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[第2章●強靱なリファレンス環境の探求] 1… リファレンスの黄金時代 |
[2003.08.13登録] |
石田豊 |
インターネット時代になって、調べものは格段にラクになった。もう後戻りはできない。いままでは大きな図書館にでも行かなければわからなかったことでも、本拠地からチョイチョイとWeb検索することで、たちどころに判明する。 それどころか、以前にはまったく思いもよらなかった検索方法も可能になった。 たとえば、こういうの。 「ホラ、北の海に住む小さな生き物で、なんか、天使のような感じでヒラヒラ泳いでいるの、いたでしょう? 以前ソニーのCMで使ってたりしたやつ……。あれってなんてんだっけ?」 こういう疑問は以前には解決が困難だった。図書館に行っても、どこの書棚をあさっていいのかわからない。まさか大部の動物図鑑を頭から繰っていくわけにもいかない。 Web検索ではこの程度の曖昧かつ低レベルの出発点からでもOKだ。 Googleで思いついたキーワードをスペース区切りで列記する。「北の海 生き物 天使」という具合に。これで検索してみると70件がヒットした(ヒット数は日々変動する)。もう1件目から「アタリ」であって、リストされたページに移動しなくても、検索結果ページにある各サイトのディスクリプション(Googleの場合は検索にヒットした部分が3行程度表示される)を見るだけで「クリオネ」というのが求めていた名前であることがわかる。 これでヨシとしてもいいのだが、もう一歩踏み込むこともまたラクチンである。相手がこうした「生き物」系のものなら、学名での検索が効果的だ。そこで「クリオネ 学名」でググる(Googleで検索をかけることをこういう風に言うばか者も少なくない)。 即座にクリオネちゃんの学名は「Clione limacina」であり、俗称は学名(属名)から来ていること、和名はハダカカメガイであることがわかる。 もしクリオネの画像が欲しいのならGoogleのイメージ検索で「Clione limacina」で検索すると、数多くの詳細なイメージがヒットする。もちろん生態的なことを知りたいならそのままググればよい。動いている姿(動画)が見たいのならたとえばAltavistaの動画検索で検索をかければいい。ヒット数は少なかったが、ちゃんとヒラヒラと動いている姿が確認できる。 かつて、調べものは極端に言えば「わかっているものしか調べられない」という宿命を持っていた。クリオネなら「クリオネ」という名前をあらかじめ知っていないと、調査は困難だった。でもWeb検索では名前を知っていようと知らなかろうと、ほとんど変わらない効率で知りたいことにたどり着くことができる。 それでも数年前まではインターネットがカバーしている領域は意外に狭く、自然科学とかコンピュータから離れた領域の検索結果はかんばしくなかった。たとえば「追儺」「伊藤若冲」なんてのはヒットしにくかった。でも昨今はページの爆発的な増加にともなって、インターネットの「不得意分野」も少なくなってきた。ちなみに「伊藤若冲」でググれば1,330件、「若冲」なら3,250件のヒットがあった。 いまや、調べものの黄金時代に突入したのだ。< |
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*匿名*さんより [2004-11-15] |
*無題* ググると言うのはばか者か? |
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