2005-12-26

いただいたご本『甘茶日記』

nakano_1.jpg中野翠さんとは10年以上も前「思想の科学」誌上で対談して以来の、細くて長いお付き合いである。本を送っていただいたり、たまに試写会場などでパッタリ会ってお話しする程度のことだから、お付き合いというほどの関係ではないかもしれない。けれど、伏見にとってはどこかつながっている、という思いを抱く先輩である(←地元がいっしょだったりする)。

世間で事件が起こるたびに、中野さんはそれについてどう考えているのだろうか、と彼女のコラムを読まずにはいられなくなる。そして毎年暮れになると、中野さんから「サンデー毎日」誌上で連載されているコラムをまとめた単行本が届く(ありがとうございます)。それを読みながら、今年一年何があったのか、現在がどんな時代なのかをたどる、というのが伏見の年中行事になっている。中野さんももうずいぶん長く書いてきたわけだが、スタンスにほとんどブレがないところが本当にすごいと思う。そして確実に時代を映す鏡としての役割を十分果たしてこられた。

●中野翠「甘茶日記」(毎日新聞社) 1238円