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[第9章●午前3時の小ワザ] 5… かな漢字変換 |
[2003.11.13登録][2004.07.26更新] |
石田豊 |
キーボードからの入力を通常スペースバーである「変換キー」を引金に漢字仮名交じり表記に変換するシクミを「かな漢字変換」とか「FEP(フェップ)」とか「IM(アイエムまたはインプットメソッド)」とかと呼ぶ。文字種が矢鱈多い日本語を使っている以上は、決して避けて通れないシカケだ。 一昔前には、「辞書を鍛える」というのがコンピュータの使いこなしテクニックの一つとして大いに議論されたものだが、最近はあまりうるさく言わなくなった。 辞書を鍛える、というのは、端的にいえば、「よく使う語を辞書登録する」ということである。 周知のように、かな漢字変換システムは読みを漢字仮名交じり表記に変換するための「辞書」を備えている。辞書といっても意味が記されているわけではない。よみと語彙がリストされているだけだから、「辞書」と呼ぶより「語彙リスト」あるいは「語彙データベース」とでも呼ぶべきものなんだろうが、伝統的に「辞書」と呼ばれている。 辞書には仮名漢字変換システムの制作者が頻度が高いと考える語彙をあらかじめ登録してある。しかし、語彙というのは使う人それぞれで大いに異なる。そこで、よく使うのに辞書に登録されていない語を、ユーザが自由に登録できるシステムになっている。登録して「辞書を鍛える」わけだ。 辞書登録を日常的に行っている人はいまでも多いだろうが(わたしもそうだし)、それが「辞書を鍛える」といわなくなったのはなぜだろう。 ひとつは、辞書の登録語彙数が増えたことだろう。最近のかな漢字変換システムの辞書の収録語彙は非常に多い。また何を登録すべきかの研究もすすんでいるようで、以前のように国語辞典丸写しというようなことはなくなったので、より「使える」辞書になったということもある。 別の角度から考えるに、「辞書を鍛える」というようなやり方が現実的ではないとみんなが感づいたのではないか。鍛えるという語感からは、そのための時間をまとめて取り、ある程度の語彙数を一気に登録するという感じがあるのだが、意外にその努力の成果は出てこない。快適さを感じ取ることができないのだ。「鍛える」なんてリキまなくても、入力していて変換しなかった常用語彙をその場でさりげなく登録しちゃうほうが、ずっと有効なのである。こういう作業だから、あえて大袈裟に「鍛える」なんて言い方はできそうにない。 もし「鍛える」というのなら、実は単語登録より、削除の方が有効だ。最近のかな漢字変換システムの多くは、自動登録機能といって、辞書にない語を確定した場合、それが自動的に辞書に追加されるようになっている。これはなかなか便利な機能なのだが、使っているうちに誤操作や、使用頻度の低い語の使用により、いわばゴミ的な登録が増えてくる。これをヒマな午後などに選んで削除してしまう。こうすると変換時のストレスが減る。 また、辞書には自分が読めない語も登録されている。たとえば福岡県に「京都郡」とかいて「みやこぐん」と読む地名がある。もし、これが読めないのなら、もし住所録登録でこの住所を入力するばあいも「きょうとぐん」として変換することだろう。つまり、みやこ→京都という変換は自分にとって、今後も使うことがない。 かな漢字変換のメイン辞書から登録語を削除できるかな漢字変換システムはほとんどない。しかし、もしお使いのシステムが、その機能をサポートしているなら、これまたヒマな休日にでも、よめない語、使わない語をどんどこ削除するということをお勧めしたい。すっきりしまっせ。 これは個人的な「好み」なのかもしれないが、つかっているシステムが「人名辞書」が別設定になっているなら、これは使わないようにしている(別設定になっていないシステムも多い)。「やすお」なんて名前は辞書におもいっきりたくさんの表記が登録されている。変換で、もっとも面倒なのは、多数の候補から選択するといことである。「泰男」なら「たいぜん→泰然」バックスペースで削除、「おとこ→男」と変換する方が、候補からの選択が少ないため、(わたしにとっては)かえってラクである。人名については、はなっから登録を期待していないから、人名辞書はイラナイのである。 登録といえば、妙に短い短縮形で登録する人がいる。「しえ」で「システムエンジニア」などという具合に。これはいただけない。ま、私見ですけどね。こういう略号は覚えにくいし、入力時にいちいち略号を思い出すという妙な思考回路をつくらなければならない。キーボードは慣れたらある程度早くなるし。 「のうすいしょう」で「農林水産省」、「にちでん」で「日本電気株式会社」というような略称はいいんですけどね。なぜなら、それは「思考の中でもその略称で呼んでいる」からである。そういうような略称以外は、登録しないほうがいいんじゃないだろうか。 わたし自身は、略称自体に意味をもたないものでの登録はしない。といいたいところだが、例外はある。「じたくじゅうしょ」で自宅(仕事場兼用)住所がでるし、「けいたいばんごう」で携帯電話の電話番号がでるように登録している。住所はよく使うので、登録しておくと非常に便利。重宝している。 ホントはあると便利だと思うのは、日付の変換ができないことだ。これはどこかの本で木村泉先生もお書きになっていたんだけど、たとえば「きょう」で変換すると本日の日付がでる、っていうの。 わたしが常用しているエディタではcommand+Dで今日の日付が出るが、エディタ以外の入力作業もある。今日は何月何日ってのは、いつもよく考えないとわからない。きょう、変換で日付がでればいいのに。わたしはその機能をもっているかな漢字変換システムを過去にひとつだけあったのしか知らない。システム的にはそう難しい機能ではないはずだから、なんとかならないものかな、と夢想する。 |
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じろちゃんさんより [2003.11.14] |
SKKIME 私も簡潔(?)なIMEを求めて、windows附属のIMEから松茸、そして今はskkime(阪本崇さん作)と言うのを使用してます。 Emacs 上で動作する SKK をWindows上で使用するようにしたクローンだそうです。 windowsで標準的なIMEと少し使用方法が違いますが、慣れるととても心地良いです。 これだと、デフォルトで"@"を打つと日付に変換されます。 もっとも、私の場合は日付を入力することが殆どないので、"@"は"@"のまま出力されるように変えてますけど。 |
ポストイッターさんより [2003.11.14] |
邪道ですね ◆(しかく)を早く入力しようとしてよくKのキーを飛ばして「氏アク」や「誌アック」と誤変換していたので(しあく)も(しあっく)も◆と登録していました。邪道ですね。 ____ 邪道とは思いませんけど。なんでそのミスタッチが生じるかは興味深い。ちなみにぼくはそのまちがいは経験なし。Yキーをよくミスします。(石田) |
渡辺慎太郎さんより [2003.11.19] |
OASYSとWXG 日本語IMで「きょう」と打って変換するとその日の日付が出てく る機能ですが、むかしのワープロ専用機OASYSにはありました。 (「ひづけ」「じこく」「にちじ」だったと思います。)わりと便 利に使っていていました。いまでも、WXGなど一部のIMには同様の 機能が搭載されています。 ____ OASYSがそうだったのは知りませんでした。一時期、毎日のように(すこしずつですが)使っていたのに。ウロンなことでありました。(石田) |
鈴木雄介さんより [2004.07.26] |
「な」で「中野坂上」 携帯電話には「な」で「中野坂上」、「お」で「大阪空港」なんて登録してます。乗換案内使うときにしょっちゅう使う駅名をあのクソ鬱陶しいケータイテンキーで打つのが面倒だからです。 とかいいながら、一時懸賞サイトにハマった私はPCの辞書に「じゅ」で「東京都世田谷区桜新町○-×-△」とか、「め」でメールアドレス一発変換なんてのを登録してました。そんな涙ぐましい努力をしたのに、2年で薬缶一個しか当たらなかったけど、、、アホラシ。 ____ かなしいかな。ぼくは携帯電話の電話以外の機能はほぼ使えません。イラつくからです。現在キャリアはボーダフォンなのですが、どこぞのシンプルケータイにのりかえようかなどと思っています。(石田) |
totoroさんより [2005-03-02] |
IME |
totoroさんより [2005-03-02] |
IMEで今日の日付 Googleで検索してここにきました。 IMEで日付を出してくれると便利ですね。私も欲しい機能の一つです。 SKKIMEだと@で出るんですね。でもカナ入力の多い私にはSSKはモード変換が面倒でした。 |
totoroさんより [2005-03-02] |
IMEで今日の日付 Googleで検索してここにきました。 IMEで日付を出してくれると便利ですね。私も欲しい機能の一つです。 SKKIMEだと@で出るんですね。でもカナ入力の多い私にはSSKはモード変換が面倒でした。 ATOKもMS-IMEもパレットを表示すれば入力できるけど、馬鹿馬鹿しくて使う気にもなれません。 |
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