2006-03-05

ミュンヘン

ちょっとした違和感を感じた
ミュンヘン

主役を演じるエリック・バナがとってもいい。「トロイ」の時も、ブラピより、オーランドより、断然良かった彼だけど、今回は、人間として苦悩する姿が演技過剰にならず、それでいて、ひたひたと伝わってくる演技でしびれてしまった。

映画は、これが事実に基づいて描かれたということを考えずに観れば、娯楽大作として十分に楽しめる。何しろ、最初のころの暗殺は、メンバーがみんな殺しに慣れていなくて、時に失敗しそうになったりして、観ている方がハラハラ、ドキドキしてしまう。そう、スピルバーグ監督はサービス精神が旺盛なのか、殺しのひとつひとつをとてもドラマチックに描いているのだ。観ているほうはハラハラ、ドキドキと画面に引きつけられるが、はたと、これは事実に基づいていると思うと、ちょっとした違和感がわき上がってくる。こういう描き方でいいのかと…。