかも |
[2005.03.03登録] |
石田豊 |
30年来の友人がMacに「スイッチ」した。それまでは(ぼくという存在があるにもかかわらず)Macとは無縁のパソ歴を淡々と歩んできた男なのに。別段、コンピュータそのものに熱い、ないし温かい性向のある人でもない。 昨年末メールで「Macならどれがいい」と聞かれたときは、なぜかどきまきして、けっこう否定的なコメントを述べたように思う。しばらく時をおいて、「Mac買ったけど、メールデータの移行に苦慮しておる。どうすればよかろうか」との御下問。やっちゃったのかよ、ホントに。 でも、怖いから、なんでこの道に足を踏み入れたのか聞いてもいない。 どうも最近は市場占有率のみならず、使い手の意気が消沈しているのがこのコンピュータである。もちろんそれはいい傾向で、たんなる工業製品にすぎないパソコンにアイデンティティを重ね合わせたりすることのほうがおかしい。だってアンタ(ぼく)が作ったもんでもないしね。 しかし、以前は少数者でありながらなんかエラそうにしていたMac遣いたちが、いまや(全体的傾向として)自己卑下しすぎているような気がしないでもない。自分で「腐れマカー」とか呼んじゃうんだもんな。ま、ぼくも含めてですが……。 このところ、ゆえあってWindowsマシンをさわる時間がながいのだが、触っているとどうもイライラしてくる。もちろんそれは習熟度のなせるワザであるということは理解している。英語で会話しなくちゃならないシチュエーションではいつも死にたくなるのと同じだ。しかし、ホントにそなのかねえ、と、さきほどいきなり思った。 バックアップの話の続きで書こうとしながらなかなか書けない話題がある。デジタルシゴトの進め方というかスタイルがバックアップ戦略に大きく寄与しているということに気がついたからだ。 ぼくは現在進行中のシゴトに関するファイルをデスクトップにぶちまける。っていうか、デスクトップがいつもファイルの保存先である。シゴトが一段落すると、やおらデスクトップのファイル整理を行う。不要なもの−たとえば作業の都合で一時保存したものとか−はその時点で削除するし、長期保存が必要なものはフォルダにまとめて適切な場所に移動するなりCDに焼くなりする。デスクトップがきれいになるのは、シゴトのスパンが一段落付いたという表徴でもある。 つまり、いつもデスクトップは多種多様の進行中ファイルがぐちゃぐちゃと存在していることになる。 Mac OS Xになって有り難いことはデスクトップもまたウインドウ表示ができることで、それによって、時系列の並び順とかを確認できるようになったのだが、ま、ふつう、デスクトップはアイコン表示で管理する。 シゴトを進めながら、アイコンを右に動かしたり、左に動かしたりして、あ、このシゴトはだいたい右下隅ねとか、自分で納得しつつ日々を送る。 だから、もし怪人Xがぼくの仕事場に忍び込み、デスクトップの「表示」メニュー「並べ替え」を密かに実行したとしたら、ぼくはいきなりパニックに陥るだろう。ファイル名なんて覚えちゃいないからだ。ファイルを置いただいたいの位置とアイコンの意匠で認知しているだけなのだ。 考えてみれば、そういう仕様、つまり(1)アイコン使用がデフォルト、(2)アイコンを置いた位置をけっこうけなげに覚えている、(3)データファイルもおのおののアイコンを持つ なんて面倒くさい仕様をシステム4くらい以前からずっと墨守してきているのがMacOSだ。 これはきっと机の周りを整理整頓できない何か(神様? 開発者?)の強い意思が働いているに違いない。 「ねえ、ここにおいておいた封筒知らない?」 「え? どこから来た封筒」 「あー、それはわすれたけど、緑色でミッフィーの切手がはってあった」 こんなこと言うやつには、きっと永遠にWindowsなんかは使いこなせないんではないだろうか、と。 |
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NUさんより [2005-03-05] |
*無題* |
NUさんより [2005-03-05] |
それってアタシno |
NUさんより [2005-03-05] |
それってアタシのこと? 冒頭の Mac へスイッチした人物、もしかして私のことかと・・。 パソコンを買ったのは20年前の Apple II c が最初なので、 必ずしも「スイッチ」という訳ではないのです。 (何度か書き込みに失敗しました。申し訳なし。 Windowsとの操作性の違いは想像以上ですね。) それにしてもApple II c タダで譲ってしまったのは わが人生最大の不覚?さぞプレミアがついただろうに・・・。 |
木下 充矢さんより [2005-03-10] |
なぜか手になじむMac Mac OSを6.0から7.5あたりまで使っていた者 です。Macでのファイル操作の快適さは全く同感です。 LC630をいまだに時々使うのですが、800MHz クラスのWindows2000(これも充分骨董品ですが)と 比べても、デスクトップ操作はLC630の方が快適に感じます。 メモリもクロックも一桁以上少ないのに……。まあ、「慣れ」 もあるのでしょうが。 Windowsのファイルマネージャには、時々非常に操作が重く なったり、ひどい時はウィンドウを開閉するだけでハングしたり (特にWin98以前)、リスト表示を日付順に設定しても勝手に ABC順に戻っていたり(正しい設定方法が判っていないだけだ と思いますが(^_^;))と、あまりよい思い出がありません。 現在私用で常用している「超漢字」は、これはこれで極端に個性的 なファイルマネージャ(ユーザーにはエイリアス『だけ』しか 見せない)を搭載しているのですが、変な「待ち」のない機敏な 応答性やアイコン配置の再現性の良さには、Macにも一脈通じる ものがあると思っています。 |
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