はじめてかいたじぶんのかお2025


幼稚園に通う3歳から5歳ぐらいまでのこどもが「人間の顔」を描くと、大抵は顔から手や脚が生えた絵になります。
これは「頭足人」と呼ばれ、万国共通の現象だそうです。
何故、顔から手脚が生えるのかは今も深い謎に包まれたミステリーです。
そして、5歳から6歳になるこどもの描く顔から、手と脚が消える時がやってきます。
その一瞬を狙って、こどもに自分の顔を描いてもらいました。
鏡の中の自分の顔をじっくり見て描…

担当から一言

こどもの持つ可能性は永遠であり、無限だ。
その可能性に手を差し伸べ、大海原へと誘うのがおとなである。
しかし、その可能性を小さな箱に閉じ込めて海の底へ沈めてしまうのもおとなだ。
おとなは常にこどもに成長を求める。
こどもに成長を求めるならば、おとなは自らも成長しなくてはならない。
私たちは幼稚園を巣立ってゆくこどもに声をかける。

小学生になる君へ
小学生になって、足し算が苦手だったら、字を書くことが上手な人になってください。
字を書くことが苦手だったら、歌を上手に歌える人になってください。
歌が苦手だったら、誰よりも速く走って運動会でヒーローになってください。
走るのが苦手だったら、虫について詳しい人になってください。
虫が苦手だったら、花を咲かせるのが上手な人になってください。
花が苦手だったら、生き物を育てるのが上手な人になってください。
生き物が苦手だったら、机と椅子を自分で作れる人になってください。
それが苦手だったら、美しい景色を絵に描ける人になってください。
絵が苦手だったら、たくさん給食を食べる人になってください。
それが苦手だったら、クラスでいつも面白いことを言ってみんなを笑わせてください。
それが苦手だったら、本を読んでください。たくさんたくさん読んでください。

そこで私たちは自らに問いかける。
こどもたちにどんな本を読めというのだと。
その答えにたどり着くには、私たちはこどもから多くのことを学ばなくてはならない。
その学びの中から、私たちはこどもを理解し、お互いが成長し、想像力を高めていく。
そして、その先にこどもと力を合わせて作った一冊の本が存在する。
そんな理想を鎌倉の小さな幼稚園から発信するものである。

2023年8月31日
江ノ島ともだち幼稚園 ENOTOMO

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