2012-04-02

深沢英次さんによるDTP勉強会 第5回

毎月定例、深沢さんをアドバイザーに迎えてのゴージャスな勉強会。
もう5回目を終えました。
簡単な箇条書きではありますが、レポートします。

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DTP勉強会 [第5回]
2012.03.06
今回のテーマ●拡張子について

[各ファイルフォーマットの特徴]
※まず、DTPでは、Indesignで表示されていたらどんなデータでも大抵OK。

●psd
psdで貼り込むのが今は一番安全。
RGBから、CMYKに変換したpsdデータで入稿するのが安全。
ビットマップデータに加えて、パスなどのベクトルデータやレイヤーなどの編集機能を、ひとつのファイルに保持したまま使える、作業用のデータ。

●BMP
シンプルなビットマップデータ(Windows用のデータ)

●pict
シンプルなビットマップデータ(Mac用のデータ)

●TIFF
将来的にも安心なデータ。WindowsでもMacでも共通して、印刷物に出来るビットマップデータ。
ビットマップ画像を取り扱うのに適していて、さまざまなコンピュータ環境の人とやりとりをするのに一番安心で、基本的なデータ。
RGB・CMYK・グレースケール・白黒二値・Labなど、さまざまなカラーモードに対応している。
グレースケールにしたときに、モニター表示用に再現するためのRGBデータのほかに、CMYKの数値を裏でもつことができる。

●eps(EPS = Encapsulated PostScript)
PostSprict(コンピュータ上に形を表現するための、ページ記述言語)をベースとした、
ベクターデータとビットマップデータを両方含むことができるデータ。
モニタ表示用の軽い画像と印刷用の高詳細な画像という2つのデータを、ひとつのファイルの中に持つことができる。
Photoshopでeps形式として保存するときにオプション画面で表示される「プレビュー」と「エンコーディング」が、その2つにあたる。

●GIF
できることが少ないが、とにかく軽いデータ。「透明」が使える。最大256色しかサポートできない。
Web上の素材で、キリヌキとして使いたいものがあるときに、JPEGだと背景透明にできなかったのでGIFが重宝された。
コンピュサーブというパソコン通信会社が開発した。

●PNG
GIFの拡張版。「透明」が使える。一般的に「ピング」などと呼ぶ。

●JPEG
劣化はするが、圧縮をかけてデータを軽くすることができるのがJPEGの特徴。
(TIFFに圧縮はかけられるが、元のデータの大きさは変わらない)
WEb上で早く読み込むために生まれた、インターネット用のデータ。
※ここ5年くらいで、デジタルカメラの解像度がめちゃくちゃ良くなったので、多少の劣化はあまり関係なくなったきた→サイズを自分で選べる点が重宝されて、デジタルカメラ画像の保存形式に選ばれるようになった→よって、DTPにも使われるようになってきた。という流れがある。

●DCS
EPSの保存形式のひとつで、4色分解用のファイル。
CMYK各版のファイルと、マスターファイル(目で確認するための、軽いデータ)の5ファイルに分割して保存される。4色分解出力の時間短縮ができるなどのメリットがある。

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[その他あれこれ]
●ファイルサイズを少しでも小さくしたいときには、EPSやJPEG選ぶと良い。

●どのWindowsでもMacでも見られるファイルフォーマットは…
TIFF、JPEG、PNG

●データのやりとりで不安があるときは…

PDFにしてしまうと、すべての拡張子が埋め込まれるのでPDFにしてしまう、という方法も。
PDFならどんな環境でもたいがい見ることができるので。

●自分で図版をスキャンをするときは、TIFFで保存するのがオススメ。

●レイヤーが複数あるような、重たいPSDデータについて
それを通せるかは印刷所のスペックによるので、レイヤーは一枚に統合して入稿した方が安全。

●今は、ファイル形式よりもバージョンを印刷所に伝えることが大切。

●WEB画面をキャプチャーした画像を印刷に使う場合
72dpiのままで使用してOK.
もともと、高い解像度で作られていないデータなので、むりやり解像度を上げてむりやり色数をふやすと、グラデーションをモヤッとさせてしまう恐れがあるので、72dpiのままで使用すること。

●PhotoshopでEPS形式に保存する時にでてくるオプションで、「エンコーディング」で選べる「ASCII」と「バイナリ」の違いって?
→どっちだからどうというわけではない。印刷所の問題なので、デザイナーが気にする必要はない。

●epsの保存オプションは基本的にいじらないこと。
※出力の問題であって、印刷所が管理することなので。
ハーフスクリーントーン(印刷時のアミ点の角度を固定する)
トランスファ関数(印刷の濃度などを固定・指定する)

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[データをやりとりするときの注意点]
誰かからもらったデータは、Photoshopで開ければ基本OK。
開けないデータをもらった場合は、そのデータをくれた相手のスキルレベルによって対応を変える。
パワーポイント、ワードなどに貼り込まれた画像やWindows系ドローデータで、使えなさそうだったら、貼り込む前の元画像ををもらい直した方が良い。

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