2014-10-23
電子書籍とアクセシビリティ・音声化
もう2週間くらいで発売する『電子図書館・電子書籍貸し出しサービス 調査報告2014』について、目の不自由な読者がいるんで音声化できないか?という問い合わせをもらったので、考えてきたことをまとめておこう。
読み上げや音声化についての基本的な沢辺の考え
(ポット出版全体では、まだ議論してません)
・デバイスの読み上げ機能を使いたい
・EPUBリフローであれば特別な制作は不要
です。
もちろん、リフローEPUBであっても図表は、絵なので読み上げない、altタグなどを丁寧にいれないとならない。
表組みは、テキストでEPUBに使おうとすると、表示が乱れる可能性、ビュアアプリで不具合が出る可能性、があり、現在充分検証できていません。
目が不自由なひとには、人間が読み上げたものが最も適しているかもしれないし、DAISYが適しているかもしれないですが、この2つはいずれにしても、電子書籍制作とはまた別の工程がなければならず、それを出版社にもとめても、それが常態化するまでには、とても多大な時間がかかると思っています。
・すでに実現している、EPUBリフローの電子書籍を
デバイスとビュアアプリの機能で読み上げする
であれば、すでに実現できています。
目の不自由な人からみたら、図表が読めないなど不足があって80点の出来かもしれないけど、別なコストを製作時にかけるのではなく、その分をデバイスとアプリの発展につかうほうがいいと思います。
逆に、目の不自由な人にも、100点でなければ×=0点ではなく、80点を90点95点にすることに理解と協力を求めたい。
DAISYへのEPUBからの自動変換は、可能性があるのかもしれないし、すでに実現できてるかもしれない。
ということで、今度の新刊『電子図書館・電子書籍貸し出しサービス 調査報告2014』は、表組みをテキストにしたEPUB、を試してます。
興味のあるひとは、もちろん買ってくださいw