2006-07-07

日記(その4)

ショックのまま夜になってしまいました・・・。もう本当に9年生にはなれないのでしょうか・・・。息子の友達はみんなとても悲しんで、先生に抗議に行くとすら言ってくれました。みんなで進級したい、息子と一緒に勉強したい・・・。友達の間では、やけに人望がある息子ですが、先生の間では完全に嫌われ者ですね・・・。まさか校長先生にここまで嫌われているとは・・・。そういえば、以前にマーロンとオリバーがヒトラーの真似をして、それをみんなも真似するように強要され、面白がった子ども10人ほどがまねしてしまったのですが、その中に息子もいました。たった一度だけですが、それでも大問題になってしまい、主犯格の二人はすぐに校長室に呼び出されたものの、他は担任の先生が確認、「誰が他に真似したのか、正直に手をあげなさい。」

息子は正直に手をあげました。でも、息子の他にはたったひとりしか手をあげなかったのです。

この4人が校長先生の逆鱗に触れたことは言うまでもありません。でも、息子は最後まで、他の子どももやったのだとは告げ口をしませんでした。

あの時のことを思い出しました・・・。もしかしたら、校長先生はヒトラーの事件以来、息子を評価していないのかもしれません・・・。「お前達はファシストか!!!」と、ものすごい剣幕で叱られたそうですから・・・・・。

それにしても・・・一体どうしたらいいのでしょうか・・・本当に体育は怪我で休んでいたのに、こんな落とし穴があるとは・・・。ぺトラが電話で心配そうに言いました。「とにかく、もう一度月曜日に校長に会って、直接駄目でも説得してみるしかないよね・・・でも淑子、私は日曜日にギリシャに行ってしまうから、月曜日はついて行ってあげられないのよ、ごめんね。」

いいえ、もう十分助けてもらったので、そんなお願いをするつもりはありませんでした。最後は母である私しかいないのですから。私ひとりで最後に校長と話し合うべきなのだと思いました。でも、どうやって・・・。

アンドレアがメールを送ってきました。「淑子、これはあまりにひどいと思うわ。嫌がらせもいいところだもの。いくらなんでも、学校側に全く責任がないとは言い切れないと思う。弁護士として、これはあまりに不条理と感じるわ。学校側の対応もひどいから、十分戦って勝てると思う。」「勝つ?」

そうです、アンドレアは、弁護士を立てて異議申し立てをするべき、と言うのです。つまり、最悪は裁判です。

「え、でもそんなことしたら・・・・学校側とますます折り合いが悪くなってしまうでしょうし・・・。」とびっくりする私。でもアンドレアは続けました。「ううん、淑子、こういう場合はやるべき。こんなことしょっちゅうあるわよ、心配いらないわ。とにかくここで諦めては駄目よ。弁護士をつけて異議申し立てをする場合は、成績が出てしまってからでも遅くはないの。夏休み前か直後までには決着がつくと思うけれども・・・どうする、弁護士立てる?」

いろいろ考えて、悩んで、決心しました。弁護士を立てることにしました。体育が落第点であるはずがないのに、それにより落第してしまうという不条理を、今の息子はきっと受け入れないでしょう。このままだと、自分の怠慢で起こった事柄までも、先生や学校のせいだと逆恨みを続けてしまう可能性もあります。それだけは避けたいと思いました。もしも裁判でこちらが負けたとしても、その場合は息子は今より納得できるはずです。だったらその方が息子にとって、わかりやすいと考えました。私たちはこれ以上失うものもありません。とにかくやってみる、これしか方法がないように思いました。

となると、アンドレアも専門ではないので、学校の専門の弁護士をさがさなくてはなりません。アンドレアのお兄さんも弁護士で、そういうケースの時に同僚にクライアントをまわしたことがあるのだそう。「だから、月曜日までには調べて人選できるわよ。そして月曜日に私が電話をしてアポもらい、おおまかなことを伝えておくから。大丈夫、きっとうまくいくわ!」
頼もしいアンドレア!!!!

ドキドキしていますが、もう心では決めました! 学校側に対し、弁護士を立てて異議申し立てを行う・・・・。

話がどんどんすごいことになってきてしまいました。

おかげで眠れず、食べることができない日々が続いてしまうのでした・・・。