2009-02-03

格差/派遣切り

格差や派遣、派遣切りの議論が活発だ。
いままで、ほとんど関心を引かなかったことが議論されるのはいいことだし、
これをキッカケに、本当の意味のワークシェアリングが検討されても欲しい。

この事に最近考えるいくつかのことを書いてみる。

・山谷のどや街なんかで日雇いをつづけてきたけど、
歳をとったことによって、仕事にありつけずホームレスになる人がいるだろうことは想像できる
・こうした人にも、社会保障がされるべきだし、そのための自分の払った税金がつかわれることも歓迎する
・だが、20代〜30代の人が仕事がないというのは想像できない。
 友人が介護の会社をやっているけど、相変わらず人でが足りないそうだ。
 友人の友人の小さな土方作業会社をやっているけど、ここも人が来ないそうだ。
 居酒屋「魚民」なんかをやっているモンテローザという会社が、
「各社の雇用調整により失業した正社員や派遣社員を対象に、当社の正社員として積極的に採用」として
 500人の正社員募集をしたそうだが、13日時点で説明会参加者が全国で約百人、採用実績47人だという

「魚民」なんかに採用の可能性があるのに応募しない人までふくめて、
派遣切り→ホームレスという道しかかれらにはない、という乱暴な議論がイヤだ。

また
格差や派遣切りは、正社員の既得権擁護のために生み出されていると思う。

大出版社の役員に聞いた話だが、
正社員の給料を減らせないので、別会社をつくって、別給料体系(安く!)にして、
仕事をそっちに持っていって、退職補充を減らし、正社員の数をへらしている、
そうだ。

正社員の既得権というのは、給料と職の保証。
職の保証を優先して、給料を減らす(その分、派遣などにまわす)ぐらいのことにしないと
格差と派遣切りは減らないと思う。
ただ、そうすると正社員の意欲が減りそう。たぶん、経営側は、それも怖いんじゃないか?

乱暴に言えば、
売上げ=給料+原材料費、という計算式が、会社をはじめ、街のたばこ屋も含めた、
あらゆる事業体のサイフの構造だ。
だから、売上げが減ったら、原材料費は当然減るが、給料も減らさなければ、
この計算式でプラス、もしくはプラマイゼロにできない。
給料は正社員の分と非正規しかないんだから、非正規を減らす/なくすか、
数をへらさないためには、全体を減らすしかない。
とくに非正規は取り分が少ないはずだから、正社員の分をより多く減らすしかない。
そうしないためには、日ごろから、事業体が貯金(内部留保)をしておくしかない。
算数的に、単純な話だと思うのだが、、、、、。