2008-02-11
ベルリナーレ 2月10日
毎日更新という、とてつもなく無謀な挑戦を続けている青木とぺトラです!汗
本日は、帰宅が何と夜の11時になってしまいました・・・。
(ぺトラは7時くらいだったようです。)
うう! でも、見たいフォーラムやパノラマ枠の映画をプレス枠で見るには(つまり、チケットなしで簡単に見るには)、夜の上映になってしまうんですね・・・。
なので、明日からは一度日中帰宅して、再び夜に出かけるという方法に切り替えます。
ぺトラとは、3本目から別の作品を見るために別行動にしようと思っています。
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本日1本目は、コンペ作品「The song of the Sparrows」(Majid Majidi監督)でした。
イラン映画です。
これ、とても印象的で良い作品でした! 主演のReza Najie(父親役)の素晴らしい演技に圧倒されました!
好きな作品です。
ぺトラがかなり興奮状態だったので、彼女の感想を書きますね。
イランのある家族を描いた、卓越した素晴らしい作品。
父親役の俳優が特に素晴らしかったが、他の役者もとても良かった。
片田舎で暮らす普通の人々を、とても繊細に描いた監督の力も光っていた。
ストーリィは、悪いことが重なり、さまざまな災難に出くわす父、そして家族の行動や言動。
その描き方が、ただトラブルを見せていくのではなく、ユーモアも交えていて引き込まれる。
これでもか、これでもかと災難が続くのだけれども、決して悲観する感じではない。
そして、自然のなんと美しいこと!
映画は全体的にとてもまとまっていて、村の様子と都会に出て行く場面とのコントラストも見ごたえがあり、最後まで躍動感があった。
生きる勇気を与えてくれる、愛情あふれる生き生きした映画だった!
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そして2作目は、やはりコンペでErick Zonca監督作品「Elegy」。
私は、特に面白いとは思いませんでした。
主演二人(B. KingsleyとP. Cruz)の人気でどうにか魅せるという感じで、後は何も残らなかったです。
ペネロペの裸体は、女性の私が見てもそれはそれは美しかったですが・・・。
これも、ぺトラが内容にも少し触れて感想を書いていますので、ご紹介します:
年配の大学教授と若い美貌の学生のドラマ。主演2人は悪い演技ではなかった。でも、ペネロペの美貌でごまかしている感じもなきにしもあらず・・・。あまり興味深い映画ではないなと思わせるのは、美や教授の人生観も描いているのに、話の展開が陳腐(二人の関係が、病魔という闇によって変化していくとか)なので、新しさを感じなかった。
私にとっては、それほど面白いとはいえない作品。
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3作目は、ぺトラと私は別の作品を見たので、先ずはぺトラから:
コンペ枠で見るコンペ外作品「Fireflies in the garden」(Dennis Lee監督)。
ジュリア・ロバーツ、ウィリアム・デフォー主演映画。
ある事故が引き起こす、以前から根深くあった葛藤・・・。でも、最後には和解し、全てが丸くおさまり・・というお決まりのパターン。
部分的に、ちょっとありえないんじゃないの?と首をかしげる展開もあった。たとえばデフォー演じる父親の変貌とか・・・。
何れにしても、良くある話で先が見えてしまうため、テレビドラマとしてだったら納得したかも。それ以上のものではなかった。
というか、結構私は退屈してしまった・・・。
・・とのこと。
あらら、彼女は最後に気に入らない映画を見てしまったんですね・・・。
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私は、フォーラム部門の「靖国神社」(Li Ying監督)を見ました。
これ、とっても興味深かったです!
ドキュメンタリーとしては、かなりの深いところまで追っているのではないかな、と思います。
アジアにおいて、靖国神社参拝というテーマは、とてもナイーブなものです。
中国生まれのYing監督は、彼の主張を押し付けるのでもなく、さまざまな視点の「靖国神社をめぐるそれぞれの真実」を描いていきます。
理性的に、知的に、そして心は熱く・・・。
それにしても・・・靖国神社の境内では、私などが想像もできないほどの、信じられないドラマが起こっているのですね・・・。
そのことだけでも、かなりのインパクトがありました。
作品の中で使われている音楽も、すさまじいセレクトでした。(ヘンリク・ゲレッキスのシンフォニー第三番)
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そしてその次に見たのは、やはりフォーラム部門のウガンダ作品「Divizionz」(Yes!That’s Us ウガンダの監督集団)です。
ちょっとドキュメンタリー風なドライブ感のある小品でした。
音楽にのって若者が動く様が心地よく、でも内容は貧しい村出身の4人の若者が、夢を実現させて村を豊かにしようとするプロセスで、さまざまな葛藤や友情問題、亀裂が起こり、少しずつ未来に向かって前進していくという感じでしょうか・・・。
若者のどうしようもなさといいますか・・・汗。何処も同じというか?笑
あまりまとまりのないごちゃごちゃした雰囲気もあったのですが、それだからこそのダイナミズムも感じられました。
ヒップホップ調の音が、ベルリナーレの他の作品とは違ったほっとするようなサウンドで、なんとなくそこが楽しめました。
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そして、本日最後の作品は、日本映画「パーク&ラブホテル」(熊坂出監督)です。
この作品の主役は、なななんと! 昔一世を風靡した美女シンガー、りりぃさんなのです!
最近のりりぃさんんは、私は「クロワッサン・プレミアム」誌でちょこっと写真を拝見したのですけれども、ずいぶん雰囲気が変わっていましたね。
例えば、マリアンネ・フェイスフルが年齢を重ねて外見が随分変化したことに、ちょっと似ていなくもないといいましょうか・・・。
でも、それはたぶん、役柄のせいなのかもしれませんね。
だとしたら、とても上手に演じていらっしゃったということだと思います。
59歳の、ひなびたラブホテルを経営している59歳の女性の役なのですが、まわりの人は彼女を
おばあさんとかばばぁとか
言うんですよね・・・。
それが、かな~~りひっかかりましたけれども・・・。
私的には、りりぃさんは決しておばあさんには見えないですが・・・。おばさん、でしょう??? 役としても、59歳はおばさんでは?
心に深い悲しみを持った人々との出会い、ラブホテルの別の顔(2部と言われている)の場所とりりぃさん演じる「おばあさん(汗)」を通して、人々が少しずつ悩みからの旅立ちをしていき、そして彼女自身もまた・・・。
と、ストーリィを全て書いてしまうのはつまらないのでやめておきますが、さすがにぴあ・スカラシップのサポートということで、悪くなかったです。
ですが、3つのエピソードの中心にいるのが全て女性であることと、主演もりりぃさんということで、これは意図的なのか・・・?
少年達がいい味を出してはいましたが、決して中心人物ではなかったし、エピソードのひとつが男性中心であっても良かったのではないかな、と思ったりもしました。
それにしても、面白いラブホテルです・・・。
場所が新宿だからこそなのかもしれません。
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ということで、本日はちょっと時間がなくて、駆け足で書いてしまいました。申し訳ありません!
総括でゆっくりと触れたいと思います! (できれば・・・ですが・・・汗)
ではまた明日! (あ! もう零時をまわってしまいました・・・ではまた今日!ということですね・・・)