2006-02-17

8日目

そろそろ疲れがたまってきましたが・・・。ペトラは「私は一人暮らしだし、家に帰れば自分の時間だけれど、ヨシコは息子が待っていて、ご飯作って思春期の話を聞いて、掃除して洗濯して、他の仕事メールして・・・その上ブログも書いているんでしょ!? 信じられない、どうやったらそれら全てができるのよ!身体は大丈夫?」と心配してくれました。本当に自分でもどうなっているのか・・・。でも今のところまだ大丈夫そうなので、ガンガンご報告いたしますね!

Isabella_2.jpg

Isabella_1.jpg
Isabella

1本目は、コンペ作品「Isabella」香港作品です。監督はPang Ho-Cheung。香港生まれの33歳の若い監督。ヤンという少女と売春行為をする裏社会で生きているシン。いつものことであったはずが、ヤンが突然、自分はシンの子供であると告げました。困惑するシン。その後、かかわりたくないと思っているシンのところに、執拗にやって来るヤン。イザベラという名の飼っている犬が消えてしまい、そこから思わぬことに2人の奇妙な同居生活が始まるのですが・・・。
ペトラはもう耐えられなくなって途中退場。でも私はそんなに悪い映画とは思いませんでした。なので最後まで見ました。映像がきれいだなぁ、と思ったし、赤い色を効果的に使っていて、画面にメリハリがあったのが良かったと思います。それに、少女の役のIsabella Leongが、信じられないほど美しい!! いやぁ、彼女がスクリーンの中にいるだけで、本当に素晴らしい雰囲気がありました。顔もスタイルも申し分なかったです。演技は・・・??でしたけれど。内容よりも、付属するものが良かった作品だな、と思います。

ComedyOfPower_2.jpg

ComedyOfPower_1.jpg
Comedy of Power

2本目は、やはりコンペ作品「Comedy of Power」。フランスのClaude Chabrol監督。今年76歳になられるんですね!ひゃ〜!! 実は私は、1998年に、ベルリナーレのコンペに参加したシャブロール監督を取材させていただきました。ゴダール、トリフィー、シャブロール!!ですよね!!ヌーベルバーグの大御所。 もう、大感激してインタビューしたことを覚えています。シャブロール監督はその時に、「私が好きな世界の監督の上位3位の中に、日本の監督がいるんだよ!ミ・ゾ・グ・チ!」とおっしゃったんです。嬉しかった〜。あと、「日本から招待状が届くけれども、なかなか行く機会がなくて、ある時行こうかなと思っていたのに招待状が届かず、どうなっているのかと思ったら、作家のジャン・ピエール・シャブロールに間違って招待状が行ってしまい、彼が行ったんだよ。」と、笑ってしまうお話も伺いました。今回は、もう記者会見には行く力が残っていなかったので、やめてしまいましたけれども、お元気そうです。今回の作品は、大規模で複雑な、コンツェルンにまつわる汚職を担当することになった女性の裁判官。彼女がまっすぐに事件を解決しようとすればするほど、危険が漂うのでした。そしてついに、プライベートが崩壊し、夫が大変なことになってしまって・・・。新しいことは何もないと感じるものの、やはりシャブロール監督はマイスターなのだな、と唸らせてくれる作品でした。ペトラもそういう意味では満足したと言っていました。ただ、コンペで上映される類の作品なのかは、ちょっと疑問です。賞取りとは別のところで、もっと違った形で見たかったなぁ、と思います。女優や俳優が優れていました。

FindMeGuilty_1.jpg

FindMeGuilty_2.jpg
Find me gulty

3本目は、これもコンペ!「Find me gulty」Sydney Lumet監督のアメリカ作品。これ、裁判モノなのですが、陪審員の前で延々と攻防する被告と検事側の緊張感漂うやりとりが面白かったです。ですが・・・長い映画でして、本当に最後の最後のところでどうしてもトイレが我慢できず・・・(私って、こればっかりですよね・・・恥)ペトラに、「ごめん、私はトイレに行くけれど、最後まで見たいけれど行ったらもう終ってしまうだろうから、そのまま帰るね。明日感想を教えて。」と言って出て来てしまいました・・・。はぁ、ごめんなさい。1本目、2本目が英語の字幕スーパーで、かなり疲れてしまったみたいです。最後はドイツ語字幕スーパーだったので楽だったのですけれども、自然の欲求に邪魔されてしまいました!ということで、総括か明日にでも、この続きを書きますね。

丁度映画館を出る時、ホールは人でごった返していたのですが、そこで何か配っていました。試供品かな?一度は断ったのですが、違うお嬢さんがやって来て無理やりくださるので、とりあえずいただいたのですけれども・・・あれ!これってロレアルの新色ルージュではありませんか!!すごい太っ腹のロレアル!ロレアルは、毎年ベルリナーレのスポンサーになっているのです。それにしても・・・もっと驚くのは、ベルリナーがそういう高価な試供品に興味が全くないところ。日本だったら、人が寄ってきて私も私も、と取り合いになるのではないかな、とふと思ったのですが・・・。見ていると、4人に一人くらいは、いらないって言っていました・・・。帰宅して開けてみたら、キラキラ光るきれいな赤、オレンジ、ベージュが混ざったような色のルージュでした。ロレアルさん、ありがとうございます。