2008-12-15

西原理恵子『この世でいちばん大事な「カネ」の話』


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● 西原理恵子『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)

この本は圧倒的に5つ星です! ★★★★★

サイバラ先生の漫画の熱心な読者というわけでもなかったけれど、いろんな機会に断片的に作品を拝見し、面白い方だなあとは思ってきた。でも今回、よりみちパン!セシリーズで刊行された『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読んで、神様のように尊敬してしまった。身体はってるってスバラシイ!

かつてなら会話のタブーと言えば、性と金だったと思うが、いまや性はある意味で個性を語るのと同義となり、それこそ一般人でさえも「萌え」という言葉を使って自分の「性的偏向」を口にできるようになった。一方で、金に関しては、「これで儲けられる!」みたいなビジネス本はたくさん出版されているけれど、自分の生々しい体験として書かれることはあまりない。やはり、それは最後まで隠しておきたいことなのだ。

そうした事柄を本書は著者自身のディープなおいたちや体験を通じて真摯に言葉にしている。これ、けっこう勇気のいることだと思う。そして、パン!セの読者である思春期の子供たちに語りかける問題としても、いまの時代とりわけ重要なテーマだろう。金で人生ころぶのは簡単なことなのだから。

サイバラ先生の言葉には体験の裏付けがあり、血と汗の匂いがする。

「仕事っていうのは、そうやって壁にぶつかりながらも、出会った人たちの力を借りて、自分の居場所をつくっていくことでもあると思う」
「手で触れる「カネ」、匂いのする「カネ」の実感をちゃんと自分に叩き込んでおく。そういう金銭感覚が、いさというときの自分の判断の基準になってくれるからね」
「お金との接し方は、人との接し方に反映する。お金って、つまり「人間関係」のことでもあるんだよ」

金は人間関係、なんてなかなか言えないこと。しかしそれは現代社会の本質でもある。いやあ、学ぶこと大です! お金について40代になるまでほとんど真剣に考えてこなかった伏見には、本書はもう聖書のようにも思えてくるほどだ。ページを繰りながら、思わず、正座してしまった(笑)。

平成不況の今日、一家で読むべき必読書!