スタジオ・ポット
ポットのサイト内を検索 [検索方法]
▲ポットの気文topお礼とご挨拶2000年1月版元ドットコムへの呼びかけ版元ドットコムがめざすもの『出版ニュース』1863号データベースの構築は出版社の役割だ『新文化』2350号ライフサイクルから図書館を考える集い・レジュメJPC定例セミナーレポート●2000年5月31日(水)再販問題と新しい流通・レジュメ[出版研究集会]オンデマンド印刷と、出版と、図書館[みんなの図書館2000.10号]IT革命と印刷・出版メディア[出版労連シンポ・レジュメ]委託制度の功罪を検証する『新文化』2381号版元ドットコム、かく始動せり『本とコンピュータ』13号・2000夏号オンデマンド印刷で岩松了『隠れる女(劇場公演中限定版)』(戯曲)を劇場で限定販売
沢辺の気文 [2000年11月24日]

IT革命と印刷・出版メディア
[出版労連シンポ・レジュメ

全印総連・出版労連 第2回共同シンポジウム
2000.11.11(土)13時〜17時/全印健保会館7階ホール

●報告 沢辺均[ポット出版]
IT革命と印刷・出版メディア●IT革命に思うこと
○e-ビジネス/e-コマースなどについて
・ネットで米が買えるようになったって、日本人が二倍の米を買うようにはならないこと(贔屓目に見たって数パーセントでしょう)
・IT革命――ネットの拡大でSOHO・在宅勤務が可能というけど、誰が米作るの? ネットで宅急便ドライバーがいらなくなるの? 意志疎通は表情・身振り手振り・表情などを含んでいると思う
○コンピュータとはなんだ
 ・コンピュータは道具である/コンピュータによって質が変わる
 【例】「道具だ」 伝言→手紙→電話→(ファックス)→(ポケベル)→電子メール 
  *単に、通信の道具が変わったと見ることもできる 
  *一時「手紙を書かなくなった」から、電子メールで手紙(文書だ)に戻ってきている
 【例】「質変わる」 電子メールであっという間に数百人に連絡可能→勝手に送りつけメール
 
 ・烏口が引けなければデザイナーじゃない/マックでだれでもDTPクリエータ
 ・「道具」「質変わる」のどちらの要素もあるんじゃないだろうか
●アマゾンドットコムで考えたこと
 著=ロバート・スペクター 日経BP社 1,800円 ISBN4-8222-4191-2
○ネット通販(e-コマース)といっても、物流から逃れられない
○ネット特有のサービスではなく、まともなサービスをしてきた→コンピュータの能力があればこそできたサービスも多いんだが
 ・ワンクリック ・返品自由 ・書評スタッフ ・読者書評 ・アソシエイツプログラム ・電子メール案内
○値下げで拡大したこと
 ・bk1でも、送料有料化で売上げ大幅ダウン
 
●本のネット販売でのいくつかの数字
全体で60億円程度か?
○bk1(2000.10.10・講演 『全国書店新聞』10.18号)
 ・07.11からの売上げは2億2000〜3000万
 ・9月までの送料無料期間の一日の売上げ 平均300万円
  07.11〜09.30(82日間)で、2億2〜3000万とすると一日あたり268.3万平均
 ・10.01〜10.09まで(送料有料化) 一日あたり174万平均
 ・一日200万平均として(200万×365日)年間売上げ(予想)7億3000万円
○紀伊國屋(『出版月報』 2000.09月号)
 ・99年度・ハイブリッド以前 年間16億6000万
 ・ハイブリッド以降 年間30億円
○ブックサービス(『出版月報』 2000.09月号)
 ・99年度 8億7000万
○三省堂(『出版月報』 2000.09月号)
 ・年商 2億円
○アマゾンドットコム
 ・99年 年間売上げ予想 143億円(1ドル=110円で計算・13億ドル)
 ・アメリカの書籍総売上 2兆2000億円200億ドルの7パーセント
 *日本・書籍だけ 9935億円/雑誌合計2兆4607億円(99年 出版科学研究所)
○三月書房(『三月書房 販売情報(仮題)』55号 00.080.27)
 ・1999=10件? 2000.01=2 02=1003=10 04=12 05=28 06=30 07=42 08(23日まで)=35 人智学が増え、短歌と大差
 
●IT革命のなかの出版(印刷)←いまやりたいこと・やっていること
○ネットの活用で雑用をラクにこなしたい
 ・社内メール/スケジュール・アドレス・マニュアルの共有/制作物データの共有
 ・ネットワーク管理/デジタル化に負担もふえてる
○制作のデジタル化
 ・デジタルデータで制作→フィルム出力(CTPは重版のコストで躊躇)→データを戻してもらってる
 →将来の重版のオンデマンド化のため。アプリのバージョンに悩み
 ・アプリバージョンに悩んでいるのでPDF化を考えている。でもPDFにもバージョンが
○ネットを出版活動に利用
 ・『ワタシが決めた』(編・松沢呉一 著・セックスワーカー達多数 4-939015-28-9)の原稿募集をウェブサイトでおこなう。投稿後数週間、サイトで公開→いろいろできそうな予感がしている
 ・紀伊國屋パブラインデータをデータベース化、サイトで公開
○デジタルでの本づくり
 ・『デジタル時代の出版メディア』(著・湯浅俊彦 1,800円 4-939015-27-0)
 →.BOOK(ドットブック)化して1,000円で発売 索引にウェブサイトリンクをつける
  ボイジャー/理想書店(http://www.voyager.co.jp/dotbook/books/)→発売3週間で9冊の販売
○流通のデジタル化――版元ドットコム(http://www.hanmoto.com/)で
 小零細だから可能なのか? 送料無料と出版社からの直送
 ・読者に本の内容から検索できるデータベースを版元自身が提供/書協・取次・書店・ネット書店など、希望すればすべてに刊行データを自動送付(取組中)
 ・読者に送料無料で、書店に送料無料+80%で直送(取組中)
 ・新刊予定の自動公開(個人的計画)
 ・書店街の拡充→協力者
 ・書店の取次経由の注文窓口を開設(個人的計画)
 ・版元ドットコムの販売データの公開(個人的計画)
○流通のデジタル化――
 ・VANにかわってインターネットをベースにした販売・注文データの交換システムをどこかで作ってくれないだろうか
  小零細の書店・出版社・取次でも可能になるとおもう
  決済がネット上で可能になったら→(取次不要?)→バッタ屋サイトの例
○取次との条件改定
 ・簡素化/書店マージン増(正味下げ)/返品へのペナルティー増
●ネット書店の未来/紙の本が残るか、残らないのか
○自分自身はどう買っているのか
 ・原宿文鳥堂/あちこちの大型店/bk1(送料無料のとき)/紀伊國屋ハイブリッド
 ・情報はネットが増えている→メールマガジン・ウェブサイト
○考えてもわからない。たぶん明確な見通しをもっている人は少数なのではないか
 わかっている人にしたって、はずれるかもしれない
○試しながら、少しずつ見えたものから取り込んでふらふらして、いつも到達点を探りながら進む
沢辺 均 kin@pot.co.jp
スタジオ・ポット/ポット出版 [株式会社スタジオ・ポット]
〒150-0001 渋谷区神宮前2-33 #303
Phone 03-3478-1774 facsimile 03-3402-5558 
http://www.pot.co.jp/

ポットの気文topにもどる page top

ポット出版図書館での出来事・考え事ず・ぼん全文記事レズビアン&ゲイブックガイド2002
石田豊が使い倒すARENAメール術・補遺ちんまん単語DBデジタル時代の出版メディア・考
書店員・高倉美恵パレード写真「伝説のオカマ」は差別か黒子の部屋
真実・篠田博之の部屋篠田博之のコーナー風俗嬢意識調査ゲル自慢S-MAP
ポットの気文ポットの日誌バリアフリーな芝居と映画MOJもじくみ仮名

▲home▲


このサイトはどなたでも自由にリンクしていただいてかまいません。
このサイトに掲載されている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
ポットメンバーのもの、上記以外のものの著作権は株式会社スタジオ・ポットにあります。
お問い合せ→top@pot.co.jp/本の注文→books@pot.co.jp