2010-06-14
今年初小説
新刊『昭和ストリップ紀行』は6/15(火)発売です。ストリップが青春だった人も、ストリップという響きから昭和の懐かしいモノを感じる人もぜひ読んでみて下さい。
さて、出版社で仕事をしていると話すと、大抵の場合「本が好きなんですね」と言われます。そしてそのときに「本」としてさされるのは大抵、文芸書です。まあ世の中的には「本=文芸書」とまではいかなくても、好き好んで読む本というのは文芸書であるというのが一般的だよね、とは思います。
とはいえ私はあまり好んで小説を読みません。人に誇れるほどそれ以外も読みませんが。版元にいるのに。でも、特に小説は読みません。
私が昨年好んで小説で買ったのは綿矢りささんの『夢を与える』一冊だけ。一昨年は9冊買いましたが、小野不由美さんの『十二国記』シリーズを全部読んだというだけ。その前の年は『ゲイトウェイ』だけ。その前になると、もはや覚えてすらいません。(我ながら作品選びの基準がよく解りません。)
一年に一作品しか新刊で小説を買ってない計算です。(研究のためにベストセラーやラノベを読んだり、昔買った本を読み返したりはしたはずですが、もはや覚えていません。)
そんな私が今年、一冊小説を買いました。(つまり今年最後になる可能性が高いわけですが。)『ヴォイツェク ダントンの死 レンツ』という岩波文庫の古典です。5/29(土)の書店落語でお世話になったリブロ松戸店の店長さんが勧めてくださったのですが、文芸に疎い私は作者のビューヒナーの名前すら知りませんでした。調べてみると早逝の天才として名高いようです。
とりあえず、世界史で馴染みもあるので「ダントンの死」を読んだのですが、これがめちゃくちゃ面白い。戯曲なのでちょっと読みにくいのですが、出てくる人出てくる人がえらく魅力的。他を読むのが楽しみになりました。リブロ松戸店の店長さんのオススメはむしろ「ヴォイツェク」だったので、とても期待しています。
まあ、積ん読がたまってる上に、自社の本を読むのがだいぶ滞っているため、こっちを頑張らないとまずいんですけど。それはそれで頑張ることにします。