地震・節電

2011-03-14 山田 信也

金曜日、都内でも結構大きな揺れがありましたが(震度5強だそうです)、ポットでは、本棚が倒れたくらいで怪我をした人もなく、無事でした。阪神・淡路大震災のときは奈良県の実家で震源から離れていたこともあり、早朝だったので揺れで目は覚めたのですが寝ぼけながらすごい揺れているようだと思ってそのまま二度寝してしまい、後で起きてからテレビでえらいことになっているようだとわかったのでしたが、自分の経験した揺れの大きさでは今回の都内の揺れ具合のほうが強かったようです。東北の方では大変な被害が出ているようです。福島の原発も予断を許さない状態のようで、なんとか少しでも被害が大きくならないで済んでほしいです。なにもやれることはありませんが、せめて節電を、、と思って、微々たるものですが普段よりも電力少なめを心掛けようと思います。

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数学を勉強

2011-01-27 山田 信也

そういえば去年の年明け頃もそうでしたが、最近数学熱が上がってきました。しかし、中学以来数学を避けて生きてきたので、基礎ができていません。まず、サイエンス・アイ新書『楽しく学ぶ数学の基礎』で中学数学のおさらいからしています。このレベルならわかる、気がします。いままでのところでちょっとわかった気になってうれしかったのは、xの−n乗はxをかける回数がn回少ないから、xでn回割ること=xのn乗分の1になるのか!ということです。そんなレベルです。この本が終わったら、ブルーバックスの『新体系高校数学の教科書 上』で高校に進学する予定です。どこまで数学ブームが続くか、去年は春まで持たなかった気がします。

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最近読んだ本

2010-12-23 山田 信也

いろいろありましたが、ずぼん16入稿しました。
先日ピンチョンの『メイソン&ディクソン』を読み終わりました。忙しくて読めないときもあって読み始めてから半年くらいかかりました。細かいところは覚えていないし、おおまかな筋も結構追えていませんが(アメリカの地理とか歴史がちっとも知らないので、ときどき話が意味不明になってしまいました)、終盤のメイソンとディクソンのその後的ところとラストはしみじみしてよかったです。上下巻で1000ページ越えなのではるばる来た感があります。ピンチョン全小説シリーズはもう次の『逆光』の上下が発売されていて、『メイソン&ディクソン』よりさらに長いので、これもいっちゃうかどうか迷っています。と思ってたら、もう次の『スローラーナー』も発売なのか。

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モアレと確率と組版システム

2010-12-01 山田 信也

モアレのアレは漢字で書くと荒れとかそういう感じだと信じていたのに、まさか、oiréだとは。。フランス語だとは。。そして起源は17世紀とかまで遡るとは。恐るべし、モアレ。
最近、確率・統計のことを勉強したいと思っています。しかし、確率・統計には微積分の知識も必要になってくるらしい。。微分積分から勉強しないといけないと道は長い。とか考えていたら、ふと、去年の年末くらいも(ちょうど、高校生の教材の仕事で、モンティ・ホール問題の話が出て来たりしていた後のことでした。)数学とか勉強したいなーとか思っていて、今日現在何にも勉強されていないことを思い出してがっかりしました。
マンガでわかる統計学』とか『プログラミングのための確率統計』などをちょびちょび読み出しています。どちらもオーム社の本ですが、オーム社といえば、プログラム開発っぽいツールとかを組み合わせてやってるような組版システムが、とてもまねできないけどすげーなあと思います。XML風の構造化した原稿をバージョン管理システムで管理し、サーバ上でTeXを経てPDFが出力されるという。。で、そのPDF変換システムがGaucheで書かれているという。。渋すぎます。著者も編集者もプログラミング方面の素養がないととても成り立たなそうですが、普段自分たちがやっているのとは全く別なツールで、こういうやり方もあるのかと感心してしまいます。でも誰も真似できなさそう。。

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ゲイ・コミックと新人

2010-10-29 山田 信也

田亀源五郎さんの新刊の作業で、「君よ知るや南の獄」の制作のときに作った(というかwebで拾って来たサンプルコードを切り貼りした)indesignのjavascriptを引っ張りだして来て作業しました。吹き出しにいれるセリフのテキストを、
★改ページ★
1コめの★改行★吹き出しの★改行★セリフ
2コめの★改行★吹き出しの★改行★セリフ
3コめの★改行★吹き出しの★改行★セリフ
★改ページ★
みたいなかたちに整形しておいて、読み込ませると
★改ページ★のところでページを切り替えつつ、吹き出しごとに別のテキストフレームを作りながらテキストを読み込むスクリプトです。このスクリプトを使うと、ページの右上にセリフの入ったテキストフレームが何個も重なりあった状態になります。そのテキストフレームを所定の吹き出しにあわせて手動で移動する作業を大原にやってもらったら、こうなりました
そういえば、和田さんのポットでの初仕事?も同じく田亀源五郎さんの「田亀源五郎【禁断】作品集」だったそうです。

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ここ一番にとことん弱い

2010-10-07 山田 信也

この前に日誌を書いたときには、優勝は時間の問題と思われたのに、、その後大事な試合にことごとく負け続け、気がついたら3位です。矢野選手の引退セレモニーは素晴らしかったのになあ。。優勝できそうだったのになあ。。
先日、『民主党政権への伏流』の広告を出した、朝日新聞の掲載誌、たまたま社内に転がっていたのをぱらぱらと眺めていたときに書評のところで見つけた『球場ラヴァーズ』1巻を読みました。カープの話ですが、野球ファンには面白いと思います。

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引退

2010-09-10 山田 信也

矢野燿大選手が今季限りで現役引退を表明しました。引退会見見て泣きそうです。引退試合見たいなあ。引退試合が開催されるとしてTV中継があるかも重大問題です。代打の神様八木の引退試合は見る気満々でいたら巨人戦にもかかわらず中継がなくて観れなかった記憶があります。。
ネットで見てると9/30日の甲子園最終戦が有力候補のようですが、それまでに優勝決まるかなあ。

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どうでもいいマンガのはなし

2010-08-11 山田 信也

単行本を買い集めているマンガの刊行間隔の谷間に、今読むものないなあ、というときに、ちょこちょこと新規開拓を進めています。
最近開拓したもの。
シドニアの騎士』。最近の当たり。マクロスみたいな巨大宇宙船(中に街がある)なお話。アイドルはでてこない。人が光合成できる。
BLACK OUT』野球ミステリー。
進撃の巨人』本屋さんで見て帯ですごいあおられてたので買ってみたのですが、2巻は買うか迷い中です。
バビル2世 ザ・リターナー』横山光輝バビル2世の続編スピンオフ。
そうこうしているうちに8月は『鋼の錬金術師』の新刊がでるのではなかったか。。

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ハヤカワ文庫を読んだ

2010-07-05 山田 信也

最近、続けて2冊ばかり、ハヤカワ文庫のSFのやつを読んでいます。今読んでいるのが、円城塔『Self-Reference ENGINE』 (ハヤカワ文庫JA)で、その前が、テッド・チャン『あなたの人生の物語』(ハヤカワ文庫SF)。あまりSFというのが読んだことがないので、ちょっと普段読まないものを読んでみようかと思い。それなりに楽しんでいますが、ハヤカワ文庫は鷹の爪(〝〟)と読点が連続した場合に、一文字半(、と〝の間に半文字分のアキ)にならずに二文字(、と〝の間に一文字分のアキ)になっているのが、ちょっと居心地が悪く感じます。(たまたまなのか、ハヤカワ文庫としてそういうルールで統一しているのか、二冊ともそうなっていました。)

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InDesignでXML

2010-06-10 山田 信也

screen1.png
おおむね、構造パレット、タグパレット、ストーリーエディタの3つしか目にはいらないようにした状態のInDesignの画面。

なんやら別のアプリケーションのようです。
今日は簡易XMLエディタ的にInDesignを使ってみます。

このようなエクセルとかOpenOfficeとかエクセル風な何かがあって、A列はtitleタグB列にsubtitleタグとか各セルにタグ付けしたいとします。
screen2.png

今日の目的はInDesignのXML機能を使うことなので、エクセル風のもので各列の間に列を挿入してタグをびゃーん、とかは言いません。

とりあえずエクセルみたいななにかからInDesignにテキストを貼ります。
screen3.png
コピペするとタブ区切りになります。テキストを表に変換します。
screen4.png
タグパレットにてタグを準備します。
screen5.png

列を選択してタグパレットで付けたいタグをピコン。
screen6.png
全列にタグ付けし終わった後の構造パレットはこんな感じ。
screen7.png
わーいGUIのXMLエディタみたい。

表をテキストに戻す。
ピンクや水色に見えてるのがXMLタグのマーカー。
screen8.png

ファイルをXMLに書き出し。
screen9.png

このようにタグ付きで書き出される。(Jeditで開いたところ)
screen10.png

ストーリーとか表とかのInDesignが勝手につけたタグはいらないので、出てこないように書き出しの際にxsltをあててみる。
screen12.png
screen13.png
screen14.png
書き出したXMLにはストーリーとか表とかのInDesignが勝手につけたタグはなくなります。
xsltの書き方はこれでいいのかは、ちょっとかじったばかりなのでわかりません。
また、こんだけ.xslファイルにテキストを書くなら、普通に書き出して最初と最後のストーリーとか表とかのタグをあとでテキストエディタとかで消せばええやん、というのも今日のところは言わないことに。

DTPレイアウトソフトとしてInDesignを使っていると(本来そのためのソフトだし)、どうもInDesignのXML機能というのはピンとこないので、ちょっとレイアウトから頭をはなして、全然別な考え方でXML機能を使って慣れてみようかと思い、こんなことしてみました。

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iTunesStore,XSLT,GIANT KILLING

2010-04-27 山田 信也

はじめて、iTunesStoreを利用して、ipod touchをOS3.xにアップデートした。3.0のアップデートは600円。思っていたより安かった。近くのセブンイレブンで、iTunesCardが3,000円のしか売っていなかったので、余った2,400円でiTunesStoreでアルバムを1枚(?と数えるのだろうか)購入。もう一個買うには中途半端な900円という残高になり、またiTunesCardを買ってくるか悩む。

IndesignのXML書き出し、書き出し時にXSLT を適用できるらしい。dotbookのTTXタグに変換するXSLTなども書こうと思えば書けるのだろうか。XSLTかじってみるべきか??

最近、ジャイアントキリングを13まで読みました。14は出たばかりなのでまだ買っていません。作者のツジトモさんは以前ポットの仕事で高校生向け教材の記事によくイラストを描いていただいていたことがあります。それなのに、2007年から連載してるのに、最近一気読みしたわけですが。。正直サッカーにはそれほど興味ないのですが、長期低迷するチームのサポーターには心引かれます。「チームに根付いている負けグセ」、「監督が変わったからって選手が変わる訳じゃない」、、どっかでよく聞いたことがあるような。

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DTPのスクリプトの参考書が欲しい

2010-03-23 山田 信也

InDesignやPhotoShopなどで自動処理できる用のJavaScript、AppleScript。ずーと前から使えるようになるといいなあと思ってはいるが、なかなか身に付きません。最近ようやく、web上の情報を元に、コードをつぎはぎしたりなどして使い捨てのスクリプトを使えるようになってきて大変よろこばしいです。JavaScriptの参考書は、圧倒的にweb向けのばっかりだし、AppleScriptの参考書はそもそも参考書自体が少ない。DTP向けの参考書では、最近ではjavascriptでは、組版時間を半減する! InDesign自動処理実例集 がありますが、ほかには知りません。DTPユーザー向けの、最近の環境に対応したAppleScriptの参考書を誰か書いてくれないかなあ。

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Indesign新機能(今更)

2010-02-06 山田 信也

この冬、ポットでは、メインの制作環境をIndesignのCSからCS4にバージョンアップしました。
いっきに3つバージョンが上がったので、新機能がてんこもりです。
すでにCS4が世にでてずいぶん経ちますが、今更、InDsignCS4の新機能(CS2や3ですでにあったかもしれない)紹介編。

●正規表現文字スタイル
段落スタイルの中に、正規表現で文字スタイルを適用する箇所を指定できます。CSでは、先頭文字スタイルでトリッキーに処理していたカッコ内Q下げがよりスマートに実現できます!
あと、別の話ですが、InDesignに流し込んじゃった後でも正規表現で検索置換できて便利です。

●テキスト変数
CSでは、セクションマーカーを使って書籍のハシラなどをつくっていましたが、ページが動いたら、その都度、セクションの設定を付け替えないといけなかったり何かと不自由。そして両柱はマスターページを分けないと対応できませんでした。
テキスト変数をつかうと特定の段落スタイルなどから自動的に柱を作成できます。両柱もたぶん平気(ためしてないけど)
で、柱はまあ満足ですが、自動でツメ(辞書などで小口に階段状についてる四角いやつ)をつける機能もつかないかなあ。

●クリップボードの内容に置換
検索置換の際、検索結果とクリップボードの内容を置換できます。
たとえば、【例】のような文字列を検索して、インラインのアイコンに一括置換みたいな処理も可能に!

●フォルダに再リンク
リンク画像を再リンクする際、フォルダを指定して、リンク画像をフォルダ内の名前が一致する画像にまとめて再リンクをかけることができます。拡張子で指定も可。実画像差し替え時には威力がありそう。

●不満
メニュー名がこっそりこなれた日本語に変わってる!
最前面に持っていったり最背面に移すのは、確かに、「重なり順」だけど、ようやく、「アレンジ」で身にしみているところだったのに!
メニューを探すのに時間がかかる!!

というわけで、キャプチャなしのお手軽バージョンでした。

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仕事納め

2009-12-25 山田 信也

年内は今日が最終日です。
今朝からお昼にかけて
ポット出版の単行本『日本の公文書』を入稿し、
年明けに回した仕事もありますが、
ひと仕事終えた気分で、お休みに入りたいと思います。
このあと4時からは大掃除です。
それでは皆様よいお年を。

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「版元ドットコム入門・電子書籍の状況から作り方売り方まで」Indesignからドットブックをつくってみたパートのレジュメ

2009-12-04 山田 信也

12月2日の開催の「版元ドットコム入門・電子書籍の状況から作り方売り方まで」で、
Indesignからドットブックを作ってみた手順をお話しました。

そのときのレジュメのPDFをアップします。
ご自由にダウンロードしてください。
ところどころ、操作画面が動く動画付きになっております。

InDesignからドットブックをつくってみた(デモ)

ポットの日誌での、本の現場ドットブック化の際の
レポートはこちらです。
はじめてのドットブック作成【本の現場編】

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『クズが世界を豊かにする』におけるYouTubeの画面キャプチャ大量貼り込み大作戦 

2009-11-27 山田 信也

松沢呉一さんの新刊『クズが世界を豊かにする』では、YouTubeの動画の例が75本取り上げられていて、それぞれの動画の画面を図版として載せています。
1本の動画につき、1〜4画面のサンプルがあり、画像の総数は、200枚超。

定型のレイアウトですが、貼り込み作業は大変そうということで、大量画像取り込み大作戦です。

まずは『落語を観るならこのDVD』で覚えたてのXML読み込みで貼り込み作業を半自動化。

画像をIndesignファイルと同一階層のLinksフォルダにまとめて、

<?xml version=”1.0″ encoding=”UTF-8″?>
<Root>
<gazo href=”file://./Links/001.eps”/>
<gazo href=”file://./Links/002.eps”/>
<gazo href=”file://./Links/003.eps”/>
  :
  :
  :
</Root>

という具合にテキストを準備して、Indesignで読み込ませると、
対応する画像フレームに画像を配置してくれます。

が、画像を貼り込む際の画像の拡大が指定できません。
問答無用で100%の比率で貼り込まれます。
一見真っ黒ですがこれでも画像は配置されているのです。

before.png

フレームの縦横比はYouTubeの動画の比率にあわせてつくっているので、
「オブジェクトメニュー」>「オブジェクトサイズの調整」>「内容をフレーム内に収める」
でOKなのですが、正直200回やるのは結構めんどい。。ということで、

組版時間を半減する! InDesign自動処理実例集を参考にjavascriptを書いてみました。

●ドキュメント上の全ページの全部の画像フレームの画像に
「内容をフレーム内に収める」をかける。

var pageObj = app.activeDocument.pages;
//アクティブなドキュメント内のページを対象にする
for (n=0; n<pageObj.length; n++) {
//1ページずつページ数分だけ繰り返し
  for (var i=0; i<pageObj[n].allPageItems.length; i++) {
//ページ上のオブジェクト数の分だけ繰り返す
    if (pageObj[n].allPageItems[i].contentType == ContentType.graphicType) {
//もし、オブジェクトの属性がグラフィックだったら
      pageObj[n].allPageItems[i].fit(FitOptions.proportionally);
//内容をフレームに収める
    }
  }
}

残念なことに、
トリミングして使いたい画像も、もれなくフィットしてしまいます。
ほかにも、ブジェクトの属性がグラフィックだけど画像が入ってないとかが
あるとエラった気がしました。

真っ黒に見えた画像もFitしてキャプチャらしくなりました。
やったね。

after.png

というふうにしてサンプル画像の貼り込み作業を終えました。
調べる時間も含めたら、人海戦術と比べてどれほどはやいかというと
それほどはやくもなかったかもしれませんが。。

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ず・ぼん15号入稿!

2009-11-04 山田 信也

昨日というか今日というか、印刷所にず・ぼん15号をデータ入稿しました。

作業中、印刷仕様をつくるため、
14号の入稿時のメールを見ていると、
去年は、8月29日に入稿していました。

某タイガース球団が首位独走のはずが雲行きがあやしくなった頃で、
なんか、台風が上陸するとかしないとか言っていたような記憶があります。
今年は、11月下旬並みの寒さで、
ドラフト会議も終了して、すっかりシーズンオフのような気分の中の入稿でした。
まだ日本シリーズやってるけど。

今度のず・ぼんは、たいやきが表紙です。

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はじめてのドットブック作成【本の現場編】

2009-10-26 山田 信也

ポット出版の新刊を、電子書籍版でも発行していくことになり、
第一弾として、本の現場を電子書籍化することになりました。

そこで、紙の本の印刷用の組版データ(Indesignデータ)を元に、
ドットブックを作成した際の手順をまとめます。

●1● 下準備

1 T-Timeをインストールします。
2 T-Timeの表示設定
TTXファイル(.bookのソースファイル)を編集しながら、
表示を確認できるように、T-Timeの表示設定を変更します。
T-Timeに付属のテンプレート、ttx_template.ttxを開いて、
表示設定を変更します。

[詳細]メニューから[解釈]>[HTML]をチェック
[詳細]メニューの[解釈]>[文字サイズ]をチェック
[表示]メニューから[タイトルバー]>[タイトル]を選択
[詳細]メニューの[初期値として採用]を選択

●2● Indesignの組版データからテキストを書き出す

TTXはHTMLに似たタグ付きのテキストなので、
まずは、IndesignデータからHTMLで書き出しをします
参考にしたサイト http://www.dtp-transit.jp/adobe/indesign/post_485.html
CS3からの書き出しが解説されているので、組版データはCS1で作成していますが、
CS3にバージョンを上げて作業することにしました。

1 HTMLの基本的なタグを読み込みます
まず、InDesign SecretsのHow to Export Basic HTML Out of CS2から、Load Your Tags PaletteにあるHTML tags fileをダウンロード、解凍し、html_tags.xmlを準備します。
次に、IndesignCS3で、[タグ]パレットを開き、パレットメニューから[タグの読み込み…]を選んで、
さきほどダウンロードしたhtml_tags.xmlを選択します。
タグパレットにHTMLのタグが読み込まれます。
tag_palette.png
最後に、タグパレットに最初からついているRootのタグは必要ないので、
これを削除し、(パレット下のゴミ箱のアイコンをクリック)置換のダイアログが出るので、htmlタグに置換します。

2 構造パレットで、タグ付きプリセットオプションを設定します
構造パレットのパレットメニューからタグ付きプリセットオプションを選んで、
テキストフレーム、表、画像とタグとの結びつけを設定します。
presetoption.png

3 段落/文字スタイルとタグを関連づけします
タグパレットのパレットメニューから、[スタイルをタグにマップ…]を選びます。
段落スタイルに対応させるタグを設定します。

段落スタイル
本文の段落スタイルにpタグ、
章タイトルの見出しにh1タグ、
インタビュー内の小見出しにh2タグ、
付記の見出しにh3タグ、
文章の区切りの●にh4タグ、
文字スタイル
太字に、strongタグを割り当てました。
style_map.png

4 Indesign上で、タグの属性を設定します
あとからエディタ上でも出来そうですが、なんとなく先にやっておいたほうが
よさ気に思ったので、目次のリンクの設定を先にIndesign上で済ませてしまいます。

タグパレットで、新規タグを選んで、T-Timeの目次用のタグT-CONTENTSを作ります。

構造パレットで、目次の部分のテキストフレームに割り当てられている、divタグを選択し、
タグパレットのT-CONTENTSをクリックしてT-CONTENTSタグに置き換えます。
同様に、目次の本文に当たっているpタグをaタグに置き換えます。

本文中の見出し部分に、目次とのリンクを張るため、
章見出しの部分のh1タグのところに入れ子上にaタグを付けます。
構造パレット上で、該当のh1タグを選択した状態で、タグパレットのaタグをクリックしますが、
そのときに、上部のラジオボタンで割り当ての方をオンにしておくと、h1タグの上に入れ子状に
aタグが設定されます。
midashi_atag1.png midashi_atag2.png

目次と該当する見出しのaタグに属性を追加します。
目次(リンク元側)には、href=”#01″などhref属性、
見出し(リンク先側)には、name=”01″などname属性を設定します。
構造パレットで該当のタグを選択して、属性を追加ボタンを押して設定します。

zokusei.png

5 XMLを書き出す
いよいよ書き出します。
ファイルメニュー/メディア間の書き出し/XML…を選びます。
保存先を選んで、保存します。
保存時のオプションで、ルビをXML形式で書き出し
にチェックをいれておきます。
xmloption.png

6 図版を書き出す
5までで、テキストの書き出しは終了ですが、
グラフや表組の図版は、画像として貼り込むことにしたので、
Indesignから、Jpegで書き出します。

Indesignドキュメント上で必要な図版を選択した状態で、
ファイル/書き出しを選んで、フォーマットをjpegにします
書き出しのオプションで、選択部分にチェックをいれて
ファイルを保存します
jpg.png

●3● TTXファイルの編集

ここからは、TTXファイルをテキストエディタで編集し、
T-Timeで表示を確認しながら作業を進めます。

1 ttxテンプレートに書き出したテキストを貼付けます
ttxテンプレートをコピーして、hongen.ttxにします。
書き出したXMLのhtmlタグより内側の部分を
hongen.ttxのBODYタグの内側にコピー&ペーストします。

2 改ページをいれる
章見出しごとに改ページをいれます。ドットブックの改ページのタグはT-PBです。
<a name= を <T-PB>(改行)<a name= にまとめて置換します。

3 鷹の爪を置換する
縦組中では、ダブルクオーテーションの役割に鷹の爪(ちょんちょん)つかいますが、
T-Timeでは、ダブルクオーテーションを自動で縦組横組に応じて、
鷹の爪と切り替えて表示してくれるようなので、鷹の爪をダブルクオーテーション“”に
一括置換します。
そもそも、TTXファイルの文字コードはShift-JISと決められているので、
鷹の爪は文字化けしてしまいます。

4 ルビを置換する
ルビをXML形式で書き出すと、このようになっていました。
<aid:ruby xmlns:aid=”http://ns.adobe.com/AdobeInDesign/3.0/”><aid:rbc><aid:rb>親</aid:rb><aid:rb>字</aid:rb></aid:rbc><aid:rtc><aid:rt>るび</aid:rt><aid:rt>もじ</aid:rt></aid:rtc></aid:ruby>

これをT-Time式のルビの表記に置換します。
<T-R>親字(るび<!>じ)

ルビ部分のはじまり
<aid:ruby xmlns:aid=”http://ns.adobe.com/AdobeInDesign/3.0/”><aid:rbc><aid:rb>
を<T-R>に置換

親文字の区切り
</aid:rb><aid:rb>を消す

親文字の終わり・ルビ文字の始まり
</aid:rb></aid:rbc><aid:rtc><aid:rt>を(に置換

ルビ文字の区切り
</aid:rt><aid:rt>を<!>に置換

ルビ部の終わり
</aid:rt></aid:rtc></aid:ruby>を)に置換

5 前後しますが、TTXファイルのHEAD部を編集します。
TITLEタグ内にタイトルをいれます <TITLE>本の現場</TITLE>

T-Timeタグ内の属性をいくつか編集します
tateyoko=2 →二桁まで縦中横処理をする
author=”永江朗”
publisher=”ポット出版”

6 スタイルシート
見出しの大きさや書体を調整したいと思って、
スタイルシートで指定してみます。
HEADタグ内に
<STYLE type=”text/t-time”>
h1 { size:120%; face:”ヒラギノ角ゴ Pro W6,Osaka,MS ゴシック”; linespace:24 }
</STYLE>
のように書いて、T-Timeでプレビューしてみたところ、変化なし。。

見出しのh1タグに、<h1 t-class=”midashi”>
として、
<STYLE type=”text/t-time”>
h1.midashi { size:120%; face:”ヒラギノ角ゴ Pro W6,Osaka,MS ゴシック”; linespace:24 }
</STYLE>
とすると今度はプレビューに反映された!
スタイルシートで見た目を指定するには、
t-classの指定が必須なのかなあ、、うーん。

7 部トビラをつくる
部トビラは、改ページをして、文字をセンター揃えにしました。
そのあとの改ページで、センター揃えを解除しています。

<T-PB
valign=middle >
<A name=”1B”><T-FONT xsize=160%>本はどう生まれているか</T-FONT></A>
<T-PB
valign=top>
butobira.png

8 図版をリンクする
TTXファイルと同じ階層にimgフォルダを作り、
図版のjpegを保存します

図版を入れたいところにT-IMGタグをいれます

<T-IMG src=”img/zu01.jpg” >

9 表紙をつくる
表紙用の画像を作成し、図版と同様にimgフォルダに保存します。
表紙画像は背景となじませるため、画像の外周は透明にしたpngで作りました。
以下のサムネイルでは、透明のところが黒く表示されていますが。。

hyo1.png

画面が縦位置のときは横幅に、横位置のときは縦幅に合わせて、
画像サイズが拡大縮小するように、分岐を書きました。

<T-CASE screen.portrait>
<T-IMG src=”img/hyo1.png” width=”80%” orgwidth=”480″ orgheight=”480″ shrink=screen a=0 startpoint=1>
</T-CASE>
<T-NOCASE screen.portrait>
<T-IMG src=”img/hyo1.png” height=”80%” orgwidth=”480″ orgheight=”480″ shrink=screen a=0 startpoint=1>
</T-NOCASE>

表紙の部分だけ背景色を設定したいのですが、
どうすればいいのかわかりません。

bgcolor属性で指定すればいいのは想像がつき、
仕様書を読む限りでは、BODYタグでもT-PBタグでもどちらでも指定できるようなのですが、
T-TimeでTTXをプレビューしてみる限りでは、
BODYタグの指定は生きるのですが、T-PBタグの指定が無視されます。

<BODY bgcolor=”#FFCC33″>
でいったん背景色を設定し、表紙と目次の間の改ページで、
<t-PB bgcolor=”#FFFFFF”>
と、背景を白く戻す指定をいれても、
背景がずっと黄色のままなのです。がーん。
haikei1.pnghaikei2.png

あとでわかったのですが、ここは気にせず、ドットブックに変換してしまえば、
T-PBタグのbgcolorの設定もちゃんと反映されるみたいでした。
T-Timeのバグ? それともなにか設定が抜けていたのでしょうか?

●4● サムネイルとpropファイルを準備する

ドットブック作成の手引きにしたがって、
T-Time書棚用サムネールファイルを作成します。
 特大 thumbnail.png 幅96×高さ128
 大  thumbnail_L.png 幅48×高さ64
 中  thumbnail_M.png 幅24×高さ32
 小  thumbnail_S.png 幅12×高さ16

TTXをドットブックに変換する際の設定ファイル(propファイル)を
作成します。

テンプレートdefault.propを元に編集しますが、
特に変更が必要なところはないようです。
ファイル名をttxファイルと同じ名前(拡張子だけ違う)にして、
書籍情報として「タイトル」「著者名」「発行元」を書き込みます。

1. // start of prop file
2.
3. book {
4. title: “(タイトル)”; //題名
5. author:”(著者)”; //著者
6.
7. publishcompany: “(発行元)”; //発行元
8. comment: “”; //コメント
9. //truefilename: “”; //正式ファイル名
10.
11. authorpassword: “SDnj87Lo”; //著者パスワード
12. }

最終的に、ファイルの構成は以下のようになります。
hongen.ttx
hongen.prop
thumbnail.png
thumbnail_S.png
thumbnail_M.png
thumbnail_L.png
img(フォルダ)←この中に表紙や図版の画像ファイルを保存

●5● dotBookBuilderでドットブックに変換する

ソースファイルの準備が終わったら、
dotBookBuilderでドットブックに変換します。

dotBookBuilderはwindowsのみ対応なので、
windowsマシンでアプリケーションを起動し、
ログインボタンを押して、ログインします。

入力ディレクトリで、TTXファイルのある上位ディレクトリを指定し、
出力ディレクトリを任意の場所に設定して、
ワーキング .bookを生成 ボタンをクリックすると、
出力ディレクトリにdotbooks_workingフォルダができて、
hongen_working.bookが生成されました!
folder.png

hongen_working.bookをT-Timeで開いてみると、
dotbook1.pngdotbook2.png

背景色もちゃんとなっています。
実際にPCでのダウンロード販売で使用するには、
有償でPC配信用のドットブックに変換しないといけないのですが、
今回は、まだ試作の段階なので、有償の変換は行いませんでした。

というわけで、はじめてのドットブック作成レポートは
これにて終了とさせていただきます。

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DVDで落語でXMLでgo!その2

2009-09-29 山田 信也

連休をたっぷりお休みして、記憶もうすれつつありますが、
忘れてしまわないうちに、このあいだの続きを書きます
コメントいただいてしまってなんだか恐縮です

落語本のフォーマットはこのようなものです。
format.png

●フレームが、4種類
1 DVDのタイトルと落語家名やデータの入っているブロック
2 本文のストーリーが流れるブロック
3 あらすじなど脚注が流れるブロック
4 画像のはいるフレーム

●段落/文字スタイルが7種類
1 DVDのタイトル
2 落語家の名前
3 価格などの情報
4 本文
5 あらすじ・演者プロフィールという見出し
6 脚注の中の題名や名前の見出し
7 脚注の本文

という構造になっています
それに対応するように、テキストにタグをつけます

<?xml version=”1.0″ encoding=”UTF-8″?>
<Root>

<dvd>=フレーム1に対応するタグ
<title></title>=スタイル1に対応するタグ
<name></name>=スタイル2に対応するタグ
<data></data>=スタイル3に対応するタグ
</dvd>

<photo href=”file:///Links/jacket.eps”></photo> 
=フレーム4に対応するタグ(画像ファイルをインデザインファイルからの相対パスで指定する)

<honmon></honmon>=フレーム2/スタイル4に対応

<kyakuchu>=フレーム3に対応
<midashi></midashi>=スタイル5に対応
<kyakuchuname></kyakuchuname>=スタイル6に対応
<kyakuchutext></kyakuchutext>=スタイル7に対応
<midashi></midashi>=スタイル5に対応
<kyakuchuname></kyakuchuname>=スタイル6に対応
<kyakuchutext></kyakuchutext>=スタイル7に対応
</kyakuchu>

</Root>

フレーム1や3のように、一連のフレームの中に、
複数のスタイルが出現する場合にはタグを入れ子にしておきます

こんな感じのタグをテキストにつけて、
一旦、文字や画像を空っぽにしたインデザインのファイルで、
XMLを読み込み…
をして、読み込むと、
xmlyomikomi1.png
なにも起こりません。
が、よくみるとウィンドウの左側、構造パレットにタグが読み込まれています
構造パレットからタグをドキュメント上の対応するフレーム上にドラッグアンドドロップすると、

xmlyomikomi.png

こうなります。
まだスタイルはあたっていません。

構造パレットのパレットメニューから、タグをスタイルにマップ を選び、
タグとスタイルを関連づけます。
map.png

ここまでが下準備です。
2個や3個だったら手作業で流したほうがはやいです。

落語本では50本の原稿を流し込むので、
下準備でつくった見開きページを50個に複製します。
このとき、複製したページの構造パレットのタグが、
どうも、ドキュメント上のフレームの重なり順で下のものから
表示されるようなのですが、構造パレットのタグの並び順と
xmlファイルのタグの順番がずれると、流し込みが
うまくいかないので、ページを複製するまえに、
フレーム1を最背面にし、2→3→4の重なり順になるようにしておく必要があります

で、ページを複製し終えたら、
50件分のxmlを読み込みます
kansei.png

上の画像はうそものなので、構造パレットに1個分しかありませんが、
50件の流し込みも秒殺でした。CS3なら。

ひどく長くなりましたが、DVDで落語でXMLでgo!その2 手順編でした。

いま横で和田さんとゆん君が当の落語本の追い込みをやっている様子でした。

3 件のコメント »

DVDで落語でXMLでgo!その1

2009-09-18 山田 信也

和田さんとゆん君が、落語のDVDを紹介する本の制作を進めています。
10月の初め頃に印刷所に入稿するようです。そんな和田さんをよこからそそのかして
IndesignでXMLを使って組版作業をしてみました。
忘れないうちに記録を残しておきます。

こんなフォーマットに流し込む場合

1個や2個なら手で流し込んだ方がはやいが、50本もあれば、
自動処理のうまみが生きてくるハズ、、だったのですが、、
たしかに、Indesign君に「ここのたぐが閉じてません!」とか言わせない、
万全の準備をもってすれば、50本も秒殺でした。。。。

CS2や3では。

ポットのメイン環境の無印CS君は、
5個や10個くらいならよくやってくれるのですが、
50個もあると、悲鳴をあげてシャットダウンしてしまうのです!!
なんたることか。

そんなこんなで、結局作業は夜明け前までかかってしまいましたのでした。

具体的なやり方なども書くつもりでスクリーンショットもいっぱい準備したのですが、
残念ながら終電がせまってきたため、後日パート2にて
9月の連休前最後の日誌が尻切れトンボですみません。

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