2009-04-06

笑うゲイリブ

1237339026786.jpg映画『MILK』を観てからというもの感覚が昔に戻ってしまい、やたらテンションの高い伏見である。若い者がぬるいことを言ってたりすると、「てめ、古いゲイリブなめんなよッ!」「こちとら自分の人生も、親も、みんな売り飛ばしてリブはじめてんだよッ!」と殴りたくなる。ワハハハハ!

といっても、なにもいまどきハーヴィー・ミルクと同じような解放運動を展開しようとも思わない。運動とは目的があり効果を求めるものだから、やはり時代に合わないやり方をしても意味がない。見せかけの過激さはラディカルでもなんでもなく、ただの愚鈍と言う。よく運動を=抗議行動(あるいは反体制運動)とイメージしている人がいるが、それは偏見というもので、そもそも社会運動とは、対象の心を動かす創造的な営みなのだ。←ゴルバチョフみたい(笑)

と前置きが長くなったが、最近伏見が感心したゲイリブの運動に、うたぐわさんがブログで展開しているゲイコミックがある。これを運動というと著者に怒られてしまうかもしれないが、ゲイの夫婦関係や親子関係を描いたこのコミックは、エンターテイメントとしても秀逸だし、その効果によって、ゲイの自己肯定感の水位を上昇させるのみならず、一般の読者の心をも動かしている。これぞ、いまどきのゲイリブではないか! つまらん抗議行動なんかよりもよほど社会を変えることができる(つまらなくない抗議行動はどんどんやったほうがいいが)。

日本はね、自分たちを二級市民と規定し社会を敵とするより、周囲をどんどん味方にしちゃったほうがよほど効率よく変化する社会だよ!

まあ、難しいことはなしに、一回読んでみれば、そのなんとも言えない面白さが癖になる。ゲイの日常のさまざまな場面を、笑いとともに考えさせてくれる。きっとノンケの人たちも同じような問題意識を共有できるだろう。

そしてこのコミックが評判になって、読者が増えれば増えるほど社会のゲイに対する偏見は低減し、もっと性的少数者は受け入れられるようになるだろう。すでにうたぐわさんのブログは一般のランキングでベスト5!に入る人気なので、これが1位にでもなればさらに大きな影響を及ぼすことになる。伏見に言わせればこんなに効果的なゲイリブはない。なので、みなさんもせっせとロムって、なおかつ、ランキングへの投票をせよ。それこそが真のゲイリブではないか。

http://ameblo.jp/qm080952/

しかし、うたぐわさんってパレードやレインボー祭りのスタッフをやったり、小説を書いたり、オールアバウトジャパンで頼りになる兄貴を演じたり、そして今回のようにコミックを描いたり、ほんと才人だよなあ。そのほとばしる才能に感服しちゃうね。