ポット出版

円山てのる◎フロントランナーへの親近感と共に、正義の虚しい大旗を丸めて片付ける身軽さを覚えた

 伏見憲明さんが書かれた本——『欲望問題』を読みました。
 良書です。お奨めできます。
 この本に興味を惹かれた最初は、サブタイトルとして書かれていた、「人は差別をなくすため”だけ”に生きるのではない」という一文に納得で [...]

エスムラルダ[ドラァグクイーン]●そんな、ごく「当たり前」のこと

 20歳の時に初めてゲイの友人を得、「ゲイはセクシュアル・マイノリティである」と教えられた私は、それからしばらく「マイノリティとしての誇り」を胸に生きていました。「マイノリティだからといって、誇りを失ってはならない」「マ [...]

藤本由香里[評論家]●「豊かな魑魅魍魎」のために

 小倉千加子はかつてこう言った。
「やせた清廉潔白よりも、豊かな魑魅魍魎」
 これを読んだとき私は快哉を叫び、それまである種のフェミニズムに感じていた微かなとまどいやひっかかりが、いっぺんに吹き飛んだ気がした。
 そして [...]

◎「週刊現代」(3/17号)『リレー読書日記』で池田清彦さんにご紹介いただきました。[『欲望問題』の評判]

◎「週刊現代」(3/17号)『リレー読書日記』で池田清彦さんにご紹介いただきました。
伏見憲明・公式サイト :「週刊現代」で取り上げられましたをご参照下さい。

松沢呉一●macskaさんのブログへの反論[更新]

編集部から●本コーナーの2月3日にアップした松沢呉一さん書評原稿「欲望のためのジェンダーレス教育を!」に対して、macska dot org[http://macska.org/]のブログで批判がなされました。本コーナー [...]

松本侑子[作家]●同じ時代を同じように摸索し、答えを探しながら生きてきたんだな

 本書を読んで、思わず涙が出ました。とくに、第2章「ジェンダー・フリーの不可解」には、心を揺り動かされました。
 伏見さんと私は同い年ですが、「同じ時代を、同じようなことに悩み、模索し、答えを探しながら、生きてきたんだな [...]

◎「本よみうり堂」(YOMIURI ON LINE)にて中村うさぎさんがお勧めしてくださいました。[『欲望問題』の評判]

◎「本よみうり堂」(YOMIURI ON LINE)にて中村うさぎさんがお勧めしてくださいました。
http://blogs.yomiuri.co.jp/book/2007/03/post_d9f4.html

竹田青嗣[哲学者]●「差別」の問題を考えるとき、これがいまのところいちばん根本的である

『欲望問題』を一読し、ある感慨を覚えた。自分が在日コリアンなので、いろいろ思い当たることがあったからだ。伏見憲明氏のことは、それほどよく知っていたわけではないが、なんとなく勝手な「仲間」意識があった。差別の問題を、単に社 [...]

ぼせ[研修医]●「正しさ」を疑い、「あちら側」を忘れない

本書は「欲望問題」の視点から、差別問題、ジェンダーフリー問題、アイデンティティへの懐疑(クィア理論というのかな?)に議論を投げかけているようです。しかし、僕が最初に本書を読み終えたときの感想は
「ふぅむ」
というもので、 [...]

おかべよしひろ[東京レズビアン&ゲイパレード2005・2006実行委員長]●自分と重ね合わせてみて

 大阪生まれで大阪育ちの自分が、仕事の都合で東京に移り住んだのが1992年の春。あれからもう15年になりますが、その間に我々同性愛者をとりまく状況は大きく様変わりをしました。東京に来た頃は、まだゲイムーブメントとかゲイリ [...]

◎オンラインマガジン「SEXUAL SCIENCE」で伏見氏がインタビューを受けました。[『欲望問題』の評判]

◎オンラインマガジン「SEXUAL SCIENCE」で伏見氏がインタビューを受けました。
http://www.medical-tribune.co.jp/ss/2007-3/ss0703-1.htm

川西由樹子[ライター]●絶妙なパラフレーズに、汁まみれの感謝を

《どうしよう……あたし、すっかり熱くなってる。このままなにもかも、溶けて流れていっちゃいそう……》
『欲望問題』のプルーフ版を握り締めたわたしの手は、絶頂を迎える直前のように強張り、震えきっておりました。全身の汗腺という [...]

田辺貴久[ライター]●強く生きる自分を応援する優しい本

 いつだったか、運動会の徒競走で、順位を付けるのをやめて、みんなで手を繋ぎ合って一斉にゴールする映像を見たことがありました。かけっこが苦手な児童への配慮ということなのですが、なんだかその光景が妙に気持ち悪く映ったことをよ [...]

ホーキング青山[芸人]●伏見さんが提示した本質を芸人として庶民の目線で伝えていく

この本を読ませていただき、まず最初に感じたのは「なんて重い本だ」ということ(笑)。
正直読み始めたときは「これは重いし堅苦しいし、読みづらい本だなあ」と思ったが、読み進むうちに「ここまで書かないと伏見さんの考えは伝わり切 [...]

竹下真一郎[大学生]●他者と繋がろうとする切実さ

私の不勉強と読書内容の偏向のためであるが、本書は、伏見氏の論考、特に2000年以降の雑誌『クィア・ジャパン』やゲイ雑誌『Badi』への連載記事などの内容から外れるものではないように感じられた。私は、過去の著作からは、「正 [...]

大原まり子[小説家]●『欲望問題』を読んで感じた、3つのメモ

 この本を読んで、いろんなことを考えさせられました。
 メモのようなものですが、少し書かせていただきたいと思います。
(1)少年について 〜『鎮魂歌(レクイエム)』(グレアム・ジョイス)
 大人になる前の少年が好きだとい [...]

片岡義博[記者]●伏見さんへの手紙

編集部から●これは、伏見氏宛に届いた私信メールです。本人の了解を得たうえでここに紹介します。

こんにちは、伏見さん。片岡です。
このたびは、新著「欲望問題」を送っていただき、ありがとうございました。さっそく読みました。 [...]

野口勝三vs沢辺均ロング対談・最終回

最後に
『欲望問題』を勧める理由
沢辺●さて長い時間話して来たんですが、いままで議論したことの他に『欲望問題』をめぐって野口さんから言っておきたいことってありますか?
野口●繰り返しになりますが、自分自身の信念や理念が社 [...]

北原みのり[LOVE PIECE CLUB代表]●読後、もやもやした気分が続いている。

 「欲望問題」、むちゃくちゃ「絶妙」なタイミングで手にした。というのも、私、ちょうど、「差別問題って、ものすごーくめんどーだー!」な事態に直面していたものだったから。
 ラブピースクラブ(私が運営しているマンコ持ちのバイ [...]

野口勝三vs沢辺均ロング対談・第七話

共同性の意味をもう一度再考してみよう
━━『欲望問題』第三章「X-men」のエピソードから
沢辺●振り返って考えると僕はいま50歳だけど、10歳代から「家族帝国主義」という言葉も含めて、家族や共同性にからめとられるのにす [...]