2015-04-23

スピード

私が注文処理を毎日担当するようになって2週間ほど経ちます。

出版取次を介して送られてくる本の補充注文と客注は、注文FAXに入力済のチェックを入れ忘れることも無くなりスムーズに処理できるようになりました。

一方で、取次を間に挟まずに個人のお客様や書店に本を送る直販の処理は、いつも自分のメモ帳をさかのぼって手順を確認しながら1つ1つ行っています。

特に個人のお客様からの直接の注文は、ポットのHPやAmazonなどご注文いただいた場所?が様々な上、ご希望のご入金方法も異なるため、本を送る運送会社のセレクトや納品書・請求書のフォームの選択、発送通知の方法と内容をそれぞれ正しく組み合わせていかなければいけないからです。

何の間違いもなく本の発送準備をすることが第一なので、今は時間がかかってでもいいから慎重に作業して、慣れてきた1ヶ月後には取次注文と同じくらいのスピードで「次はこれをする」っていうのを判断できる自分でいたいなと思います。

そういえば今朝の出版会議で、「きれいな字(自分が好きな字の形)」「流行の字」が話題になりました。(ゲラに書き込まれている私の字の汚さがそもそものきっかけなのが複雑な心境になりますが…)

確かに字って1人1人特徴があるところが面白いと感じますし、だからこそ筆跡鑑定という本人を確認する方法が見出されたり、筆跡診断が考えられたりと多方面に広がりがあるんだな、と。

そして夜になって先日テレビに出ていた書道家の方のことを思い出しました。

「心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU」という番組の最終回スペシャルで過去に登場したゲストの総集編が流されていたのですが、柿沼康二さん(大河ドラマ「風林火山」のタイトルなどを手がけた方)がこんな話をしてらっしゃいました。

「手本を本気で真似ようとして、どんどん個性を無くそうとして、それでも出てしまうのが個性だ」。

柿沼さんは弘法大師の書を手本に毎日何枚も何枚も書を練習するんだそうです。

でも何枚も書いても手本と丸っきり同じ、寸分違わない字が完成することはなく、その違いを見極めることが個性の芽生えの第一歩だ、と柿沼さんは考えていらっしゃいました。

その時は「なるほどそうかもしれない」とすごく納得したのですが、今朝思い出せなかったのが残念です。

なので出版会議でこの話を出来なかった分、日誌に書いてみました。

次回以降の出版会議で何か新しい話題が出たときは、もっと頭を速く回転させてその時間中にきちんと話に乗っかりたいです。