伏見 憲明

作家。 1963年生まれ。 著書に『魔女の息子』(第40回文藝賞受賞/河出書房新社)、『さびしさの授業』(理論社)、『ゲイという[経験]増補版』(ポット出版)ほか多数。 編集長として『クィア・ジャパン vol.1〜5』(勁草書房)、『クィア・ジャパン・リターンズ』(ポット出版)を刊行。 詳細なプロフィールへ→

オカマお遍路

ただ今、お遍路やってます。といっても、これは今回のQJrにおける個人的な制作コンセプト。前回は10万円弱くらいがなんとか自分のギャラになったのだけど、vol.2ではそれすらも見込めないので、ならば中途半端にビジネス行為と [...]

日本という国の嬲り者

二日連続でほぼ同い年の高名な表現者にお目にかかった。一人はゲイ&SM漫画の大御所、『嬲(なぶ)り者』『銀の華』などの作品で知られる田亀源五郎さん(ゲイ・エロティック・アーティスト)。もう一人は、『〈民主〉と〈愛国〉』で学 [...]

危うく

前にこの日記でご紹介した『いま生きているという冒険』(理論社/よりみちパン!セ)を上梓された冒険家の石川直樹さんが、伏見の本の感想をサイトで書いてくださった。感動のあまり危うく破水しかける(←尿漏れ?)。
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尊敬するゲイ

「尊敬しているゲイは?」と問われたら、今なら間違いなくゲイバー、アイランドのラクちゃんの名前を挙げるだろう。どうしてかと言えば、ラクちゃんほど等身大の自分を十全に生きている人はいないからだ。伏見をはじめとして自分のことを [...]

くっせぇ、くっせぇ

意味もなく新刊『男子のための恋愛検定』の写真を置いてみる。(宣伝→)
それとは関係なく、今日の話題は臭い。最近、伏見がやたら「更年期」を口にしているのには理由がある。鼻が明らかにこれまでとは違うのだ。前は臭いなどさして気 [...]

エンスト

う”ーう”ー。
先週はイケイケで仕事をしていたのですが、週明けから気持ちが塞いできて、取材するどころか、取材申し込みのメールが出せない。人に依頼する、というのは結構パワーが必要な行為で、テンションが上がっていないと連絡さ [...]

博士論文

「クィア・ジャパン vol.5—夢見る老後!」でお世話になった社会学者の小倉康嗣さんに、博士論文(「高齢化社会と人間生成ー現代中年のライフストーリー調査にみるエイジング」)を製本したものをいただいた。電話帳く [...]

デブは死ぬこともできない

先週からQJrの取材で毎日でいろんなところへ出向いているのだが、会う人ごとに体型について指摘される。待ち合わせ場所に立っていると、近づいて来るなり、「そんなにでかかったっけ?」と目を丸くした人もいれば、並んで歩いていて「 [...]

いただいたご本『いま生きているという冒険』

伏見が近年出会った人物の中でピカイチに印象深かったのが、この本の著者の石川直樹さんである。
編集者のお宅での食事会で言葉を交わすまでは、寡聞にして彼のことを知らなかったのだが、なんというか、その青年は、言葉少なに目の前に [...]

「ゲイ補完計画」投稿2

すっかり忘れ去られていた「ゲイ補完計画」。これも、当事者の中で被差別感や不満はあるにしろ、「まあ、こんなもんかなあ」という空気が強いことの表れだろうか? こういうときもっといろいろな意見が出て盛り上がると、日本でも社会運 [...]

メイキング・ラブ

映画『ブロークバック・マウンテン』に関しては、多くは語らず、いらだつので他人の批評は極力読まないようにしている。自分の心の聖域に確保しておきたい気分の作品なのだ。
昨日はロードショー公開で二度目の鑑賞。平日にしてはまあま [...]

斎藤綾子・新刊記念!

斎藤綾子さんが新刊『ハッスル、ハッスル、大フィーバー!!』を発表した。その名の通り、パチンコ小説である。もうパチンコ依存症にはたまらない作品だ。帯の言葉を借りると、「セックスも男遊びもテキトーにこなし、執筆もパチンコほど [...]

ニクヨに感謝!

ここ数年オカマの日にちなんで開催されている、歌舞伎町の巨大キャバレー「クラブハイツ」を借り切ってのゲイイベント「せれぶれいしょん」。ドラァグクィーンショーあり、ダンスパフォーマンスあり、歌謡ショーありの豪華なパーティで [...]

いただいたご本『オバサン論』

他人ごととは思えないタイトルの本である。
以前、二丁目で背後から「オバサン!」の呼び声を耳にして瞬時に振り返ってしまった自分は、オバサン・アイデンティティを持っているに違いない(あぁ、アルチュセール……)。昨今では「オカ [...]

DKNY

パチンコで数時間にン万円すってもまったく平気なくせに、他のものにはほとんどお金を使わない伏見である。パチンコに印税丸ごと持っていかれて余裕がないのもあるが、そもそも消費という行為に興味がわかない。物欲はほとんどなし。その [...]

先週は人の生死について考えさせられる一週間だった。知人が相次いで亡くなったり、大病をしている恩人をお見舞いしたり、海外で働いていた親友が、あわや半身不随かといった大けがで成田に搬送されてきたり、なんだか慌ただしかった。
[...]

ご冥福をお祈りします

フォトグラファーの早坂ヒロイチ氏(他のお名前でもお仕事なさっていたのですが、伏見とはこのお名前だったので)が急逝されました。早坂氏には、もう十年近く前、ぼくがAERAの「現代の肖像」に取り上げられたときに、数ヶ月にわたっ [...]

週末は新潟

週末は新潟へ行ってまいりました。新潟女性財団主催の講演会で、聴衆はおもに中年のおばさまたち。用意していった講演原稿が少々難しすぎることに途中で気づき、「ジェンダーフリーはなぜ駄目なのか」というテーマから、「なぜ「同性愛者 [...]

ヨン様に愛されました

単行本3冊一挙書き下ろしの反動で、このところパチンコに走っています。っていうか、書き下ろしの最中もストレス解消を言い訳にやっていたわけですが、先週あたりから病的に打っています。おもにエヴァだけど、新宿のエスパスでは水戸黄 [...]

自分の問題?

続けざまに、古くからつき合いのある親友たちにこんなことを言われた。
「あんたって周りにちょっと頭がヘンな人を招いちゃうところない? あんたから離れて生活していると、ホント、ああいう人たちに遭わないんだよね」(←海外で暮ら [...]