2008-11-26
同級生とシェイクスピア・ソナタ
同級生といえば、私もこの週末、小学校、中学校、高校と同じだった同級生たちと原宿でご飯を食べた。
田舎出身者なので、小学校から高校まで同じという同級生が50人以上はいる。
ヘタしたら幼稚園も一緒という人も10人くらいはいる。
都会じゃ考えられないかもしれないけど、つまり、18年間はほとんど同じ顔の中ですごしてきた。
18年も一緒だったらもう兄弟同然かと言われそうだが、ところがそうでもなくて、
気楽にしょっちゅうつきあえるのは、18歳以後の人生で出会った人のほうだったりする。
けれど子供時代を共有していたというのも、それはそれで不思議な感覚もあって、
ここ4、5年会うことが増えてきた。これも年をとったということなのか、な?
さて、その中の一人の話。
娘が大学を卒業して、この春就職した。
その企業は大手だけれども部門がいろいろ分かれていて
娘が採用された部門は数人の新人しか採用されなかったそう。
そのわずかな新人の中で、娘はものすごい気の合う友だちがひとり出来た。
ノリも笑いも合う、らしい。
話していくうちに自然にこんな話も出る。
「出身も大学の地元なの?」
「ううん。マルマル県」
「へーうちのお母さんもマルマル県だよ」
「えっ、マルマル県の何市?」
「マルマル市」
「えー! 私、そこの隣のペケペケ市! でもお母さんはマルマル市出身なんだよ」
「へえー。お母さん今何歳?」
「37歳」
「ええーうちのお母さんも37歳!」
「高校とか一緒だったりしてねえ。高校どこか知ってる?」
「うーんと確かマルマル高校」
「えーうちもー!!!」
「じゃあ同級生だったりしてー!」
「えーそうかもー!」
「キャー」
(会話はすべて私の想像)
そんなこんなで会話は終わり、家に帰って娘二人は親に報告。
親たちはさっそく娘を通して相手の旧姓を聞き出す。
そしたらなんと高校の同級生でしかも3年生のとき同じクラスだったことが判明。
なんたる偶然。
こんなこともあるんだねえとその偶然にみなで驚いた一日だった。
しかし、のんびりこんな日記を書いている場合じゃありません。
今日は岩松了さんの新作戯曲『シェイクスピア・ソナタ』の入稿の日です。
12月中頃書店発売です。
戯曲はとっつきにくいと思っている方も多いでしょうが、はまると面白いです。
特に岩松さんの戯曲は面白い。
執拗に問いつめるセリフが続いたかと思うと、いきなりはぐらかされたりして。
親しいのかと思ったら、いきなり突き放されたりして。
言葉が放つ重さや、意味のなさや、いろんなことを考えます。
これまでも岩松さんの戯曲、いろいろ出してきました。ぜひ一冊手に取ってみてください。
そして新作も。
長くなりましたが、最後に一言、岩松さんのエッセイ集はこれまたむちゃくちゃ面白いです。