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[第13章●本の買い方読み方しまい方]
1… ストックが10冊を割ると不安になる
[2004.06.15登録]

石田豊
ishida@pot.co.jp

先日、ある編集者と打ち合わせをしていたとき、面白い話を聞いた。彼は以前、ネット書店でよく本を買っていたのだが、最近はそれをやめたという。ネットで買った本は印象が薄く、あとでダブって買ってしまったりするとのこと。書店店頭で買った本は絶対にそんなことがない。

ぼく自身はまったくそんな印象は持っていなかったので、非常に面白かった。そういえば、彼とぼくとでは本の読み方も違う。彼は机に座って読むし、ぼくはおおむねベッドで読む。

なんだか面白いなあ、と思った。人それぞれ。

松沢さんが黒子で書いている本の買い方のレポートを読み続けてきたことも念頭にあった。

でも松沢さんとか、たとえば立花隆さんとかの「本の読み方・買い方」は参考にならないところがある。イチローのトレーニング法をきいても、自分にとっての健康維持のためのエキササイズの参考にはならない。

そこで、知り合いの何人かに電話をかけて取材してみた。「ねえ、本をどう買い、どう読み、どうしまっている?」

どれも短いので、これから数日、毎日ひとりずつアップしていくことにする。何人かの方法を列記していくと、何かが見えてくるかもしれない。

ぼくは友達が少ないので、この方法ではすぐにネタが尽きる。電話での取材を受けてもいいよ、と思われる方は、ぜひメールください。

では、まずは一発目。

せきおさむさん……46歳、既婚、男性、2名で暮らす、会社経営

■SF、ファンタジー、そしてホラー
読む本のほぼすべてがフィクション。翻訳物が9割。ほとんどがSF、ファンタジー、ホラーってとこかな。月4〜5冊。全量を購入。

「図書館利用はしないの?」
「もちろん昔は使ってたよ。そうね、小学生の時分とか」

図書館利用をしない理由は、「本は買うものと思っているからじゃないかな」。

購入先はAmazonが9割、書店(ほぼ最寄りの赤坂文教堂のみ)が1割。

「Amazonで入手できないようなものは、速攻で本屋に注文を入れる」

購入した本は枕元に積み上げておく。この積み上げストックが10冊を割ると不安になる。未読ストック10冊以上主義者だ。

読みたい本を見つける方法は、Amazonのおすすめコーナー。これは少ない。本屋でのブラウジング。これは30%程度。あとはファンサイトとか、本の後書きなどからの芋づる。

文庫とハードカバーの比率は7対3くらい。これはジャンル的に文庫でしか出ていないものが多いからであって、文庫であろうとハードカバーであろうと、どちらでも構わない。文庫化されてから買うということではない。ともかくあれば買う。

シリーズものは出版された時点で購入するが、読むのは原則としてシリーズが完結してから。それまでは読まずにストックしておく。

「じゃないと続きが気になって、平常心ではいられないじゃないか」

ネット書店の中でAmazonを使うのは、他を知らないというより、他を開拓するのが面倒だから。別に他に浮気する理由がない。

本屋では平積みにされている本の帯などにひかれて、まったく未読の著者の本を見つけることもある。それもそこでは買わずに、帰ってきてAmazonに注文を入れる。そこまでしてAmazonに集中させるのは、

「Amazonのおすすめを鍛えたいという気持ちもあるけど、買うのは文庫が多いので、集めないと送料の下限(1500円)にならない。いつも数冊の注文がたまっていて、1500円を超えると注文確定ボタンを押す。できるだけ早く押したいからかな」

それにアフリエイトプログラムに参加しているということもある。自分で購入する本でも3%の割引にはなる。

古本屋の利用はあるし、最近かなり増えてきている。全量、ネットでの古本屋。

「現在入手できない本は古本で、即注文。超メジャーな作家以外は、すぐに絶版とかになっているから、これしか方法がない。ネットで古本が買えるようになって、こんなにうれしいことはない」

■読むのは寝床で、毎晩
本を読むのはほとんど寝床。毎晩。休日などはリビングで寝そべって、ということもある。

「もちろん病院に受診するときや、出先で待ち時間があることが予想される時には本を持って行くが、たとえば散歩のついでに喫茶店で読書、なんてことはいっさいしない」

1冊を一晩で完読するってことはほとんどないが、数冊を併読するということもない。昔、通勤をしていたときには、電車で文庫、夜はハードカバーとわけていたが、今はそういうこともない。

夜は酔っぱらっている時やおもしろいゲームに夢中になっている時をのぞいて、毎晩読む。時間は30分くらいから、後はその本次第。数時間ということもある。

読み終えた本は本棚に入れるが、とにかく空いているところにつっこむだけで、何の整理も行っていない。上下裏表ぐちゃぐちゃ。

本は全部とっておく主義で、売ったこともないし、売るつもりもない(実家には小学生時代に読んだ少年マガジンのバックナンバーも保管してあるらしい)。

せきさんは、DVDもよく買うが、点数的な比率は本3対DVD1。金額的にはほぼ同程度という感じらしい。

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イチローさんより
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[2005-01-21]

*無題*

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