2008-03-27
いただいたご本『「悪いこと」したらどうなるの?』
少年犯罪等々をテーマにした本書は、よりみちパン!セのシリーズのなかでも重要な一冊になるだろう。つかみを武富健治氏の漫画にしているところも本の作りとして上手い! やはりこうした内容の本を読むべき少年少女たちに届くものにしなければ意味がないという点で、これまで類書はなかったのではないかとさえ思えてくる。
そして著者はこうした問題をずっと追ってきたジャーナリスト、藤井誠二氏。単純に良し悪しを断定できない複雑で繊細を事柄を、さまざまな角度から検証し、若い人に響く言葉で書いている。もちろん大人が読んでも勉強になること間違いなし。伏見も死刑制度についてなど多いに勉強させてもらった。
藤井氏とはこれまですれ違ったことがある程度で話しをしたことはないが、同世代の書き手としてつねに気になる存在だった。先日もテレビにコメントで出演している姿を見たが、あぁ藤井さんみたいにちゃんと前線で仕事しなければなあと冷や水を浴びる思いがした。筋を通して書いてきた人の本を前にすると、さしたる仕事をしてこなかった自分が恥ずかしくなりますね。
● 藤井誠二『「悪いこと」したら、どうなるの? (よりみちパン!セ 33) (よりみちパン!セ 33)』(理論社) 1200円+税