2009-05-11

宮台真司『日本の難点』


相対主義の否定が不可能だと知りつつ相対主義を「あえて」否定するしかないーー「普遍主義の不可能性と不可避性」とはそうしたことです。

ーーさすが宮台真司先生! いつまでも相対主義の物差しで物事の根拠のなさを指摘して溜飲を下げているばかりでは仕方ない、ということですね。ジェンダー/セクシュアリティというローカルな分野でも、こういう議論を展開してくれる人が出てくればいいのに……。

「普遍主義の理論的不可能性と実践的不可避性」
「恣意性に敏感であれ!」という段階から「恣意性を自覚した上でコミットせよ!」という段階への変化です。

ーーとても刺激的で、共感するところ多の一冊であった。

もちろん星は ★★★★★!