2008-12-16
渋谷区図書館職員研修・レジュメ
先週、区立図書館の職員研修で喋らせてもらいました。
参加予定者(参加者集計は聴いてない)は正規職員18人+非常勤職員18人でした。
終わってからは17時前から飲み始め、23時半まで飲んでました。
2件目はカラオケスナック(!!)ってやつ。
レジュメを載せておきます。
話は少しずれるけど、こうしてレジュメをこの日誌に載せておくと、
あとあと、検索に楽なんですね。
ではでは。
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渋谷区図書館職員研修───図書館運営の今日的在り方
2008.12.11(木)13:30〜16:30 沢辺均
■1■ 図書館の役割は何だと考えているか
「現代社会は、人が望むかぎりすべての人間の「自由」を対等な権限として解放する社会システムという方向に向かっている」(竹田青嗣)
それぞれの人間の「自由」は衝突することを含むので、それを調整するルールをつくっていくことが重要な課題。
ルールをつくる場合に民主主義というシステムを取りあえず生み出したが、情報の偏在が、その障害になる。
図書館の役割は、情報の可能な限りの公開、情報にアクセスする物理的な手段を提供するもの。
・行政資料の収集と公開(「私たちは知らされていない」という意見)
・情報へのアクセス
■2■ 図書館サービスとして最近考えたこと
●「商売(営利活動)」との協業
「企業の論理」という言い方への疑問
本が売れることは、図書館の基盤をゆたかにすることではないか?
逆に、図書館の発言権をうまくいかせばうまくいく
書店/出版社/さまざま考えられるのではないか
●OPACはなぜ、所蔵していない本を検索できないのか?
●書誌情報 学校(小中高大)/区内私設図書館
●障害者サービス
●メールマガジン 地域資料としての写真情報
●ふるさと納税
●運営の合理化
■3■ 図書館をめぐるさまざまな問題について
●『中小都市における公共図書館の運営』(中小レポート)以降の指針の不在
●誰が図書館を運営するのか? 司会/公務員・非常勤・委託・指定管理
○資格 あるのもいいが必ず必要でもない/書店員には資格がないが有能な人がいる
→司書資格をことさら強調する必要はない
→公務員一般職場との人事異動をはずして、図書館経験者を蓄積させるための司書議論であれば、
資格問題と切り離して考えればいい
○公務員と非常勤 図書館員としてどうか/待遇がどうか
・図書館員としてどうか
→公務員採用試験を経ているのだからそのレベルの能力はある可能性が高いが
試験を経ているのだから高い能力を備えている、ことにはならない
→例えば選書 公務員だろうと非常勤であろうとできる人はできる、できない人はできない
→
・待遇をどう考えるか
→視点の違いでまったく違う見え方がある。複眼的な見方が必要だと思う
公務員と非常勤/一般の労働者と図書館非常勤、、、とすると一般の労働者と公務員は?
→「先払い」
○委託・指定管理
・民間の力を導入というが、一部を除いて安くするためとしか考えられない
・民間に力はあるのか?
・民間の力をだれがどう見極めるのか 結局、民間の力を導入できないのでは
・委託・指定管理の方法論ではなく、リーダーの意思だと思う
■4■ 図書館とのつきあいのなかで感じていること
N
M
C
●プロフィール
ポット出版(法人名 株式会社スタジオ・ポット)
・1989年 1冊目発行(径書房発売)/2007年 12冊発行/既刊約120冊
・デザイン・編集制作請負業(編集3人・デザイナー3人)/出版(編集1人・営業1人)/社長
兄弟会社 スタジオ・ポットSD←版元ドットコムのシステム開発から、出版社を中心としたサイト開発
・保管・品出しは倉庫に委託/VAN加盟・倉庫でデータ受発信
・有限責任事業組合(LLP)版元ドットコム組合員
1956年生まれ
1986年まで地方公務員
渋谷区役所/組合活動/保健所予防課、国民年金課、土木公園
デザイン事務所勤務をへて、1988年10月スタジオ・ポット開業(デザイン)
1989年11月 「外国人が公務員になったっていいじゃないかという本」をポット
出版として発行(発売は径書房)
1994年7月「ず・ぼん 図書館とメディアの本 1」を発行(新泉社発売)
2000年版元ドットコム
2006年NPOげんきな図書館(東中野・江古田図書館を受託)副理事長
[...] 12月11日(木)、弊社の沢辺が渋谷区図書館職員研修の講師を務めました。その時のレジュメはこちら。 [...]
[...] 2008年12月11日(木)の渋谷区図書館職員研修で話をさせてもらったんですけど、その時のアンケート(感想ですね)が送られてきました。 こういうの、ちゃんと送ってもらうと嬉しいです。 共有するのもいいことですよね。 [...]