2006-04-27
野菜ジュース
野菜生活よりも充実野菜の方が好きだったのは、充実野菜の方がどろっとしていて、野菜感が高かったからなのですが、世間の需要は野菜生活にあったようで、野菜生活は売っていても、充実野菜を売っていない店がここ数年で結構増えました。そして、充実野菜は、野菜生活が売れてしまったせいで、充実野菜最大の長所であるどろっと感を無くし、野菜生活のように骨の感じられないさらっとした液体へと変化させてしまいました。ひどく嘆かわしいことです。充実野菜があのどろっと感を無くしてしまったら、充実野菜を飲む意味がまったくなくなります。野菜生活飲んでろって話です。あのどろっと感がなくなった充実野菜は、さび抜き寿司のごとしです。充実しやしません。あのどろっと感が、「オレ、野菜採ってるぜ」という満足感、充実感を与えてくれ、ああホント、名に恥じない充実ぶりだね、という幻想を与えてくれていたのに。もう、野菜そのもののどろっと感を、手に入りやすい市販のジュースで感じるためには、カゴメやデルモンテの野菜ジュース・トマトジュース等を飲むしかありません。原点回帰です。人はこうして老舗の味に戻るのです。安易に世間の波に乗ってしまった伊藤園の方針を悔やみながら。とはいえ、実際、野菜生活の方が売れているのは事実らしいので、仕方ないとは思いますが。でも野菜生活が売れたのって、味とか製品の品質じゃないと思う。ああいった甘い野菜ジュースを一般的にしたのはたしか充実野菜だった(はず。もしかしたらその前にのみやすいにんじんジュースみたいなものが発売されていたような気も、うっすらするが、一般に広く知らしめたという意味では充実野菜が一番初めにがんばったように記憶している)。少し遅れて発売し始めた野菜生活は、そんな充実野菜に対抗するために、篠原涼子を起用したちょっとこじゃれたCMを打ったため、甘い野菜ジュースを実際手にとったことがなかった人達が、あのこじゃれCMの影響で充実野菜ではなく野菜生活を手に取ってしまったんだと思う。そして1度それを手に取ったら、なんとなくそっちを飲むのが習慣化してしまい、結果、その時期よく売れた野菜生活の方をコンビニやスーパーが大量に入荷し、その後もそういった発注が習慣化してしまい、現在の充実野菜を扱う店の減少を招いたと考えられます。そう考えるとあのCMをつくった人達はすごいなーとは思うんですが、やはり製品の質としては充実野菜の方が上だったため、やはり悔しさは拭えません。結果、もう甘い野菜ジュースはいいや、カゴメに戻るよあたしゃ、と思うようになった齊藤ですが、ここまでこの文章を読んでくれた方は、もう充実野菜も野菜生活も何がなんだか分からなくなってしまったであろうことをお詫びします。ごめんなさい。きっと皆様、どっちがナンでも、どうでもいいですよね。そりゃそうです。