2005-02-12
「Provincia Meccanaica」ほか3本
3日目。少しずつリズムをつかみ、また疲れもする頃。
でも、まだまだ朝からしっかりと見る気十分!!
「Provincia meccanica」
監督Stefano Mordini
ペトラ(以下P):朝9時から見た映画は、「Provincia Meccanaica」
イタリアの映画で、Stefano Mordini監督作品。
これって、私の一番のお気に入り!
淑子(以下Y):え! だってペトラは途中で出てしまったじゃないの。私は最後まで見たけれど・・・。
P:何言っているのよ! 冗談よ、つまり、コンペの中で私にとって、一番ひどい、最低最悪の映画だったわ! どうしてコンペに選ばれたのかわからないくらいよ。娘と3人の家庭に、母親の母が干渉して娘を自分のところに引き取り、そこから悲劇がどんどん生まれるっていうのだよね。途中でいろんなことがあって、それで家族は元通りになるのかっていう話。本当にひどすぎ!! 何も生まないし、意味もない極悪作品!
Y:何もそこまで・・・・(笑)。私は、コンペの中の最低作品とは思っていないよ。最後にマラソンランナーに扮して、家族の絆を問うあたりは、けっこう面白かったけれど。やっぱり自分にも子供がいて、思春期の難しさとか体験してわかっているから、身につまされるし・・・。最初はついていけないって思ったけれども、後半は良かったと思う。前半と後半のバランスが悪かったと思う。
「Les temps qui changent」
監督André Téchiné
P:次はカトリーヌ・ドヌーヴとジェラルド・ドパルデュー主演の映画。
フランス映画で、「Les Tenms qui changent」
監督はAndréTéchiné 。
Y:有名な監督だよね。それと、カトリーヌ・ドヌーヴを良く起用することでも知られていて、すごく気に入っているみたいね。内容は、カトリーヌを若かりし頃好きだった、今は中年のドパルデューが、偶然再会することで再び心を彼女に向けるというか・・・。
P:ナンなのよ、あの映画! そもそもフランス映画ってのは、ディアローグが多くて、もう、いっつもくだらないことしゃべって、プラプラプラ〜〜!っていっつも!! うんざりだわよ。ひどい映画! この日の映画に当りはなかったのよ。何もない、つまんない、そういう映画だったけれど、最も気になったのはドヌーヴの冷たさ。ベルリンに来たけれど、テレビでもどこでも、すんごく冷たい印象だった。それに、映画でも演技以前に冷たい人だって感じるわ。
Y:どこかの新聞のインタビューで、彼女に永遠の愛を信じるか、恋愛を信じるかっていうので、彼女は全く信じない。そんなのは幻想だと思っているし、恋愛なんて一時的なものにすぎないって、きっぱりと言っていたわね。何かよほどのことがあったんじゃないのかな?
P:そんな同情するに値しないわよ!! とにかくひどい映画、それでお終い!!
Y:はいはい!(笑)私もこの映画は何も感じなかった。ちょっと言葉が多すぎて、説明的な感じもしたわ。大人の映画なのだったら、それなりにもっと深く見せて欲しかったな。
「One Day In Europe」
監督Hannes Hannes Stöhr
P:この日を救ってくれた3本目の映画は、ドイツ・スペインの映画「One Day in Europe」。
監督はドイツ人で、2001年にパノラマで観客賞を受賞した、実力派のHannes Stöhr。
Y:4箇所のヨーロッパ、モスクワ、イスタンブール、サンチアゴ・デル・コンポステーラ、そしてベルリンの人々の様子を、サッカーの熱狂を通じて描くという、ユニークでちょっとコミカルな作品だったね。
P:楽しめた。サッカーのチャンピオンリーグのファイナルという設定で、人々はとにかくどこに行ってもサッカーに夢中になっていてね。
Y:盗難に遭って困っている主人公をそっちのけでサッカーをテレビで見ている警察とか・・・。ばかばかしいのだけれども、ちょっと笑えるというか。
でも私は自分もお財布を盗まれたことがあるので、そのことが笑えなかった。
人事じゃなかったな〜。
P:ドイツ人だったらわかるような細かいニュアンスで笑えるシーンがあって、例えばイスタンブールのタクシー運転手がドイツの方言で話すとか、ドイツにトルコ人が沢山移住しているからね、そういうことってなかなか良く描いていたなって思う。
Y:手法が若々しくて、楽しめたっていうのは本当にそうね。サッカー中継が同時に行なわれているその時の出来事ということで、面白い設定でもあったしね。