ポット出版

神名龍子◎理よりも利

『欲望問題』は、私がこの10年間に渡って考え続け、発信し続けてきたことが、私よりもずっとわかりやすく、そして私よりもずっと穏当に(笑)表現されている。
「差別問題」の「欲望問題」への置き換えと同じことを、私は「理よりも利 [...]

男はどこにいるのか

男にとって、女とは、セックスとは、エロスとは…。
関係性の中で揺らぐ「男」が出会う矛盾や困惑の意味を掘り下げた、「男」の存在論。
草思社版(1990年)、ちくま文庫(1995年)を経て、2007年、著者の書き下ろしと索引 [...]

加藤秀一[社会学者]●あらゆる〈だけ〉に抗する思想のために

 正義のタームで語られることの多い差別という問題を、相異なる欲望すなわち利害間の対立という視野に置き直すことを通じて、膠着している反差別運動をより広範な人々に「伝わる」ように更新すること——『欲望問題』の主張を乱暴に要約 [...]

田亀源五郎【禁断】作品集

ゲイ・コミックの巨匠であり、ゲイ・エロティック・アーティストとして海外からも常に注目されている田亀源五郎のSMマンガ短編集。1992年〜2004年にゲイ雑誌などで発表した作品9篇を収録。収録作品のひとつ「闘技場 アリーナ [...]

『欲望問題』をめぐるスペシャル対談◎西研[哲学者]vs菅野仁[社会学者]

人の欲望の声を聞き取る共感力をどう育てるか
西●『欲望問題』はとても面白かった。まず第1章で伏見さんは、簡単に言うと社会の問題を個々の欲望の調整の問題だと考えよう、と提案していますね。これを自分自身の経験から語っているの [...]

イダヒロユキ[社会学者]●差別問題を否定せず、スピリチュアルなレベルの差別問題に発展させていこう

伏見さんの本について、詳しく検討・反論する文章「伏見憲明『欲望問題』の検討」(以下、拙稿 と記述)を書きました。
私のHPにアップしました。  http://www.geocities.jp/idadefiro/
伏見さ [...]

◎『ぴあ』(3月15日発売)「話題の本」でご紹介いただきました。

◎『ぴあ』(3月15日発売)「話題の本」(P233)でご紹介いただきました。

◎『週刊金曜日』にて北原みのりさんが書評をお書きくださいました。

◎『週刊金曜日』3月16日号(3月16日発売)の「読み方注意!」にて北原みのりさんが書評をお書きくださいました。

石井政之[ジャーナリスト、NPO法人ユニークフェイス代表]●当事者解放運動の成果として瞠目の書

●ゲイとユニークフェイス
 これまで『欲望問題』を何回も読み返しながら、どのように書くべきか、迷っていました。
 ゲイとユニークフェイス(http://www.uniqueface.org/)の立場を超えるような言葉を作 [...]

◎共同通信配信で斎藤環さんが書評をお書きくださいました。

◎共同通信配信で斎藤環さんが書評をお書きくださいました。
伏見憲明・公式サイト :共同配信で斎藤環氏が書評をご参照下さい。

赤川学[社会学]●欲望問題から制度問題へ

 伏見さんと直接お会いしたことはない。しかし私にとっては永遠の先輩である。1991年、衝撃のデビュー作『プライベート・ゲイ・ライフ』が出版されたとき、私はセクシュアリティ研究を志したばかりの駆け出し院生だった。むさぼるよ [...]

円山てのる◎フロントランナーへの親近感と共に、正義の虚しい大旗を丸めて片付ける身軽さを覚えた

 伏見憲明さんが書かれた本——『欲望問題』を読みました。
 良書です。お奨めできます。
 この本に興味を惹かれた最初は、サブタイトルとして書かれていた、「人は差別をなくすため”だけ”に生きるのではない」という一文に納得で [...]

エスムラルダ[ドラァグクイーン]●そんな、ごく「当たり前」のこと

 20歳の時に初めてゲイの友人を得、「ゲイはセクシュアル・マイノリティである」と教えられた私は、それからしばらく「マイノリティとしての誇り」を胸に生きていました。「マイノリティだからといって、誇りを失ってはならない」「マ [...]

藤本由香里[評論家]●「豊かな魑魅魍魎」のために

 小倉千加子はかつてこう言った。
「やせた清廉潔白よりも、豊かな魑魅魍魎」
 これを読んだとき私は快哉を叫び、それまである種のフェミニズムに感じていた微かなとまどいやひっかかりが、いっぺんに吹き飛んだ気がした。
 そして [...]

◎「週刊現代」(3/17号)『リレー読書日記』で池田清彦さんにご紹介いただきました。[『欲望問題』の評判]

◎「週刊現代」(3/17号)『リレー読書日記』で池田清彦さんにご紹介いただきました。
伏見憲明・公式サイト :「週刊現代」で取り上げられましたをご参照下さい。

松沢呉一●macskaさんのブログへの反論[更新]

編集部から●本コーナーの2月3日にアップした松沢呉一さん書評原稿「欲望のためのジェンダーレス教育を!」に対して、macska dot org[http://macska.org/]のブログで批判がなされました。本コーナー [...]

松本侑子[作家]●同じ時代を同じように摸索し、答えを探しながら生きてきたんだな

 本書を読んで、思わず涙が出ました。とくに、第2章「ジェンダー・フリーの不可解」には、心を揺り動かされました。
 伏見さんと私は同い年ですが、「同じ時代を、同じようなことに悩み、模索し、答えを探しながら、生きてきたんだな [...]

◎「本よみうり堂」(YOMIURI ON LINE)にて中村うさぎさんがお勧めしてくださいました。[『欲望問題』の評判]

◎「本よみうり堂」(YOMIURI ON LINE)にて中村うさぎさんがお勧めしてくださいました。
http://blogs.yomiuri.co.jp/book/2007/03/post_d9f4.html

竹田青嗣[哲学者]●「差別」の問題を考えるとき、これがいまのところいちばん根本的である

『欲望問題』を一読し、ある感慨を覚えた。自分が在日コリアンなので、いろいろ思い当たることがあったからだ。伏見憲明氏のことは、それほどよく知っていたわけではないが、なんとなく勝手な「仲間」意識があった。差別の問題を、単に社 [...]

ぼせ[研修医]●「正しさ」を疑い、「あちら側」を忘れない

本書は「欲望問題」の視点から、差別問題、ジェンダーフリー問題、アイデンティティへの懐疑(クィア理論というのかな?)に議論を投げかけているようです。しかし、僕が最初に本書を読み終えたときの感想は
「ふぅむ」
というもので、 [...]