ウエブサイトはナレッジ(笑)データベース

2009-09-03 沢辺 均

この日誌で、結構いろんなことを書いているのだ。
それは、実は、ポットのスタッフに向けて書いている面があるんだけど、
どうも、スタッフはよそのことのように読んでいるのかもしれない。

たとえば、最近書いた、
・日本出版学会・出版流通研究部会(2009.06.18木)「版元ドットコム「成功」を考える」報告 [2009-09-01]
では、版元ドットコムのこと、こういう風に考えることができるんじゃないか?
とか、情報を公開する意味、ってこういうことだと考えてるんだ、とかを、スタッフにしってほしい。
(ここからが大切)だから自分のやってる仕事でも、情報のを社内に公開したり共有する意思をもってほしい、
などと思っているのだ。
「へーそうなんだ」から「ならばオレのやってる仕事で言えばこういうのを日誌に(あるは社内一斉メール)
書くといいんじゃないか、なんてね。

それから、
・twitterdeアンケート「Googleブック検索って使ってる人いますか?」 [2009-08-26]
なんかでは、「twitterでアンケートで使ってみようか?」とか、
「うーん、なら他にどんな使い方があるだろうか考えてみよう」とかを期待してるワケ。

うん、期待し過ぎか?

でこっから。今日はぜひスタッフたちにも実際にやってほしいことだ。

オレは、ウエブサイトって、(まあ大企業ではできないかもしれないけど)
自分の、あるいはポットのナレッジ(笑)データベースとして使うのがいいと思っている。

帝国データバンクみたいな調査会社から、年に一度くらい会社情報の確認の調査票みたいのが
送られて来る。ちゃんと答えて送ってる(なぜか?という理由は略)。

ポットは、ちょくちょく資本金を増やしてる。
これは、という人に出資をたのむのだ。すると、今資本金がいくらなのか記憶に自信がなくなる。
そこでウエブサイトで確認する。
そのために、ウエブサイトは増資したときに直しておくのを忘れないように気をつける。
ただし、直したらすべてわすれてもいい、と自分に言い聞かせてる。

書店から在庫確認/注文の電話がくるけど、
最近は品切れのタイトルを覚えられない。
オレのメモリがすり減っていることもあるし、品切れ本が増えた、既刊本が増えたからでもある。
なので、電話を受けながらポットサイトにアクセスして、検索して答えるように、してるし、させている。
これもポットで出している本のデータベースだ、。
だから、版元ドットコムデータベースに必ず登録→ポットサイトに自動で反映→ポットサイトの在庫情報などは最新のものになる、というサイクルを大切にさせている。

先に書いたオレの原稿も、ここに出しておくので、自分のマシンにはその原稿/データは置いていない。
ある種の、これまでに書いた原稿のデータベースなのだ。

つまりウエブサイトを「そのことが起こったタラ、サイトを更新」して、データベースとしてるのだ。
それも、一時はやったナレッジマネージメントみたいなもの。
もちろん、「お客の●●さんは酒が好き」とかの「ナレッジ」は掲載できない。
でも掲載できない情報なんてそれほどないんだよね。

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プレゼンやら打ち合わせやら

2009-09-02 和田 悠里

今日はH社の企画コンペに参加してきました。
このコンペでは、初めて他の会社の人たちとプロジェクトチームを組んで作業しました。
ウェブなどもからむ企画だったので、いつもより広い範囲で
企画を考える事ができて勉強になりましたし、よその人と組むのも新鮮でした。

コンペが終わりしだいサワベさんとS社に移動して打ち合わせを2本。
考える瞬発力が弱いのと、緊張しやすいのとで打ち合わせの時は困ります。
なんか発言しなくっちゃ!とアワアワしてしまって
ブレスト段階なのに自由な意見を出せてないな、
もったいないなとよく思います。

こういう機会に考えてみたら、私は「プレゼン」の分野はかなり不勉強。
(実際のデザイン作業も精進しなきゃならない事はたくさんあるのですが…)
うーん、プロジェクトの大本から企画をプレゼンしていけたら強みになるし、
プレゼン力、企画力を上げるのもこれからの課題にしよう。

いつかすばらしいプレゼンをする日のために人前で話すと赤くなる癖を直したいです。

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日本出版学会・出版流通研究部会(2009.06.18木)「版元ドットコム「成功」を考える」報告

2009-09-01 沢辺 均

日本出版学会・出版流通研究部会研究発表で話をさせてもらった。
そんときの報告を、学会報のようなものに書くようにといわれて書きました。
なもんで、↓に公開しますね。ちなみに学会報は、まだ発行されてません。

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●日本出版学会・出版流通研究部会(2009.06.18木) 報告
版元ドットコム「成功」を考える

 版元ドットコムは2000年4月17日に本のデータベースを試験的に公開。8月6日に21社2,300タイトルでネットでの書籍販売を開始しました。以降、9年が経過して、現在148社、24,760タイトル(2009.08.31現在)の書誌情報をデータベースに掲載しています。
 とりあえず9年間つぶれずに活動を継続して来れたこと、会員社148社への成長などから、「成功」だったとして、その「成功」のポイントがどこにあったかを話させてもらいました。
 僕が考えるポイントは、会員(出版社)の利便性と情報公開と事務作業の徹底だと考えています。
 「書誌情報や在庫情報は出版社の役割だ」とか「本の出生・死亡情報くらいなぜ出せない」といった書店などからの批判もイッパイ聞こえてました。でも、版元ドットコムは「出さねばならない」ではなく、出すことがそれぞれの出版事業にプラスをつくる、ということに重点を置きました。版元ドットコムのウエブデータベースへの登録で、商品基本情報センターへの書誌情報転送をはじめ、取次の書店向き週報や、ネット書店の在庫情報の改善(取扱いなし→○日でお届け)を実現させました。
 情報公開は現代の組織運営に不可欠のものだと考えました。版元ドットコムから会員社への情報、また会員社自身の情報公開いずれも重要なポイントです。
 版元ドットコム自身の情報公開では、決算書も、会員への公開にとどまらずネットでも公開しています。月例の組合委員会議(これは株主総会を毎月やっているようなものです)参加資格もオープン化しています。
 会員社自身の情報公開といっても、特別な情報の公開を求めている訳ではありません。会員と会友全員のメーリングリスト=MLがありますが、会員社自身の疑問・質問も、事務局へ直接の問い合わせるのではなく、このMLに投稿することで、同じような疑問をもつ会員社とその疑問とそれへのアドバイスを共有するのです。
 当初は、事務局はほとんど無償でしたが、会員数の拡大や有料事業での利益を上げることで、現在は有償にすることができています。事務局を組織し、事務局に作業部分の多くをまかせることで、円滑な運営ができるようになりました。例えば、版元ドットコムで購入された場合、その連絡をメールでその会員社に送り、会員社からお客に発送していますが、その注文と発送は事務局が経過を見ていて、発送していない会員社への連絡もしています。

 業界団体などの「事業報告」は多くの場合、その理念や目的などが中心になっているようですが、当日の報告ではむしろ運営上のポイントを中心に報告させてもらいました。

レジュメ
版元ドットコムのWeb活用術/中小出版社のチャレンジと共同化
【01】版元ドットコムの現状
●形態 有限責任事業組合(出資30万×7社)
●組合員 語研/ スタイルノート/ 青弓社/ 第三書館/ 太郎次郎社エディタス/ トランスビュー/ポット出版/スタジオ・ポットSD
●会員 145社/総登録点数23,229点[2009-06-17現在]
●会友 60名[2009-06-17現在]
●決算 売上げ=2,164万円 TIBF会計=416万 販売管理費=1,642万 利益=108万円 
 販売手数料=148万円(=15%、本の売上げ1,000万)
●データ2008年度
・売上げ=3,326冊 \7,307,892
・会員数/書誌データ=22,749冊 137社
●版元ドットコムの事業(後述)
【02】版元ドットコムとは何か、なぜうまく行ったのか
(発足後数年間の困難)
●情報公開 総会資料/決算
●組織の公開制 月例組合員会議は参加資格なし発言可/議決権は組合員のみ
●メーリングリスト 連絡/相互相談
●事務局体制 発送確認/会費 →革命は事務である(竹中労)
●入会審査
●ノウハウの公開提供 ノウハウは聞いたらできるものではない
●批判ではなく、ただできることを自ら行う
●活動する人が得をする
●出版界の諸団体は活用 批判だけでなく提案(利用)
【03】版元ドットコムでやっていること
(興味のある方は、kin@pot.co.jpまでご連絡いただければ「版元ドットコム大全(A5/76ページ)」を無料でお送りします)
【04】出版業界で問題になっていることと、それにどう対処していこうと思っているのか
(沢辺個人の意見で版元ドットコム組合員の間でも意思共有していません/時間があればにします)
●Google問題の意見と対処方針(長尾真国立国会図書館館長の提案の「利用」)
●返品/委託/責任販売=35ブックス(筑摩菊池社長の発案)
●電子書籍をめぐるそなえについて
(2009.06.18木18:30〜20:45/八木書店本店・6F会議室)
沢辺均(日本出版学会会員、版元ドットコム代表)「日本出版学会・出版流通研究部会研究発表」

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