2010-05-28

レジュメ●平成22年度山梨県公共図書館協会 全体研修会

ふー、危ない橋を渡り過ぎ?
これから甲府に行くんだけど、たった今レジュメ完成。

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レジュメ●平成22年度山梨県公共図書館協会 全体研修会
2010/05/28金 甲府市立図書館

図書館と出版、直面している問題
もう一度「図書館とは何か」から考える

●最近の図書館×出版界をめぐる動き

○日本ブックサーチ(ジャパニーズ・ブックダム)
・日本語の本の、全文検察、一部の表示
・賛同する出版社とNDLで協力
・著作権者・出版社の同意、参加・不参加、途中参加・途中離脱自由

○デジタル三省懇
(デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会)
・総務省、文部科学省・経済産業省 +国立国会図書館(NDL)
・デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に向けた検討

○公共的書誌情報基盤整備
・出版界の近刊情報なども利用
・NDLが早期に提供

○JPO(日本出版インフラセンター)近刊情報EDIデータ
・書店(ネット・リアル)で発行前に予約をとる/仕入れ精度向上のため
・返品対策

○こうした動きの背景
・国立国会図書館長尾真館長 長尾構想
・インターネット/デジタルの拡大
・出版不況(無料の読み物が増えている)
(図書館での料金徴収)

●図書館×出版界が直面している課題の背景

○インターネットの発展からメディアの変貌
→クズが世界を豊かにする(松沢呉一)
 だれでもメディア(小林弘人)
 集合知(Web2.0)
→社会の高度化は、チームでの対応を必要とする

○自由の拡大/民主主義→みんなで決めることが増えている

○文字は読まれている
・書記言語の有用性
・文字は読まれている/書かれている
「2009年版読書世論調査」毎日新聞社
88=73% 95=70 00=84 05=71 08=79 70年代〜90年代70前後

●図書館が果たせるかもしれない役割

○それでも図書館は必要か
・図書館の役割は、読み書き能力向上を始めとした、社会構成員の知的基礎力の向上と、
 多数で生きていくための相互に承認しあって生きていくための共通のルールづくりのために基礎情報提供
・としてもインターネット社会で、相変わらず必要かどうかはわからない
・電子書籍とその「貸し出し」が実現したら地域図書館は必要か?

○わからなくとも「メディア変貌」時代に残された課題に対応しておく必要があると思う
・情報・思想感情の、選別・抽出
・事実確認機能
・コンテンツの収集・整理 分類・編集 保存 →公開・発信 (地域)
(図書館の役割か、マスコミの役割か、クズの役割か)

○おまけ──一つずつ取組んでみませんか?
・書影利用
・書評データベース
・たとえば自治体の催しもの編集→発信


沢辺 均
(株)スタジオ・ポット/ポット出版
版元ドットコム・書誌検索実証実験検討会・JPO近刊情報WG・NPOげんきな図書館

http://www.pot.co.jp/diary/

★twitter @sawabekin

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