2006-02-14

4日目

本日の目玉は、なんと言ってもパノラマ部門のスペシャル上映である、イザベラ・ロッセリーニの映画。これは、今年生誕100年となる彼女の父親、故ロベルト・ロッセリーニ監督のことを書いた本が出版されたのですが、それに合わせてフィルムも制作した、というわけでして、大変注目されています。ところが、この映画を見るには、ジャーナリストもフリーパスでは入場できないので、無料チケットを前日に受け取らなければならないのです。そのチケットを手に入れるため、多くのジャーナリストが前日の朝8時から、ハイアットホテル内に設置されたプレスセンターに並び、もう大変な騒ぎ。毎年どんどんとジャーナリストが多くなっていることで、この朝のチケット獲得戦が過熱していて、見ているだけで疲れてしまいます。それに、8時半くらいに並んでも、もういっぱいなので長蛇の列に仲間入りし、ものすごく待たなければならず、そうなると9時から始まるコンペの1本目に間に合わなくなり・・・。と、悪循環を繰り返すことになってしまうのです。これ、本当に良くないですね・・・。
・・・ということで、私もペトラもロッセリーニは諦めました。全ての話題作品を見るのはどのみち無理ですから、体力温存のために最初からトライするのをやめたのです(笑)。まぁでも、良かったら新聞にも載りますので、それを読んでご報告したいと思っています。(本当でしょうか???)

それから、レトロスペクティブでは、何と日本の監督作品が上映されています! これは1本は見ようと思っていますので、その時にご報告しますね!少々お待ちくださいませ。

では本日の1本目(早く書かないと時間がありません!毎日更新するのは、私にとっては至難の業!)です。

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GRBAVICA

「GRBAVICA」オーストリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ドイツ、クロアチアの合作。サラエボ出身のJasmila Zbanic監督のコンペ作品。母子家庭で、生計が苦しいので、夜のクラブでウェイトレスをする母親。思春期で親の言うことをきかず、何かと反発する娘。そこに恋愛だの、他の人間関係だのがリンクして、にっちもさっちもいかない状態に入り込んでいくのです。娘は同級生の少年と学校を抜け出して、彼の秘密の宝物を見せてもらい・・・。
あまりにも身につまされて、何だか終ってから気分が悪くなりました(笑)。母子家庭の難しい点などは、本当にどの国も同じなのだなぁ、と妙なところで頷いたり・・・。でも、気持ちはわかるけれども、そんなに暗い作り方をしなくても、と思うのですけれどもね・・・。嫌な終り方ではないので、温かさも伝わってきました。

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A PRAIRIE HOME COMPANION

2本目は、やはりコンペの「A PRAIRIE HOME COMPANION」Robert Altman監督作品です。名女優、メリル・ストリープなどが出演していて、華やかではないけれども、味わいのある視点の面白い、豊かな作品。個人的には、さほど好きな方向性ではないのですが、さすが名監督は違うなぁ、と唸らせる細工が至るところに散りばめられていて、思わずうなってしまいました。あるライブのショーが展開するのですが、そこに出演するミュージシャン、マネージャー、経営者や歌手の娘などが織りなすドラマ。舞台裏での会話や、白いトレンチコートを着た美しいブロンドの「天使」が出てきたり、まぁ彼女は人を天国に連れて行く役目なのですが、彼女が見える人もいて・・・。ライブの中で、演技力のある俳優さん達がミュージシャンになりきって歌っている姿が印象的でした。

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WUJI The Promise

3本目は、コンペ外作品の「WUJI The Promise」中国のChen Kaige 監督作品で、皆さんもお馴染みの、真田広之、チャン・ドンゴン、セシリア・チャンなどが出演している超大作! おなじみ劇画タッチで、ドラマチック+ロマンティックも入ってどんどんひき込まれる独特の創りには、圧倒的な力がありました。みんなきれいな方なので、それだけでもうっとりとなります。映像も素適だったし、一瞬笑ってしまいそうな場面もありましたけれど(お姫様が白い鳥になって、ドンゴンが凧揚げをするように誘導するんです!それはちょっと・・・汗)、何とか失礼のないように押さえ、その後は真剣に感情移入できました。ドンゴン、素適〜〜!! 私は基本的にヨン様派ではありますが、韓国人の友達、ナイヨンと韓国に行った時、多くの女性が「ヨン様よりドンゴン」と言っていたのですけれど、それは何となく理解できました。でも私はヨン様派のままですけれどもね・・・笑。とはいえ、素晴らしい役だったので(姫を愛し、ひそやかに守り続ける奴隷)、思わず記者会見に行ってみました・・・。
「WUJI THe Promise」記者会見そうしたら、友達のH子ちゃんにばったり会って嬉しい情報交換。真田さんとドンゴンさんが俳優代表として出席し、カイコー監督が熱弁をふるっていましたが、真田さんの鋭い眼光が印象的でした。世界に通用する役者さんのオーラをしっかりと発していらっしゃいました。ドンゴンさんは・・・ものすごくハンサムで顔が小さい! スマートで、8頭身美男子です! いやぁ、韓国の俳優さんは凄いです!
生ドンゴンさんに会えて、何だかハッピー! そして素適な真田さんが日本人の俳優であることに、感謝です。