2014-11-25
『聖ヒルデガルト』の夕べ
『聖ヒルデガルトの病因と治療』出版記念 講演と音楽の夕べ を
去る11月20日(木)に開催し、無事終了しました。
この日はあいにくの冷たい雨の一日でしたが、100名近い方々に来ていただき、
大成功でした。ありがとうございました。
近江楽堂という聖堂のような静謐な空間が、聖ヒルデガルトの沈黙の世界観と
重なりあって、言葉と音楽が静かに心に響く集中力の高い時間でした。
『聖ヒルデガルトの病因と治療』の編訳者、臼田夜半さんの講演のテーマは
「命の成り立ちと魂の働き」。
ヒルデガルトが魂のうちに見たヴィジョン(神の啓示)の話、
受精後5週間で魂が胎児に吹き込まれ、この魂が胎児を命あるものとする
というヒルデガルトの言葉を紹介しながら、
命とは何か、という深い問いかけがなされたお話でした。
ヒルデガルトの世界は、理屈や思考ではなく、魂で感じるもの。
二部では、その魂で感じる音楽がダミアン原田師によって演奏され、
一言ひとことを静かにゆっくりと話されるダミアン師の言葉と、プサルテリ、
シター、波紋音の演奏が響きあって、透明な時間が流れていたように感じました。
これまでポット出版で開いてきた出版イベントとは
かなり趣を異にした会で、新鮮な体験でした。
ダミアン原田師はパリ・エルサレム修道会の修道士で、世界遺産でもある
サント・マリー・マドレーヌ大聖堂のオルガニストを務められているそうで、
つぎはぜひパイプオルガンの演奏を聴きたいと思っています。
以下の写真は、当日の会の模様です。