2006-02-20

ホントの最後!

2006年度、第56回ベルリン国際映画祭の各賞が、2月18日のドイツ時間の夜に発表されました。今年はリアルタイムで3SATというチャンネルで、その授賞式がテレビ放映されたので、私はポツダム広場のジャーナリスト用記者会見会場には行かず、家で授賞式を見ました。大好きなシャーロット・ランプリングが審査委員長を務めた今年のベルリナーレ。前評判も高く、コンペ作品はいつになく良質と噂が流れていましたが、実際本当に素晴らしい内容で、楽しく映画祭に参加できました。では速報でもお伝えいたしましたけれども、各章をご紹介させていただきます:

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ヤスミラ・ズバニチ監督

*最高賞の金熊賞
ボスニア・ヘルツェゴビナ  
ヤスミラ・ズバニチ監督の「グルバビツァ」

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ジャファール・パナヒ監督

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ペルニレ・フィッシャー・クリステンセン監督

*審査員グランプリ
*「ア・ソープ」
ペルニレ・フィッシャー・クリステンセン監督
*「オフサイド」
ジャファール・パナヒ監督

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マイケル・ウィンターボトム
マット・ホワイトクロス

*監督賞
*マイケル・ウィンターボトム、マット・ホワイトクロス
「ロード・トゥ・グァンタナモ」)

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モーリッツ・ブライブトロイ

*男優賞
*モーリッツ・ブライブトロイ
「エレメンタリー・パーティクルズ」

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サンドラ・ヒュラー

*女優賞=サンドラ・ヒュラー
「レクイエム」)

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ユルゲン・フォーゲル

*芸術貢献賞
*ユルゲン・フォーゲル
「フリー・ウィル」

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ピーター・カム

*音楽賞
*ピーター・カム
「イザベラ」

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KAMATAKI

*日本人が関わっている作品としては、「KAMATAKI」が、
青少年部門の優秀作品として、特別表彰を受けました。
日本の俳優は、藤竜也さん。見た人によると、とても素晴らしい演技だったそうです。これは、私の息子(=思春期)に見せたら良いのでは、というご意見を、日本人にもドイツ人にもいただきました。なので、青少年にはとても良い作品なのでしょうね! 見るつもりをしていたのですが・・・息子のゴタゴタがあってドタキャンしました・・・残念!
日本・カナダ合作で、クロード・ガニオン監督作品です。

さて、日曜日に一本だけ日本映画を見ました。約束通り、子供映画枠で上映された「水の花」です。監督は木下ゆうすけ監督で、ものすごく若い方なんですね。ピアのスカラシップを得て制作された作品のようです。少女が7歳の時に、他の男性に走っていなくなってしまった母親。少女は父親と2人で暮らしていたのですが、彼女の母親がやがてその相手とも別れ、小さな娘を連れて町に戻って来ました。ひょんなことから父親違いの娘2人は出会い、お互いのフィールドで袋小路にいたことで、誰にも告げずに旅に出てしまうのでした・・・。途中で2人の母親が同じ人物だと知った小さな少女は・・・そして義姉である少女の心は・・・。とても繊細なストーリィを、素晴らしいワンシーン・ワンショットで見事に映像化していました。これは、知人がカメラをまわしているから言うのではないですが、本当に最高の映像でした!! 粒子の粗い感じの画面が、霧がかかったような雰囲気をかもしだして、独特の香りを漂わせていました。

ここに、コメントをくださったKioさんからのメールをご紹介します:

中川信夫さんと書きます〜。
中川作品は、3月に、ベルリンのプログラム映画館、Arsenalで特集が行われるので、今回はチェックしませんでした。

*ありがとう、Kioさん!! 中川監督の作品、とっても面白かったですよ〜〜!!!ぜひ見てね!

『水の花』は、まさに、カメラワークがすばらしかったですよ!
ずーっとヒキのショットが続くんですが、これぞ、映画館で映画をみる楽しみ。すみずみまで広がる美しい風景、光と影
そこにいる2人のこどもの、心までが、その、広い空間の中に広がっている気がしました。
なんらかの感情を映画の中で伝えたい、とする時に、俳優さんの顔に寄って、俳優さんが喜怒哀楽をあらわすという表現方法もあるでしょうが、この映画ではそれが、まったく使われず。
それが美しくて、ちょっと悲しくて。きれいな映画でした!

*ありがとです〜〜!!!

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本当にそうですよね!! まるっきりアップのショットがなくて、最後の少女のシーンまでは、俳優の顔すらはっきりわからないほど。でも、その中で、別の形で表情が浮かび上がる手法。とても素適でした。
でも、私の知人のドイツ人からさきほどメールが来て、彼女も見たそうなのだけれども、これが忙しいドイツ人にとってはかなりの「スローテンポ」だったそうで、そのナイーブでゆっくりの展開(まさに、それがいいんですけれどもね!!)に時についていくことができず、まわりのドイツ人が爆睡していたそうです・・・汗。でも、沢山の子供達も見に来ていて、あんなに大きな上映スペースが4分の3以上うまり、大きな拍手や笑い声もあり、若干の疲れ果てた中年ドイツ人を除いて、ほとんどの方に受け入れられたと思います。年の離れた少女2人が、お人形さんごっこをしているシーンなどは、かなりぐっときましたよ!少女がピアノの曲に合わせて踊るシーンも良かった! 海のシーンも!!

「水の花」ステージ挨拶

実は木下監督、トラブルがあって日本に帰国の飛行機に乗り遅れたのだそうで、最後の上映会でもステージに上がって挨拶してくださいました。
前述のドイツ人のメール:「ヨシコさん、そんなわけで、良い作品だと思ったものの、ちょっと寝てしまったんです、申し訳ない! でも、この監督、これほどまでにスローな作品を作るだけあって、飛行機に乗り遅れたっていうのもしごく自然なことのような気がします・・・。」とのこと・・・。あは!

Kioさん、コメントをありがとうございました! ちょっと休んで落ち着いたら会いましょうね〜〜!

本当に感じの良い若い監督でした。良い作品をありがとうございます!
丸池さ〜〜ん、映像も最高だったですよ〜! 

明日は、ペトラとのトークをアップ予定です。青汁飲んで、ラストスパート、頑張ります!

このエントリへの反応

  1. お疲れ様でした。レポートありがとうございます。私の奇妙なサーカスは、The “Berliner Zeitung” Readers’ Juries というのを取ったらしいです。